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高崎・信越本線・・・特急「そよかぜ」撮影記 [鉄道写真撮影記]

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2012.07.15
高崎・信越本
復活!夏の「そよかぜ」撮影
  

ブームなのか、最近JR東日本で頻繁に運転されている「リバイバル特急」。前週の大雨(+信号機故障)に祟られた「やまばと」に凝りもせず、今週日曜日にも懐かしい列車名を追い求めて、撮影へと繰り出してしまいました。昨年運転された「ひばり」「やまびこ」にしかり、また、リバイバルでは無いものの国鉄色485系で運転されている「北越」「にちりん」など、どうしてそこまで国鉄形特急に魅せられてしまうのか・・・。それは私の中にある一種の「憧れ」的存在がそうさせているのだと思います。その昔、私が学生の頃にはまだ、東海道新幹線は開業していたものの東北・上越新幹線は無く、上野駅には多種多様な特急列車が顔をそろえていました。しかし当時、一眼レフカメラはとても高価で学生の小遣いで買えるような存在ではなく、かろうじてお年玉で買った簡易コンパクトカメラ(いわゆるバカ〇ョン)を首から提げて上野駅へと通う日々。当然コンパクトも今のような高性能ではなく、走行写真を撮ればブレブレになってしまう代物。私もいつか一眼レフを持ち、雑誌に載っているような蓮田や大河原で走っている特急列車を撮りたい・・・そう思い続けるも、残念ながら私が一眼レフを手に入れる頃には東北・上越新幹線が開業し、並行する大半の在来線特急は姿を消してしまいました。それが今、リバイバルという形で、デジタル一眼レフという当時では考えられなかった機材で国鉄特急の走行写真が撮れる・・・これは私にとって、まさにその頃の夢を叶えてくれるイベント列車であるといっても過言ではないのです。
そんなリバイバル特急シリーズ、今回運転される懐かしい列車は、特急「そよかぜ」。「そよかぜ」はかつて、上野と信越線の軽井沢(中軽井沢)を結んでいた列車で、同区間を定期で走っていた特急「あさま」(上野~長野)の補完的な役割が強く、夏季の行楽シーズンにのみ運転されていた臨時の特急。私の中では夏臨の「そよかぜ」、冬臨の「新雪」ってイメージがありました。夏の「TUBE」、冬の「zoo」みたいなもんか・・・(zooって、それも懐かしいな・・・^^;)。しかし以前にも書いたように、現在の信越線・横川~軽井沢は長野新幹線開業で分断され、在来線でダイレクトに上野から軽井沢へ行くことはできません。そこで今回の運転区間は上野~横川。先日の仙山線経由で運転予定だった「やまばと」といい、かなり無理のある設定なのですが、あくまでもリバイバルなので細かいことにツッコミは入れないことにしましょう。そもそも今回の「そよかぜ」は車両自体が私の知っている189系や489系ではなく、157系を模した、例の「あまぎ色」185系で運転されるので、列車名以外に懐かしいという感情はあまり無さそうですし・・・(157系時代を知る方にとっては、懐かしさを感じられるのかな)。

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国鉄時代に上野駅で撮った、489系の特急「そよかぜ」。
85.7 東北本線 上野
 


7月15日(日)
上野~横川を走る特急「そよかぜ」。はじめはちょっと気合いを入れて、信越線の安中あたりまで行って撮ろうかと考えていたのですが、実はこの日の高崎・信越線には「そよかぜ」の他にもう一本、快速「EL&SL碓氷」号という臨時列車も設定されていました。「SL碓氷」号は信越線の高崎~横川で定期的に運転しているD51 498牽引のSL列車で、それがこの日は中央線の甲府まで延長運転され、甲府~高崎を電気機関車(EL)のEF65 1118が牽引を担います。「そよかぜ」と「碓氷」号、せっかく同日の同路線に二本の臨時列車が走るのならば、そのどちらも撮りたいところ。はじめに計画していた安中でも両列車を撮ることはできますが、信越線区間の「碓氷」号はD51の牽引。D51の「碓氷」号は以前にも一度撮影しているし、SLよりもEL派の私としては1118の方が撮りたい。「そよかぜ」と1118「碓氷」の両方が撮れるところとなると、自ずと撮影地は高崎線内に絞られます。そこで向かったのは、高崎線でいちばん有名な撮影地とも言える、岡部~本庄の通称「オカポン」。相変わらず私は撮影地のボキャブラリーが少なく、高崎線の下りと言うと、ここくらいしかパッと思い浮かびませんでした・・・。

赤羽0523-(高崎821M)-岡部0632

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高崎線の有名撮影地「オカポン」の下車駅となる岡部駅。
素朴な平屋作りの駅舎です。
高崎線 岡部

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撮影地まで線路沿いの道を歩いていると
踏切が鳴って、やってきたのはEF65 1075の貨物。
最近はロクヨンを見かける機会が多かったので、
PFの貨物は久しぶりに見た気がします。
ロクゴは更新色でも貴重な存在になりつつあるのかな・・・?
高崎線 岡部-本庄

