SSブログ

成田線・・・183系「成田臨」撮影記 2013 [鉄道写真撮影記]

1000.jpg
2013.01.12
成田線
 新年の運試し!?
 183系「成田臨」 撮影記 2013
   

先週末は成人の日を含む三連休。しかしメガネビンボーの私に遠出できるような余裕はなく、連休も近場での撮り鉄です。この時期に関東でネタになる列車といえば・・・そう、成田山新勝寺への初詣参拝客を輸送する団体臨時列車、通称「成田臨」。国鉄特急型の183系などが使われることで撮り鉄に人気の列車です。もはや私にとっては新春の恒例行事ともいえる成田臨撮影、しかし昨年は都合がつかずに未撮影でした。だからというわけではないけれど、去年は個人的にあまりいい年ではなかった気がしています(メガネの一件以外にも)。そんな鉄道の撮影ごときで運勢が変わるようなちゃっちい人生じゃ困るのですが、今年こそは、おめでたい「初詣」絵幕を掲出した成田臨の183系を撮り、運気アップといきたいところです (`・ω・´)-3 フンス! 。


1月12日(土)

1001.jpg

ウチから成田まで行くのに、
今回は勝田台まで東葉高速鉄道を使ってみました。
乗ったのはオレンジ帯の2000系で、
この車両は東京メトロ東西線の05N系と同一設計。
東葉高速鉄道 東葉勝田台

1002.jpg

勝田台で京成へ乗り換えて成田へ。
奥にスーツケースを持っている方が見えるように、
この東葉高速と京成を乗り継ぐルートで
都心から成田空港へ向かう人も結構多いです。
京成本線 勝田台

中央線沿線のウチから成田へ行くにはJRの中央線と総武線、成田線を乗り継いでいくのが手っ取り早いのですが、実はこのほかにもいろいろなルートがあり、鉄としてたまには違う路線にも乗ってみたい。思い返せば、昨年に成田線で運転された「アンパンマン・トロッコ」を撮影しに行ったときにも同じようなことを試し、そのときは 『新宿-(都営新宿)-本八幡...京成八幡-(京成)-成田』 のルートを選びました(新宿~成田 940円)。そこで今回はまた違ったルートとして、中央線沿線の自宅からまずは中野に出て、東京メトロ東西線と東葉高速鉄道を直通する電車に乗り、終点の東葉勝田台へ。東葉勝田台に隣接する京成の勝田台から成田へ向かう方法を選んでみることに。これだと乗り換えが少なく、さらに中野始発の東西線でずっと座っていけるという利点があります。しかし途中に第三セクターの東葉高速を挟むことにより運賃がかさみ、中野~成田で1270円(メトロ 300円・東葉 610円・京成 360円 Σ(゚Д゚#) トーヨー、タカッ! )。前回の都営経由に比べるとちょっと高上りになってしまい、結果的にはJRのみの中野~成田、1280円とほとんど変わらなくなってしまいました。まあ、東葉高速なんてめったに乗らないし、たまにはいいか・・・。ちなみに東西線を西船橋で降り、横着せずに徒歩10分の京成西船まで歩いて、そこから京成に乗って成田へ向かうと、なんと中野~成田の運賃は820円!(メトロ 300円・京成 520円)。今のところ、これがウチから成田への最安値のようです・・・。

中野0701-(メトロ東西線・東葉高速)-東葉勝田台0814…勝田台0836-(京成特急)-京成成田0857

1003.jpg

成田山新勝寺への最寄り駅、京成成田。
JR成田線の成田とは道路を隔てて近接しており、
両駅間の乗り換えは徒歩で2~3分ほど。
京成本線 成田

そんなルートでやってきた成田。ここでJR成田線には乗り換えず、成田駅から徒歩で撮影地へと向かいます。昨年は撮影しなかったものの、一昨年、そして三年前と二年連続、成田線の木下~小林(キオコバ)で編成写真を主体に撮った成田臨。今年はちょっと変化をつけたいと思い、定番のキオコバではなく成田と下総松崎の間にあるポイントを選んでみました。新勝寺への初詣客で賑わいを見せる東口とは対照的に、閑静な住宅街が広がる西口。そこを抜けて15分ほど歩くと、撮影地となる県道の陸橋が見えてきました。成田線をオーバークロスするこの陸橋上から俯瞰で下をゆく列車を狙います。

