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江ノ電・・・七里ケ浜俯瞰 撮影記 [鉄道写真撮影記]

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2012.12.08
江ノ電
 白波立つ湘南海岸
 七里ケ浜俯瞰 撮影記
  

私は師と呼ばれるようなエライ人ではないけれど、師走ともなればそれなりに忙しくなるものらしい アワヽ(゚○゚ ;ヽ)三(ノ; ゚□゚)ノアワワ。そうなるとなかなか自分の都合だけではウマくまわらず、先週末はどちらかというと日曜の方が鉄ネタは豊富だったのですが(中央線の甲府まで24系寝台車を使用した団体列車が入線したり、西武では101系のさよなら運転があったり・・・)、日曜はどうしても外せない大切な用事ができてしまい、私に与えられた趣味の時間は土曜のみ。しかし日曜に対して土曜はあまり私的には食指が動くようなネタがなく、非鉄を決め込もうかとも思ったのですが、予報を見るかぎり風は強いものの天気はとても良さそう。ならば今回はネタに拘らず、前からちょっと気になっていたとある撮影地へと行ってみることにしました。その撮影地がある路線とは江ノ島電鉄、通称「江ノ電」です。

古都・鎌倉や江ノ島観光の足としてだけでなく、路地裏や海沿いを走るシーンは映画やドラマなどにたびたび登場し、今さら説明の必要がないほど有名な湘南を走る小さな電車、江ノ電。撮り鉄的にも、季節によって様々に変化する沿線風景と多種多様な車両の組み合わせが楽しめる、魅力的な路線です。しかし意外と私は撮影機会が少なく、一昨年の春に外勤ついでに藤沢から鎌倉まで乗り通したことがあるだけで、本格的な撮影となると、もうかれこれ10年以上も前のこと。毎年、梅雨時の紫陽花や併用軌道区間で行われる夏祭りなど、一度は撮影したいと思いつつもすっかり忘れてしまい、機を逃していました。遠くのローカル線もいいけれど、もっと足もとの魅力的な路線をしっかりと見直すべきなのかもしれません。そんなワケで今回はなんとなく江ノ電。でも今は紫陽花の時期ではないし、紅葉もほぼ終わりかけ。一体何を狙うのかというと・・・実はこの日の湘南には「ある注意報」が発令されていました。その気象条件こそが今回のキーポイントになります。


12月8日(土)

藤沢と鎌倉を結ぶ江ノ電。都内からのアクセスを大まかに分けると、横須賀線で鎌倉か、東海道線もしくは小田急江ノ島線で藤沢かの二通りになります。ルートは江ノ電沿線の目的地にもよるけれど、私が目指す場所はどちらを経由しても時間的、料金的に大差ありません。ならば週末の鎌倉は観光客で混んでいそうなイメージがあったので、藤沢側から江ノ電へと入ることにしました。

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今回は久しぶりに東海道線でスタート。
普通列車で江ノ電の始発駅である藤沢へ向かいます。
東海道本線 大船

東京0853-(東海道765M)-藤沢0943

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東海道線、小田急江ノ島線、そして江ノ電が乗り入れる藤沢。
江ノ電ののりばは小田急百貨店の二階にあります。
江ノ島電鉄 藤沢

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江ノ電のターミナルは二面一線のみの頭端式ホーム。
向かって左が乗車、右が降車ホームです。
入線して来たのは1500形。
江ノ島電鉄 藤沢

