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夏休み07・・・高山線 キハ58撮影記 [鉄道旅行記]


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2010.07.30~08.02
夏休み旅行記07
高山線 キハ58撮影
  

前回からの続きです。夏の休暇を利用しての鉄道旅、大阪から夜行の急行「きたぐに」に乗車し、北陸本線を北上しています
揺れる車内に戸惑いながらも、長浜あたりで眠りに落ちた私。寝覚めの目覚まし音は琴の調べ・・・。「琴」ってキーワードでピンと来た方は、なかなかの北陸通。そう、この琴の音とは金沢駅の発車メロディ。気がつくと「きたぐに」はちょうど金沢を出るところでした。金沢の発車は3時47分。長浜発は1時15分ですから、わずか二時間半の睡眠。もちろんまだ眠いのですが、ここで再び寝てしまうと、下車駅で降りられなくなってしまう恐れがあります。眠気と格闘し、金沢から45分の富山で下車。

大阪2327-(きたぐに)-富山0430

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まだ薄暗い、早朝の富山に到着。
10.8.2 北陸本線 富山

四国からの帰り道にわざわざ、しかも夜行列車を使ってまで富山に来た理由、それは高山線で最後の定期運用を持つ国鉄急行型気動車キハ58を富山付近で撮影するためでした。高山線キハ58の運用は平日の朝三往復(回送含む)と夜一往復。休日は夜の一往復のみ。ということは、明るい時間帯に走行写真を撮ろうとすると、平日の朝限定と言うことになります。しかし一般の会社員が平日の朝に富山へ行くのはなかなか難しい。そこで私の休暇中に平日となるこの日の朝に、どうしても富山へ寄りたかったのです。ちなみに高山線キハ58の撮影、昨年末にも一度トライしようと思って富山に前泊したのですが、暦の上では平日にもかかわらず年末年始で休日ダイヤとなり、撮影できなかった過去があります・・・。

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高山線の初発列車を待つ間、富山駅でブルトレ「日本海」を撮影。

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臨時急行「能登」もやってきました。
右に停車中のキハ120が高山線の初発列車。これに乗ります。

8月2日(月
富山0551-(高山840D)-婦中鵜坂(臨)0600

富山から二駅目の婦中鵜坂で下車。この駅、時刻表をよく見ると(臨)の字が付いています。これは「高山本線活性化社会実験」の一環として、富山市の要請で08年から三年間限定で設置された臨時駅なのです。利用状況が好調であれば、11年春に常設駅へ昇格するとのこと(利用状況が悪ければ、取り壊されてしまうのかな? それはそれでかなりシビアですね・・・(^^;)。そんなちょっと変わった婦中鵜坂駅ですが、じっくり眺めている暇は無く、急いで撮影ポイントとなる田園地帯へ向かいます。なぜなら次にやってくる婦中鵜坂6時08分発の下り初発列車(841D)がお目当てのキハ58なのです。しかし目指す撮影地にたどり着く前に列車の接近を知らせる踏切が鳴り出しました。やむをえずその場でカメラを取り出して、キハ58最初の一枚を撮影

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朝日を浴びて富山を目指す、ワインレッドのキハ58。(841D)
10.8.2 高山本線 婦中鵜坂(臨)-西富山

田園地帯が広がるこのあたり、とりあえずの場所でもなんとかうまい具合に撮れました。しかし、今日は高岡色の日だったか・・・。
高山線で運転されている富山のキハ58には、伝統の国鉄急行色とワインレッドの高岡色の二種類があり、さしずめ国鉄色が当たりで高岡色はハズレといった感じ。この日は撮影するまでどちらか解らなかったのですが、残念ながらハズレの方でした(後から知ったのですが、前日に越美北線で国鉄色のキハ58を使ったイベント列車が運転され、その関係でこの日の国鉄色は福井に貸し出されていたようです)。それでも、色はどうあれ貴重なキハ58には変わりありません。それに国鉄色は過去に何度も別の路線で撮影していますが、高岡色を撮るのはこれが初めて。そう考えると、撮影意欲が萎えることはないのです(負け惜しみにも聞こえますが・・・)。
さて、841Dの撮影には間に合わなかった撮影地へとやってきました。高山キハ58の撮影地として定番とも言える、跨線橋からの俯瞰ポイント。ここで富山から折り返してくるキハ58を待つことにします。

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跨線橋上から、まずはキハ120の三連の842D。
10.8.2 高山本線 西富山-婦中鵜坂(臨)

この撮影地、線形は面白いのですが、思ったよりも背景がウルサイですね・・・。少なくても宅配便屋さんの倉庫はカットしたいところ。ちょっとアングルを調整して本番。

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折り返してきたキハ58の844D。
八尾寄りのキハ58-1114はパノラミックウィンドウ。

顔に光が回らないものの、まずまずの結果。定番位置からの写真はこれでじゅうぶんなので、今度は田園地帯で引き気味に撮影してみることにします。こうやって近場でいろんなアングルが選べる撮影地は楽しいです。

