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北海道04・・・初夏の夜行列車撮影記 三日目 [鉄道旅行記]

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2011.06.03~06 北海道04
室蘭本線 初夏の夜行列車撮影記
三日目

前回からの続きです。
夜行列車撮影のために訪れている初夏の北海道。二日目は白老での撮影後に「乗り鉄」旅を楽しみ、小樽経由の函館本線、通称・山線へ乗って長万部までやってきました。そのまま長万部の温泉で一泊し、迎えた翌三日目。北海道旅最終日のこの日も、早朝から夜行列車の撮影へと向かいます。

6月6日(月)
初日、雨。二日目、晴れ。そして三日目は概ね晴れているものの、時折大きな雲が流れてきて日差しを遮ります。こういう空模様の日は得てして、メインの列車が曇られる傾向にある気がするのですが・・・果たして、どうなることやら。

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朝日が差し込む長万部に停車しているキハ150単行の471D。
函館本線 長万部

長万部0532-(室蘭471D)-静狩0541

長万部から室蘭本線の下り普通列車に乗ってわずか一駅、降りたのは無人駅の静狩。ここから長万部方向へ20分ほど歩いたところにある、国道の跨線橋が今朝の撮影地です。初日に訪れた有珠のS字カーブ同様、ここも列車移動でじゅうぶんにたどり着くことができる、徒歩鉄向けのお手軽撮影地です。超メジャーな北海道ブルトレの定番撮影地ですが、跨線橋上から眺めたまっすぐにのびる線路は圧巻。いかにも北海道らしい雄大な景色がそこに広がっています。

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長い直線をコトコト走り行くのは、
有珠でも撮った「カシオペア」の前走り、475D。
室蘭本線 長万部-静狩

「カシオペア」の20分前にやってきたキハ150×2+キハ40の475Dで試し撮り。何も遮るものが無い直線は撮っていて気持ちいい・・・のですが、厚い雲に覆われてしまいました。朝の長万部では日が差していたのに、やはり撮影本番では曇っちゃうのか? ところが、「カシオペア」が長万部を発車する頃には雲が切れ始め、再び青空が覗くようになってきました。いい流れの中、「カシオペア」の接近を知らせる踏切が鳴ります。

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北海道らしい、まっすぐにのびた直線を駆け抜ける「カシオペア」。
ここから眺める長編成は迫力があります!

そのまま曇られる事無く、順光で「カシオペア」ゲット (゚∀゚)! 前日は晴れていたのに「カシオペア」運転日ではなかったので、三日目にしてようやく明るい日に照らされたDD51「カシオペア」を拝む事ができました。けっこう雲の流れがあったのに、曇られなかったとは・・・今日はツキがあるかも。
「カシオペア」撮影後はホッと一息。この日は前日とは逆に「トワイライトエクスプレス」の運転日ではないので、次のターゲット「北斗星」まではまだ一時間以上もある・・・と、ちょっと気を抜いたその時、遠くに再び青いDD51が見えてきました。え!? 「トワイライト」!?

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続いて現れたのは、「トワイライト」編成。
でもヘッドマークが掲げられていません・・・。

大阪発の下り「トワイライトエクスプレス」は通常、月・水・金・土が発駅基準の運転日で、月曜朝に北海道へは現れないはず。では、この列車は・・・というと、実は団体列車。一編成しか無い「カシオペア」と違って、編成に余裕のある「トワイライト」は、時折団体列車として貸し切り運転されているのです。もちろん正規の特急「トワイライトエクスプレス」ではないので、ヘッドマークは取り付けられないというワケ。団体列車の情報はDJ誌などに掲載されていたのですが、北海道へ行く事自体に舞い上がってしまい、昨日のキハ183集約臨といい、団体列車に関しては全くのノーチェックでした。慌ててカメラを構えて、前カツ・後スカになっちゃったものの、撮影が出来たのだからラッキーとすべきでしょう。日もきれいに当たっている事だし(^^)。

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この日も撮影できたDF200貨物。
「トワイライト」と「北斗星」の合間に来るこの列車は、
貨物のダイヤに疎い私には撮りやすくて助かります。
ちょっとググってみたところによると、これは3061レという列車らしい。