一日乗車券を買って改札を抜けたと同時にホームへ入って来た鎌倉行きの電車は、折り返し先頭となる鎌倉方がレトロ調の10形、後方の藤沢方が一般形の1500形を連結した四連。現在の江ノ電は実に新旧6種もの車両が活躍しており、毎回どの車両に乗れるのかが楽しみでもあります。そんななかでも、やはりお目当てとなる車両はあるわけでして、鉄のいちばん人気は最古参で1960年製の300形。今回はネタに拘らず・・・とは言うものの、やはり300形を撮りたいのがホンネ (・ω<) テヘッ☆。現在は305F(305+355)一本のみが在籍している300形、果たして運用には就いているのでしょうか・・・? それはさておき、私が乗る列車の後方に連結されている1500形の1501Fは江ノ電らしからぬ白いボディにオレンジと赤の帯。これは何かの広告車かと思われがちですが、実は江ノ電初の新性能電車(カルダン駆動方式)である1500形がデビューした際、イメージアップのために塗られていたのがこの色で、当時は「サンライン号」の愛称で親しまれた、いわゆるリバイバルカラー。しかし私はこの形の電車と言えばグリーン塗装(旧塗装・後出)の1000形の方が印象深いため、リバイバルカラーと言われてもあまりピンと来ないと言うのが正直なところです・・・(^^;)。

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江ノ電の車両はすべて連接式の二連ですが、
早朝・深夜を除き、二連×2の四連で運転されます。
併結は新旧・車種の隔たり無く行われ、
私が乗るこの列車は10形+1500形でした。
この統一感の無い編成も江ノ電の魅力のひとつ・・・かな?(^^;)
江ノ島電鉄 藤沢

私はそんな1500・・・ではなく、10形の方へ乗車。別に10形がスキとか、1500形がキライというわけではなく、ただ単に運転席後ろから前方の景色を眺めたかっただけ。しかしさすがは人気路線の江ノ電、前方かぶりつきにはすでにファミリーの先客がいました。前面展望は諦め、私はおとなしく席へと座ることにします・・・(´・ω・`)。
定刻に藤沢を出た列車はしばらく住宅街のなかを走り、10分ほどで江ノ島へ。すると、ここでファミリーの方々は下車していったので、変わって私が前方かぶりつきへとありつくことができましたヽ(・∀・)ノゎーぃ♪。これはグッドタイミング。江ノ電の前方展望はここ江ノ島から先が面白いのです。

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江ノ島駅を発車した列車は程なくして
路線唯一の併用軌道(路面電車)区間へと入ります。
併用軌道を走る列車の展望はいつ見ても面白い (゚∀゚)!
江ノ島電鉄 江ノ島-腰越(車窓から)

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腰越駅手前で併用軌道区間は終わり、
今度は住宅街の狭い路地裏へ。
江ノ電は塀や軒先をかすめるように走ります。
江ノ島電鉄 腰越-鎌倉高校前(車窓から)

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その路地の先に見えて来たのは、湘南の青い海。
やぱり車窓に海が見えてくるとテンションが上がるものです。
(*゚∀゚)=3ハァハァ 
江ノ島電鉄 腰越-鎌倉高校前(車窓から)

併用軌道から路地裏へ入り、やがて海へ・・・この江ノ島から鎌倉高校前までの二駅区間は変化に富んでいて、鉄じゃなくてもじゅうぶんに楽しめるのではないでしょうか。そして私はこの海岸近くにある駅、鎌倉高校前で下車。

藤沢1000-(江ノ電49列車)-鎌倉高校前1015

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目の前に海が広がる駅として、有名な鎌倉高校前駅。
まさに湘南を連想させる象徴的なポイントです。
江ノ島電鉄 鎌倉高校前

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駅横で撮影した江ノ島と江ノ電のコラボカット。
よく見るお決まりの定番構図ですが、
車道にクルマが一台もいない状態で撮るのは
意外と難しいのです。
車両は京都・嵐電との姉妹提携を記念した
嵐電カラーの「嵐電号」。
江ノ島電鉄 鎌倉高校前付近

