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北陸03・・・富山地鉄「アルプスエキスプレス」 撮影記 [鉄道旅行記]

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2013.04.28~30
北陸03
懐かしの「レッドアロー」を撮りに・・・
富山地鉄「アルプスエキスプレス」 撮影記

 

GWの連休を利用してやってきた、北陸鉄道旅。前回からの続きです。
初日は北陸本線の撮影がメイン。午前は市振の俯瞰ポイントから日本海をバックに、そして午後は東富山で立山連峰をバックにして、元・急行形車両の475系や特急「はくたか」「北越」など、晴天に恵まれた空のもとで、思う存分撮影を楽しむことができました。そして二日目の朝は富山で迎えます。


4月29日(月・祝)

昨日はいつも以上にたくさん歩いたし、お酒もけっこう飲みました。これは朝までぐっすりと眠れそう・・・と思いきや、就寝中に突然、激痛が! グワアアァァΣ(゚口゚;#)ァァァアア!! あ、足が・・・つ、攣った・・・ (′Д`i|!)イツツツ...。そう、私を襲ったのはふくらはぎの痙攣、いわゆる「こむら返り」です。それだけ例の立山バックまでの道のりは、ハードだったということかな・・・(単なる運動不足?)。痛みが治まったところで時計を見ると、時刻は午前5時。なんともイヤな目覚め方ですが、皮肉なことに起床時間としてはちょうどいい頃合いで、カーテンの向こうはすでに明るくなっていました。ちょっと早いけれど、出発準備をするか・・・(*´0)ゞoOフアァ…。

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宿泊したホテルの部屋からは、
朝日でシルエットになった立山連峰の稜線がクッキリ。
天気予報では曇りだったけれど、今日も晴れるかな?
ちなみに手前のカーブしている高架線は
建設中の北陸新幹線。

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早朝の富山駅前には、
立山連峰を背にして、路面電車が待機中。
13.4.29 富山地鉄市内線 富山駅前

祝日の早朝で人影まばらなJR富山駅前のロータリーを横切り、私が向かったのは、もうひとつの富山駅。今回、久しぶりに訪れた富山では、この機会にぜひ訪れたいと思っていた鉄道路線がありました。それはここ富山を起点とする地方私鉄、富山地方鉄道。通称・富山地鉄(地鉄)です。

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今日の旅はこの富山地鉄のターミナル、
電鉄富山駅からスタート。
13.4.29 富山地鉄本線 電鉄富山

富山地鉄の鉄道線(市内線を除く)は、富山と宇奈月温泉を結ぶ本線をはじめ、本線の寺田から分岐して立山へ向かう立山線、本線の稲荷町から南富山を経由して立山線の岩峅寺までの間を結ぶ、不二越線・上滝線の四路線からなり、全線が直流電化の単線。地域に密着した地元民の足としてだけでなく、その行き先を見ても解るように宇奈月や立山へ観光路線としての一面も持ち、かつてはJR北陸本線から直通の急行や特急なども運転されていて、前回に紹介した元・急行形の475系も急行「立山」として乗り入れていました。しかし現在ではJRからの直通運転は廃止され、線内は自社の車両が走るに留まっています。それでも、地鉄を走る車両はバラエティに富んでいて楽しく、いまだ訪れるファンの数も多い。最近では、ソネブロ仲間のあるまーきさんや、yasさんも、それぞれにお目当ての列車を求めて地鉄を訪れています。もちろん今回の私にもお目当ての車両があり、さっそくですが、まずはそれを撮りに沿線の撮影地へと向かいたいと思います。

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自社発注のオリジナル車や大手私鉄からの譲渡車など、
バラエティに富んでいる、現在の富山地鉄。
左は地鉄オリジナルの14760形で、
右は元・京阪3000系の現・10030形。
私は右の「京阪さん(おけいはん?)」に乗り込みます。
13.4.29 富山地鉄本線 電鉄富山

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元は京阪の特急車だった10030形の室内には、
転換クロスシートが並びます。
もちろん、乗り心地は上々(^^)。

