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夏休み2012 その1・・・セノハチのEF67 撮影記 [鉄道旅行記]

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2012.07.30~08.01
夏休み
01
山陽本線 セノハチのEF67 撮影
  

暑中お見舞い申し上げます
ホントにうだるような暑い日が続きますね ε-(´o`;A 。
先週前半、ちょっと早めの夏休みを取りました。私はお盆の時期に休むことができない仕事上の理由から、毎年このタイミングでの夏休み取得となるわけですが、むしろ帰省ラッシュなどで混雑するお盆よりもこの時期はどこも空いていて、旅行へ行くには悪くないタイミングだと思います(お盆の臨時列車は撮りづらいけれど・・・)。そんな夏休みを利用しての鉄道旅、今年はどこへ行こうかな・・・と模索していた矢先、ネット上にJR貨物から「新型機関車の製作について」と題されたニュースリリース(PDF注意)が発表されました。その内容を要約すると「山陽線・瀬野~八本松間の上り勾配を後押しする補助機関車と、北海道新幹線函館開業以降の青函トンネル共用走行に対応した機関車の製作を進めています」といったもの。ここで私が気になったのは、前者の瀬野~八本松に投入されるという補助機関車(補機)の方。

広島県の大山峠越えとなる山陽本線・瀬野~八本松は通称「セノハチ」とも呼ばれ、とくに上り線は最大22.6‰の急勾配が連続する難所。ここを越える長編成の貨物列車は前方で牽引する機関車(本務機)に加えて、後方から後押しする補機を連結しなくてはなりません。現在その補機として活躍しているのが、広島機関区に所属していて、ここでしか見られないという「ご当地機関車」のEF67。しかしこのEF67は元々、EF60・EF65などからの改造によって生まれた機関車で、種車時代の新製からはすでに40年越え。そこで今回、JR貨物主力機関車のひとつであるEF210に押し上げ補機機能を追加した新番台区分(300番台)によって、EF67は置き換えられることに。

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JR貨物のリリースで製作が発表されたEF210-301。
既存のEF210を踏襲したスタイルですが、側面には黄色い帯が入っています。
ちょっと北斗星色のEF510っぽい感じです

(JR貨物リリースより)

峠の補機って響きは、鉄にとって特に魅力を感じるキーワード。SL時代は知らない私ですが、それでもかつて信越本線・横川~軽井沢の碓氷峠で活躍したEF63や、奥羽線・板谷峠のED78・EF71など、その補機という縁の下の力持ちが醸し出すオーラに魅了されてきました。ところがこのセノハチはというと、何度もこの区間に乗車して車窓からEF67の姿を見ているのに、しっかりと撮影したことはありませんでした。それはなかなか撮影にいけない広島という距離の遠さもあるけれど、最大の理由は碓氷や板谷と違って、セノハチで補機が連結されるのが貨物限定だということ。ご存知、貨物オンチの私。旅客列車のように一般の時刻表を見て、旅行ついでにひょいっと手軽に撮ることが難しかったのです。しかしこのままでは一度も撮れないままにEF67は置き換えられて終焉を迎えてしまう・・・。相変わらず貨物の通過時刻などはまったく解らないけれど、ここは現地に行けば何とかなるだろうとの軽い考えで夏休みの広島行きを決意し、飛行機の早割りを予約してしまいました。その後、旅に必要なポケット時刻表を手に入れようと書店に立ち寄ると、なんと最新の鉄道雑誌がセノハチのプチ特集を組んでいて、おおまかな貨物の時刻が掲載されているではありませんか! 雑誌に煽られた典型的な「葬式鉄」のような後ろめたさはあるけれど、助かるのは事実で、この雑誌を即買い(^^;)。RM誌を買うなんて10年ぶりくらいか・・・。

