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伊豆箱根鉄道・大雄山線・・・コデ165形 撮影記 [鉄道写真撮影記]

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2020.11.11 伊豆箱根鉄道 大雄山線
冬晴れの相模に響く、ツリカケ音。
コデ165形 撮影
 
 
今年はコロナウイルスの影響などもあり、基本的に土日が休みとなる私の仕事も不規則な休日出勤が増え、そのぶんの代休は平日に取ることとなります (・ω・)ダイキュー。
前記事の「ONE-shot」でご紹介した中央線の「ぶらり高尾散策号」のように、臨時列車やイベント列車は土休日に設定されることが多く、平日は“鉄ネタ”が乏しいようにも思えるのですが σ(゚・゚*)ンー…、むしろ平日でないと撮れないような“鉄ネタ”も実はけっこうあるものです (・o・*)ホホゥ。そのなかのひとつ、私がかねてから撮影できる機会を伺っていたのが、伊豆箱根鉄道における検査車両の輸送列車。

“いずっぱこ”という親しみのある愛称を持つ伊豆箱根鉄道(いずはこねてつどう)は、静岡県の三島と修善寺(しゅぜんじ)のあいだ(19.8キロ)をむすぶ駿豆線(すんずせん)と、神奈川県の小田原と大雄山(だいゆうざん)のあいだ(9.6キロ)をむすぶ大雄山線の二路線(鋼索線を除く)を持つ地方私鉄(中小私鉄)(゚ー゚*)イズッパコ。
異なる県に存在するふたつの路線は離れていて接点(接続駅や連絡線)がなく、ふだんはそれぞれの地域で独自に運行されているのですが、車両の大規模な検査(全般検査=全検)ができる検修工場は駿豆線のほうにしかないため、大雄山線の車両(5000系)が全検を受ける際には、駿豆線の大場(だいば)に所在する工場(大場工場)まで運び込まなくてはなりません ( ̄。 ̄)ヘー。その際、他社線となるJR東海道本線が経路上に含まれることもあって(下記地図参照)、検査車両が自力で走行することはできず、全区間を事業用車または機関車の牽引による輸送、いわゆる「甲種輸送」という手段がとられます コーシュ( ̄∀ ̄*)----C<o・ω・)o))))ズルズル。


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伊豆箱根鉄道の大雄山線と駿豆線の位置関係と、
検査車両の輸送ルート(大雄山〜大場)。
右上の水色が大雄山線(小田原〜大雄山)で、
左下の紺色が駿豆線(三島〜修善寺)。
その間をつなぐオレンジ色はJR東海道本線です。


そんな伊豆箱根鉄道の甲種輸送(自社線内だと配給輸送になるのかな?)、実は以前に私は駿豆線のほうで撮影に臨んだことがあって、拙ブログの記事でご紹介しているのですが、そのときの輸送列車を先頭に立って牽いたのは、1947年(昭和22年)製のED31形(ED33号機)という、その古さが見た目にも表れたファン垂涎の貴重な旧型電気機関車でした (*゚∀゚)=3ハァハァ!。
そしていっぽうの大雄山線でもこの輸送列車は、ED31形機関車とはまた違った魅力を持ち、やはりファンの注目度が高い“マニアックな車両”が牽引を担います (・o・*)ホホゥ。こちらも一度は見てみたい・・・σ( ̄∇ ̄*)ミタイ…。


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これは今から二年前(2018年)に
駿豆線のほうで撮影した、
古典電機のED33号機が牽く、
大雄山線5000系(5502F)の輸送列車
(大場工場への入場)。
▲18.9.7 伊豆箱根鉄道駿豆線 三島二日町-大場


そう、今回の私の狙いは、以前に駿豆線で撮った輸送列車を、今度は大雄山線のほうで撮ること (・∀・)イイネ。
ちなみに、マニアックな車両が使われる“鉄ネタ”だけど、これはファンに向けたイベント運行ではなく、あくまでも検査車両の入出場にともなう輸送列車という業務的なものなので、平日(今回は水曜日)に遂行されます (´ω`)ナルヘソ。そういえば振り返ってみると、駿豆線でのED31形の時もやはり平日(金曜日)で、外勤の直行直帰をいいことに仕事を半分サボって駆けつけたんだっけ・・・(^^;)ゞポリポリ。今回は休日出勤ぶんの代休ですから、平日でも堂々と大手を振って(?)撮影に行けます ヒャヒャヒャ(゚∀゚≡゚∀゚)ヒャヒャヒャ。


