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東北本線・・・リバイバル「津軽」撮影記 [鉄道写真撮影記]

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2012.11.23
東北本線
夜の赤羽駅
リバイバル 急行「津軽」 撮影
  

先週金曜日は勤労感謝の日で祝日。週末の土日と合わせると三連休となります。しかし私は先月に青森へ遠征したばかりだし(金欠・・・)、連休中は最終日の日曜以外はあまり天気も良くなさそう。なので、この連休は遠出するような撮り鉄計画は立てていませんでした。だからといって、家でのんびりと・・・というわけにはいきません。実はこの三連休初日は、私にとって鉄以外のもうひとつの趣味でとても大事な日となっていました。もうご存知の方も多いと思いますが、私のもうひとつの趣味とはサッカー観戦で、応援するチームは千葉(市原・千葉)を本拠地とするJ2チーム「ジェフユナイテッド千葉」(理由は以前にも書いたように、出資する親会社のひとつが鉄道会社のJR東日本だから・・・^^;)。そのジェフ千葉のJ1昇格・復帰をかけた大一番、「J1参入決定戦」が23日金曜日に行われることとなったのです。まさに「決戦は金曜日」!! o(必`・ω・´勝)ノ

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ここで、サッカーにあまり詳しくない方、しかもJ1ならまだしもJ2なんてまったく知らねーよ・・・(゚Д゚) と、言う方も多いと思われますので、この「決定戦」についての説明をちょこっとだけさせていただきます。(サッカーにまったく興味のない鉄の方は、中盤付近のE233系が出てくる辺りまでスキップしてください ^^; )日本のプロサッカーリーグ・JリーグはトップリーグのJ1が18チームと、その下部に位置する二部のJ2が22チーム(12年現在)で成り、毎年そのうちのJ1下位3チームが降格、J2上位3チームは昇格という入換えが行われて、リーグ戦を盛り上げています。J1からは今年も例年通り下位の3チームが自動的にJ2へと降格となりますが、J2は今年から上位2チームはJ1へ自動昇格、そして残り1チームは3位から6位の間でプレーオフ(決定戦)が行われることとなりました。そして今年のJ2、最終順位はこんな感じ・・・。

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優勝した甲府と最終節に2位へすべり込んだ湘南が自動昇格 (・ε・`。)イイナァ...。残った最後の一枠を3位から6位の京都、横浜FC、千葉、大分で争うことになり、トーナメント方式の第一戦は上位チームへのアドバンテージとして、最も上の3位がいちばん下の6位と、4位は5位との組み合わせ。つまり京都vs大分、横浜FCvs千葉の対戦カードが組まれました。しかし勝ち点で拮抗しているようにこの4チームの実力差はそれほど大きくありません。そこで上位チームへはさらに「ホームゲームとして開催できること」と「90分戦って同点(引き分け)だった場合は延長・PKは行われず、上位チームが勝ち抜けとする」という二つのアドバンテージが与えられました。ということは、京都と横浜FCは引き分けでもOK、極端なハナシをすればガチガチに守って0-0でも勝ち抜けられます。逆に千葉と大分が次のステージへ進むには勝ちが絶対条件。これは上位が圧倒的に有利か・・・と思いきや、ふたを開けてみれば6位の大分が3位の京都に4-0の圧勝。さらに千葉も横浜FCに対して4-0。結果的には「引き分けでも大丈夫」と「勝たなきゃいけない」と言う心理的な駆け引きが、この下克上を引き起こしたともいわれています(もちろんそれだけでなく、試合の流れや対戦チーム同士の相性などもありますが)。この結果、決勝戦は千葉vs大分に。今度は千葉の方が順位が上ですから、千葉は引き分けでも昇格決定で、大分はやはりこの試合でも勝たなくてはJ1に上がれません。前試合とは逆の立場になったジェフ、果たしてそれがどう影響するのか・・・。決勝の舞台は中立地である聖地・国立。 チバ(*`Д´)っ乂c(`Д´*)オーイタ