そんなわけで前置きが長くなりましたが、今年の夏休みはセノハチでの撮影をメインに、広島方面へと行くことにしました。貨物オンチの貨物撮影、果たしてどうなることやら・・・ ||q*´□`;)。o○(不安だ...) 。もちろんせっかくなのでセノハチのみならず、撮り、乗り、そして飲み(?)なども存分に楽しんで来ようと思います。それにしてもここ数年、暑いのにも関わらず、夏休みは西へ行くことが多い気がするなぁ・・・(一昨年が四国、昨年は奈良・福知山)。

 

7月30日(月)

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今回はANA便で羽田から広島へ。
ANAの広島便というと最新機種のB787が就航していますが、
今回私が乗った朝イチの便は違う機種でした。

これはB767・・・かな?
12.7.30 羽田空港

前週の週末をくっつければ土曜日から旅行へ出ることもできたのですが、ここはあえて週明けの月曜日に出発。というのも、土日には運休が多いといわれる貨物列車を撮るには平日の方がいいと、私なりに考えたのです。さらに飛行機も週末より平日の方がオトク。私が乗ったこの朝イチの羽田~広島便は早割りで14,170円と、これはANA正規運賃(33,170円)の半額以下で、新幹線「のぞみ」(17,540円)よりも安い

平日のため観光客よりもビジネスマンが目立つ機内は7割程度の搭乗率で、私の隣は空席でした。順調に飛行を続け、羽田から1時間20分ほどで広島空港に定時着。

東京・羽田0650-(NH671)-広島0810

広島空港は広島市中心部から東へ50キロ以上も離れた三原市の山の中にあり、広島市内まではリムジンバスで約一時間と、決して交通の便がいい空港ではありません。しかしここは山陽本線の白市駅に程近く、路線バスでわずか15分ほどの距離。私が目指すセノハチへ行くには広島市内へ出るよりも白市から山陽線に乗っていく方が早く到達できるので、広島行きリムジンバスではなく白市行き路線バスの方を選択。地方空港って意外な駅が最寄だったりするものですよね。

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広島空港のターミナルビルで出発を待つ白市方面行きの芸陽バス。
ステップの付いた高床式のボロいバスですた。(´皿`)
12.7.30 広島空港

広島空港0822-(芸陽バス)-白市駅0836

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山陽線の白市駅。今回はここから鉄道旅が始まります。
この日は移動距離が少ないので、普通乗車券で入場。
12.7.30 山陽本線 白市

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下り方から当駅折り返しの始発列車が入ってきました。
広島色と黄色一色の併結による8連の115系です。
現在115系をはじめとしたこのあたりの近郊型電車は、
コスト削減による単色化で、黄色への塗り替えが進行中。
12.7.30 山陽本線 白市

白市で山陽線の広島行き下り列車に乗り継ぎ、さっそくセノハチの東側にある八本松へと向かいます。ところで、セノハチの急勾配区間は文字通り瀬野~八本松の一駅間だけですが、補機のEF67が連結されるのは機関車の連結・切り離し作業などの都合上、広島駅近くの広島貨物ターミナルからセノハチを越えた西条まで30.2キロの間になります。そこで、切り離しが行われる西条の構内にEF67が一機くらいいないかな・・・などと、注意深く車窓から構内を眺めるも、その姿はありませんでした。まだ、おあずけよって感じか・・・(・_・*)ゞポリポリ。しかし例の雑誌の時刻表によると、八本松では今乗っている普通列車を降りた約20分後に一本、EF67が連結された上りの貨物列車がやってくるらしい。撮影地へ行く前にまずは八本松駅でこの列車を迎え撃ちたいと思います。

白市0849-(山陽1539M)-八本松0904

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待つことしばし・・・
しばらくするとEF200-16牽引の貨物列車(2070レ)

八本松に現れました。
12.7.30 山陽本線 八本松

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すぐに後ろを振り返って、
最後部に補機として連結されているEF67を狙います。
初撮影のEF67は、EF65から改造された100番台の102号機でした。
12.7.30 山陽本線 八本松(後追い)