11月11日(水)


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1000形が発車を待っている、
小田急線の新宿駅。
朝7時のホームは
まだ人が少ないように見えますが、
車内はけっこう混んでいます。
▲小田急小田原線 新宿


当日の7時過ぎ、新宿から小田急線の小田原ゆき急行列車に乗って出発 (/*´∀`)o レッツラゴー♪。
目指す大雄山線の起点となる小田原へ都内から行くには、JRの東海道線(湘南新宿ライン)を使うルートもあるけれど、小田急線はJRよりも運賃が安いし(新宿〜小田原はJRが1,520円、小田急だと900円)、それに今回は後述する理由でこちらのほうが都合がいいのです コッチ…((((o* ̄-)o。
小田原ゆきは都心への通勤ラッシュとは逆方向となる朝の下り列車なので、車内がすいているかと思いきや、小田急線の沿線には多くの学校や郊外に企業の大きな工場などもあり、そこへ向かうと思われる通勤・通学の方々でけっこうな混雑 (´д`;)人大杉…。私はどうにかわずかに残る空席を見つけて座れたけど、新宿の次に急行が停車する代々木上原(よよぎうえはら)では席が埋まって立ち客もかなり多くなりました。開いた窓から入る隙間風がちょっと寒い時期ですが、混雑時の車内でコロナ対策の換気を考えると致し方ないですよね (-`ω´-*)ウム。


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時期的には秋晴れ?冬晴れ?
いずれにせよスッキリとした快晴で、
車窓からは丹沢や大山の山々が
きれいに見えます。
(´▽`*)イイテンキ♪
▲小田急小田原線 東海大学前-秦野
(車窓から)


街の規模が大きな町田(まちだ)や相模大野(さがみおおの)あたりで車内の混雑は落ち着くのかと思っていましたが、客の入れ替わりはあるもののなかなかすかない急行列車。そして海老名(えびな)でも、本厚木(ほんあつぎ)でもなく、個人的に地味な駅の印象があった愛甲石田(あいこういしだ)で客がドッと下車したのは意外でした σ(゚・゚*)ンー…。どうやらこの近くに大手自動車メーカーの工場などがあるようですね (´ω`)ナルヘソ。同時間帯の小田急線へ私は土休日に乗ることがたまにあるけれど(先々月に静岡鉄道のイベントへ行った時も、朝の小田急線を下った)、やはり平日は人の流れが違うように感じます。
そんな愛甲石田のある伊勢原市を過ぎたあたりから、車窓風景は次第に田園の広がるのどかさが感じられるようになり、秦野(はだの)付近では丹沢連山の山々もきれいに望めました (゚∀゚)オッ!。今日は快晴で絶好のお出かけ日和。天気のいい日を選んで出撃することが多い“エセ晴れ男”のワタクシですが、今回のように運転日の限られた列車を撮る日が晴天に恵まれるのは、ホントに嬉しい (o ̄∇ ̄o)ラキー♪。


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新松田で乗り換えた
各駅停車の小田原ゆきは3000形。
あれ?そのまま急行で行かないの?
(゚ー゚?)オヨ?
▲小田急小田原線 新松田

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今記事のタイトル写真に使った
新松田の構内の跨線橋からは、
富士山のお姿が望めました。
(「゚ー゚)ドレドレ
冠雪はまだ少なめですね
(11/11現在)。



新宿から小田原ゆきの急行列車に乗り続けていた私ですが、途中の新松田(しんまつだ)で後発となる各駅停車の小田原ゆきに乗り換えます ノリカエ…((((o* ̄-)o。急行ならばあと2駅で小田原なのに、なんでわざわざ遅い各駅停車に乗り換えたのか。それは、新松田駅の跨線橋から望める富士山が見たかったから (「゚ー゚)ドレドレ・・・じゃなくて、最終的に私が小田急線を降りる駅が小田原ではないからです ( ̄△ ̄;)エ?。
というのも、小田急線と大雄山線が接する乗換駅は小田原ですが、実は両線ともに小田原から見てしばらくは北のほうへ向かって伸びる線形となっており、数キロの間隔はあるもののほぼ並行しているのです・・・って、おそらく文章で説明するよりも、地図を見ていただいたほうがずっと分かりやすいでしょう ドゾー(*・ω・)つ[チヅ]。