ちょっとしたサプライズを挟みましたが、あらためて次の狙いは「北斗星」。初日は雨足が強くなり露出アンダー。二日目は遅延で思った画が撮れず、さらに別の場所で狙うも日が回りすぎてガングロ・・・と、どうもウマくいかない「北斗星」。実は北海道での「北斗星」との相性が悪いのは今回ばかりではなく、過去に何度も撃沈を繰り返しているのです。ぶっちゃけ「カシオペア」「トワイライト」はこれまでにも何度かいい光線下で撮影したことがありました。しかし、なぜか「北斗星」だけは直前に曇ったり、雨が降ったりして、納得のいく撮影ができていないのです(・・・て、10回くらいしかチャレンジしていないけど)。この日も「カシオペア」「トワイライト(団臨)」までは日が当たりましたが、その後のDF200はまた曇り。過去のいや~な記憶が蘇ってきます。北海道寝台特急のパイオニアで真のブルートレイン、「北斗星」。ラストにこの列車をきれいに撮影して、スッキリとした気分で今回の北海道撮影旅を締めたい。そう願いながら迎えた「北斗星」の通過時刻・・・。

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ブルーに統一された長編成に、眩しい初夏の日差しが照りつけました!

晴れてくれました~\(^^)/  ようやく撮れた晴天順光下でのDD51「北斗星」。まさにこの画を待ち望んでいました。

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引きでもう一枚。青空が広がる北の大地。
このくらい広い画の方が、北海道らしくていいかも ♪

念願の「北斗星」をきれいな光で撮れて大満足。結果的にこの日は、合間に来た普通列車や貨物列車は曇り、本命の寝台列車三本のときには晴れてくれたと言う、驚くほどツキまくっていた撮影になりました(本当にツイていたら、全部の列車が曇らないか・・・^^;)。これで気分良く撮影を終えることができ、静狩駅へと戻ります。

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静狩は小さな集落の無人駅ですが、
味のある立派な木造駅舎が残されています。
室蘭本線 静狩

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とても落ち着く、いい雰囲気の駅待合室。
列車が来るまでの短い時間しか過ごせなかったのは、ちょっぴり残念。
でも一本列車を見送ると、次の列車は4時間後・・・。

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朝と同様、キハ150の単行で静狩を後にします。
室蘭本線 静狩

静狩からは室蘭線の下り普通列車へ乗車。これから列車を乗り継いで向かうのは新千歳空港で、昨日と合わせると、二日かけて山線(函館本線)・海線(室蘭本線)を一周する事になります。ちなみに、前日に使用した「一日散歩きっぷ」は平日のこの日は使えませんので、長万部からは普通乗車券で乗っています。それならば新千歳~南千歳~札幌~小樽~長万部~南千歳の大回り片道乗車券の方が結果的に安いのでは・・・と思って計算してみたところ、上記ルートの普通運賃は6750円(新千歳~南千歳の加算運賃・140円含む)。一方、一日だけでも「散歩きっぷ」を使用した今回実際にかかった乗車券代は、「散歩きっぷ」2200円+長万部~南千歳の普通乗車券3150円で、5350円(「散歩きっぷ」ならば加算運賃も関係ありません)。1000円以上もオトクになる結果となりました。土休日のみながら、通年を通して使える「一日散歩きっぷ」、乗り鉄には強い味方です。

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静狩の次駅は、秘境駅の中でもトップクラスの小幌。
駅の周囲は山と海に囲まれ、駅へ通ずる道はほぼ皆無。
一体誰が利用するのでしょうか・・・?
特急列車では一瞬で通り過ぎてしまうこんな小駅にも、
普通列車はこまめに停車して行きます。
室蘭本線 小幌(車窓から)

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前日の山線とは異なり、内浦湾が広がる
海線こと室蘭線の車窓風景。
初日はこのあたりで「スーパー北斗」などを撮っていました。
室蘭本線 礼文-大岸(車窓から)

気分的にはずっと普通列車に乗って旅を続けたいところなのですが、このままだと予約していた帰りの飛行機には間に合わないので、途中の洞爺からは特急「スーパー北斗」へ乗り換えます。先行する普通列車からはこの先の伊達紋別でも同じ特急へ乗り継ぐ事ができますが、午前中に札幌へと向かう「スーパー北斗」「北斗」は案外混雑するもの。ひとつでも手前の駅から乗車しておくほうが、好みの席(窓側)を確保しやすいのです(実際には伊達紋別で窓側が埋まり、東室蘭でほぼ満席になりました)。

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洞爺に入ってきた、キハ281系の特急「スーパー北斗」。
これで一気に南千歳へワープ!
室蘭本線 洞爺

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乗ったキハ281の先頭車両には、
1995年の「ローレル賞」エンブレムが掲げられていました。
この他にも今回の旅で紹介した、DF200731系
ローレル賞受賞車両です。