おお、ホントに時刻どおり貨物列車が来た(゚∀゚)! 時刻表に載っているのだから当たり前なのですが、普段は貨物時刻表などを見ずに行き当たりばったりで貨物を撮っている私からしてみたら、ちょっと新鮮な気分でした。そしてお目当てのEF67を初撮影。駅撮りだからか、かつてのEF63やEF71のような力強さはあまり感じられなかったけれど、もみじ色の機関車が後押しする姿は面白くていいですね。ちなみにEF67は直流機で、本来は青色塗装が国鉄時代からの規定標準色なのですが、運転区間がセノハチに限られているなどの理由により、広島県のご当地カラーである「もみじ色」が特別に採用されています。できれば後継機となるEF210-300にもこのもみじ色を採用してほしかったところですが、EF210-300はセノハチでの補機以外に本務機としての運用も想定しているそうなので、規定外の色は難しかったのかな・・・?

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山陽本線の駅で最も標高が高い八本松駅(海抜255メートル)。
ちょっと変わった簡易橋上方式の駅舎です。
12.7.30 山陽本線 八本松

駅ホームでの撮影を終え、今度はいよいよセノハチの醍醐味である峠越え区間の撮影地へと行こうと思います。しかし目指す撮影地までは片道約3キロ・・・歩けなくはないけれど、夏場にはかなりキツい道のりで、考えただけでもクラクラしちゃいます ~((+o+;;)))~。でもご安心あれ、実はそんな徒歩鉄の強い味方となってくれる「路線バス」が、ここには走っているのです。八本松駅から撮影地付近を通って、瀬野駅、さらには広島バスセンターまでを結ぶ芸陽バス。一~二時間に一本程度と決して本数は多くありませんが、出発前にあらかじめ芸陽バスのHPで時刻を調べておきました。すると上の2070レが通過したわずか5分後に、ちょうど広島BC行きのバスがあるではないですか。なんともいいタイミング! d(・∀・)グッジョブ!!

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時刻どおり八本松駅南口のロータリーに入ってきた広島BC行き。
空港から乗ったのと同じ芸陽バスですが

こちらはノンステップの新しいバス。
12.7.30 芸陽バス 八本松(南口)

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一応、徒歩鉄の参考までに八本松駅のバス時刻表とルートを載せておきます。
便利なのは広島方面行きで、四角い路線図の上辺を直通で走りますが、
バス好きならばぐるりと回る志和循環便に乗るのも面白いかも?

八本松0930-(芸陽バス)-志和南口0934

徒歩だと30分くらいかかりそうな距離をバスは5分ほどで快適に走り抜け、撮影地最寄りの志和南口停留所に到着。ホントに助かる存在の路線バスですが、乗客が私ひとりだったのがちょっと気がかりです・・・。降りた志和南口停留所から八本松方向へ少し戻り、バスが通ってきた国道が山陽線をオーバークロスするあたりが目的の撮影地。国道の陸橋上から俯瞰でセノハチを行く列車を狙います。とりあえずカメラを取り出してアングルを模索していると、まず初めに見えてきたのは下り線を行く単機のEF67。

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軽やかに単機でセノハチを下るEF67 102(単589レ)。
12.7.30 山陽本線 八本松-瀬野

これは先ほど八本松で撮った2070レの補機に使われていたEF67 102の返却回送。ここセノハチで補機が付くのは上りの貨物列車のみで、後押しという役目を終えたEF67は、下りを単機で広島へと戻ります。素人考えというか、趣味的な妄想だと、返却は下り貨物の前補機として連結すれば効率がよさそうだし、絵的にもカッコいいのに・・・なんて、つい思ってしまいますが、現実には連結作業などの手間を考えると単機で返した方がずっと効率がいいのでしょうね。そんなことからEF67の活躍を狙うとすると、必然的に上り列車の後追いがメインということになります。

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下りの貨物列車に補機は連結されません。
豪快にS字を描くのは、EF210-140牽引の貨物列車。
参考にしたRM誌にはEF67の運用しか載っておらず、
下りの貨物列車は列番がさっぱり解りません・・・(^^;)