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同系色でちょっと解りづらいですが、
水色が小田急線、紺色が大雄山線。
右上が新松田(新宿)方面で
私はそちらから来ています。
ちなみに五百羅漢付近で両線は交差しますが、
小田急線のほうに駅はありません。
(地図をクリックすると拡大表示します)



地図のとおり、小田急線と大雄山線はこの地域で並行しているため、場所によって両線の駅間は小田原を経由するよりも歩いたほうが早く到達できる箇所があります (・o・*)ホホゥ。そして私が目的地とする大雄山線の撮影ポイントは同線の塚原(つかはら)に近いところで、地図を見るとそこまでは小田急線の栢山(かやま)から歩いて27分(2.2キロ)の距離(地図上の赤い点線)。仮に小田原を経由して電車を乗り継いでも28分なので時間はほとんど変わらないけれど、今日は天気がいいことだし、ためしに歩いてみるのも面白そうじゃないですか (・∀・)イイネ。セコい話をするなら、電車賃も少しだけ安くなるし (´∀`;)セコイ。
そんなワケで、新松田で各駅停車に乗り換えて、私が下車したのは急行が通過する栢山 (゚ー゚*)カヤマ。


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小田原市の北部に位置する栢山。
(´σД`)シヤワセダナァ…
当地は二宮金次郎こと
二宮尊徳の生誕の地として知られ、
生家や記念館などがあります。
( ̄。 ̄)ヘー
▲小田急小田原線 栢山


新宿0702-(小田急線急行)-新松田0832~0841-(小田急小田原線)-栢山0846

栢山から塚原の撮影地へ向かう道のりは小田原市内の閑静な住宅街で、時おり抜けのよい箇所で富士山のアタマがチラリと見えるほかに特筆すべきところはないけれど、ウォーキングをするのに気持ちのよい陽気で清々しさを感じます テクテクε=ε=ε=┌(* ̄v ̄)┘。スマホの地図アプリを頼りにして歩き進めば迷うことなく、その表示された所要時間どおりに目的地へ到着 (・ω・)トーチャコ。むかしは交差点ごとに地図を広げて道を確認していたことを考えると、ホント便利になったよね。


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南足柄から小田原市内にかけて流れる
二級河川の狩川に架けられた、
立派なトラスの道路橋。
このあたりが目的地の撮影ポイントです。

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道路橋から上流方を望むと、
並行して架かるのが大雄山線の狩川橋梁。
緑色のガーダー橋を5000系が渡っています。
(゚∀゚)オッ!
そして背景は左奥に富士山、
その手前の山並みは足柄連山で、
特徴的なお椀形の山は標高870mの矢倉岳。
でも、バルサン(煙)が・・・
( ̄△ ̄;)ア…
▲伊豆箱根鉄道大雄山線 塚原-和田河原


やってきた撮影ポイントは、狩川という二級河川に架かる大雄山線の鉄橋(狩川橋梁)で、その背景に富士山や足柄連山が望める、なかなか壮観な眺めの場所 (・∀・)イイネ。当線屈指のお立ち台ポイント(有名撮影地)として知られ、平日にも関わらずお二人の先客がすでにいらっしゃいました (*・ω・)ノ゙チワッス。
本日に遂行されるお目当ての輸送列車は、駿豆線の大場工場で検査を終えて、大雄山線の大雄山にある車庫へと戻ってくる(大場→三島→小田原→大雄山)、いわゆる“出場車両”の輸送ですが (=゚ω゚)オカエリ、実はそれに先立って当該の輸送車両(5000系)を迎えにゆく牽引車の回送列車が、大雄山から小田原のあいだで設定されており、ここではまずそれを狙いたいと思います。