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天気は予報通りの冷たい雨。それでも国立には多くの千葉・大分の両サポーターが駆けつけました。中立地とはいえ東京の国立競技場。千葉サポの方が若干は多いものの、大分サポも遠いところをよくこれだけ集まったものだと驚かされます。13時にキックオフされた試合は一進一退の攻防。大分はシンプルに前線へ、千葉は手数をかけて慎重にゲームを運んでいると言った感じ。ここでも例のアドバンテージ心理が作用しているのか・・・? いや、前試合で引き分け狙いは命取りになると言うことは千葉の監督、選手、そしてサポーターも重々承知のハズ。私も引き分けじゃダメだ、一点取って勝つんだ!と強い気持ちを持ち続けます。少なくとも80分(後半35分)までは・・・。ところが試合は動かず、残り10分まで0-0のスコアレス。こうなると「あと10分、0-0で逃げ切れば昇格・・・」の思いがアタマの中でチラついてきてしまいました。決して監督や選手、他のサポがそうだったとは言いません、でも私のなかでは「このまま終われば・・・」の気持ちが芽生えて来てしまったのは確かでした。そんな弱さを見透かされたように残り4分となった86分(後半41分)、千葉は一瞬の隙をつかれ、スピードのある大分・林選手にディフェンダーの背後へ走り抜けられます。林の蹴ったボールは千葉のキーパー・岡本選手の伸ばした手の先を越え、ゴールネットへ・・・私の目にはスローモーションのように映った悪夢の一瞬。まさにボー然と静まり変える千葉の応援席。ハッと我に返ったときには、対岸のゴール裏で狂喜乱舞の大分サポの姿が・・・。0-1、それでもまだ一点取れば同点。同点ならば昇格できるんだ、諦めてはいけない! しかし、残された時間はロスタイムを含めても10分弱。システムを変えて逆襲に転ずるにはあまりにも時間が無さ過ぎました。千葉は長身の選手を入れて、最後のパワープレーに出るも実らず、タイムアップ。ジェフの昇格をかけた戦いは辛く悲しい結果となってしまいました。・゚・(ノД`)・゚・ウワアァァァン!!。

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一勝、いや、一点が遠かった千葉。それはこの試合に限ったことではなく、大事なところで勝てない、勝ちきれないと言うのはシーズンを通しての課題でした。先ほどの順位表を見ても、昇格した2位・湘南との最終的な勝ち点差はわずか3、つまり一勝差(勝ち=3、分け=1、負け=0)でしかなく、長いシーズン中のどこかで一試合でも取りこぼしが無ければ昇格できていたのです(得失点差では湘南を上回るため)。でも今回の決定戦がそうであったように、この一勝というのがどれだけ重く大きいものかということは千葉だけでなく、昇格を逃したどのチームも痛感しているはず。結局、終わってみれば今シーズンの千葉はJ2の5位。とても昇格に値する順位ではありません(大分は6位だけどね ^^; )。この決定戦の悔しさをバネに、来年こそはスッキリと自動昇格を・・・いやJ2の優勝を果たしてほしいところです p(`・д・´)qガンバレ!!。・・・でも、今まさに最終盤のJ1で残留争いをしている"G"や"A"、"V"のような選手層の厚いチームが本当にJ2へ落ちて来るようなことがあると (まさか"C"ってことはないですよね・・・yasさん ^^;)、来季の昇格争いは今季以上に厳しい戦いとなりそうだなぁ・・・。


・・・そんなワケで、勝ったら行きつけの飲み屋で祝杯だ~!などと考えていたのに、すっかり意気消沈してドコへも寄らずに帰宅 (。_。*).....トボトボ。同じ酒でも祝杯ではなく、家でヤケ酒をあおるか? でも、敗者のヤケ酒ほど空しいものは無いし、万が一テレビで大分が喜んでいるようなシーンが映し出されたりしたら、悲しみが込み上げて来てしまいます (´;ω;`)ウッ 。そこでいったんは帰宅したものの、日が暮れてからカメラバッグを持って再び外出。こうなったらヤケ酒ならぬヤケ鉄で、現実逃避だ ヽ(`Д´)ノ! と、中央線と埼京線を乗り継いで向かったのは赤羽駅。実はこの日、上野青森で583系を使用した「リバイバル急行・津軽」の運転が設定されていました(上越・羽越・奥羽線経由)。ただしこの列車は現役時代の急行「津軽」と同様に夜行運転(上野21:54)となるため、関東近郊で走行写真を撮るのは難しく、かといって始発駅の上野や途中停車駅の大宮は混雑必至。当初は撮影を諦めていました。でも家でイジけているくらいなら、ダメ元でも気晴らしに撮影へ出た方がずっとマシ。そこで、停車はしないもののホームの灯りなど比較的条件がいい赤羽駅で「津軽」を待ち構えることとしたのです。

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まずは普通列車で試し撮り。
上野口へ投入されたE233系はこれが初撮影です。
東北本線 赤羽

しかしホームの灯りがあるとはいえ、やはりその明るさは日中には遠く及ばず、ギリギリ三桁の感度であるISO800でも1/50secが精一杯。写し止めるには列車の速度に合わせてズームリングをまわす「ズーム流し」で対応するしかなさそう。ズーム流しはちょっとしたコツがいるので、本命「津軽」の前に何本か練習しておきたいところですが、タイトルに貼った211系や上のE233系は赤羽に停車するため速度が遅く、あまり参考になりません。ここは一本でも通過列車で感覚を掴みたい。そういう意味ではおあつらえ向きの列車がまもなくやってきます。それは試し撮りと言うにはあまりに豪華なこの列車。

