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日光線・・・107系撮影記 [鉄道写真撮影記]

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2013.03.09
日光線
「葬式鉄」改め、「おくり鉄」?
 ありがとう 107系 撮影記

 

ダイヤ改正前、最後の週末。改正を機に引退する車両で、もう撮り漏れは無いか・・・といわれると、実は関東近郊でもまだひとつだけ、未撮影の車両がありました。それは日光線の107系。

JR日光線はその名の通り、東北本線の宇都宮を起点として、日本有数の観光地である日光までを結ぶ、40.5キロの単線・電化路線。ただし首都圏から日光への観光アクセスとしては東武鉄道の方が圧倒的にメジャーで、日光線は観光路線というよりは地元密着の通勤・通学路線という面が強い。私も日光へは何度か観光に訪れていますが、ほとんどが東武を利用していて、日光線の乗車経験は片手で数えられる程度。そのため、今まではあまりこの日光線を走る107系という電車を気にかけたことはありませんでした。ひどいことに私が過去に撮った日光線の107系は、20年以上前に行われたデビュー記念イベントでの一枚のみという有様。言ってしまえば、それだけマイナーな車両だったということか・・・(107系ファンの皆様、スミマセン ^^;)。

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デビューを記念して
宇都宮運転所で展示された新製直後の107系。
107系は二両編成を基本としたロングシートの通勤形電車で、
その最大の特徴は製造コストを抑えるために
元・急行形電車165系の廃車発生品を再利用していることにあります
(主電動機・ブレーキ制御装置・台車・補助発電機・
空気圧縮機・冷房装置など)。
現在とは異なり、当時の塗装は日光(NIKKO)の
Nをモチーフにしたものでした。
88.5 東北本線 宇都宮運転所

ところが205系への置き換えが決定し、引退を間近に控えた最近になって、一気に露出度が上がった日光線の107系。そこであらためて、同じソネブロ仲間のミスター仙台さんhanamuraさんが撮影した写真を見ていると、現在のクリームと茶のツートンというレトロ調カラーが、角張った車体にマッチしていて、なかなかカッコイイじゃないですか。こういうマイナー形式って、ふとしたことでその魅力に気付かされるものなんですよね・・・(コレって、葬式鉄の言い訳?)。さらに先週からは引退を記念した特別装飾が施され、なんと前面窓枠下に「ありがとう 107系」と金色の文字が入れられているとのこと。最近の引退装飾といえば小さなステッカーが貼られる程度が定番となりつつあるなかで、この文字入れは、まるで国鉄時代を思わせるような大胆さではありませんか!コレはぜひとも記録したい。

しかし花粉症の私にとって、この時期に杉並木で有名な日光へ行くことなど自殺行為に等しい。107系を撮りに行きたいのは山々ですが、どうしても躊躇してしまいます。行くべきか、行かざるべきか・・・悩みつつ、撮影のラストチャンスとなる週末を迎えることに。


ところで、引退する車両を追いかけるのに最近よく使う「葬式鉄」というフレーズ。鉄の世界ではメジャーになりつつありますが、あまり「葬式」という言葉は印象が良くないという意見もあり、今回からこのブログではhanamuraさん提案の「おくりびと*」ならぬ「おくり鉄」という言葉を使わせていただくこととしました(* おくりびと・・・葬儀前に故人の見栄えを整える納棺師。映画「おくりびと」で一般に広く知られる言葉となりました)。


3月9日(土)

晴天で気温が上がり、適度に風も吹いている・・・まさに花粉が飛ぶ条件が出そろった土曜日。鼻炎薬を飲み、マスクを装着。目薬と点鼻薬を携帯して、まずは前回の「ONE-shot」で紹介した651系「スーパーひたち」を狙うために都内の日暮里付近へと向かいます。この時点で花粉症の症状があまりにもキツかったら、もう日光線はキッパリと諦めるつもりでした。しかしクスリが効いているのか、目はカユいもののクシャミや鼻水はそれほど酷くありません。これならば日光線も行けるか!? でもきっと日光の花粉飛散量など東京の比では無いんだろうな・・・な~んて頭では思いながらも、「スーパーひたち」の撮影後、ふらふらと何かに導かれるように常磐線で日暮里から北千住へ。気がつけば下今市までの特急券を持って、東武特急「スペーシア」を待つ自分がそこにいました Σ(°□°*)ハッ 。う~ん、やっぱし107系を撮りたいという衝動は押さえきれなかったか・・・ (´∀`;)。

