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懐かしの撮影記・・・485系「雷鳥」雪中撮影編 [あおたけ的 懐かしの撮影記]

あおたけ的、懐かしの撮影記
485系「雷鳥雪中撮影


北陸本線の485系 特急「雷鳥」。今年三月での引退が決定している同列車にとって、最後の冬は記録的な大雪が続き、とても厳しいものになりました。しかしそんな大雪に負けじと走る「雷鳥」の力強い写真をいろいろなHPやブログで拝見し、これは無理をしてでも冬休みに北陸へ「雷鳥」撮影に行くべきだったかなぁ・・・と、今さらながら後悔しています。結局、今冬は時間的にも経済的にも余裕が無くて、北陸への遠征は叶いませんでした。そこで今回は二年前の冬に撮影した、雪中での「雷鳥」撮影記をプレイバックしたいと思います。「懐かしの」と言うほど昔の話ではないのですが、私がまだこのブログを始める前の撮影だったので、このカテゴリーに入れさせていただきました。


2008年の年末。東京は快晴が続いていましたが、北陸地方には大雪警報が出されていました。そう、ちょうど今年最近(2011年1月)のような天気だったのですね。雪国の人には申し訳ないけれど、北陸地方が大雪と聞くと「雷鳥」を撮りたくてウズウズしてしまいます。国鉄時代からの名車485系が引退してしまう前に一度、北陸本線らしい雪景色で「雷鳥」を撮ってみたかったのです。そこで大雪警報が出されたこの日、退勤後にそのまま米原経由で福井県の敦賀まで行き一泊。翌日は早朝から「雷鳥」と寝台特急「日本海」狙いで、南今庄へとやってきました。敦賀の雪は路面にうっすらと積もる程度で拍子抜けでしたが、北陸トンネルを抜けた南今庄では期待通りの積雪。さっそく今庄寄りの直線ポイントでカメラを構えて列車を待ちます。

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4004M 特急「雷鳥4号」 08.12.27 北陸本線 今庄-南今庄

初っ端から雪煙を巻き上げる485系の「雷鳥」が撮れました。しかしパノラマグリーン車が先頭の「4号」は狙いの本命ではありません。今考えるとなんとも贅沢な話ですが、どちらかというと朝の本命は、この「4号」の30分後に来る「日本海」の方。ところがその「日本海」の姿は通過時刻を過ぎてもいっこうに見えてきません。しかも次第に雪は強くなり、あっという間に猛吹雪。寒さでレリーズを持つ手の感覚が失われはじめた頃、降りしきる雪の向こうにようやくカマ(機関車)らしき二灯の光が見えてきました。・・・「日本海」か?

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列番不明 EF81453牽引高速貨物

確かにカマでしたが、「日本海」ではなくEF81453牽引の貨物列車でした。果たして「日本海」はどのくらい遅れているのだろう・・・? 雪はさらに強さを増してゆきますが、大本命の非パノラマ車先頭「雷鳥8号」まで、二時間はここで粘るつもりです。

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316M 419系普通列車

普通列車の419系もご覧の通り。通過する列車を雪でグショグショになった時刻表と照らし合わせてみると、普通列車にも遅れが出始めています。この雪じゃ無理も無いかな・・・。それにしても寒くてツライ。他に同業者は無く、ジッとひとりで耐え続けてきましたが、もはや限界。まさに「なんだかとても眠いんだ・・・パトラッシュ・・・(-ω-`) 」状態になりかけたとき、不意にぱたっと吹雪がやみました。「(゚Д゚;) ・・・!?」

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4006M 特急「サンダーバード6号」

それと同時に通過したのは681系「サンダーバード6号」。上の419系からわずか15分後の光景で、まさに狐につままれたような気分。しかし、雪煙を豪快にまき散らす姿は迫力ありますが、画的にちょっと面白みがない。次が本命の「雷鳥8号」なのに、もう雪は完全にやんでしまったのか? 実際「8号」の定時通過時刻に雪は降っていませんでした。しかし「8号」は現れません。やはり遅れが生じている様子。すると再び空は暗転し、白いものが降り出しました。先ほどの419系のときほど強くはなく、適度な降雪状態。そこへタイミング良く飛び出してきたのは、遅れていた「雷鳥8号」!

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4008M 特急「雷鳥8号」

雪景色の国鉄色485系、これこそが私が撮りたかった「雷鳥」の勇姿でした。この一枚が撮れたことで、雪のなか待った努力が報われた気がします。それにしても、今度は681系から20分後の光景。ホント雪雲って予測が難しいですね。
まだ通過していない「日本海」は気がかりですが、上り列車を撮影するこのポイントは以上で撤収して、次は南今庄のホームで下り列車を狙います。

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4005M 特急「雷鳥5号」 08.12.27 北陸本線 南今庄

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4009M 特急「雷鳥9号」

ここでは「5号」と「9号」の二本を撮影。「8号」から一時間後の撮影ですが、すっかり雪はやんでしまいました。そう考えると、「8号」のときはよくぞ雪が降ってくれたと、天に感謝したほど。ちなみに南今庄のホームには何人かの同業者がいらっしゃったので、「日本海」の状況を尋ねてみると「あつみ温泉で抑止中」とのこと。あつみ温泉って、山形県じゃん・・・。撮影できないのは残念だけど、これでキッパリ「日本海」は諦めることができました。(最終的にこの日の「日本海」は金沢まで回送され、下りは金沢始発に変更。大阪~金沢には489系の代走が走ったらしい。もちろんマークは無く、代走でおなじみの「蛍光灯」)。

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4013M 特急「雷鳥13号」

ラストは再び朝と同じ場所の下りアングルで、「13号」を撮影。直前に日が出て、光線が厳しいかと思われましたが、雪の照り返しのおかげでなかなかいい色合いで撮影することができました。それにしても、さっきまで吹雪いていたとは思えない天気です。これで「雷鳥」撮影は終了。
・・・って、実はまだお昼前。本来なら午後は上りの光線状態が良くなる細呂木あたりに転戦して、もう一丁「雷鳥」撮影へ行くのがバリバリの「撮り鉄」なのでしょうが、私的に雪中の「8号」が撮れたことで満足してしまい、午後は今庄で名物の「今庄そば」を食べた後、鈍行で北陸線を南下。米原から大垣へ出て、経営移管後に初乗車となる養老鉄道を完乗してから東京へと帰ったのでした。

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08.12.27 養老鉄道 大垣


翌年冬、「日本海」のリベンジに同じ撮影地を訪れたところ、付近には「立入禁止」のロープと立て札が立てられていました。撮影当時は雑誌の撮影地ガイドにも掲載されていた南今庄の有名撮影ポイント。もうこのアングルで撮れなくなってしまったのが惜しまれます・・・。

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今庄名物の今庄そば。
皿に盛られ、大根おろしと一緒に食べるのが越前流。
手打ちの蕎麦は平たく堅めで、歯ごたえがあります。☆☆☆・・



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