私が富山地鉄の鉄道線に乗るのは、これが四度目。最初は小学生の頃で、父親に連れられて富山から乗車。どこか小さな駅で降りた覚えがあるのですが、どの駅かは記憶が定かではありません。ただハッキリと覚えているのは、当時乗った電車が上写真のような鮮やかな色ではなく、地味な紺色の電車だったということ。二度目は今から14年ほど前の99年で、地鉄の全線完乗が目的。もうその頃には地鉄オリジナル車に混じって京阪からの譲渡車も走っており、車両的には現在とさほど変わらないハズ。そして三度目はそれからわずか二年後の01年で、今度は黒部峡谷鉄道とアルペンルートにあるトロリーバス(立山黒部貫光と関西電力の二路線、トロリーバスも法令上は無軌条電車という鉄道扱いなので、鉄道全線乗車の対象としていました)の完乗ついでに、そのアクセスとなる地鉄へと乗っています。なので、今回の訪問は12年ぶり。でも今までは乗車ばかりだったので、本格的に沿線で撮影するのは今回が初めてです。

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富山から本線の普通列車に乗って10分ちょっと。
味のある駅舎が印象的な、越中三郷で下車。
13.4.29 富山地鉄本線 越中三郷

電鉄富山0612-(地鉄本線107)-越中三郷0624

そんな富山地鉄の電車を撮るべく、私がやってきたのは越中三郷(さんごう)。バラエティに富んでいる地鉄の車両のなかでも、「地鉄マイスター」のあるまーきさんは、地鉄オリジナルの旧型車両(100020形・14720形)を主に追っておられるご様子で、大阪にお住まいのyasさんが胸を熱くさせるのは、今まさに私が乗ってきた元・京阪特急車の10030形。では私のお目当てはというと・・・地鉄オリジナルでも、元・京阪車でもなく、関東人にはちょっと懐かしい、この車両。

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薄日を浴びて、緑色のガーダー橋を疾走するのは、
元・西武の特急「レッドアロー」! オオ! (゚∀゚)カコイイ!!
13.4.29 富山地鉄本線 越中荏原-越中三郷

撮影地の常願寺川に架かる鉄橋を颯爽と走り抜けて行ったのは、かつて西武の特急「ちちぶ」や「むさし」に使われた元・5000系「レッドアロー」で、現・16010形の「アルプスエキスプレス」。今回、私が地鉄を訪れたいちばんの目的は、この列車を撮ることでした。それにしてもなぜ、今さら「レッドアロー」なのか・・・。

何を隠そう、私はこの16010形が西武の特急として活躍していた時代を知る世代。しかし当時の私は国鉄やJRばかりに興味の対象が集中していて、私鉄特急にはほとんどカメラを向けることがありませんでした。過去の撮影記録を見返せば、かろうじて小田急ロマンスカーのSSEやNSEを撮っている程度で、西武5000系「レッドアロー」も、東武1720系「DRC」も、京成AE形(初代)「スカイライナー」も、現役時代を見ておきながら、み~んな撮らずじまい。私鉄特急の個性的な魅力に気づいたのは、すでに引退したずっとあとのことで、まさに時すでに遅し。しかしそのなかでかろうじて生き残ったのが、この富山地鉄に譲渡された西武「レッドアロー」でした。いつか撮りにいきたい・・・そう思うも、ついつい先延ばしになり、気がつけば西武から地鉄へ譲渡されて、18年もの歳月が流れてしまいました。そんな感じで、もう「レッドアロー」の存在など忘れかけていたとき、前述したあるまーきさんやyasさんの地鉄撮影記に「脇役」としてちょろっと出演していたのが、この「レッドアロー」こと地鉄16010形の姿。今の鉄道車両にはまず見られないような角張ったデザインは、まさに「昭和の私鉄特急」というにふさわしい面持ちで、今となってはそれが無性にカッコよく見えます。やはりこの名車を一度は撮っておきたい。撮影意欲が沸々と再燃し、今回ようやく重い腰が上がりました。ちなみにこの16010形、古い車両ではありますが今のところ引退予定はなく、今回は私お得意の(?)おくり鉄(葬式鉄)ではありません(笑)。

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そのままの流れで、去り行く後ろ姿も見送ります。
画面が傾いているのは河原の石に足を取られたからで、
けっして「狙い」ではありません(^^;)
13.4.29 富山地鉄本線 越中三郷-越中荏原