江ノ電の撮影地として選んだのが鎌倉高校前とは、我ながらベタベタのベタコさんです (*^^)ゞ。でもこの日の湘南には強風注意報が発令されていて、ふだんは穏やかな湘南の海もこの日ばかりは大きな白波が立つ、いわゆる時化(しけ)の状態。実は冒頭で触れたキーポイントとなる気象条件とはこのことで、荒波の湘南海岸をバックにした江ノ電を撮りたいと考えていたのです。そこで最初の撮影地は駅近くの踏切。ここは海を背景に江ノ電が撮れる有名なポイントで、今の時間帯ならば列車をシルエット気味に落とした面白いカットが狙えるはず。そう、この場所こそが今年の9月にスイスの湖でトラムを撮った際に私が思い浮かべていた撮影地です。しかしこの撮影地にはそのスイスのときと同じ、大きな問題点が・・・それは交通量の多い車道が並行していること。

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海をバックに江ノ電を・・・が、
並行する道路のトラックがモロにカブってしまいました。orz
シルエットで解りづらいですが、車両は500形。
江ノ島電鉄 七里ケ浜-鎌倉高校前

とりあえず一枚撮ってみましたが、やはりこんな感じでクルマとカブらずに列車を撮るのは至難のワザ。晴天の週末に海沿いの道ともなればドライブに出かける方も多く、最初に駅横で撮ったような、まったくクルマのない状態など奇跡に近いものがあります。それでも根気よく狙い続ければ一回くらいは撮れるか・・・?

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奥の車道にはクルマが無いけれど、
今度は手前に踏切待ちの車列が・・・(´Д`;)。
これは1000か、1500形。

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ギリギリクルマが抜けた!?
でも電車を引き付けすぎて、
海の面積が少なくなっちゃいました。
この一カット前だと電車の位置が良くても
右端に写っているクルマが大きく入っています。
う~ん、難しいものだなぁ・・・(´~`;)。
このシャープなシルエットは2000形。

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クルマは抜けたけれど、バイクが一台・・・。
このくらいは目をつぶるべきか?
これも1000形系列。

何度か挑戦してみるも、なかなかスッキリとは抜けてくれません。ここに載せたのはそれでもまだマシな方の写真で、ほとんどが並走するクルマとのモロカブりだらけ。撃沈写真ばかりが続くと精神的に萎えてきます (;´д`)=3ハア…。それに荒波の表情もあまり出ていないような気がする・・・。ここでは思っていたほどの成果が得られず、早めに見切りをつけて撮影地を移動することにしました。
次に考えている撮影地は、鎌倉高校前のひとつ鎌倉寄りにある駅、七里ケ浜が近そう。江ノ電の一駅区間は短く、鎌倉高校前から七里ケ浜の間も0.9キロ程度。これならば12分間隔の江ノ電を待つよりも、歩いちゃった方が早そうです テクテク C= C= C=┌( ・∀・)┘。

ところで、さっきから列車の車種を確認し続けているのですが、まだお目当ての300形の姿を見ていない。今日は動いていないのかなぁ・・・などと考えながら七里ケ浜へ向かって歩いていると、途中の信号場で見かけた編成は・・・

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鎌倉高校前~七里ケ浜のほぼ中間点にあるのは
上下の交換が可能な峰ヶ原信号場。
駅ではありませんが、大半の列車がここで交換します。
左が1000形で、右は1500形。
江ノ島電鉄 峰ヶ原信号場

先ほど藤沢から乗った1501Fでした。これでこの日動いている全編成を見たことになりますが、やはり300形はお休みのようです。う~ん残念・・・(´・ω・`)ショボーン。お目当てが動いていないと解ると、一気にテンションが下がります。それでもこの日の荒波は、コラボする車両に関係なく、ぜひとも次に目指す撮影地で撮っておきたい。再び気持ちを奮い立たせて先へ進みます。でも私、実はその撮影地へ行くのは今回が初めてで、詳しい行き方を知りません。そこはソネブロ仲間のFTドルフィンさんをはじめ、ネット上で何人かの方が撮影されている写真を見かけているのですが、解っているのは稲村ケ崎~七里ケ浜を臨む高台の俯瞰ポイントだと言うことだけ。ある程度は地図上で目星をつけて、あとは行ってみれば解るかと思ったのですが、実際は意外と苦労することに。

