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磐越西線・・・初秋の485系「あいづライナー」撮影記 [鉄道写真撮影記]

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2011.09.17
磐越西線
初秋の485系「あいづライナー」撮影
  

連休。たとえ混雑するのが解っていても、どこかへ出かけたくなるもの。とはいえ、「撮り鉄」の私が訪れるのはメジャーな観光地ではない田舎の鉄道撮影地。人混みとは無縁のはずが・・・
なんじゃこりゃ~!! Σ(゚Д゚;)!!

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11.09.17 磐越西線 磐梯熱海

 

9月17日(土)
連休初日の土曜日。私が向かったのは、快速「あいづライナー」でおなじみの磐越西線。磐西へは今年のGWにも撮影に訪れていますが、前回の目的は通常使用されている485系の検査入場によって代走した、583系の「あいづライナー」でした。その後、検査を終えた485系は予定通り6月に出場。それがなんと、塗装を以前の「あかべぇ(会津のキャンペーンキャラクター・いわゆる「あかべこ」)」色から、懐かしい国鉄特急色に塗りなおすというサプライズがあったのです。磐西を走る国鉄色485系。これはかつて上野~会津若松を結んでいた、特急「あいづ」を髣髴とさせる光景。しかもそれが定期列車で見られるようになるとは、嬉しいじゃありませんか。国鉄色になってからすでに三ヶ月が経ってしまいましたが、秋の連休には黄金色に色づいた稲穂と絡めて国鉄色485系を撮りたいと考えていたのです。

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東京から郡山までは東北新幹線。
今回はE2系の「やまびこ351号」です。
東北新幹線 東京

今年9月の連休は17~19日の前半と23~25日の後半があり、どちらか天気の良さそうな日を選ぼうと思っていました。ところが後半の連休は、団体のイベント列車「リバイバル・あいづ」に当該の国鉄色485系が駆り出されてしまい、「あいづライナー」は別編成(水カツK60)で代走運転されるとの事。もちろん、国鉄時代のマークを掲出して走る「リバイバル・あいづ」も魅力的な被写体ですが、今回の目的はあくまでも現行の「あいづライナー」(「リバイバル・あいづ」は以前にも撮影していますし・・・)。となると、撮影日は必然的に前半の連休ということになります。しかし気になるのが天気。出発前の時点で、連休の会津地方はあまり天気が良くなさそう。案の定、東京では薄曇りだったものの、白河を過ぎたあたりから雨が降り出してしまいました。雨の485系というと、先々週の「リバイバル・やまびこ」を思い出してしまいます。あのときのように、雨足が強くならなきゃいいけれど・・・。

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どんよりとした曇り空が広がる、郡山付近の車窓。
郡山工場には東武直通用だったオレンジの485系が見えます。
今のところ手付かず状態のようですが、
この編成が二代目「あかべぇ」となるウワサは本当でしょうか?
そうなると、国鉄色「あいづライナー」も今だけの期間限定??
東北新幹線 郡山付近 (車窓から)

東京0620-(やまびこ351号)-郡山0800

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乗り継ぎの郡山で在来線ホームへ降りてみると、
和式気動車の「ふるさと」が停車中。
団体列車なので乗車はできませんが、記念に一枚。(^^)
東北本線 郡山

郡山から乗る磐西の列車は、いつもの3231M 快速・喜多方行き。前回よりも一本遅い新幹線で来たので、すでに列車は入線していました。連休中ですが天気はよくないし、新幹線が空いていたので磐西もそんなに混まないだろう・・・と思いきや、なんと通路までびっしりの大混雑。この列車は719系の6両編成で磐西の列車としては長い方なのに、車内は首都圏のラッシュ並みです。いくら連休とはいえ、この混雑ぶりは異常。会津若松あたりで何かイベントでもあるのかな・・・? と気になりつつも、まあ私はすぐに降りる予定なので、少しのガマンです。今回は天気が悪くて磐梯山を望むのは絶望的。そこで、いつもの猪苗代までは行かず、郡山から快速で二つ目の磐梯熱海が目的地。