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ここを走る旅客列車は基本的に115系の普通(快速)列車ばかり。
でも塗装や細部など変化に富んだ車両が多くて、

けっこう楽しませてくれます。
この瀬戸内色の編成は、最後部のみ分散式クーラー搭載という変り種。
黄色化される前に撮れてちょっとラッキーかも(^^)
12.7.30 山陽本線 八本松-瀬野(後追い)

この陸橋下はトンネルになっているので、反対側から来る上り列車は目視で確認できませんが、少し離れたところに踏切があり、列車の接近を容易に知ることができます。雑誌に記されていた瀬野の通過時刻から約10分後、やがて列車の通過を知らせる踏切が鳴り出しました。セノハチの撮影地で迎える一本目の上り貨物、1056レです。天気は晴れたり曇ったりを繰り返していましたが、通過直前に雲が抜けました。曇りより晴れの方が嬉しいけれど、この時間は顔に光が当たりません・・・。

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まずは本務機のEF210-157が眼下を通過。
次位のコキが空なので、後追いでもカマの顔が見えました。
12.7.30 山陽本線 八本松-瀬野(後追い)

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あ、あれ?
次位のみならず、続くコキも空、カラ、KARA・・・∑(゚□゚;)。
これじゃまさにフレートライナーならぬフレームライナー・・・。

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かろうじて後ろから二・三両目には申し訳なさ程度に荷がありました。
補機に付いたのは103号機(1056レ)。

う~ん、見事なまでに空コキのオンパレード・・・orz。これじゃあ補機なんていらないんじゃないかと思わせるくらいの軽っちい編成です(どんな編成でも、運用上必ず補機が付くものなんだろうけれど)。週末は貨物の運休が多いと先述しましたが、休み明けの月曜は運転されても荷が少ないものなのですね。これは貨物撮影の常識ともいえることで、完全に私の貨物オンチによる浅はかさが出てしまった結果。せっかくの雄大な撮影地なのに、なんとも迫力に欠ける寂しい絵となってしまいました・・・(´・ω・`) ショボン。それでも念願のセノハチでEF67を撮れたのだから、満足・・・か?

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大山峠を単機で下ってきた103号機(単591レ)。
もみじ色の機体が山々の深い緑に映えます。
12.7.30 山陽本線 八本松-瀬野

次の上り貨物は40分後の1076レ。実はこの列車こそが休日運休で、これが撮れないとこの間が二時間待ちとなってしまうために週末を避けて月曜に来たのですが、これもあまり荷の積載は期待できないかな・・・? せめて補機のEF67に初期型(EF60改造)の0番台が入ってくれればまだ救われるのだけれど、果たしてどうでしょうか。

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22.6‰の峠越え。
先頭の本務機が見えないほどの長大な貨物列車を
後ろから支えるのは、セノハチの主・EF67。

1076レの補機に就いたのも100番台の104号機でした。車齢が高いため、現在では活躍が減りつつあるという三機の0番台。すでに1・2号機は運用を離脱したとのウワサもあり、もう0番台を撮るのは難しいのかもしれません。そして荷の方も先ほどの1056レよりはマシですが、やはり少なめ。もうこうなったら荷の少なさは諦めて、今度の上り貨物5098レは俯瞰からの編成重視ではなく、陸橋を降りた線路端からEF67の迫力重視で撮ってみることにしました。

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陸橋下の線路端ポイントからは下り列車もきれいに撮ることができます。
踏切が鳴ったのでカメラを構えてみると、
広島カープを応援する、真っ赤な「カープ電車」が走ってきました!
野球には疎い私ですが、この電車が撮れたのはなんだか嬉しい (^^)。
12.7.30 山陽本線 八本松-瀬野

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続いてやってきたEF210-118牽引の貨物列車。
これもスッカラカンのフレームライナーで、
一瞬、単機かと思ったよ・・・(´Д`;)。