日暮里1125-(常磐1131H)-北千住1133

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東武線・北千住の特急ホームに入って来たのは、
「雅」をイメージした紫の「スペーシア」。
東武伊勢崎線 北千住

土曜の昼下がりに鬼怒川温泉へ向かう特急「スペーシア きぬ 113号」。車内ではすでに宴会モードとなっている小団体も乗り合わせており、なかなか賑やか。できることなら私も缶ビールの一本でも開けたいところですが、実は花粉症にとってアルコールや刺激物は禁物。個人差はあれど大抵は飲むと症状が酷くなり、私の場合はとくにクシャミや鼻水が止まらなくなります。ここはグッとガマンして車販のおねーさんからはお茶を購入。お酒を飲む楽しみまで奪うとは、本当に花粉症ってヤツは厄介です ε=(‐ω‐;) フゥ..。お茶をすすりながら車窓を眺めていると、「スペーシア」は順調に東京、埼玉を走り抜け、やがて栃木へ。

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日光が近づくにつれ、
車窓にはスギ林が多く見られるようになってきました。
茶色に見えるのはすべてスギ花粉のかたまり・・・
ヒイイィィィ((((((((lll゚Д゚))))))))
東武日光線 明神-下今市(車窓から)

前述したように、今回の目的はJR日光線の撮影。しかしそのアクセスに東武の特急を使ったのは、なんといっても所要時間が短く、さらに運賃や特急料金の安さがあります。ちなみに日暮里から日光までの料金を比較してみると、JRの普通乗車券(日暮里~日光)は2520円。もし上野~宇都宮で東北新幹線を使うと、それに2200円の新幹線自由席特急料金が加算されて、合計4720円。いっぽうの東武は、北千住~東武日光の普通乗車券が1320円。特急「スペーシア」を使うと、それに1400円特急料金が加算されて、合計2720円(東武の場合は、これに日暮里から北千住までのJR普通乗車券150円がプラスされます)。東武でも特急を使うとJRの普通運賃をわずかに上回りますが、所要時間は一時間近くも短いので、これはどうしても東武に軍配を上げたくなります。さらにもうひとつ東武を使った理由は、これから目指す日光線の撮影地にもっとも近いところにあるのが東武の駅だということ。JRを撮るのに東武が便利とは、なんとも皮肉なものです。

鬼怒川公園行きの「スペーシア」を途中の分岐点である下今市で降り、接続する東武日光行きの普通列車に乗り換えて、やってきたのは上今市。

北千住1142-(特急きぬ113号)-下今市1309~1311-(東武日光711)-上今市1313

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東武日光のひとつ手前にある上今市。
ギャラリーが併設された立派な駅舎ですが、
駅員のいない無人駅です。
東武日光線 上今市

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その上今市駅のすぐ脇にあるのが、有名な日光杉並木。
江戸時代に徳川家康の家臣・松平正綱が
日光東照宮に寄進するため植栽したもので、
日光・例幣使・会津西の三街道、全長37kmの両側に
現在でも約12,500本もの杉が立っているのだそうな・・・
ヒイイィィィ((((((((lll゚Д゚))))))))

上今市の駅を出てすぐ、さっそく立派な杉並木がお出迎えです。もう、その光景が目に入っただけで鼻がムズムズするような拒否反応が現れますが、実は杉並木自体のスギの木は樹齢380年を越える老木で、今ではほとんど花粉を飛ばさないのだそうな。とはいうものの、この近辺はその子孫に当たるスギ林やスギ山がいくらでもあり、決して安心というわけではありません。いま一度、持参して来た目薬と点鼻薬を差して、撮影地へ向かいます。上今市の駅から杉並木を横目に見ながら10分ほど歩くと、日光線の線路が見えてきました。

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線路脇に田畑が広がる日光線の撮影地。
見通しが良く、日光連山がきれいに見渡せます。
左から男体山、大真名子山、小真名子山、帝釈山、女峰山。
日光線 日光-今市

やってきたポイントは、田園地帯の一角にある農道から日光連山を背景に列車を撮ることができる、いかにも日光線らしい撮影地です。ただし本来は午前が順光で、私が訪れたこの時間では列車の顔に日が当たらない。さらにこの日の午後は初夏並みに気温が高くて、山々はやや霞み気味。やはり迷わずに、順光で空気が澄んでいたであろう、午前の早い時間に来るべきだったかな・・・。それでも107系の引退間際という限られたなか、晴天に恵まれているのだから、もはや贅沢を言うべきではないのかもしれません。まずは山を背景にして走る上り列車(宇都宮方面行き)から撮影を開始。

