SSブログ

常磐線・関鉄・・・安中貨物&竜ヶ崎線撮影記 [鉄道写真撮影記]

1800.jpg
2010.09.18
常磐線関鉄
安中貨物竜ヶ崎線撮影
  

先週末は千葉・柏にある実家の方に用事があったので、ついでに常磐線の撮影へ行くことに。
常磐線といえば前回の記事にも書いたように、緩行線の車両が転換期を向かえてにわかに注目を集める様になっています。しかしまだ集中的に撮影するには時期尚早。緩行線は16000系が運転を開始した頃にJR・メトロの新旧車両をまとめて撮影しようと思っています。では今回の狙いは何かというと・・・EF81牽引の5388レ専用貨物、通称・安中貨物です。実家に帰る度に撮影している安中貨物、弊ブログでもたびたび登場している列車なのですが、やはり常磐線沿線を訪れるのにこの安中貨物は見逃せない。でも毎回実家近くの南柏近辺で撮影というのも芸が無いので、今回は安中貨物撮影の「お立ち台」的撮影地である、牛久~佐貫の俯瞰撮影ポイントまで行ってみることにしました。

9月18日(土)
上野1152-(常磐1371M)-藤代1238

上野から常磐線の快速に乗って沿線を眺めていると、各所にカメラを構える「鉄」の姿があります。時刻を見ると、ちょうど私の乗った快速が下り貨物2097レの先行列車でした。お昼頃の常磐線下りはあまり光線状態が良くないのですが、貴重になりつつあるEF81カモレ、撮れるものは撮っておきたい。そこで途中の藤代で下車し、ホームから2097レを狙うことにします。

1801.jpg

藤代の中線に入線する2097レ。牽引は星ナシの85号機。
常磐線 藤代

ガングロ、串パン、うねった編成・・・記録程度とはいえ、なんとも冴えない写真になってしまいました・・・反省。ちなみにこの2097レのカマが翌日の安中貨物に充当されます。ところで、久しぶりに藤代で撮影したのですが、いつの間にか駅前に大きな跨線橋ができていました。この藤代駅先端は案外抜けが良くて、スッキリしていたんだけどなぁ・・・。まあ、踏切を廃止して陸橋を架けるのは時代の流れですから致し方ないことなのですが。
続行の列車で一駅、目的地の佐貫へ。

藤代1246-(常磐3373M)-佐貫1249

乗った列車が佐貫の駅に入るとき、右手の関鉄(関東鉄道)・竜ヶ崎線ホームに旧型のキハ532が停車しているのが見えました。しばらくぶりの竜ヶ崎線、てっきり全車が新型のキハ2000形に置き換えられたものだと思っていたのですが、まだ旧型キハが残っていたのですね。そこで安中貨物の撮影地へ向かう前に、ちょっと竜ヶ崎線ホームへ寄り道。

1802.jpg

元国鉄キハ20を車体更新したキハ532。
開業110周年のマークが取り付けられていました。
関鉄竜ヶ崎線 佐貫(開いた踏切から撮影)

しばらく眺めていると、運転士が乗り込みヘッドライトが点灯。まもなく発車する様なので、小走りに先回りして走行写真を撮ることに。しかし、佐貫駅の近辺は住宅街でなかなか撮れる所が見当たりません。ウロウロしているうちに近くの踏切が鳴り、キハ532が現れてしまいました。

1803.jpg

佐貫の住宅街を走るキハ532。
関鉄竜ヶ崎線 佐貫-入地

なんとか撮影したものの、足回りの雑草がヒドイですね。でも、とりあえずの撮影ではこんなものでしょう。何よりもこの日にキハ532が動いているのが解っただけでもめっけもの。竜ヶ崎線は第一目的の安中貨物を撮影してから、ゆっくりと訪れることにしましょう。佐貫~竜ヶ崎わずか4.5キロの竜ヶ崎線、慌てなくてもこの日はキハ532がずっとピストン運転しているはずですから(・・・このときはそう思っていました)。

さて、竜ヶ崎線を後回しにして、安中貨物を狙いに常磐線のお立ち台ポイントへと向かいます。佐貫と牛久のほぼ中間に位置するこの撮影地、やはり徒歩で行くにはかなり遠い。線路沿いをひたすら歩くだけの単純な道のりなのですが、それでも佐貫から約30分ほどかかって、ようやく撮影地となる馬内踏切に到着。この馬内踏切付近は昔から常磐線撮影のメジャーポイントで、私もかつて水戸のお座敷列車「ふれあい」(通称・ミト座)などを撮りに来たことがあります。でもその頃は踏切脇からオーソドックスに撮るのが定番。というよりも、ここで俯瞰撮影ができるなんて思ってもいませんでした。久しぶりに訪れた馬内踏切、その脇にある小高い山には細い上り口ができていました。おそらく鉄によって切り開かれたと思われるその小道を上がってゆくと、たしかにスッキリと常磐線を見下ろせます。俯瞰撮影ってほど高い位置ではありませんが、列車を撮るにはいい角度です。

1804.jpg

E653系「フレッシュひたち」。
まずは山の中腹付近から撮影。これでは俯瞰とは言えないですね。
常磐線 牛久-佐貫

1805.jpg

651系「スーパーひたち」。
この高さがここでの定番位置っぽい。長い編成でもちゃんと入ります。

さすがにお立ち台と称されるポイントだけあってここは撮影しやすい。線路から離れているので安全だし、この辺は民家が少なく交通量もほとんど無いので、住民の迷惑にもならなそう。何よりも、晴れればバリ順というのが嬉しいですね。この日は時折薄雲がかかるものの概ね快晴。やがて、まだ夏色を残す深い緑の向こうに赤いEF81の姿が見えてきました。

