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夏休み2011 その3・・・桜井線 24系天理臨 撮影記 [鉄道旅行記]

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2011.07.30~08.01
夏休み2011 その3
桜井線 24系天理臨 撮影記
  

夏の休暇を利用しての鉄道旅、前回からの続きです。

7月31日(日)
奈良で迎えた二日目、この日も早朝から「青春18きっぷ」で行動開始です。奈良から乗るのは、大阪方面への大和路線(関西線)や、京都へ向かう奈良線ではなく、前日にも乗った桜井線。ということは、またも桜井線を走る105系が狙いか・・・? もちろん105系も気になるのですが、狙いは他にありました。

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奈良で待機していた、桜井線の105系。
青緑ですが、両側が増設運転台顔(500番台)の
編成でした。103系顔じゃなくて、残念。
11.7.31 関西本線 奈良

実はこの日、桜井線には「ブルートレイン」が入線するのです。桜井線を走るブルトレ、ちょっと詳しい方ならもうお解りでしょうが、今回のターゲットは「天理臨」。
桜井線には天理教本部の最寄り駅である天理があり、毎年この時期に行われる(らしい)天理教のお祭りに合わせて、各地から多数の団体臨時列車が設定されます。それが、通称・「天理臨」。なかでも注目なのが、東北地方から日本海縦貫線を通ってやってくる24系寝台車、いわゆるブルートレインで、しかも奈良線・桜井線区間での牽引機は宮原のDD51。朱色の国鉄色DD51とブルトレの組み合わせは、06年の客車「出雲」なきあと、この天理臨くらいでしか見ることができません。いつか撮影したいと思っていたこの列車、今年はうまくタイミングを合わせることができました。
そんなわけで、桜井線を走るDD51ブルトレを撮影すべく、やってきたのは奈良から二つ目の小駅、帯解(おびとけ)。

奈良0523-(桜井521S)-帯解0530

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桜井線・帯解駅。
近くには皇室の方が安産祈願されることで有名な
帯解寺があります。
11.7.31 桜井線 帯解

私にとって初めての沿線撮りで、撮影地など全然知らない桜井線。前日に乗ったとき、車窓から目ぼしいところ探していると、この帯解と隣駅の櫟本(いちのもと)の間に広がる田園地帯が撮りやすそうに感じました。そこでとりあえず帯解で降りてみたのですが、やはり同業者の姿がチラホラ・・・。私もその後に続きます。いくつか撮れそうなところを物色しつつ辿り着いたのは、両駅のほぼ中間にある撮影地。ここは片支持の架線柱が反対側に立ち、編成写真をスッキリと撮れそうなポイントです。試しにカメラを構えてみると、さっそくもうひとつの狙いだった105系がやってきました。撮りたかった青緑ではなく、従来のツートンでしたが、考えてみたらこの色の方が後々貴重になるんですよね。

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朝日を浴びて桜井線を走る、従来色の105系。
この編成は、一見、非冷房に見える簡易冷房を搭載し、
戸袋窓も残る、原形度合いが高い編成 (^^)。
11.7.31 桜井線 帯解-櫟本

京都から奈良線を経由してやってくるブルトレ団臨。はじめは有名な奈良線の宇治川橋梁で撮ろうかとも考えましたが、せっかくなら青緑化で注目の105系もついでに撮りたいと思って、桜井線の方を選んだのです。本命のブルトレが通過するまでの一時間余り、単線を行き交う上下の105系をバンバン撮影できる。きっと青緑もやってくるハズ・・・そう思っていました。ところが・・・。

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次に通過したのは、関西線直通快速に使われる221系。
4+4の8連、桜井線では長く感じます。
11.7.31 桜井線 帯解-櫟本(後追い)

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続いては、ウグイス色の201系。
関東では引退してしまった201系ですが、
関西ではまだまだ元気です。
11.7.31 桜井線 帯解-櫟本

221系、201系、103系、そしてまた221系・・・。バラエティに富んだ車種が次々現れるのは面白いのですが、撮りたい105系がまったく来なくなってしまいました。どうやら通勤・通学時間帯の桜井線では、二両でワンマンの105系ではなく、車掌が乗務する編成の長い車両が使われているらしい。結局、105系は朝イチに撮った一本のみで、まもなくブルトレが通過する時刻を迎えることに。

