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東武線・・・春のうららの隅田川 撮影記 [鉄道写真撮影記]

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2012.04.07
東武
桜鉄2012
春のうららの隅田川 撮影記
  

ようやく春らしい暖かさで、東京の桜も見頃となりました。当然「撮り鉄」たるもの、この季節には桜と列車の組み合わせを撮りたいもの。しかし前回の「One-shot」でも書いたように、今年の桜は開花状況にバラつきがあり、きれいに満開となったところがあれば、場所によってはまだ7分咲き、いや5分咲き程度のところもあります。インターネットの桜情報を眺めていても、満開表示になっているのはごくわずかで、しかも都心部が多い。できればローカル線と一本桜なんて鄙びた画を撮りたいと考えていたところですが、関東近郊の「わたらせ渓谷」や「いすみ鉄道」などでも、まだ満開にはほど遠い様子。せっかく久しぶりに土日とも晴れ予報の週末なのに、行き先が決まらぬまま土曜の朝を迎えてしまいました。まあ、ムリに遠出する事も無いか・・・と、のんびり朝食を食べながらニュース番組を見ていると、浅草の隅田川沿いにある桜並木から中継が入りました。東京スカイツリーが完成して初めて迎える桜の季節。ここは今もっとも注目度が高いお花見スポットで、スカイツリーと桜を背景にアナウンサーが「隅田川の桜は満開で~す☆」と笑顔で伝えています。テレビなんて7分咲き程度でも、満開の場所だけを画面で切り取って「満開です」と伝えるものさ・・・と、冷めた目で見ていたつもりだったのに、美人アナウンサーの笑顔についつい乗せられて、気がつけば銀座線で浅草を目指していました (^^;)。結局ベタベタな場所ですが、今年の桜鉄は隅田川で東武伊勢崎線・・・いや、「東武スカイツリーライン(愛称)」を狙ってみたいと思います。


4月7日(土)
神田1010頃-(銀座線)-浅草1020頃

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隅田川にかかる吾妻橋のたもとが
隅田公園・桜まつりの入口。
中に入る前からすでに人大杉です・・・(´д`;)

スカイツリー効果と合わせて、今年はおそらく日本一の観光客を集めることになるであろう、隅田公園の桜まつり。混雑は覚悟していたものの、やはりかなりの人出で公園内はまっすぐある事すら困難。本当は10時30分に浅草を発車する、数少ない350系(元・1800系)の特急「きりふり」を狙おうと思っていたのですが、列車が撮れそうな場所まで辿り着けずに残念ながら見る鉄でした・・・。気を取り直して、100系「スペーシア」や200系「りょうもう」に狙いをシフト。現在ここを走る普通列車はすべてステンレスの10000系列や30000系なので、どうしても優等列車に狙いを絞りたくなります。

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桜満開の隅田公園。
大賑わいの花見客を見下ろしながら
隅田川を渡る、特急「りょうもう」。
東武伊勢崎線 浅草-とうきょうスカイツリー

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スカイツリーのオープンに合わせて
車体色をリニューアルした「スペーシア」。
「雅」をイメージした紫色の編成が桜をかすめます。
こちらの桜は満開までもう一歩・・・といったところか。

一カ所に立ち止まって撮影するのは難しい状況だったので、歩きながらポイントを見定めて、列車の通過と同時にサクっと撮影。「りょうもう」を撮った場所の方が桜の咲き具合がいいのですが、街灯や幟などが入らずにスッキリ撮れたのは「スペーシア」の方・・・なかなか難しいものです。でも、どちらも桜まつりらしい、賑やかな写真が撮れました。鄙びたローカル線もいいけれど、たまにはこんな画もアリか・・・。

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同ポイントから隅田川の方へカメラを振ると、
そこにそびえ立つのはスカイツリー!

それにしても写真を見て解るように、この人混みのなかで移動しながら撮影するのは一苦労。押し合いひしめき合いで、一時間後に通過する次の「スペーシア」まではとても待てません。乾燥でノドも乾いてきたし・・・。そこで今度は、隅田川の桜と列車が拝めて、さらにノドも潤す事ができる、とっておきの場所へと移動する事にしました。実は今回、本命の撮影ポイントとして考えていたのはコッチの方。浅草のある台東区から吾妻橋で隅田川を渡り、スカイツリーのある墨田区側へ・・・。

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吾妻橋はスカイツリー撮影の有名ポイント。
たくさんの人が橋の上からカメラを構えています。
その向こうに見えるのが目的の場所。

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最近メディア等に取り上げられる事が多くなった、
「ビルに反射したスカイツリー」

そして傍らには満開の桜。

スカイツリーを映す鏡のような金色のビルへと入り、エレベーターで21階へ。以前にも一度紹介していますが、このビルは「アサヒビール」の本社で、ここのレストラン・フロア(21・22F)からは浅草の街やスカイツリーが一望できるのです。前回は建設中のスカイツリーを眺めに訪れたこの場所から、今回は東武線と隅田川の桜並木を俯瞰で撮ってみようというワケ。少々お高いイメージがある展望フロアのレストランでも、22階の喫茶ルーム(アサヒスカイラウンジ)ならば手軽に利用でき、しかもここはアサヒビール本社ですから、おいしい「スーパードライ」などが注文できちゃうのです。

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22階からの眺望を眺めながら、
「スーパードライ」でノドを潤します

ぷはーっ、ウマい!!
(*^^*)

数が少なくて競争率が高いスカイツリー側の席に対して、私が撮りたかった浅草側のカウンター席にはじゅうぶんに余裕がありました。さっそくビールを飲みながら、窓ガラス越しに撮影開始。