1004.jpg

まずはE231系の普通列車で試し撮り。
成田線の我孫子口(成田~我孫子)には、
常磐線でおなじみのE231系松戸車が使われています。
成田~我孫子の区間運転は5連の付属編成で対応。
成田線 下総松崎-成田

ここには初めて訪れたのですが、障害物が少なくて編成がスッキリと収まる、なかなかの好撮影地です。午前は晴れれば順光となるのに、曇り空なのが残念。天気予報では晴れのハズだったんだけどなぁ・・・。ところでこの場所、実は私がいる陸橋からの俯瞰よりも下にある踏切脇から撮る方が有名で人気が高く、成田臨の通過までまだ一時間近くもあるというのに下はもう撮影者でびっしりです (´Д`lll)スゴイネ…。

1005.jpg

たくさんの撮り鉄が集まるポイントを通過してゆく、E231系。
この列車は上野から常磐線を経て直通してくる列車で、
10連の基本編成が使われています。

いっぽうこちらの陸橋上は、まだ4~5人程度。最終的には10人くらいになりましたが、下のカオス度に比べると余裕です。やっぱりヘッドマークがしっかりと解る、線路端からの寄りのほうに人気が集中するのね・・・。この日運転される成田臨は、団体が二本と多客臨一本の合計三本で、いずれの列車も国鉄特急型の183(189)系。できればそのうち一本くらいはアングルを変えて下の踏切で撮ろう・・・なんて考えていたのですが、この状況ではあとから入り込む余地など無さそうです (^^;) 。

1006.jpg

ここは成田空港に近いこともあり、
小さくですが国際線飛行機が飛ぶ姿も見ることができます。
飛行機に疎い私、機種などはサッパリ解りませんが、
航空会社くらいはなんとか・・・これは大韓航空ですね。
ああ、本場のサムゲタンを食べにソウルへ行きたいなぁ・・・。
(トリミング済み)

1007.jpg

次に飛んできたのは・・・エールフランスのカーゴかな?
ああ、本場のエスカルゴを食べにパリへ行きたいなぁ・・・。
それにしても、どんよりとしたスッキリしない空です。
(トリミング済み)

上空の飛行機をカメラの望遠レンズ(・・・といっても、ズームの200ミリ程度)で眺めたりしながら時間をつぶし、成田臨の通過を待ちます。最初の一本目は熊谷からの団体さんで、この列車に使用されるのは、かつて中央線の特急「あずさ」で活躍し、今では通称「あずさ色」と呼ばれる水色の183系(幕張車)。遅れはなく、列車はほぼ定刻に姿を見せました。

1008.jpg

冬枯れの木々を背景に、
初詣客を乗せた「あずさ色」が成田線を走ります。
成田線 下総松崎-成田

天気は変わらずの曇り空で、せっかくの「あずさ色」もちょっと寒々しい絵となってしまいました。ヘッドマークの表示は味気ない「団体」幕でしたが、もともと「あずさ色」の183系には「初詣」の絵幕が入っていないので、これは想定内です。

この「あずさ色」の通過から約30分後。続いてやってくる列車は、かつて信越線の特急「あさま」で使われていた深緑色の183(189)系、通称「あさま色」(長野車)で運転される、快速「成田山初詣むさしの号 」(府中本町~成田 武蔵野・常磐線経由)。立派な列車名はあるものの、おそらくこれも絵幕ではなく「臨時」か「快速」表示が掲出されることでしょう。それでもこの「あさま色」は成田線への入線自体が珍しいので、しっかりと押さえておきたいところ。

1009.jpg

のどかな北総の景色のなか、単線をゆく「あさま色」。
ゆっくりとした速度だったので、まずは少し引き目で一枚。
このくらいのアングルのほうが、成田線らしさは出ているかもしれません。

1010.jpg

手前まで引き寄せてもう一枚。
はるばる長野から出張してきた189系を使い、
府中本町~成田というちょっと変わった区間で運転された
快速「成田山初詣むさしの号」(全席指定)。
はたして需要はあったのでしょうか・・・?