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本命前、最後の試し撮りは103系。
甲高いモーター音が田園地帯に響き渡ります。
11.7.31 桜井線 帯解-櫟本(後追い)

それにしても、気になるのが空模様。201系や103系を撮った頃は清々しい青空が広がっていたのに、次第にどんよりとした曇り空になってしまいました。この日の予報は元々曇りだったので、晴れていた方が意外だったのですが、やはりきれいな青空が欲しかったな・・・。しかし幸か不幸か、かろうじて線路上にはまだ日が当たっています。そんな際どい光線状態のとき、ブルトレを牽引する朱色の機関車が見えてきました。

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国鉄色のDD51 1193に牽かれ、桜井線を行く24系。
編成は短いものの、かつての「出雲」を彷彿とさせる姿です!
11.7.31 桜井線 帯解-櫟本

背景は鉛色ですが、列車には日が当たっている・・・ちょっと不自然で、いっそのこと全体的に曇ってくれた方が良かったか? いや、やはりこの原色DD51の朱色は、強い光を浴びてこそ美しい。ここは「列車だけでも、日が当たってくれた」と前向きに捕らえることにしましょう。むしろこの写真は、不安定な天気の今夏を象徴する一枚と言えるのかも知れません・・・。そして通過直前まで悩んでいたのが、アングル。空が曇ってしまったので、105系や221系を撮った望遠系にシフトしようかとも思ったのですが、以前に私が望遠で撮った、北海道でのDD51ブルトレの写真を見た友人に、「望遠で撮ると迫力あるけれど、DD51は凸形がキレイに見える角度がいちばんカッコいいと思う。」と言われたのを思い出し、そのまま凸形が強調される広角で撮ってみました。まあ曇り空は残念だけど、満足のいく一枚が撮れたかな・・・。これで、桜井線での撮影は終了です。

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一緒に撮影した方によると、この撮影地は
帯解よりも櫟本の方が近いということだったので、
帰りは櫟本駅へ。帯解同様、立派な木造駅舎です。
11.7.31 桜井線 櫟本

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ちょっと櫟本の時刻表をクローズアップ。

ところで、上の櫟本の時刻表を見てみると・・・6時台~8時台、赤枠で囲まれているのは車掌が乗務する列車。つまりワンマンの105系ではない列車ということになります。赤枠の無い列車は、5:33が私の乗ってきた下り初電で、6:05の上り初電は撮影地を探してる間に通り過ぎました。で、6:38の下りが、唯一撮影できた105系というワケ。105系を狙うのなら、この時間帯は避けた方がいいのですね・・・。次に私が乗るのは8:10の下り列車。これも赤枠があるので、車掌が乗務。さらに緑地なのは、大和路線への直通快速を表します。

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赤枠で囲まれている通り、入ってきた4529Tは8連の221系でした。
桜井・高田経由、大和路線直通の快速・JR難波行き。
11.7.31 桜井線 櫟本

もう一度くらい、103系1000番台の面影を残す105系に乗りたかった気もしますが、転換クロスシートで乗り心地の良い221系が来てくれたのは、正直嬉しい。この列車で、しばし桜井線の車窓を楽しみます。

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天理には先ほどのDD51ブルトレが停車中。
今度は夜に、東北へ向けて天理を出発します。
11.7.31 桜井線 天理(車窓から)

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桜井線の車窓で、数少ない見所のひとつが、
万葉集に歌われている「天香久山(あまのかぐやま)」。
もっと高い山だと想像していたのですが、
意外となだらかです。。。
11.7.31 桜井線 香久山-畝傍(車窓から)

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桜井線には先ほどの帯解や櫟本、この畝傍など、
難しい読み方の駅名が多いですね。
ちなみにこの駅は「うねび」と読みます。
11.7.31 桜井線 畝傍(車窓から)

櫟本0810-(桜井4529T)-高田0843

櫟本から30分で桜井線の終点、高田着。高田からは和歌山方面への和歌山線が接続しており、当初の予定では和歌山へ出て、そこから紀勢本線を下り、南部(みなべ)や古座あたりの海岸で381系の特急「くろしお」を撮ろうかと考えていたのですが、香久山の写真を見ても解るように空はドン曇り。しかも天気予報では和歌山県の方がさらに降水確率が高い。これではせっかく南紀・白浜まで行っても、青い海は期待できません。さて、この先どうするか・・・。
  
  
・・・続きます。



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