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速度を落とさずに、夜の赤羽を颯爽と駆け抜けるのは、
EF64 1051牽引の寝台特急「あけぼの」。

普通列車とはまったく違ったオーラを放って現れた「あけぼの」。ちょっと緊張気味ではありましたがスムーズにリングをまわせて、なんとか許容範囲内に写し止めることができました。関東にいながら、なかなか撮影機会が無いロクヨン牽引の「あけぼの」。今回の本命ではないものの、これは嬉しい副産物です。そして通過列車である「あけぼの」を止められたことで、気分的に余裕を持って「津軽」を迎えることができます。

ところで気になるのは、その「津軽」のマーク。急行「津軽」と言えば私は14系で運転されていた客車列車時代の印象が強く、583系の「津軽」と言われてもあまりピンと来ません。たしかに末期は客車に変わって583系や485系が使用されていたみたいですが、イラストマークなどは無く、ただの「急行」表示だったハズ。では今回のリバイバルでもマークは「急行」なのか? それとも文字のみで「津軽」? まさか拍子抜けの「団体」とか「臨時」じゃないだろうな・・・。これは現れるまでの楽しみにしておこうと、あえて情報系掲示板などには目を通さずに583系を待ちます。果たして掲げていたヘッドマークとは・・・。

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立派な「津軽」マークを掲げた583系が赤羽を通過。
やはり583系には夜のシーンが似合います。
(トリミング済み)

なんと「津軽」のイラストマーク (゚∀゚)! 583系「津軽」の現役時代には見られなかったイラストマークですが、なかなか似合っていてカッコイイじゃないですか。定期列車の合間を縫って走る臨時スジだったからか通過速度は「あけぼの」より遅く、ズーム流しも落ち着いてヘッドマークに合わせることができました。ただし右下にちょっとだけ、前方にいた同業者の肩が入ってしまったため、トリミングしてカットしています。ズームリングをまわしながらの撮影だったので、まったく気がつかなかったよ。。。(´Д`;)アチャ~

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583系に付けられた「津軽」のヘッドマークを
さらにトリミングして拡大してみました。
モチーフになったのはリンゴと岩木山で、
個人的に先月の青森旅行が思い出されます。(^^)

それにしても、583系には初めて掲げられたと思われるこの「津軽」マーク・・・実は私には見覚えがありました。それは今から22年も前の90年夏。客車列車として最後の運転となったひと月間だけ、今回と同じマークが機関車の前面に掲げられていたのです。

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90年夏、奥羽本線経由だった「津軽」は
山形新幹線改軌工事の開始により仙山線経由に経路変更。
同時に14系客車から583系へ使用車両が変わることとなり、
客車「津軽」最後のひと月には特別にマークが付けられました。
この日の牽引機は初代のEF65レインボー機、1019。
90.8 東北本線 日暮里付近

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上野着が早朝だった「津軽」。
上写真の営業運転はシャッタースピードが足りずに
ブレてしまいましたが、尾久へと回送される推進回送は
なんとか写し止めることができていました。
1019号機に掲げられていたのは今回と同じマーク。

う~ん、懐かしい・・・。まさかあの時の「期間限定マーク」が今回のリバイバル「津軽」に使われることになるとは、思ってもみませんでした。でもいくらリバイバルとはいえ現役時代と同じ「急行」の文字だけじゃちょっと寂しいですから、今回のイラストマークはファンにとって嬉しい配慮ですね(なんだか前回続き、二回連続のヘッドマーク・サプライズをネタにしてしまったような・・・^^;)。行こうか行くまいか悩んでいた夜間のリバイバル「津軽」撮影ですが、やっぱり行って良かったと思える結果を得ることができました。もしジェフが勝っていたら、この頃は酔いつぶれていて撮れなかったかも・・・!? でもジェフサポとしてはやっぱり、J1に昇格してほしかったな・・・(未練タラタラだね (´・∀・`*) )。


☆オマケ☆

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前述したように、末期にはヘッドマークが付けられた
客車「津軽」ですが、上りの最終列車にはさらに
特別なヘッドマークが用意されていました。
それがこの「リンゴマーク」。
青いPFに掲げられた大きなリンゴはインパクトがありました。
90.8.31 東北本線 日暮里付近

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そして最終日の「津軽」に使用された14系は
その日のうちに品川へと回送。
オクシナの牽引に充当されたのはロクイチでした。
90.8.31 東北本線 蕨-南浦和



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