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七里ケ浜海水浴場の最寄り駅、七里ケ浜。
駅の周囲にはオサレなカフェやレストランが軒を連ねます。
江ノ島電鉄 七里ケ浜

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このあたりは道路と線路の境界が低く、
江ノ電らしい緩やかな雰囲気を味わうことができます。
走ってゆくのは現行塗装の1000形。
江ノ島電鉄 鎌倉高校前-七里ケ浜(後追い)

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その江ノ電の線路脇には上の方へと伸びる階段が・・・
ここが撮影地へと続く入り口か・・・?
(o¬ω¬o)アヤシイ...

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急斜面の階段を上ります。
徒歩鉄のクセに俯瞰好きなので、最近こんなんばっかし・・・。
ε~ε~ε~(;´Д`)ヒィィィィ...

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階段を上り切ると視界が開けたところに出ました。
でも江ノ電はよく見えないなぁ・・・(A´・д・)=3
撮影ポイントはもっと上の方なのかな?

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さらに歩き続け、だいぶ高いところまでやってきました。
家々の向こうには、高波の立つ荒々しい海原が見えます。

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なんと、この先は行き止まり!?Σ(゚□゚(゚□゚*)ナ、ナニーッ!!
せっかくここまで上がって来たのに・・・orz。

高台へ続く階段や坂を登るも、視界はあまり開けません。しかも細い路地は複雑に入り組んでいて、行き止まりや、気がつけば同じ道をぐるぐると彷徨うことに・・・。いったいあの俯瞰写真はどこから撮られたものなのだろうか? 海に面した大邸宅の豪華なバルコニーからなら見晴らしが良さそうですが、まさかあそこから撮ったんじゃあるまいな・・・Σ(゚д゚;) ハッ!!、ひょっとしてこのお屋敷の坊ちゃんが鉄で、仲間内をみんな招き入れたのでは!? m9(゚∀゚)っ ソレダッ!!  ・・・などと、アホなことを本気で考えてしまう始末。同じところを二周も三周もしている不審人物、この辺で空き巣騒ぎがあったら間違いなく私が疑われることでしょう。もう諦めて駅へ戻ろうかと思ったそのとき、海の見える丘の一角に足場は悪そうだけれどなんとか立てそうな場所が・・・。

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七里ケ浜を一望する俯瞰ポイント。
湘南の海が目の前に大きく広がっています。
そしてその傍らをゆく、江ノ電の電車。
江ノ島電鉄 稲村ケ崎-七里ケ浜

やっと見つけた~\(≧∇≦)/! そう、こここそが探し続けていた俯瞰撮影地です! いったい江ノ電はどこにあるの・・・?と言われてしまいそうなほど、列車はちっちゃくしか写りませんが、江ノ電沿線にここまで大きく海を入れることができる雄大な撮影地が他にあるだろうか。そして狙い通り、この日の海は豪快に白波を立てています。う~ん、諦めずに探してヨカッタなぁ・・・マヂ*。.+゚(つД`。)゚+。.*ウレスィ。ちなみにこの場所はあまり撮影地として公表されていないみたいなので、先人に敬意を表してここでは詳しい場所は伏せておくことにします。ただ、道はそれほど難しくなく、駅から迷わずに歩けば15~20分程度の距離。私みたいに迷いまくると一時間ほどの時間を要します(笑)。

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続いてやってきたのは、茶色いレトロカラーの20形。
茶色い電車はまったくと言っていいほど目立ちませんね・・・。