そんな「レッドアロー」こと、16010形「アルプスエキスプレス」を撮るならば、特徴的な前面スタイルがよく解るように、右斜め45度の「釜本コース(古っ・・・´Д`; )」から流そうとあらかじめ考えており、そこで選んだのが富山地鉄の定番撮影地でスッキリと撮れる、ガーダー鉄橋の常願寺川橋梁でした。背景が青空ではなく曇っちゃったのは残念だけれど、やはりこの角度から見た並列ライトのお顔はシブいなぁ・・・(´▽`*)。ところが、地鉄ビギナーの私にとって予想外だったのは・・・あれ?「アルプスエキスプレス」って、富山駅の壁に掲げてあったような(タイトル写真)「うなづき」とか、「アルプス」といった、ヘッドマークが付くものなんじゃないの??σ(゜・゜*)ハテ?  せっかくのハンサムなお顔もマークが空白では、なんとも間が抜けています・・・(´~`;)ウーン…。あとから調べたところによると、この「アルプスエキスプレス」は車両愛称であって種別ではなく、普通列車から特急列車まで幅広く使用されるらしい。そしてヘッドマークが掲出されるのは、特急運用のみだとのこと。たしかにこの撮影した列車は特急ではなく、急行の宇奈月温泉行き。なるほど、そう言うことだったのか・・・(´・ω・`)。

さて、今回は初めにメインとなる「アルプスエキスプレス」のカットからご紹介しましたが、ここで少しだけ時間をさかのぼることにしましょう。私が撮影地の最寄りとなる越中三郷の駅に着いたのは、「アルプスエキスプレス」が通過する約一時間前。駅から鉄橋を目指して線路沿いに歩みを進めていると、やがて広い田園地帯へと出ました。風もなく穏やかな朝、一面に水を張った田んぼは、まさに鏡状態です。

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水面に姿を映して走るのは、朝日を浴びた14760形。
13.4.29 富山地鉄本線 越中荏原-越中三郷

地方私鉄とはいえ、このあたりの富山地鉄は宇奈月方面への本線と立山方面への立山線が乗り入れているために運転本数が多く、とくに朝方は上下合わせると10分間隔くらいで次々に列車がやってきます。目指す鉄橋のポイントまでは歩いて15分ほどなのですが、踏切が鳴るたびに歩みを止めて撮影。そのうちの上り列車一本が、嬉しいことにこの電車でした。

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曇り空ながら、立山連峰を背にやって来たのは、
京阪特急色のリバイバルカラーを纏った10030形。
13.4.29 富山地鉄本線 越中三郷-越中荏原

京阪3000系のリバイバルカラー、キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! 一本しかない京阪復刻色編成、できればこれも撮りたい車両のひとつでした。

またちょっと、ハナシが脱線しますが・・・私には「メグミチャン」という、大阪出身で鉄子さんのお友達がいます。3月にそのメグミチャンと飲んだ際の会話で、「あおたけさんは、”そーしきてつ” なのに、京阪のテレビカーは撮らなかったの?(・ω・`) 」と、イタイところを突かれてしまいました。京阪のテレビカーとは、客室内にテレビを積んでいることで知られる京阪電車の特急形車両3000系(改番後は8030系)のことで、まさにこの富山地鉄を走る10030形の前身。最後まで本家の京阪に残っていた3000系最後の一本は、今年の3月に定期運用を終え、4月の臨時列車で引退となってしまいました。名車と謳われた京阪3000系、できれば私も引退発表後に一度くらいは撮影したかったところ。しかし、昨年の広島遠征帰りや、日帰りの大阪出張の際に撮影計画を企てるも、ことごとく公表されていた運転日とは重ならず、さらに今年の前半はメガネビンボーにより大阪へ遠征する経済的な余裕がなく、結局、京阪3000系は撮影できずに引退してしまいました。

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私が撮った京阪3000系(8030系)は、
中之島線開業時の乗り潰しついでに野江で撮った、
この一枚が最後になってしまいました・・・。
08.11.5 京阪本線 野江