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富士を望む沿線名所を横切る5000系は
緑帯の「ミント・スペクタクル・トレイン」。
( ̄▽ ̄;)スペクタクル…
大雄山線の営業列車はすべて5000系で、
当系をふくむ伊豆箱根鉄道の車両は本来、
はじめに撮った青い帯が標準仕様なのですが
(基本的に駿豆線も同様)、
最近の大雄山線では緑色や黄色など、
帯にカラーバリエーションができたみたい。
(゚ー゚*)カラバリ
それにしてもバルサンが煙い・・・
(+ω+;)ケムイ…
▲伊豆箱根鉄道大雄山線 和田河原-塚原


回送列車が通過する前に、ふつうの営業列車の5000系で試し撮りをして、カメラのアングルを調整 (^_[◎]oパチリ。足柄連山を切って富士山を強調するのも悪くないですね (・∀・)イイネ。
ところでこの狩川橋梁、パッと見は撮りやすそうなプレートガーダー橋に見えるのですが、実は橋の中央付近の桁には側面に保護板が立てられており、この部分だと車両は足回り(台車や床下機器類など)が隠されてしまうため、アングルにはちょいと工夫が必要 (゚ペ)ウーン…。また、タイミングが悪いことに、川の横にある作業場では何かを燃やしているようで、絶え間なく煙が立ちのぼっています (+ω+;)ケムイ…(ちなみに本来はおもに田畑の野焼きなどを指すことが多いのですが、このように撮影ポイントで予期せぬ煙が出ることを、撮り鉄用語で俗に“バルサン”なんて言います。もちろんその由来は有名な燻煙式殺虫剤の商品名ね ( ̄∀ ̄;)バルサン…)。そして件の回送列車の通過時刻が迫るにつれて、対岸の土手にも同業者が集まりはじめ、なんだかいろいろとアングルに制約が増えてしまいました (´д`;)アウ…。
できるだけ煙を避けつつ、対岸の同業者が写り込まない角度で、なおかつ鉄橋の保護板で列車の足回りが隠れないように、でも背景には富士山を入れたい・・・そんな都合よく撮れるものか? "o(-"-;*)ウゥム…。
まもなく通過する牽引車の回送、はたしてその結果は・・・。


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アタマをちょこっと白くさせた
初冬の富士山を背にして、
チョコレート色の単行電車が
鉄橋を渡りゆく。
事業用車のコデ165形、見参!
(=゚ω゚)ノ゙ヤア
▲伊豆箱根鉄道大雄山線 和田河原-塚原


“コデ”が撮れました〜!ヽ(´▽`)ノワーイ♪
軽やかに走るステンレス車の5000系とは明らかに異なる、重々しい轟音を響かせて鉄橋を渡るのは グウウウゥゥゥゥ━━━━( ̄- ̄ 3)━━━━━ン…、見るからに古そうなレトロ感の漂う茶色い旧型の電車 (≧∇≦)シブイッ!。そう、この車両こそが大雄山線において輸送列車の牽引を担当する、事業用車のコデ165形です (゚ー゚*)コデ。以前に見た駿豆線のED31形機関車もシブかったけど、こちらも負けないくらいの味わい深さを醸し出しているじゃありませんか +。:.(´ω`)シミジミ.:。+゚。いや、むしろ製造から重ねた車齢では、1947年(昭和22年)製のED31形(ED33号機)より、1928年(昭和3年)製のコデ165形のほうがずっと古いんです ( ̄▽ ̄)パイセン。
さらっと当車の経歴をさかのぼってみると、国鉄の前身である鉄道省のモハ30166号車として1928年に新製されたのち(国鉄時代にクハ16156へ改番)、1960年に相模鉄道(相鉄)へ譲渡されて2000系の2510号車、さらに1976年には伊豆箱根鉄道へ譲渡されてモハ151形のモハ165号車となり、同様に他社からかき集められたような古い車両とともに大雄山線で活躍 (・o・*)ホホゥ。そして80年代から90年代にかけて投入された5000系への置き換えにより旧型車両が廃車となるなか、モハ165号車は1997年に旅客車から事業用車へ改造されて生き残り、おもに保線作業や車両の入換え、輸送車両の牽引などに使われる現在のコデ165形となりました ( ̄。 ̄)ヘー。なお、他社であまり耳にしない「コデ」って形式は、工事用の“コ”と電動車“デ”を意味するものだと考えられます (゚ー゚*)コデ。車体の更新などは行なわれているものの、モハ30166として新製されてからの車齢は、なんと今年で92歳!w(*゚o゚*)wオオーッ!。
ちなみに私は以前に大雄山の構内で行なわれた車両展示イベントで、留置してある当車を撮影したことはありましたが、やはり現役の事業用車として走っているところを一度は撮ってみたくて、その機会を伺っていました σ(・∀・`)トリタイ…。