郡山0832-(磐西3231M)-磐梯熱海0847

混雑のため磐梯熱海には数分遅れで到着。人混みを掻き分けて列車から降りようとすると・・・なんと乗客のほとんどが、一緒に降りるではないですか! この小さな温泉街でいったい何があるというのでしょう? 狭い田舎駅のホームはたちまち人で埋め尽くされてしまいました。この状況が冒頭で紹介した磐梯熱海駅の写真です。改札口へと続く列に並びながら隣の若者に「今日、ここで何かあるのですか?」と尋ねてみると、一瞬「え?知らないの?」という顔をしながらも教えてくれました。この日は「LIVE福島」という復興支援チャリティのロックコンサートが磐梯熱海最寄りのスポーツセンターで行われ、F山M治さんなどの大物アーティストなどがゲスト出演されるのだそうな。こういうモノには疎い私、知らなかったとはいえ、大変な日に当たっちゃったなぁ・・・。少ない駅員さんが乗り越し清算や郡山からSuicaで乗ってしまった人たちへの対応 (郡山は仙台エリアSuicaが使えますが、磐西は全線範囲外)に追われて、改札口は超カオス。改札を出るだけで20分以上もかかってしまいました。これは予想外のタイムロスです。急いで駅の脇にある観光案内所へ飛び込み、レンタサイクルを調達。今まで磐西でのレンタサイクルというと猪苗代の駅前で借りていましたが、調べてみるとこの磐梯熱海でもレンタサイクルを借りられる事が判明。試しに今回はこちらを利用してみることにしました。磐梯熱海から県道を郡山方面へ戻るような形で自転車を走らせ、20分ほどで目的の撮影ポイントに到着。森と田園に囲まれた静かな場所・・・駅での喧騒がウソのようです。
ここは片支持ポールの直線で、編成写真向けの撮影地。晴れれば午前中の上り「2号」は順光となるはずですが、残念ながら時折小雨がぱらつく曇り空。そんなしっとりとした雰囲気の中、お目当ての国鉄色485系が姿を表しました。

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雨に煙る会津の山々をバックに走る、真っ赤なマークの国鉄色485系。
磐越西線 磐梯熱海-安子ヶ島

赤い「あいづライナー」マークと国鉄特急色485系の組み合わせは初撮影。塗り替えられた当初は、せっかくならヘッドマークも国鉄時代の「あいづ」に戻せばいいのに・・・なんて思ったものでしたが、実際に見てみるとクリームのボディに赤いマークは案外映えて、なかなかカッコイイものですね! できることなら車体のクリームがきれいに出る、晴天日に撮りたかったところ。でも、まずはキッチリと編成写真で「赤マーク485」を撮れたことに満足。次は当初の目的のひとつだった、黄金色の稲穂が背景に入る場所へと移動します。といっても、実は上写真の撮影地を反対側の高台から見ただけの所なので、ものの数分で移動完了。俯瞰気味に撮れるポイントから、色づいた田園風景を走る485系を狙います。

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黄金色の稲穂が実る初秋の磐西。
南東北の素朴な景色のなかを485系が駆け抜けます。
磐越西線 安子ヶ島-磐梯熱海

サクラや紅葉ほどではないにしても、実はこの稲穂というのも案外撮影のタイミングが難しいもの。早ければ色づきが甘いし、遅いと刈り取られてしまいます。今年は猛暑や天候不順の影響からか刈り入れ時期がまちまちで、この撮影地付近でも既に稲刈りが済んだ田んぼも少なくありませんでした。幸いこのポイントから見える範囲ではまだきれいに残っていたので、ホッと一安心。もちろん晴天だったらもっと良かったのでしょうが、もうこの日は諦めて天気に嘆くのはやめました。
磐梯熱海の撮影ポイントでは、午前中一往復の「あいづライナー」のみで撤収。本当はせっかく磐梯熱海で自転車を借りたので、中山宿の方へも行ってみようかと考えていたのですが、この天気だと山あいのポイントは露出が厳しいと判断。中山宿へのサイクリングは、次回以降に持ち越しです。