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春霞のなか、日光連山の女峰山をバックに走る
レトロ調ツートンカラーの日光線107系。

列車の顔には日が当たらないものの、なかなか悪くない感じ。でも、背景の日光連山は列車とのバランスを考えていちばん左にある男体山を切り、女峰山一帯だけにまとめてみたのですが、男体山といえば日光のシンボル的存在。やはり切るべきではなかったか・・・。

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振り返って後追いも。
こちらの上り方は午後が完全順光になります。
列車の背景には立派なスギ林が・・・
ヒイイィィィ((((((((lll゚Д゚))))))))
日光線 今市-日光(後追い)

単線の日光線は上下列車が交互にやって来るので、次は日光方面へ向かう下り列車。そのまま山バックで後追いを撮ってもいいのですが、下りはせっかく完全順光のバリ順となるので、ここはキッチリとした編成写真を狙ってみることにしました。花粉症に悩まされている者にとってスギ林を背景にするのは必ずしも本意ではないけれど、これならば先ほどは読み取りづらかった前面の「惜別メッセージ」もしっかりと見えるはず。

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引退を控え、最後の走りを見せる107系。
その顔には金文字で「ありがとう 107系」の
メッセージが添えられていました。
日光線 今市-日光

うん、パンタの抜け具合もよく、バッチシ決まった・・・かと思いきや、よく見るとこの編成、方向幕(行き先表示)が無く、蛍光灯がむき出しじゃないか・・・Σ(゚Д゚;)ナニーッ!?。故障なのかどうか詳細は解らないけれど、日光線の107系は方向幕の字体に独特な特徴があるだけに、これはちょっと残念。きっとこの編成はあと一週間(撮影時)、このまま修復されることなくラストを迎えるんだろうなぁ・・・(´・ω・`)カワイソス。 ともかく、これでは不完全燃焼。記録用の編成写真は一カットでもキッチリ撮れればそれでいいやと思っていたのですが、これはもう一本、順光側の下り列車を待つ必要があります。でもまったく同じアングルの編成写真というのもツマラナイので、次は少しローアングル気味にカメラを構えてみました。

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青空が広がる晴天のもと、
杉林をかすめて日光を目指す107系。
主要機器のほとんどが165系の流用品である107系、
姿こそ異なれど、懐かしいモーター音が響きました。
日光線 今市-日光

今度はしっかり幕が入っていました~ヾ( ゚∀゚)ノ゙・・・って、ふつうはそれが当たり前なんですけれどね (^^;)。終点の日光に程近いこの区間、日光行きの下り列車なのに、すでに折り返しを見込んで幕は回されており、上りの【宇都宮】表示となっていたのはご愛嬌。

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日光線特有、筆文字っぽい書体の方向幕。
この書体は後継の205系にも引き継がれるもよう
(上写真のクローズアップ)。

さて、日中はほぼ一時間に一本程度と、運転間隔がある日光線。下りを二本待ったことで解るように、すでに撮影開始から二時間以上が経ち、だいぶ日が傾いてきました。と、同時に、しばらくクスリで押さえられていた、クシャミや鼻水の花粉症の症状が再発 (* >ω<)=3ハクシュン!。そりゃあスギの木の真横でずっと撮影していれば、当たり前ですわな・・・( ̄ii ̄)ズルル。そろそろ限界を感じ始めたので、今の折り返しとなる次の上り列車を撮影のラストにします。再び日光連山が入る、上りアングルへ移動。

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雄大な男体山を背に、西日を浴びて駆け抜ける107系。
107系0番台は四半世紀もの長い間、
ひたすらに日光路だけを走り続けてきました。
その活躍にまもなく終止符が打たれます。
日光線 今市-日光

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最後に日光連山を広く入れて、もう一枚。
・・・お疲れさまでした107系。

先ほどの最初に撮った日光連山バックでは、男体山を切って女峰山側を背景に撮りましたが、今回は男体山側をメインに撮影。逆光と春霞の影響で山のシルエットはちょっとモヤモヤしていますが、案外それも春らしくて悪くない絵になったのではないかと思っています(^^)。これで日光線107系の葬式・・・もとい、「おくり鉄」は終了。
今週末に実施されるダイヤ改正後からは、ここをステンレスの205系が走ることとなります。ならば、この107系の乗り納めということで、帰りは東武ではなく、日光線に乗ってみることにしました。撮影地から日光線の今市駅までは徒歩で20分強。東武の上今市駅よりはちょっと遠いけれど、歩けない距離ではありません。ところが、この歩いているときに花粉症の症状が急激に悪化し、もう辛い辛い・・・。クスリの効力が切れたのがいちばんの要因だと思われますが、おそらく撮影を終えて緊張感が緩んだというのもあるでしょう。おかげで、久々に乗った日光線なのに車窓を楽しむ余裕はなく、ただ宇都宮までの40分間を乗り続けただけという結果になってしまいました・・・(っ*`з´)っ・:∴クション.。