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いまから二年前の2018年に
大雄山の構内で催されたイベントでは
“赤電”と呼ばれる旧塗装を復刻した
5000系(5501F)とともに
事業車のコデ165形(右)が
留置線に並べられました。
(゚∀゚*)オオッ!
▲18.6.30 伊豆箱根鉄道大雄山線 大雄山


そんなコデ165形、輸送車両を迎えにゆく回送列車は当車のみの単行(一両)運転なので (・ω・)ポツン、何かと制約が多い構図をタテ位置にして、保護板がない部分の橋桁と対岸の同業者の立ち位置のスキマを狙うようなアングルにしてみたところ、フレームにぴったりと一両の車体が収まり (^_[◎]oパチリ、また、背景の富士山と下を流れる狩川の川面もいいバランスになったと思います (・∀・)イイネ。そして煙の元は完全に鎮火したわけでなく燻っていたけれど、通過時に煙が治まってくれたのはラッキーでした ε-(´∀`;)ホッ。
冬晴れのもと、念願のコデ165形が富士山バックで撮れて、大満足です ヨカッタ♪(*⌒∇⌒*)ヨカッタ♪。

おっと、ここで余韻を味わっているヒマはなく、すぐに移動しなきゃ ε=┌(*゚д゚)┘イソゲ!。


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狩川の右岸に位置する
大雄山線の塚原。
一面一線の簡素な棒線構造のホームに
青い標準色の5000系が入ってきました。
▲伊豆箱根鉄道大雄山線 塚原

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塚原の掲示板に貼ってあったのは、
本日に運休となる列車のお知らせ。
(=゚ω゚=*)ンン!?
実はこれが件の輸送列車と
大きく関係しています。


撮影地から歩いて数分程度、狩川の橋を渡ったところにある大雄山線の塚原で小田原ゆき上り列車に乗ります ε-(´o`A フゥ…。
先ほど上り方向へ単行で走っていったコデ165形は、小田原にて輸送対象となる出場車両(5000系)を連結して編成を組み、今度は小田原から大雄山へ向けて下ります。次に私が狙うのはそのコデが牽く輸送列車 (*`・ω・´)-3フンス!。
ちなみにこのような営業運転の列車ではない、事業用車を使った業務上の特殊列車はたいてい、運転日や時刻などは公表されないシークレットなものが多いのですが (  ̄з ̄)bシーッ…、なんと大雄山線では事前に駅の掲示板やホームページの案内などでそれを知ることができます エッ!(゚Д゚≡゚∀゚)マジ!?。といっても、「車両の輸送列車が走ります」と直接的に公表されているわけではありません。
実は日中の大雄山線では、一定の運転間隔(日中は12分間隔)で所要時間も上下列車の交換駅も統一された、“パターンダイヤ”が組まれており ( ー`дー´)キッチリ!、定期旅客列車のあいだにイレギュラーな臨時列車や特殊列車を割り込ませる余裕はなく、今回のような車両輸送が行なわれる場合には二往復ぶん(上下二本ずつ)の定期列車を運休として 乂・∀・`)ウンキュー、そのスジ(運転ダイヤ)を輸送列車の運行に充てています (・o・*)ホホゥ。そのため、運休となる定期列車は事前に利用者へ知らせる必要があり、駅やホームページにて通達される・・・σ(゚・゚*)ンー…これはウラを返せば、その運休となる列車の日時に輸送列車が遂行されるということであり (*゚ロ゚)ハッ!、私のような“情弱”な者でも簡単に輸送列車の運転日や時刻が掴めるというわけ (☆∀☆)キラーン☆。
なお、運休となる列車が二往復なのは予備を設定しているのでなく、小田原での連結や入換作業などにかかる時間を考慮したもの(定期列車と違ってすぐには折り返せないため)。それを踏まえて塚原の張り紙(上写真)を確認してみると、さっきの小田原へ向かうコデ165形の単行回送は10時33分(250列車のスジ)に通過し、これから撮る大雄山へ向かう輸送列車は11時51分(257列車のスジ)に通過することが分かります (´ω`)ナルヘソ。
その間で私が塚原から移動してきたのは、3駅ほど小田原方向へ進んだ飯田岡(いいだおか)。