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眼下に広がるのは、隅田川の両岸に続く桜並木と
鉄橋上の200系「りょうもう」。
東武伊勢崎線 浅草-とうきょうスカイツリー

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鉄橋を渡る「スペーシア」をアップで。
先ほどに続き、またも紫の「雅」編成でした。
もう「雅」が二編成もあると言う事は、
だいぶリニューアルが進んでいるみたいですね。

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こちらは浅草方向。浅草寺の本堂と五重塔が見えます。
東武浅草駅名物の急カーブを切って姿を現したのは
日光・鬼怒川方面への6050系快速列車。
手前の桜並木は、先ほどまでいた桜まつりの会場です。

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従来色の「スペーシア」がやってきました。
記録的にはコッチの編成を撮っておいた方がいいのかな・・・
と、折り返しを狙うも、
鉄橋上で普通列車にカブられてしまいました...(´・ω・`)

目線を変えて、俯瞰から桜並木を撮ったら面白いかも・・・と思ったのですが、上から見ると桜の咲き具合にバラつきがあるのがよく解ってしまいますね・・・。全体的には7~8分咲きといったところでしょうか。でも、おそらく来週末ではもう遅いと思われるので、今年はこれで満足しなくてはいけないのかもしれません。ビール二杯、「スペーシア」二本。一時間ほど滞在して、ラウンジをあとにします。本当は一カットくらいスカイツリー側の景色も撮りたかったのですが、席はずっと埋まったままでした。

上から、下からと、隅田川の桜は存分に堪能しましたが、せっかくなのでもう一カ所、近くにある東武線と桜のコラボが楽しめる撮影ポイントへと行ってみることにしました。浅草へは戻らずに、そのままスカイツリーのたもとにある業平橋・・・もとい、とうきょうスカイツリー駅へ。

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改名後、初めて訪れた「とうきょうスカイツリー」駅
構内はまだ半分くらいが工事中でした。
東武伊勢崎線 とうきょうスカイツリー(旧・業平橋)

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スカイツリーから一駅の曳舟で亀戸線へ乗り換え。
東武伊勢崎線 曳舟

とうきょうスカイツリー1225-(東武伊勢崎線)-曳舟1227~1238-(東武亀戸線)-東あずま1242

本線の伊勢崎線と支線の亀戸線を乗り継いでやってきたのは、東あずま。あまり目立たない亀戸線の中間駅ですが、この駅の近くには線路沿いにみごとな桜並木があるのです。しかもここならば、隅田川では撮れなかった8000系を撮ることができます。以前から気になってはいたものの、なかなか来る機会がなかった亀戸線。隅田川のついでと言っては何ですが、今年は桜の時期に来る事ができました。

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亀戸線の東あずま駅
車内放送で「次はひがしあずま~」と流れると、
ひょっとして「東東」と書くんじゃ・・・
などと、くだらない期待をしてしまいますが、
実際はもし漢字が使われていたとしても「東吾嬬」となります。
でも東吾嬬を平仮名で書くと

本来は
「ひがしあま」になるはずなのですが。。。(・_・;?)
東武亀戸線 東あずま

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東あずまのホーム先端からも桜並木を眺める事ができます。
東武亀戸線 東あずま

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満開の桜を背景に走る、二両編成の亀戸線8000系。
東武亀戸線 小村井-東あずま(後追い)

咲き具合にバラつきもほとんどなく、みごとに満開となった桜並木。でもここは午前が順光のポイントで、お昼過ぎでは顔に光が当たっても、手前サイドは陰で潰れてしまいます。隅田川よりも先にコッチへ来るべきだったか・・・と、ちょっと後悔。白い8000系は明暗がクッキリ付くと撮りづらいので、いっそのこと完全逆光から撮った方がいいのかも。

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反対側にある踏切から撮ってみると、
逆光に桜の花が浮かび上がりました。
東あずまは曳舟~亀戸を結ぶ亀戸線のほぼ中間に位置し、
だいたいこの駅付近で上下列車が離合します。
東武亀戸線 東あずま-小村井

順光側のようなスッキリした画にはなりませんが、桜の雰囲気は悪くないように感じます。それにしても私鉄の支線だからかどうかは解りませんが、このあたりは架線柱のスパンが短くて処理が難しいっっっ(>_<;)。何度か立ち位置を変えつつ狙うも、写真のようにかわすのがせいぜいでした。

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タテ位置の方がスッキリするかな・・・
と、構えてみましたが、
やはり架線柱の存在が目立ちますね (´ヘ`;)ウーム。

隅田公園の桜まつりとは打って変わって、人の少ないこの場所。桜並木のある公園内は花見客で賑やかでしたが、線路端には同業者の姿も見られず、のんびりと撮影を楽しむことができました。ここは桜鉄の穴場的存在なのかもしれません(・・・などと書いたのですが、なんと同じ日の午前中にはソネブロ仲間のmaipenraiさんがいらしていたそうです!)。

東あずま1332-(亀戸線)-亀戸1336~1341-(総武線)-御茶ノ水1352


亀戸線・東あずまの桜は見事に満開でしたが、隅田川の方を見ても解るように、今年は本当の満開と週末が重ならなかったように感じます。それとも、やはり今年は前回に伝えたように細く長く、このような状態がベストなのでしょうか・・・。来週(今週末)には関東郊外の広い範囲で見頃を迎えるはず。今年の桜鉄、本番は次週に持ち越しかな?



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