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日光線の今市駅。
今市市と日光市は08年に合併し、
現在の今市は観光都市・日光の行政面を
担う町となっています。
この今市駅と東武の下今市は約500メートル、
徒歩で10分ほどの距離。
日光線 今市

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今市から107系の宇都宮行きに惜別乗車。
日光線に乗るのは、実に20年ぶりくらいですが、
花粉症により私の調子はイマイチ・・・殴===◯)゜O゜)
日光線 今市

今市1607-(日光線856M)-宇都宮1645~1655-(東北1250Y)-新宿1847


いよいよ今週末に迫ったダイヤ改正。この日光線107系の記録を最後に、とりあえず私が撮影できる範囲内での「おくり鉄」は、ほぼ済ませることができました。今改正は例年のような寝台特急や夜行列車の削減、目立ったところでの列車の廃止などはあまり行われず、比較的穏やかに改正を迎えられると思っていたのですが、実際は今年に入ってからの撮り鉄は、そのほとんどが引退間近となった列車を追いかける日々。消え行く車両を追いかけたくなる気持ちは撮り鉄である以上、仕方のないことだと割り切ってはいるものの、今回の日光線107系のように新製のあとの記録が引退間際というのはさすがに恥ずかしく、もう少し広い視野を持って余裕のある記録を心がけたいと思います (といっても、また来年も同じようなことを繰り返すんだろうなぁ・・・^^;)。

そして花粉症は今がまさにいちばんのピーク。とくにここ数日は暖かく、風も強いので花粉の飛散量が非常に多く、毎日がとても辛いです (>ω<;;)。そんな状態で書いた今回の撮影記、誤字脱字や意味不明な文体などが多々あるかも知れませんが、そこはどうぞ大目に見てくださいませ。。。m(_ _)m

 

☆オマケ☆
25年前(1988年)に宇都宮運転所で行われたイベントには、107系の他にも、今となってはちょっと貴重な車両たちが数多く展示されていました。せっかくなので、ここではその展示車両を少しご紹介しましょう。

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まずは冒頭でも紹介した、新製直後の107系。
こちらは上写真の逆側にあたる下り方を撮ったもので、
手書きのマーク(?)が掲げられています。
よく見ると列車番号表記は5889M・・・
解る人には解る、遊び心ですね (^^;)。
88.5 東北本線 宇都宮運転所

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当時、撮影会イベントなどでは欠かせない存在だったのが、
大人気のEF58 61、通称「ロクイチ」。
この日もはるばる宇都宮まで駆けつけてくれました。
今、ロクイチが展示されるなんてことになったら、
間違いなく人垣ができるでしょうが、
この頃はパラパラと数人が交互に撮る程度で、
規制のロープなども張られず、実にまったりとしていました。
でも、ロクイチに「エキスポライナー」のマークは、
ありえない組み合わせです・・・。

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ローピン、銀帯時代のEF81 81。
現在の真っ赤な流星色に銀挿しした姿も凛々しいですが、
やはりパイパイはこの姿がお召機らしくて、
いちばんカッコよく見えます。
このイベントが行われた88年といえば、
ちょうど「北斗星」が運転を開始した年でした。
当時は三往復もあったんですよね。

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ロクイチやパイパイなど人気ガマが並ぶなか、
この日いちばんの人気だったと記憶しているのは、
貨物試験塗装機のEF65 1065。
試験塗装第一号となった同機、
初めて見たときは「これがPF!?」と、
目を疑うほどのインパクトがありましたが、
今見ると、なかなか似合っていたかも知れません。

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そんな1065号機と若番1004号機のPF並び。
この頃は国鉄色PFなど珍しい存在ではありませんでした。
そのため、1004の方を単体できっちり撮っていなかったのが、
今となっては悔やまれるところ…。

このラインナップを見ると解るように、当時のイベントでいちばんの目的はロクイチをはじめとしたレアな電気機関車、いわゆるネタガマで、107系はフィルムの余りでついで程度に撮ったものでした。それが今では新製時の貴重な記録として紹介できるのですから、なんでも撮っておくものですね・・・(^^;)。



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