それにしても、容赦なく照りつける日差しがキツい。まさに猛暑、いや酷暑・・・。実はこの撮影地へ来るのに、タイミングよくバスが来たこともあって、私は水分をまったく持ってこなかったのです。降りたバス停や撮影地近辺には商店はおろか自販機すら一台も見当たらず、撮影開始から三時間が経って、かなり辛い状況になってきました。このままでは脱水症状を起こして熱中症になりかねません。次の5098レでラストにするかな・・・。しかしそうすると、私にはもうひとつ気になることがありました。それはこの5098レと、次に来るバスの時刻が近接していて、余裕がまったくないのです。雑誌によると5098レの通過時刻は瀬野13時14分、八本松13時28分で、この撮影地は13時22~23分頃といったところ。かたやバスの方はといえば、最寄の志和南口の時刻で八本松方面が13時24分、瀬野方面が13時25分・・・。撮影地からバス停までは徒歩で三分程度ですが、かなりタイトです。決して本数の多くないバスなのに、なぜよりによって上下ともこのタイミングなのでしょう。かといって撮影を諦めて、バス停で5098レを見る鉄というのも、切なすぎます。おそらく5098レが定時通過なら、撮影後に走れば間に合うハズ・・・際どい賭けに出ることにしました。

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上り列車はレンズを長めに換えて後追いをタテ位置で。
5098レの前走りだった黄色い115系(352M)に
大河ドラマ
「清盛」のマークが掲げられていました。
12.7.30 山陽本線 八本松-瀬野(後追い)

5098レの通過時刻が迫り、上り列車の後追い狙いにシフト。ためしに撮ってみた115系もなかなかいい感じです。あとは5098レを待つだけ・・・。13時21分、瀬野方面行きのバスが八本松駅を発車する頃、ようやく上りの信号が青に変わります。直後に踏切も鳴り、下り方のトンネル内から甲高い機関車のブロア音が響いてきました。

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古めかしい石積みの川上西トンネルから姿を現した、
5098レの本務機、EF210-172

通過時刻は13時23分

12.7.30 山陽本線 瀬野-八本松

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後補機のEF67は、嬉しい0番台の3号機が務めていました!
力強く貨物列車を後押ししてゆきます。
12.7.30 山陽本線 八本松-瀬野(後追い)

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私の持っている望遠レンズ(300+1.4X)では
背景にあるバイパス道の橋桁をかわしきれませんでした。
ホントはこのくらいの画角だとスッキリするし、
機関車のインサイドもチラッと見えるのですが、
最低でも500ミリは必要みたい・・・。
(トリミング済み)

なんとここにきて、0番台の3号機に出会えました~\(≧∇≦)/。やっぱりこれぞEF67。もう0番台は運用には就いていないものだと思っていただけにここでの3号機登場は本当に嬉しいサプライズ。コレがもしバス停で見る鉄なんてことになっていたら、泣くに泣けないところでした・・・って、バス!!(゚o゚;) ハッ  余韻に浸っている暇など無いじゃありませんか! 望遠レンズをつけたままカメラをバッグに突っ込み、バス停までダ~ッシュ!これぞひとり五輪!? ε=ε=ε=┏(;;;゚ロ゚)┛ハァハァ  しかし国道へ出る前に、一分だけ先発する八本松方面のバスは走り去ってゆくのが見えました。やはりコッチには間に合わなかったか・・・。では、後発の瀬野方面は? 炎天下の中で全力疾走したものの、バス停に着いたのは定時通過の一分後。バスの姿は見えなかったけれど、もう行っちゃったのか? バスってちょっとくらい遅れてくるもんじゃないのかなぁ・・・。もしこれを逃したとなると、次は一時間半後のバスまで待つか、八本松駅まで30分歩くことに・・・(;´・Д・`)。水分補給ができていない今の私にはそのどちらもキツく、本当に熱中症になってしまいます。祈るような気持ちで待ち続けると・・・定時から5分ほどが過ぎた頃、陽炎の向こうにバスが見えてきました!バスキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! よかった~、やっぱりまだ行っていなかったんだ・・・ ・゚・(つ∀`)・゚・。。