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キハ85の特急「ワイドビューひだ6号」。
後追いですが、キハ85はパノラマ車の方が好みです。
10.8.2 高山本線 婦中鵜坂(臨) -西富山(後追い)

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夏真っ盛り!緑の絨毯と化した田園を行くキハ58。(845D)
10.8.2 高山本線 婦中鵜坂(臨)-西富山

アイレベルを田んぼの稲と同じくらいまで下げると、スッキリした画になります。青い空、緑の田園、そしてキハ58。これが国鉄色なら文句ナシなんだけどなぁ・・・って、つい本音が出てしまうほど、いい条件での撮影ができました。

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もう一丁、852Dもローアングルから。
10.8.2 高山本線 西富山-婦中鵜坂(臨)

852Dまで撮影。これで二往復・四本のキハ58が撮影できました。もう一本、富山行きの857Dが残っていますが、それを撮影すると次の目的地で撮影したい列車に間に合わなくなるので、これで高山線キハ58撮影は終了です。撤収後に婦中鵜坂の駅へ向かって歩いていると、DE10に牽引された貨物列車が通過。そういえば、高山線は速星までの貨物列車が一往復あったんだっけ・・・すっかり忘れていました。

婦中鵜坂(臨)0923-(高山853D)-富山0933
富山駅前0940-(地鉄バス15系統)-市営墓地前1000

富山に戻って次にやってきたのは、今年の3月にも訪れた北陸本線呉羽トンネル付近の撮影地。せっかく富山に来たのなら、高山線だけでなく北陸本線の方にも目を向けたい。そしてここでのお目当てとなるのが、国鉄色の485系で運転される「北越3号」。朝に見た急行「能登」から流れてくる運用です。

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433Mは、食パン電車419系。
以前訪れたときとは比べ物にならないほど、背景の緑が濃いです。
10.8.2 北陸本線 呉羽-富山

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485系国鉄色(K1編成)の「北越」。
左の475系に惑わされて、カツカツになっちゃった・・・。
まだまだ修行が足りません。

これで今旅に撮影したかったものはすべて撮り終えました。あとは富山駅に戻って、一路東京を目指します。

市営墓地前1147-(地鉄バス15系統)-富山駅前1208

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富山からは419系に乗車。運良く二種の顔が並びました。
10.8.2 北陸本線 富山

富山から直江津までは419系の普通列車に乗ってみました。本来は「はくたか」に乗る予定だったのですが、今朝583系に乗ったこともあり、その改造車である419系に乗ってみたくなったのです。近郊形化に伴い、当然寝台のベッド類は収納されていますが、高い天井は種車のまま。冷房ダクトを見上げながら、昨晩はあの辺りに寝ていたんだなぁ・・・と、改めて高さを実感したのでした。

富山1318-(北陸543M)-直江津15221600-(はくたか17号)-越後湯沢16541702-(とき336号)-東京1820

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ラストランナーは200系の「とき336号」。
10.8.2 上越新幹線 越後湯沢

長々と続けてきた、夏休みの鉄道旅行記はこれにて終了です。四国へ行ったり、北陸へ行ったりと、とりとめのない旅になってしまいましたが、自分的にはいろんな列車に出会えた楽しい旅となりました。
そのなかでも、やはりいちばんの目的であった「夏らしい鉄道写真」を田井ノ浜で思い通りに撮れたことが、今旅最大の収穫です。

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今旅いちばんのお気に入りは、やっぱりこの写真。
10.8.1 牟岐線 田井ノ浜(臨)-木岐 (再掲)

ところで、今旅のルートは普通乗車券で回っています。はじめは青春18やJR四国のフリーきっぷでウマく安く回れないか考えたのですが、私鉄やフェリーを利用した区間が結構あり、結局普通乗車券がいちばん汎用性がありそうだと判断したのです。メインとなったJRのきっぷは、東京都区内~徳島(経由:東海道山陽新・本四備讃・予讃・高徳)と、南海フェリー・南海電鉄を経てやってきた関西空港で買った、関西空港~東京都区内(経由:阪和・大阪環・東海道・北陸・信越・ほくほく・上越新)の二枚。とくに復路となった関空から都区内の乗車券は作ってもらうのに一苦労。そんなに難しい経路ではないのですが、関空でこんな乗車券を頼む人は少ないのでしょう。戸惑っている窓口氏に経由する線名を順に言っていったら、券面にすべて表示されてしまい、自動改札に通らない大きなきっぷとなってしまいました。

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関空駅で作った復路の乗車券。
普通乗車券でこんな大きなきっぷ持つの、久々だよ・・・。

でも、自分で伝えたこのきっぷにも穴があって、実は経路説明のときに「きたぐに」が通るルートをそのまま伝えてしまったため、東海道~米原~北陸経由となっているのです。本来は特定区間の特例で、途中下車しなければ距離の短い湖西線ルート(山科~近江塩津)で運賃計算されるのですよね・・・。券面に湖西の文字が無いので特例は適用されておらず、ちょっと多めに運賃を払ってしまったことになります。まあ、この差額は窓口氏を困惑させた、迷惑料ってところでしょうか(笑)。



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