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今回借りた磐梯熱海のレンタサイクル
料金は一時間300円で、以降延長料金一時間につき100円が
加算されるシステム。今回は二時間だったので400円でした。

自転車を返却し、再び磐西の下り列車へ乗車。相変わらず磐梯熱海での下車客は多いものの、磐梯熱海より先へはいつもの空いた普通列車。719系独特の「片側ボックスシート」(変な言い方ですが、たぶん解る人には解る表現 ^^;)に揺られて、次に向かったのは猪苗代。結局、行き慣れたこの駅で降りてしまいました。

磐梯熱海1201-(1227M)-猪苗代1225

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ちょうどお昼時だったので、猪苗代駅前で腹ごしらえ。
前から気になっていた駅前食堂で、名物だという「ソースカツ丼」を注文。
ここのカツ丼はボリューム満点!
蓋が閉じられないほど大きなロースカツが乗っています。
見た目のインパクトが強烈ですが、決して味も悪くない。
ただ、個人的にはちょっとソースが甘すぎる気がしたかな・・・
(カツ丼以上に、セットの「なめこ汁」がウマかった)。
☆☆☆・・

猪苗代でもレンタサイクルを借りて移動。次の上り「あいづライナー4号」は、晴れていれば川桁あたりの磐梯山バックで狙うところですが、やはりこの日の磐梯山は雲の中。それでも猪苗代まで来たのは、他に絵になりそうな撮影場所のアテがあったからなのです。磐梯山はハナから諦めて、向かった撮影地は翁島寄りにある田園地帯を見下ろす跨線橋。ここでも一発、稲穂と485系のコラボを狙ってみたいと思います。

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一面に広がる稲穂の黄色い絨毯と、それを横目に走る国鉄色485系。
磐越西線 猪苗代-翁島(後追い)

あまり引きすぎると列車が目立たないかな・・・とも思ったのですが、この雄大な景色を眺めていたら、広めのアングルで撮ってみたくなりました。稲刈り間近でたわわに実った稲穂。最近は放射能汚染を危惧して、あえて古米を選ぶなんて風潮をよく聞きますが、やっぱりできることなら秋には美味しい新米を食べたいものです。

さて、この日のラストは下りの「あいづライナー3号」。引きの画が続いたので、今度は列車が大きめに写るかぶりつきのアングルにしようと、まずは719系で試し撮り。

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「あいづライナー3号」の一本前は、719系6連の1234M。
逆方向で後追いになりますが、6連のこの列車は
本番となる「3号」の編成長確認などで大いに役立ちます。
磐越西線 川桁-猪苗代(後追い)

この場所は晴れれば光線状態が良いはずなのですが、天気は相変わらずドン曇り。露出も厳しく、感度ISO400の絞り開放(F2.8)でも1/500secがやっと。上写真の719系も微妙に被写体ブレしています。一時間後の16時半に通過する「3号」は、さらに厳しい条件になりそう・・・。というわけで、どうせ普通に撮ってもブレるのなら、いっそのこと流し撮りで狙ってみることにしました。そういえば、前回の583系もラストは流し撮りで締めたっけ。

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日没近い田園を快走する485系。稲穂は流れて、黄色い河に・・・。
磐越西線 川桁-猪苗代

いつ見ても、国鉄特急型車両のサイドビューは美しい。しかし横から見ると、やはり運転台下が寂しい気がします。「JNR」マークがあると引き締まるんですけど、これを望むのは贅沢というものですね・・・。この流し撮り、若干タテぶれ。引きつけも甘くて、この日の天気のように冴えない結果となってしまいました。それでも当初の目的だった初秋風景と国鉄色485系の組み合わせが撮れたのだから、磐西まで遠征した甲斐はあったかな・・・。485系「あいづライナー」、次回はぜひ晴天日でのリベンジを果たしたいところです。

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せっかくなので郡山までは「あいづライナー6号」に乗り鉄。
乗車券だけで特急型の485系に乗れるとは、本当におトクな列車です。(^^)
猪苗代で駅弁が売っていたら、車内で食べたんだけどなぁ・・・。
東北本線 郡山

猪苗代1740-(あいづライナー6号)-郡山1811

  

・・・続きます。



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