しかし京阪からは姿を消した3000系ですが、その一部は地方私鉄である、この富山地鉄と静岡の大井川鐵道へ譲渡され、編成こそ短いものの今でも元気な姿を見ることができます。地鉄に所属する元・3000系の現・10030形は基本的に、朝に乗ってきた「かぼちゃ色」と呼ばれる緑と黄色のツートンカラー塗り替えられているのですが、一編成だけ京阪時代のカラーが復刻されており、それが今撮った10033Fです。いや~、ここで出会えるとはホントにラッキーでした (メグミチャン、これで許してね  ^^;)。

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手前まで引き付けて、もう一カット。
伝統の京阪特急色が、クッキリと水鏡に映し出されました。
13.4.29 富山地鉄本線 越中三郷-越中荏原

ところが撮影ポイントを厳選したわけでなく、歩きながら片手間に撮っていたので、せっかく「立山バックの水鏡で京阪色」という願ってもない好条件にも関わらず、肝心の剣岳の真下に直立する「山◯ニット」さんの看板が入ってしまいました。それでも、もうこのアングルしか無いのならば諦めもつくのですが、京阪色通過後にほんの10歩ほど右へずれると・・・なんときれいに看板がかわせるではありませんか!Σ(゚〇゚;)ヌハッ! ああ、もう少しちゃんと見定めて、コッチで撮ればよかったよ・・・orz。そこで、いったん本命の「アルプスエキスプレス」を常願寺川橋梁で撮ったあと、再びその「10歩ずれた」水鏡ポイントへと戻ってきました(ちなみに「アルプスエキスプレス」をこの水鏡で撮らなかったのは、もうずっと顔アップの流し撮りと言うイメージが出来上がっていたので、初志を貫きました)。ここで狙うのはもちろん、そろそろ時間的に富山から折り返してくると思われる、先ほどの京阪色。富山到着後に車庫へ回送されちゃうって恐れもあるけれど、まあ、ためしに二~三本ほど待ってみる心づもりでいると、「アルプスエキスプレス」の三本後に富山方から現れたのは、期待通りの京阪色 (゚∀゚)! でも・・・

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再び現れてくれた、京阪特急色の10033F。
この角度だと、シンボルの鳩マークがよくわかります。
13.4.29 富山地鉄本線 越中三郷-越中荏原(後追い)

残念ながら、剣岳をはじめとした立山連峰の山頂付近には低く雲が立ちこめ、さらに微風が吹いて水鏡も滲んでしまいました(´・ω・`)ショボーン。やはり好条件に恵まれるのは、ほんのワンチャンスであることが多く、いかにそれを落ち着いてモノにできるかが、勝負の分かれ目となるのですね ε=(‐ω‐;)ハァ…。それでも、撮れたらいいな程度に思っていた京阪色が、思いがけず立山バックの水鏡で撮れたのだから、まあヨシとしますか。

途中から京阪色の方へ話題が集中してしまいましたが、あくまでも私の狙いは元・「レッドアロー」の16010形。それを追って、次の撮影地へと移動することにします。

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越中三郷で列車待ちの際に撮れた、何気ない日常のカット。
構内踏切のある駅は、フォトジェニックでいいですね(^^)。
13.4.29 富山地鉄本線 越中三郷

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私が乗る下りの立山行きは、地鉄オリジナルの14760形。
ちなみに細かく数字が並ぶ地鉄の形式ですが、
その定義は私にはよく解りません・・・ヾ(゚д゚ )スマヌ。
13.4.29 富山地鉄本線 越中三郷

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本線と立山線が分岐する寺田。
その分岐点にあるホームは三角形に近い形をしている、
ちょっとした「おもしろ駅」。
13.4.29 富山地鉄本線 寺田

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単線の地鉄、主要駅で交換待ちをする際の停車時間は
ちょっと長めにとってあるらしく、先ほどの寺田で4分、
立山線と上滝線が接続する、ここ岩峅寺では6分待ち。
その間に、ちょっと駅なか散策を(^^)。
は立山線ホームで、見えているのは私が乗っている列車。
13.4.29 富山地鉄立山線 岩峅寺

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んで、木造屋根のついた通路を挟んであるのが、上滝線ホーム。
ちょうど到着したのは当駅止まりの上滝線列車で、
新塗装のかぼちゃ色に塗られた14760形です。
13.4.29 富山地鉄立山線 岩峅寺