有名ポイントのオカポンですが意外と駅からは遠く、岡部駅から撮影地までは徒歩で30分近い道のり。朝7時前にも関わらず、気温・湿度共に高くて、歩いているだけでも汗びっしょりです。しかも撮影地に着く頃には小雨が降り出してきてしまいました。雨で汗が流せていいのではないかって? いや、むしろ汗なのか雨なのか、濡れたシャツが肌に張り付いてキモチワルイ・・・(´Д`;)。撮影地にはすでに大勢の方がスタンバイしていましたが、ここはキャパが広く、場所は難なく確保できました。

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撮影地に着いてのファーストカットはEF210-148の貨物。
このEF210、ついにセノハチへの投入(300番台)も発表されましたね
JR貨物のリリースより PDF注意)。
高崎線 岡部-本庄

天気はドン雲り。でも晴れると高崎線の下りは順光ポイントがほとんど無く、このオカポンも逆光となるはずなので、列車をキッチリ見せたいのならば曇りがベスト。しかし時折、雲の隙間から薄日が射したり、かと思えば雨も降り出してくるという、何とも変な天気です。

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まったくのノーマークでしたが、上り線を国鉄色183系の団臨が通過。
このときはちょっと薄日がサイドに当たっています。
高崎線 岡部-本庄(後追い)

それでも「やまばと」の時のように大荒れとなるようなことは無く、まずは私的に本命の「そよかぜ」を迎えます。157系時代を模したという今回の「そよかぜ」、注目すべきはそのヘッドマークです。リバイバルにありがちなシール式の文字マークなのか、それとも・・・やがて見えてきた「あまぎ色」185系に掲げられていたのは、シールではなく高崎支社お得意の「羽根マーク」(゚∀゚)! しかし、同時に背後からは不穏な足音が・・・

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羽根の付いた大型の「そよかぜ」マークを掲げ、
157系を彷彿とさせる走りを見せる「あまぎ色」の185系。
高崎線 岡部-本庄

ああぁぁぁ、裏カブリ・・・orz...。走行する下り線側から撮っているので、完全に見えなくなるわけではありませんが、何ともスッキリしない写真となってしまいました。このあたりの高崎線は20~30分ヘッドで、決して本数が多いわけではないのになぁ・・・う~ん、ツイてない (´・ω・`)ショボーン 。でも、羽根マークの「そよかぜ」はいい雰囲気で、なかなかカッコよろしゅうございます。同じく羽根マークで運転された3月の「上州踊り子」は遠景での撮影だったので、しっかりと羽根マークが解るアングルで「あまぎ色」を撮れたのは素直に嬉しい。
続いてはその「そよかぜ」の通過から約30分後。今度は同じ線路上に真っ赤な機関車が見えてきました。

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元「レインボー」専用機こと虹ガマの
EF65 1118が牽引する、快速「EL&SL碓氷」号。
その派手な出で立ちとは裏腹に、
最近は配給や工臨など地味な運用が多かった同機。
今回の抜擢は久しぶりの晴れ舞台です。

さすがに二度目はカブられることも無く、スッキリと撮影することができました (^_^)。ネタモノに疎い私にとっては久々となる1118との対面。実は今回の「碓氷」号では、この1118が普段は入線することがほとんどないと思われる、中央山線(高尾以西)に入ったと言うところにも注目が集まり、本来ならその貴重な中央線でのシーンを撮るべきだったのかもしれませんが、やはり私は「そよかぜ」を捨てきれず、無難にオカポンでの撮影を選んでしまいました(1118「碓氷」号の運転は翌日にもありましたが、さすがに連日に早朝撮影する気力はありませんでした・・・)。

これで狙いだった二本の臨時列車は撮影終了。しかし、本命だった「そよかぜ」を裏カブりされてしまったのが残念でなりません。この「そよかぜ」は横川到着後に一旦高崎まで引き上げ、午後に再び高崎から横川へ送り込まれて、上り列車として運転されます。オカポンでの撮影がウマくいけばこれで撤収予定でしたが、ここはリベンジとばかりに上り列車を撮るべく、送り込み回送も走る信越線区間まで足を伸ばすことにしました。結果的にいちばんはじめに考えていた、安中へと行くことになろうとは・・・(-_-;)ウーム。

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岡部からの下り列車は211系。
撮影地ではあまり来てくれなかった211系ですが、
乗ろうとすると現れたりするもので・・・。
高崎線 岡部

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高崎に着くと、ちょうど横川から引き上げてきた
「そよかぜ」の回送列車が停車中でした。
羽根マークを掲げた姿をじっくりと眺めることができます。
157系時代もこんな立派なマークだったのかなぁ・・・?
信越本線 高崎