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炎天下の中、まさに天の助け!
ちょっと遅れてやってきた、瀬野駅経由広島BC行きの芸陽バス。
12.7.30 芸陽バス 志和南口

冷房の効いた車内でホッと一息。バスは山陽本線に沿った国道を走り、山深いセノハチの峠を瀬野へ向けて下ってゆきます。さて閑話休題。先ほどようやく撮ることができたEF67の0番台、できれば撮影したのとは逆側にあたる貨物連結面の2エンド側の顔が見てみたいところ。というのも、0番台は前後で異なる顔をしており、2エンド側には小さいながらもデッキが備え付けられているのです(100番台は省略)。デッキといえば旧型電気機関車の象徴のようなもので、有名なところではEF57やEF15、そしてこのセノハチでも先代のEF59(EF53や56からの改造)にも前方に張り出した立派なデッキが備わっていました。EF67のデッキはそれらに比べるとこじんまりしていて、デッキというよりもステップに近いものがありますが、それでもおそらく国鉄・JR電機として最後のデッキ付きであることは間違いなく、このEF67が置き換えられると事実上JRからデッキ付き電機は消滅することになります。そんな貴重なお顔を拝見できるのが、下りの単機回送。5098レでの仕事を終えた3号機が広島へ戻るところを瀬野駅あたりで狙ってみたいと思います。おっとその前に水分補給・・・瀬野に着くや否や、すぐに自販機でスポーツドリンクを購入。今の時期、炎天下の撮影では絶対に水分を忘れてはいけませんね (`・ω・´) 。

志和南口1325-(芸陽バス)-瀬野駅1339

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セノハチの西側にあたる瀬野駅。
北口からはモノレールとロープウェイを組み合わせたような
新交通システム「スカイレールサービス」が伸びています。
駅コンコースの窓からちょっと眺めてみましたが
残念ながら待ち時間内に車両は見られませんでした。
12.7.30 山陽本線 瀬野

今度の狙いは単機だし、外はあまりに暑いので、お手軽に駅のホームからの撮影に妥協しちゃいます。ところが瀬野駅は二面二線構造で、下りの単回が通るのはいちばん外側の1番線。ちょっと撮影には不向きです。これならば暑いのをガマンして、駅近くの踏切から狙えばよかったかと思うも、すでに切符を買って改札内に入ってしまいました。そこで、すぐにやってきた普通列車に乗って隣駅の中野東へ。ここは単純な対向式ホームなので、無難に撮ることができます。

瀬野1357-(353M)-中野東1400

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中野東駅を通過する単機回送のEF67 3(単595レ)。
元々は1964年製のEF60 88で、86年にEF67へ改造。
EF60というと、今も現役の19号機のような一灯ライトが思い浮かびますが、
後期形は二灯で、EF65のような顔立ちでした。
この1エンド側は塗装以外、種車の面影を残していると言えるかもしれません。
12.7.30 山陽本線 中野東

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そしてこちらがデッキの備わった2エンド側。
中央には貫通扉もあり、物々しいスタイルとなっています。
セノハチ名物だった走行中の補機解放に対応するため
連結器の解錠用テコにシリンダを装備しているのも0番台の特徴

EF63などもそうだけど、この連結面の方がごちゃごちゃっとして
いて、
カッチョイイんだよね。
12.7.30 山陽本線 中野東(後追い)

あらためて単機を撮るって、なかなか難しいものですね。どうしても左右どちらかがスカっちゃいます・・・。それでも0番台両側の顔が記録できたので満足です。これでセノハチのEF67撮影は終了。月曜日で荷が少ないという結果はちょっと残念でしたが、置き換え前に雄大なセノハチの撮影地でEF67を記録できただけでも、来てよかったと思います。なんとか貴重な0番台も撮影できたことだし・・・(^^)


さて、セノハチを後にして次に向かったのは・・・?
・・・続きます。



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