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初日に撮影で訪れた有珠を通過。
ああ、今日はいい天気だなぁ・・・(TT)
室蘭本線 有珠(車窓から)

JR北海道の特急列車と言うと、先月に石勝線のトンネル内で「スーパーおおぞら」のキハ283系が火災事故を起こしたばかり。その直後に乗ったこの「スーパー北斗」ですから、さすがに安全面にはよりいっそうの気を配っているのだろうと思っていました。ところが、なんとこの日も走行中に白煙が上がり、緊急停止するとういう事態が発生。しかも室蘭本線の「スーパー北斗」・・・。私が乗っていた列車ではなかったのですが、その当該車両は長和に停車して、警察の実況見分を受けていました。

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長和に緊急停車していたキハ283系の「スーパー北斗」。
室蘭本線 長和(車窓から)

度重なる重大な車両トラブル、さらに後日発覚した千歳線での居眠り運転問題など・・・犠牲者が出ていないのが唯一の救いとはいえ、ホントにしっかりしてくれよJR北海道・・・(-"-;)
気を取り直して・・・伊達紋別を出た頃に、車販のお姉さんからは駅弁(とビール)を購入。名物駅弁が多い北海道なのに、今旅では最初で最後の駅弁購入となりました。しかも今回は行っていない、函館の駅弁(^^;)。

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車内で購入した駅弁「蝦夷ちらし」。
カニそぼろやいくら、紅鮭、鰊、さらに数の子まで入った、
豪華なちらし寿司。本来の「蝦夷ちらし」は函館駅で1260円で
販売されているものですが、こちらは車販限定の廉価版。
それでも、これで900円ならばお値打ちです。
函館の名物駅弁を車内で買えるのは嬉しいですね。
☆☆☆☆・

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二日目に撮影した、白老付近の牧場を
車窓から眺めるとこんな感じ。
お馬さんの姿は・・・ちょこっとだけ(左端)。
室蘭本線 白老-社台(車窓から)

車窓に流れるのは初日に訪れた有珠や長和、二日目の白老の風景・・・三日間の行動を巻き戻すように「スーパー北斗」は走り続け、白煙事故の影響により若干遅れて南千歳に到着。あとは空港への快速「エアポート」に乗るだけです。

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新千歳空港への乗換駅・南千歳。この駅で降りるといつも、
「千歳空港駅」時代の名残りである跨線橋が気になります。
かつては背後の跨線橋がターミナルビルまでの長い連絡通路でした。
千歳線 南千歳

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南千歳からのラストランナーは721系の快速「エアポート」。
結局、今回は789系には当たらなかったなぁ・・・。
千歳線 南千歳

静狩0915-(室蘭479D)-洞爺0949~1005-(スーパー北斗3号)-南千歳1118~1128-(エアポート106号)-新千歳空港1131

前日に「乗り鉄」をスタートした新千歳空港駅へと戻ってきました。以上で三日間に及んだ北海道での夜行列車撮影旅は終了です。結局三日間のうち、天気が悪かったのは初日だけでしたが、その初日に最も撮影の比重を置いていただけに、ちょっぴり残念な結果となりました。それでも、S字に車体をくねらせる「トワイライト」や曇り空ながらも雄大な景色の中を行く「カシオペア」、さらに朝日に照らされる「はまなす」、そして最後には「北斗星」をきれいな光の中で撮れたのだから、実り多き遠征となりました。長和での「カシオペア」や白老の牧場アングルでの「北斗星」などは、いつかリベンジを果たしに再び訪れたいと思っています。何よりも、やっぱりこの時期の北海道は過ごしやすくて気分良く、存分にリフレッシュする事ができた旅となりました (^^)。

新千歳1320-(ADO020)-羽田1500

  

☆おまけ☆

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偶然、帰りの新千歳空港で見かけたのは
ANAのリバイバルカラー機、「モヒカンジェット」。
飛行機には詳しくないけれど、尾翼のマークなど懐かしいですね。
新千歳空港

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ここで私のお気に入り北海道土産をひとつ。
柳月の「きなチョコ 黒大豆」。
その名の通りきな粉のチョコでコーティングされた黒大豆。
チョコボール的な感覚ながら、
甘さ控えめなきな粉チョコと風味豊かな黒大豆の
組み合わせがとてもマッチして美味しい!
一袋250円という値段も手頃で、お土産には最適です。
☆☆☆☆☆

 



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