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小田原市内の飯田岡地区にある飯田岡は
シンプルな石造りの駅舎。
当駅も塚原と同様に
一面一線の棒線構造です。
▲伊豆箱根鉄道大雄山線 飯田岡


塚原1045-(大雄山線52)-飯田岡1049


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3018.jpg
飯田岡の駅前を流れるのは狩川で、
先ほどの撮影ポイントよりも
下流に位置します。
その狩川の土手の上から望める、
大雄山線の線路。
(「゚ー゚)ドレドレ


大雄山線が塚原付近の鉄橋で渡った狩川は、下流のほうへ進むと線路と並行するように寄り添い、この飯田岡付近では土手を隔てただけの近い位置関係となります (・o・*)ホホゥ。その土手となっている築堤の上からは大雄山線の列車が少し高い目線できれいに撮ることができて、ここが次に私の選んだ撮影ポイント (・∀・)イイネ。飯田岡の駅から歩いて数分程度とお手軽なところにあり、輸送列車の通過までには余裕を持って到着することができました (・ω・)トーチャコ。ちなみに何人か同業者の姿がみられるけれど、長く伸びた築堤上に点々といる感じ。


3019.jpg
スッキリとした直線を駆けてゆく
大雄山線の5000系。
このあたりの背景には住宅が建ち並んでいます。
ちなみに黄色い5000系(5504F)も
緑の「ミント・スペクタクル・トレイン」と同じく
イレギュラーなカラーリングで、
こちらは「イエロー・シャイニング・トレイン」。
( ̄▽ ̄;)シャイニング…
ラッキーカラーといわれる黄色を用いているあたり、
駿豆線の「イエロー・パラダイス・トレイン」的な
存在でしょうか。
▲伊豆箱根鉄道大雄山線 穴部-飯田岡


まずは大雄山ゆき下り列車の5000系で試し撮り (^_[◎]oパチリ。
地方私鉄(中小私鉄、もしくはローカル私鉄とも呼ばれる)の路線と聞くとイメージ的に、沿線風景がのどかに思える大雄山線ですが、もともと当線は大雄山にある曹洞宗の名刹、最乗寺(道了尊)へ向かう参拝者の利用を目的として敷設されたもので、小田原から大雄山までの総距離はわずか9.6キロと短く、その沿線風景の大半は小田原市近郊の住宅地。近年に宅地化したとみられる新しい家も目立ちます ( ̄  ̄ )マイホーム。そのため、意外と列車の全体(編成)がスッキリと見渡せるような開けた場所があまりなく、この飯田岡付近の築堤沿いは沿線で数少ない、抜けのよい貴重な場所 (*´v`*)スッキリ・・・なのですが、上の写真を見て分かるとおり、お昼前の今の時間帯は見事にド逆光 (つ▽≦;)マブシッ!。列車の正面にも側面にも太陽の光は当たりません ( ̄△ ̄;)ギャッコー…。それでも、牽引車のコデ165形+輸送車両の5000系(3両編成)という4両編成をきれいに記録できる場所が、私にはここぐらいしか思い当たらず、逆光を承知で選びました (・ε・`)シャーナイネ(ホント、大雄山線って抜けのいい場所が少ないのよね・・・)。
駄菓子菓子(だがしかし)、撮ったカットをデジカメのプレビューで確認すると、逆光補正としてはだいたい適正だと思うものの、やはりなんだか“写真が無理をしている”って感じが否めません (´〜`;)ウーン。試し撮りの列車はステンレス車の5000系で、しかもたまたま明るい黄色の編成(5504F)だったから、逆光でもある程度は見られる状態ですが、茶色のコデだともっと黒く潰れてしまうでしょう (´д`;)アウ…。やっと得たコデを撮る機会、そしてせっかく恵まれた快晴の青空、この好条件をウマく活かせないのはもったいない気がしてきました σ(・∀・`)ウーン…。やっぱり日当りがいいところで、コデを撮りたいっ!(*`・ω・´)-3フンス!
輸送列車が通過するまであと20分と迫るなか、思いきって撮影場所の変更を決意 (-`ω´-*)ウム。急いで足早に近くの踏切で線路を渡り、築堤(北東方向)の反対側となる日当りの良いほう(南西方向)へ行ってみます ε=┌(;゚д゚)┘イソゲ!。ただ、こちら側の線路沿いは住宅がびっしりと建ち並んでおり、やはり編成が抜けそうな開けた場所など見あたりません <(・ω・`)キョロキョロ(´・ω・)ゞ。というか、そんないいところがあるのなら、初めっからそこへ向かっているし・・・(´σД`)ソリャソーダ。