この頃には雲が流れ始め、薄日が差すこともあったのですが、結局、「あさま色」も曇り空のなかで通過。ヘッドマークはやはり「臨時」表示でした。それにしても「あずさ色」に続き「あさま色」とは、なんだか成田線ではなく中央線か篠ノ井線で撮影しているような気分です (^^;)。

1011.jpg

「あさま色」の通過後は、徐々に日が当たるようになってきました。
このムラサキ色の飛行機はタイ国際航空。
ああ、本場のカオマンガイを食べにバンコクへ行きたいなぁ・・・。
(トリミング済み)

さて、次の高崎からくる団体列車が本命ともいえる国鉄色183系(大宮車)で、「初詣」の絵幕に期待が高まります。ただし過去の記事でも書いているように、この絵幕は必ず掲出されるというものではなく、見られるかどうかは運次第といったところ (・・・というか、幕を調整する乗務員の気分次第!?)。三年前は大宮車が二本運転されて、その二本とも絵幕の大当たりで「大吉」。一昨年は二本運転されたものの、一本は「団体」幕、もう一本は絵幕で一勝一敗の「中吉」。では今年はというと、この撮影日には大宮車での団体が一本しか設定されず、まさに一発勝負。通過前にはようやく雲が抜けて日が差し、きれいな順光で運試しの舞台が整いました。果たしてその結果やいかに・・・。

1012.jpg

まずは待ちきれずに
撮影地に顔を出したばかりの183系を。
あれ?マークが・・・(・ω・;) ンン?

1013.jpg

明るい日の光に照らされて快走する国鉄色183系。
しかし肝心のマークは、白幕・・・Σ(°д°lll) ガーン!

なんと絵幕はおろか、「団体」や「臨時」の文字すらない、真っ白な無地幕・・・ヘ(゚∀゚ヘ)マッシロケッケッケ~。これはどういうことかと通過後に隣の同業者へ伺ったところ、どうやら三本ある大宮の国鉄色183系のうちの一本、OM101編成が最近になって上り方(クハ183-1527)の表示器を破損したらしく、幕を回すことができなくなってしまったらしい・・・orz 。この教えてくれた方は、できればそのOM101が成田臨へ入らないことを望んで撮影に来たそうですが、残念ながら願いむなしく、見事にその当該編成が充当されてしまったとのこと。なるほど、白幕の理由はわかりました。でも、なんにしても期待していた「初詣」絵幕を拝むことはできず、これじゃあ運気アップどころか新年早々「大凶」じゃないか~!ヽ(#`Д´)ノ ムキーッ!!

ところが、ここでは車道があって後追いは撮れませんでしたが、去り際をよく見ると後方(クハ182-101)の表示幕は正常で、しっかりと「初詣」幕が掲出されているではありませんか (゚∀゚)オッ!  と、いうことは、折り返し列車ならば念願の「初詣」幕を撮ることができるのか・・・。しかしその折り返し列車までは、まだ三時間以上もの待ち時間があります。それまでずっとこの撮影地にいても仕方がないので、ここは成田山へお参りにでも行き、時間をつぶすことにしました。

1014.jpg

成田山新勝寺へと続く、賑やかな参道。
両脇には名物であるウナギ屋が軒を連ねます。
香ばしい匂いがたまらないっっっ!(≧ω≦;;)ク~ッ!
でもどの店も大行列で、入れそうにありませんね・・・
(そもそも今の私にウナギを食べられる余裕などないケド…)。

1015.jpg

成田山新勝寺の山門。
成田山新勝寺は真言宗智山派の大本山。
本尊は不動明王で、家内安全、交通安全などを祈る
護摩祈祷のために訪れる人も多いのだそうな。

1016.jpg

新勝寺の本堂で初詣。
実は私、成田山へ来たのはこれが初めてだったりします。
ウチは神道なので、あまりお寺さんには縁がないんですよね。
え~っと、お寺での作法は、合掌一礼だっけ・・・( ̄人 ̄)。

1017.jpg

お昼はウナギ・・・ではなく、駅そばを。
なめこ、山菜、とろろ、わかめ、温玉が入ったこのお蕎麦、
なんだか縁起のいい名前が付けられていたけれど、
忘れちゃった・・・(「ごりやくそば」だったかな?)。
☆・・・・