念願の撮影地は見つけることができました。でもまだちょっと時間帯が早く、列車の顔には日が当たっていません。これではあまり列車が目立たない。ただでさえ江ノ電はシックな色の車両が多いのに・・・。そこでここはいったん引き上げて、光線状態が良くなる午後の遅い時間に再度訪れることとしました。さらに狙いは、朝に乗って来た1501Fの「サンライン号」。白が基調のあの車両ならば、きっと遠景でも目立ってくれるハズです。
時間潰しのために丘の上の俯瞰ポイントを下りて七里ケ浜駅へ戻り、電車で江ノ島(駅)へ。

七里ケ浜1250-(76列車)-江ノ島1300

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相模湾に突き出た江の島への入り口となる江ノ島駅
(島名・住所等は「の」、駅名は「ノ」が使われます)。
週末は多くの観光客でにぎわいます。
江ノ島電鉄 江ノ島

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江ノ島の名物と言えば「しらす丼」。
本当は活きのいい「生しらす」が食べたかったのですが、
この日は時化で漁に出られなかったのだとか (´・д・`)。
まあ、あの荒波じゃ仕方ないか・・・。
「釜揚げしらす」でもじゅうぶんに美味しかったです。

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江ノ島と腰越の間は、
先ほどの車窓からも眺めた、併用軌道区間。
せっかくなので、ここでも少し撮影をしてゆくことにします。
まずはカーブを横切る2000形を正面から。
江ノ島電鉄 腰越ー江ノ島

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江ノ電の鉄道110周年、バス85周年を記念して、
1000形1101Fに施されているのは、
江ノ電のゆるキャラ「えのん」が描かれた「スキップえのん号」。
えのんのモチーフは漢字の「江」の字だそうで・・・。
この写真、右スカの何とも中途半端な構図ですが、
実は右の影にある「江ノ電もなか」のお店を入れたかったのです。

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これがその「江ノ電もなか」を売る和菓子処「扇屋」さん。
店頭には600形の前頭部が保存されています。
(しかも運転台部分が和菓子の作業場!)
もなかを買うついでに「撮影してもいいですか?」と尋ねたら、
おかみさんに「コッチの方が動かないから撮りやすいでしょ」と
言われてしまいました・・・(^^;)

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でもやっぱり私は動いている電車の方を撮るのがスキ。
現在の最新形式である500形をローアングルから撮影。
江ノ電の電車は新型でもどこか愛嬌があります。

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白い「サンライン号」がやってきました。
この車両を狙うために、
そろそろ俯瞰ポイントへ戻ることとしましょうか。

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俯瞰ポイントへ戻る途中で
朝の海バックポイントにさしかかったとき、
ちょうど踏切が鳴ったので急いで移動して一枚パチリ。
不思議とこういうときに限ってクルマとのカブリ無しが
成功しちゃうものなんですよね~(^^;)
車両は俯瞰ポイントで目立たなかったレトロ色の20形。
なんだか異国の鉄道みたい・・・。
江ノ島電鉄 七里ケ浜ー鎌倉高校前

昼食をとり、少し併用軌道区間で撮影、さらに電車には乗らずに海岸沿いを歩いて移動したことで適度に時間は潰れて、俯瞰ポイントへ戻った頃にはちょうど良い日の向きとなっていました。午後になって少しは風が弱まるかと思っていましたが、相変わらず強くて波は高いまま。時化で生しらすが食べられなかったぶん、この高波はしっかりと撮らなくちゃ。 (`・ω・´)-3フンス!!

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はやくも傾きはじめた冬の陽に照らされる七里ケ浜の情景。
線路上に現れたのは大きな窓が特徴の2000形です。
江ノ島電鉄 稲村ケ崎-七里ケ浜

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後追いの20形は、少しアングルを上げて撮ってみました。
海の向こうに見えるのは三浦半島の葉山あたりです。

この撮影地でネックとなるのは、線路沿いに林立する電柱や架線柱の処理。列車の顔にかからない箇所は大きく分けて三つで、今の20形を撮った上段、その前の2000形を撮った中段、そして先ほど来たときにレトロ色20形を撮った下段。列車の速度はゆっくりなので一本の列車でも、その三カ所すべてでの撮影が可能ですが、本命の「サンライン号」はこの写真を選んでみました。