1806.jpg

順光の下、専貨特有のゆっくりとした速度で通過する5388レ。

牽引は星ガマの96号機。連休中でしたが、タキ+トキのフル編成でした。それにしても、時速100キロを超える651系やE653系で試し撮りしていると、時速65キロ以下の専貨は本当に遅く感じます。今回は手持ち撮影だったため、姿が見えてから通過するまでずっとカメラを構えていたら、手がツリそうになりました(^^;)。常磐線貨物にEF510が投入されても、速度の遅い安中は当分EF81のままかも知れませんね。

再び30分の道のりを経て、佐貫駅へと戻ってきました。ここからあらためて竜ヶ崎線キハ532の撮影に向かいます。しかし前述のように佐貫周辺は住宅街なので、とりあえず列車に乗り込んで車内から適当な撮影地を探すことにしました。佐貫に停車中だった14時52分発43列車は、もちろんお目当てのキハ532。

1807.jpg

佐貫に停車中のキハ532。これに乗り込みます。
関鉄竜ヶ崎線 佐貫

エンジンなどの走り装置は国鉄キハ20の流用ですが、車体は1981年製のキハ532。三つドアロングシートの典型的な通勤用キハです。車内は改造によって冷房化されていますが、扇風機も健在で、その扇風機にはなんと「JNR」のマークがありました。足回りだけでなく、扇風機もキハ20からの流用なのかな?( 扇風機も含め、細かいディテールは後ほど撮ろうと思っていたのですが・・・。)
佐貫から走ること3分、次駅の入地で下車。次駅というよりも、この入地は竜ヶ崎線唯一の中間駅。全線4.5キロの竜ヶ崎線には佐貫・入地・竜ヶ崎の三駅しかありません。田園地帯が広がる入地周辺、ここならきれいにキハ532を撮ることができそうです。

佐貫1452-(竜ヶ崎線43)-入地1455

1808.jpg

入地を後にするキハ532。なかなか愛嬌のある顔しています。
関鉄竜ヶ崎線 入地(後追い)

日差しは強いものの吹く風は涼しく、すっかり秋を感じられるようになりました。撮り鉄をするには気持ちのよい時期ですね。散歩気分で竜ヶ崎線沿線を歩いていると、すぐに撮影できそうな場所を見つけることができました。全線でも片道10分弱の竜ヶ崎線、運転間隔は30分に一本ですが、中間の入地で待っていれば、上下どちらかが15分に一本やってくるので意外と撮影効率がいいんです。二往復くらいの撮影を考えつつ、まずは一本目。先ほど乗った43列車の折り返しがやってくる・・・はずでした。しかし、現れたのはキハ532ではなくキハ2000形のキハ2002。

1809.jpg

現在の竜ヶ崎線の主力車両キハ2000。
この車両にも開業110周年マークが付いています。
関鉄竜ヶ崎線 竜ヶ崎-入地

あら~? まさかの車両交換・・・。竜ヶ崎線には途中の行き違い設備は無いので、一本の車両が佐貫~竜ヶ崎をピストン運転します。ここでキハ2000が出てきたということは、竜ヶ崎で車両交換されたキハ532にもうこの日の出番はありません。つまり私の乗った43列車がこの日最後のキハ532だったみたい。
実は後から知ったのですが、竜ヶ崎線のキハ532はしっかりと運用が決まっていて、毎月第1・3土曜日と第2・4日曜日に竜ヶ崎発9時11分~14時30分と、佐貫発9時20分~14時52分に定期運行されているとのこと。私は適当に佐貫へやってきて、偶然キハ532に出くわしましたが、本来はしっかりと運転日・時刻を調べてくれば、効率よく走行写真やディテールなどが撮影できたのです。
しかしせっかく竜ヶ崎線まできたのに、これでは面白くない。そこで、運用を終えたキハ532が停まっていると思われる竜ヶ崎まで行ってみることにしました。

入地1523-(竜ヶ崎線45)-竜ヶ崎1527

関東近郊にありながら意外と訪れることがなかった竜ヶ崎線、久しぶりに佐貫~竜ヶ崎の全線を完乗。ちなみにこの竜ヶ崎、市名は「龍ヶ崎市」ですが、駅名は「竜ヶ崎」。線名も関東鉄道「竜ヶ崎線」です。さて、その竜ヶ崎駅に併設されている車両基地を覗くと・・・いました、キハ532。

1810.jpg

キハ2001と並んで留置中のキハ532。
関鉄竜ヶ崎線 竜ヶ崎

1811.jpg

別角度から。レトロな研修庫がキハ532に似合います。
関鉄竜ヶ崎線 竜ヶ崎(トリミング済み)

周辺の道路からなんとか顔を臨むことができました。でも、やっぱり走っている姿が撮りたかったな・・・。
まあ、あくまでも今回のメインは安中貨物。その本命が順光下でしっかり撮れたのだからヨシとしましょう。竜ヶ崎線の方は実家からも比較的近いことだし、今度はしっかりと計画を立てて再訪したいと思っています。関東鉄道はこの竜ヶ崎線だけでなく、本線にあたる常総線(取手~下館)にもキハ300(元国鉄キハ30)などの魅力的な車両が存在するので、そちらも合わせて訪ねてみたいですね。

竜ヶ崎1555-(竜ヶ崎線52)-佐貫16021617-(常磐1426M)-柏1637



共通テーマ:趣味・カルチャー