温かい甘酒を飲みながら参道を通り、新勝寺を参拝。さらに境内でいちばん高いという平和大塔から成田空港線の「NEX」や「スカイライナー」でも見えないかと上ってみるも、木々に遮られてまったく見えず(動機が不純ですな・・・^^;)。下山してウナギの香ばしい匂いを嗅ぎつつ参道を抜け、駅そばの質素な昼食を・・・そんな感じで適度に時間を使い、二時間後に再び沿線の撮影地へと戻ってきました。時間に余裕があるのなら何も朝と同じ区間の撮影地ではなく、成田線に乗って移動して別のポイントへ行ってもよさそうなものですが、実は先ほどの国鉄色183系(大宮車)が折り返す時刻は成田を16時ちょうど発。日の持ち具合を考えると、なるべく始発の成田に近い位置で撮った方がいいかと思ったのです。朝は大勢の同業者が詰めかけたこの界隈、しかし折り返しまで待ちきれなかったのか、それとも撮影地を移動したのかは解りませんが、午後はパラパラと数人が散らばる程度。そこへ朝と同様、まずは「あずさ色」から折り返してきました。

1018.jpg

すっかり晴れ渡った青空のもとを、のびのびとゆく「あずさ色」。
その姿はまるで、今年の干支である「巳」であるがごとし。
成田線 成田-下総松崎

朝のどんより空からは考えられないほどのいい天気となり、大きく空を入れた構図で「あずさ色」を撮ることができました (^^)。往路でも確認したように、この列車は「団体」幕ですから、サイド気味のアングルでじゅうぶんです。

折り返しは朝の往路と同じ順番なので、次は30分後に通過する「あさま色」の番。この「あさま色」も「臨時」表示だし、やはりサイド気味で撮るかと思っていたところ、わずか30分の間にも日は徐々に傾き、上写真の「あずさ色」ポイントには住宅の影が伸びてきてしまいました。あわてて日の持ちがよさそうな場所へ移動。そこは朝に撮った陸橋の逆アングルで、先客がお二人ほどいらっしゃいました。

1019.jpg

初詣を終えた参拝客を乗せ、成田から府中本町へ戻る
快速「成田山初詣むさしの号」。
常磐・武蔵野線の短絡線を通る、乗り鉄的に面白そうなこの列車。
ひょっとしたら参拝客よりも鉄の需要のほうが高いかも?
成田線 成田-下総松崎

往路は曇り空だった「あさま色」も復路はバッチリいい光が当たってくれました。よく見れば編成の後方は影に入っちゃっているのだけれど、巻いているのであまり気にならないかな?

この「あさま色」からさらに30分後に通過するのが、「初詣」幕を掲出してくる国鉄色。今度は移動しなくても日が持ちそうなので、「あさま色」と同ポイントで待ちます。でもここは少し変化をつけて「初詣」幕を強調したい。車体側面がマンダーラになるのを覚悟の上、あえて望遠で顔をアップ目に狙ってみることとしました。さあ、往路はまさかの白幕で撃沈だった縁起物の「初詣」幕。復路ではしっかりと拝ませていただきます。

1020.jpg

西日を浴びて現れた国鉄色183系。
その顔にはしっかりと「初詣」の絵幕がありました(^^)。

今年もかろうじて、183系の「初詣」絵幕をゲットできました~ヽ(´▽`)ノワーイ♪。OM101編成の下り方には特急シンボルマークが付いておらずちょっと物足りない顔つきですが、それでも今年に限っては、絵幕を掲げてきてくれただけでじゅうぶん満足です。今年の運試し、午前の「大凶」が最終的に「小吉」くらいには巻き返せたかな?(笑)

今年は三色の183(189)系のそろい踏みと、一見華やかに見える成田臨。しかし前述したように、昨年まで二本撮れた大宮車のものが一本になり(運転日にもよるけれど)、年々縮小されているような気がします(最近はバスへと移行しているらしい)。果たして来年も絵幕を掲げた183系での運転があるのかどうかはわかりませんが、運転される限りはこの新年の運試しを楽しみたいものです。


帰りは市川に住む妹と会うため、素直にJRで戻りました。
成田1622-(成田1538M)-千葉1659~1701-(総武快速1728F)-市川1723

 



共通テーマ:趣味・カルチャー