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白波がまるで生き物のように荒れ狂う湘南の海を背に、
西日を浴びた「サンライン号」が走り抜けてゆきます。

空や対岸の山を入れた上段アングルだと見切れてしまう手前の駐車場に、いつの間にか白いキャンピングカーが止まっているではありませんか。これがなんだかカッチョ良くって、ぜひとも入れたくなってしまいました。なので、ここでは中段で撮った写真をチョイス。高台で強風、いや、暴風にあおられながらの撮影でしたが、満足のいく写真を撮ることができました (^^)。いつかはここで300形を撮ってみたいものですが、晴天の休日でこんな迫力のある波が見られるような条件は、そうそう無いだろうなぁ・・・。

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再び丘を下りて、七里ケ浜駅へ。
今度は下りの鎌倉行きへと乗り込みます。
強風で架線に付着物があった関係で、ダイヤが少々乱れ気味・・・。
江ノ島電鉄 七里ケ浜

七里ケ浜1455-(95列車?)-極楽寺1502

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あとは鎌倉へ出て帰る予定ですが、
ちょっと極楽寺駅に寄り道。
こじんまりとしたいい駅舎です。(^^)
江ノ島電鉄 極楽寺

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駅の北側にあるのが駅名にもなっている極楽寺。
創建は1259年で、建立したのは北条義時の三男・重時。
鎌倉で唯一の真言律宗の寺なのだそうです。

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でも鉄で極楽寺と言えば思い浮かべるのは、
江ノ電の車庫である極楽寺検車区。
沿道から中をのぞくと、お休みしている300形305Fの姿が。
今度来るときは動いていてね・・・(´・
ω・)人オネガィ。
江ノ島電鉄 極楽寺検車区

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ちなみにこの極楽寺検車区、
構内を住民専用の踏切(遮断器の無い第四種踏切)が
跨いでいますが、この踏切での撮影などは御法度。
もちろん私も柵の手前から撮影しました。

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極楽寺には鉄スポットがもうひとつ。
駅の東側にあるのは江ノ電唯一のトンネルである「極楽寺隧道」。
以前はもっとスッキリ撮れたような気がするけれど、
ちょっとケーブルなどが掛かる窮屈な写真となってしまいました。
トンネルから現れたのは
デビュー当時の旧塗装を纏った1000形の1001F。
やはり1000形系列にはこの色が似合いますね。
江ノ島電鉄 長谷-極楽寺

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極楽寺から終点の鎌倉へ。
乗ったのは朝と同じ10形+1500形の編成。
編成の後部にはさっき撮った「サンライン号」が連結されています。
江ノ島電鉄 鎌倉

残念ながら撮りたかった300形は動いていなかったけれど、白波立つ湘南海岸で俯瞰撮影や海バック、さらに併用軌道を走る姿など、一日かけて江ノ電を満喫することができました。今回は湘南海岸を中心に巡ってきましたが、江ノ電にはまだまだ魅力的な撮影地がたくさんあります。次は紫陽花の時期に長谷のあたりで、今度こそ300形を狙ってみたいですね(まさか引退しちゃわないだろうな・・・^^;)。そして「生しらす」の方も次回にリベンジです(笑)。

極楽寺1526-(99列車?)-鎌倉1534

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今回使用した江ノ電の一日乗車券「のりおりくん」。
料金は580円ですが、歩くことが多かったので、
あまりもオトクにならなかったかも・・・。
上にあるのは扇屋さんの「江ノ電もなか」。
10コ入り(¥1300)だといろんな車種と味が楽しめますが、
バラ売り(¥130)は2000形の抹茶餡のみとのこと。


鎌倉1607-(湘南新宿ライン1710E)-新宿1709