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「そよかぜ」を撮っていたら、接続する信越線が出てしまいました。
次の列車は一時間後・・・それまでは115系ウォッチングで
時間を潰しまつ。。。パチリ (*・_[[◎]]o
高崎地区は今も115系王国で、並びも日常茶飯事。
右は上越線、左は両毛線・・・あれ?逆だったかな?
信越本線 高崎

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私が安中まで乗った信越線の横川行きも115系でした。
信越本線 安中

岡部0951-(高崎3921M)-高崎1015~1121-(信越133M)-安中1133

安中で降りるのは今年1月以来。スキー臨の「シーハイル上越」を撮りに上越線へ向かおうとしたところ、大雪で「シーハイル」がウヤ(運休)となり、やむを得ずこの安中で前述の「SL碓氷」号を撮影したのでした。今回はその時SLを撮った田園地帯ではなく、SLだと煙が巻いちゃうからと避けていた鉄橋アングルの方へと向かうことにします。しかし、ここも駅から徒歩30分くらい。相変わらずの曇り空で日差しは弱いものの、午後になって気温はさらに上昇し、息苦しいくらいの暑さに。何よりもまったく風が吹いていないのが辛い。まさに風が恋しい「そよかぜ」撮影・・・アヂィ(;;-_-;;)ヾ(´-`*)ダイジョブヵ?。 途中の大型スーパーで休憩を入れてから、撮影地へ。

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ガーダー橋で碓氷川を渡る信越線の115系。
かつては特急「あさま」や「白山」、
そして「そよかぜ」なども走っていたこの場所も、
今では定期の特急は無く、普通列車が一時間に一本程度。
信越本線 群馬八幡-安中

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ここは下り線オンリーの撮影ポイント。
上り線はこんな具合に・・・。

通称・安中鉄橋(安鉄)と呼ばれるこの場所は、ガーダー橋を渡る列車をきれいに編成を入れて撮ることができる好撮影地で、臨時列車などが走るときには大勢の同業者で賑わいます。しかしこの「そよかぜ」の送り込み回送は、比較的鉄の数が少なめ。というのも、ここは午前順光で、午後は晴れると顔にしか光が当たらず、手前サイドは潰れてしまうのです。でも、この日は朝からずっと曇り空。薄日が射すことはあっても、完全に晴れることは無いだろう・・・そう思っていましたし、実際に前走りとなる上の115系もいい塩梅で撮れていました。ところが、「そよかぜ」が高崎を発車する頃から徐々に雲が切れはじめて、なんと通過時には・・・

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「そよかぜ」のマークをそのままに、
乗客の待つ横川へと送り込まれる185系「あまぎ色」。

ぐわああぁぁぁ━━━━ヾ(゚Д゚;)ノ━━━━っ!! 晴れちまったああぁぁぁ・・・⊂⌒~⊃。Д。)⊃ ギャフン。  これがバリバリの順光ポイントならば、奇跡的に雲が抜けた!・・・って大喜びなのですが、今回ばかりは(今回も?)雲にしてやられました・・・ ・゚・(ノД`)・゚・タイヨーノバカァ...。やっぱりこんなこともあるのだから、晴れだろうと曇りだろうと常に順光のポイントで狙うべきなのですが、なかなかそんな都合にいい場所って無いものなんですよね・・・。せっかく安中まで追いかけてきたのにこの結果、暑さもあって、ドッと疲れがでてしまいました。この40分後にはすぐに上りの「そよかぜ」が安中を通過するのですが、もはや上りの撮影地を探す気力が沸きません。どうせこのあたりは上りが逆光になるし・・・。ということで、最後はお手軽に安中での駅撮り。それでも順光となる後追いをメインとするために、上り方のホーム先端でカメラを構えることにします。

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定刻に安中駅を通過する「そよかぜ」。
むしろ完全逆光の方が、車体に明暗が無くてスッキリしているかも・・・?
信越本線 安中

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信越線がまだ特急街道だった頃に存在した待避線の跡(手前)を
横目に、上野を目指して走る2012年の特急「そよかぜ」。
まるで単線を走っているような情景です。
信越本線 安中 (後追い)

日の当たっていないサイドを目立たせないように、望遠レンズで力まかせに撮ったような編成撮り。でもヘッドマークがよく解るし、そんなに悪くない撮り方だったかな。これで「そよかぜ」の撮影は終了です。それにしても、私とこの「あまぎ色」との相性の悪さと来たら・・・初顔の「上州踊り子」はまだしも、GWの「草津」では晴れてほしい俯瞰撮影で曇って、半逆光の編成撮りでは晴れ。そして今回も、オカポンでは裏カブりされて、曇り狙いの安中鉄橋では直前に晴れてしまった。どうもスッキリと撮らしてくれません。「そよかぜ」はもう一度、9月にも運転予定があるので、今度こそリベンジを!? でも、次は一体ドコで撮ろうか・・・(^^;)

安中1516-(148M)-高崎1528~1530-(942M)-赤羽1701

 



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