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住宅街の一角でみつけた、
線路沿いの小さな田んぼ。
(=゚ω゚=*)ンン!?
この空間・・・使えるか?


のこり10分を切り、順光側での撮影ポイント探しは諦めて、やはり築堤の上で撮るべきか。急げばまだギリギリ間に合う σ(・ω・`)ウーン…・・・と、戻りかけたその時、住宅街の一角で私の目に留ったのは、線路沿いにわずか一反ほどが広がる小さな田んぼ (=゚ω゚=*)ンン!?。日当りだけを見れば、たしかにここは列車へ対して順光(列車の側面に日が当たる)となるけれど、このスペースでは輸送列車の編成全体はとても入らず、せいぜい前から2両程度といったところ ( ̄  ̄;)ニリョー…。編成写真にこだわりの強い同業者ならば、間違いなくスルーするような場所でしょう ヾノ・∀・`)ナイナイ。
でも、たしかに編成写真も記録として重要ですが、私にとっていちばんの狙いは輸送列車の先頭に立つコデ165形 (゚ー゚*)コデ。その一両だけでもきれいに撮れるのなら、なにも編成全体を入れることにこだわる必要はないんじゃなかろうか・・・σ(゚・゚*)ンー…。編成全体が入るけど逆光の築堤か、編成は入らないけど順光の田んぼか チクテー?(゚Д゚≡゚Д゚)タンボ?、じっくりと考えている余裕などないなか、私が選んだのは後者でした m9(`・ω・´)ケテイ!。
もう試し撮りをする普通列車はない、ぶっつけ本番 (`・v・´;)ドキドキ。やがて乾燥した冬の空気にのって、思わず身震いするほど懐かしさを感じる、甲高い“ツリカケモーター”(吊り掛け=旧型電動車特有の古い駆動方式)の唸りが聞こえてきました ((((°∀°;))))ブルルッ!。


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冬空へ吊り掛け音を高らかに響かせて
輸送列車の牽引を務める
コデ165形。
旅客車からの引退後も事業車として残る、
大雄山線の長老です。
<(*`ー´)>エッヘン!
▲伊豆箱根鉄道大雄山線 穴部-飯田岡


チョコレート電車、キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
抜けるような青空のもと、正午近くでも南中高度が低い初冬の陽光に照らされて、艶やかに浮かび上がったコデ165形。やはりこのシブい車体色は日差しを受けるといっそう深みが増して見えます 。゜+.(o´∀`o)カコイイ!゜+.゜。なんとも美味しそうなチョコレート色じゃありませんか(笑)(゚¬゚*)ジュルリ。
この場所じゃ編成全体はムリだと割り切ったとおり、後方に連なる5000系(5507F)は半分くらいしか入っておらず、輸送列車の記録写真としては明らかに中途ハンパですが σ(・∀・`)ウーン…、見方を変えれば編成の後方が住宅に隠されてしまっているという状況もまた、これはこれで大雄山線らしさが表れているように思います (´ω`)ナルヘソ。こういう画も意外と悪くないじゃない (゚∀゚)アヒャ☆。なによりも個人的には、お目当てのコデ165形にいい光が当たってくれたことで、じゅうぶん満足 (+`゚∀´)=b OK牧場!。やはり晴れの日には、なるべくその条件を活かすべきだと、あらためて感じました (-`ω´-*)ウム(鉄道写真はそれが難しいんだけどさ)。

住宅街のエアポケット的な田んぼでは家々に阻まれて、振り返っても列車の後ろ姿を見送ることはできないけれど、遠ざかるツリカケモーターの音(一時停止した飯田岡を出る際に発するモーター音が、周囲に高く響いた
グウウウゥゥゥゥ━━━━( ̄- ̄ 3)━━━━━ン…)に余韻を味わいながら撤収。
これにて撮影は終了です (´w`*)ドツカレサン。


3023.jpg
飯田岡から乗る上りの小田原ゆきは
「伊豆箱根鉄道100周年」の
記念マークを付けた5000系(5503F)。
そういえば今日は
緑と黄色の5000系は見れたけど、
当系唯一の鋼製車で“赤電”復刻色の
5501Fには会えなかったな・・・。
▲伊豆箱根鉄道大雄山線 飯田岡


1928年(昭和3年)製の92歳で、今なお現役の事業用車・コデ165形 (゚ー゚*)コデ。
いつかは撮影してみたいと思っていた大雄山線の車両輸送と、その平日の運転日に合わせて代休を取ることができたのは、私にとってまさに千載一遇といえるチャンスでしたが (☆∀☆)チャンス!、そんな日が絶好の快晴に恵まれて、富士山をバックにコデが単行で走りゆくシーンや、青空のもとで輸送任務に就くコデの凛々しい姿を拝むことができ (^_[◎]oパチリ、大満足の成果が得られました ヨカッタ♪(*⌒∇⌒*)ヨカッタ♪。
個人的に仕事の休みがイレギュラーとなるのはあまり嬉しくなく、できればやっぱり土日休みが気分的に落ち着くところですが σ(・∀・`)ウーン…、今回のような平日限定の“鉄ネタ”が代休の日に撮れるのなら、休日出勤も進んで引き受けよう・・・かな?(笑)ヒャヒャヒャ(゚∀゚≡゚∀゚)ヒャヒャヒャ

さて、富士山バックの撮影ポイントへ小田急線の栢山から歩いてきたように ...(((o*・ω・)o、今いる飯田岡のあたりも狩川を挟んで並行する小田急線の螢田(ほたるだ)駅まで歩ける距離にあります。ここから都内へ帰るには、来るときと同様に小田急線の駅まで歩くのも方法のひとつ σ(゚・゚*)ンー… 。でもせっかくなら大雄山線で小田原の街なかに出て、お昼ゴハンに小田原漁港で揚がったお魚でも食べていきましょうかね (σ´∀`)σイイネ♪。
私は小田急線の駅には向かわず飯田岡の駅へ戻り、大雄山線の小田原ゆきに乗り込みました。


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飯田岡から10分ほどで
終点の小田原に到着。
当駅のホームには秋の風情を感じる
見事な菊の花が飾られていました。
駅の方が育てられているのでしょうか?
(*´v`*)キレイ♪
▲伊豆箱根鉄道大雄山線 小田原


飯田岡1213-(大雄山線66)-小田原1223


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小田原はJR東海道新幹線、東海道本線、
小田急小田原線、箱根登山鉄道、
そして伊豆箱根鉄道大雄山線の5路線が発着。
神奈川県西部における交通の要衝であり、
箱根観光の玄関口です。
駅の向こうに小さく見えているのは
小田原のシンボル・小田原城。
(「゚ー゚)オシロ
▲東海道本線 小田原

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小田原(栢山)出身の二宮金次郎。
薪を背負って本を読む金次郎さんも
いまはコロナ対策でマスク姿です・・・。
(-□-*)マスク…

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お昼時にいただいたランチは、
小田原近海で穫れる鯵を使った、
ご当地名物のアジフライ定食。
肉厚なアジフライがお皿に四枚ものって、
これは食べごたえあります。
アジ(゚д゚)ウマー!
今日は個人的にはお休みの日なので
飲み物は“金色のお水”をば・・・。
(~▽~*)ウィッ

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帰りも小田急線で都内へ。
小田原始発の新松田ゆき急行で、
新松田からは快速急行の新宿ゆきになるという、
なんだかややこしい列車は3000形。
(-“-;*)ンン?
(つまり小田原から新宿まで直通の快速急行ね)
▲小田急小田原線 小田原

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ちなみにこの日、11月11日は、
棒状の1並びということで、
ポッキー(&プリッツ)の日なのだとか。
ポッキードゾー (*゚▽゚)っ!
たまたまそんな日に稼働した、
チョコレート色の電車のお話ですた(笑)


小田原1355-(小田急線 快速急行)-新宿1529