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本来、普通乗車券では途中下車できないのですが、
駅舎の外観が撮りたいと駅員さんにお願いして、
特別に外へ出ることを許可していただきました。
立派な構えの岩峅寺駅舎ですが・・・
どことなく、銭湯っぽく見えませんか? (^^;)ゞ
13.4.29 富山地鉄立山線 岩峅寺

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本線との分岐後もしばらくは
平坦な富山平野を走っていた立山線ですが、
岩峅寺の次駅、横江を出たあたりから徐々に勾配を上げ、
車窓は山深い景色へと変化します。
13.4.29 富山地鉄立山線 横江-千垣(車窓から)

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やがて列車は、立山線のハイライトともいえる、
常願寺川の渓流を跨ぐ千垣橋梁を渡ります。
川の向こうに立山連峰が望めるこの鉄橋上では、
観光サービスのために列車は速度を落として通過します
(鉄橋の老朽化で、速度が出せないとの理由も・・・^^;)。
13.4.29 富山地鉄立山線 千垣-有峰口(車窓から)

越中三郷で立山線へ直通する電車へ乗り、しばらく車窓風景を楽しみながら進んできましたが、その車窓に映った常願寺川を跨ぐ千垣鉄橋に並行する道路橋が次に目指す撮影地で、私は鉄橋を渡り切った立山側に位置する駅、有峰口で下車。

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私の乗った列車が有峰口へ到着すると、
交換待ちしていたのは・・・京阪色!Σ(`0´;)ヌォッ!
ああ、できればこれを撮影地で撮りたかったなぁ・・・(´・∀・`)。
13.4.29 富山地鉄立山線 有峰口(車窓から)

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この有峰口の駅舎も、とてもいい雰囲気。
地鉄沿線の駅舎は開業当時からの歴史を感じさせるものが多く、
訪駅するのが一つの楽しみになります(^^)。
ところでこの有峰口駅舎、
よく見ると軒下には「驛〇小」の文字(右から読み)が見えます。
不思議に思って、近くで掃除していた御老公に尋ねてみると、
数年前までは有峰口ではなく「小見」という駅名だったのだそうな。
(帰ってから調べてみたら、改名されたのは「数年前」ではなく、
もう40年以上も前(1971年)のことでした・・・^^;)。
13.4.29 富山地鉄立山線 有峰口

越中三郷0811-(立山線311)-有峰口0855

千垣鉄橋を撮影できる道路橋(芳見橋)は、駅から歩いて数分程度のところにあり、徒歩鉄には助かる「お手軽撮影地」。しかし、そこからの眺めはとてもお手軽とは思えない情景が広がります。ここで狙うのはもちろん元・「レッドアロー」の16010形。先ほどは西武時代の特急をイメージして、スピード感を強調した撮り方を選択しましたが、今度は富山地鉄を走る今現在の姿が撮影のコンセプトです。そういう意味では、緑豊かな自然に囲まれたなかにある高い千垣鉄橋はいかにも地鉄らしくて、うってつけのポイントと言えるでしょう。朝に越中三郷で撮った「アルプスエキスプレス」は、宇奈月温泉到着後に折り返し立山行きとなり、あと一時間くらいでここにやってくるハズ。とりあえず、その前に通過する普通列車などで試し撮りを・・・と思いきや、すぐに現れたのは「レッドアロー」!∑(゚∇゚;)ナニッ!?

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アーチが美しい千垣鉄橋を渡るのは、二両編成の16010形。
まずはタテ位置で一枚。
13.4.29 富山地鉄立山線 千垣-有峰口

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前述したように、この鉄橋上で列車は速度を落とすため、
何回かのシャッターチャンスがあります。
今度はヨコ位置にしてもう一枚。
新緑の谷に白+赤のツートンカラーがよく映えます(^^)。

実は16010形は二編成あり、そのうちの一本は先ほど撮った観光車両「アルプスエキスプレス」こと、第2編成の16013F。そしてもう一本は観光車両化改造が行われておらず汎用性の高い第1編成の16011Fで、今通ったのは後者の方。観光列車の「アルプスエキスプレス」は、事前に富山地鉄のHP運用が公開されていて、私はそれを参考に撮影へ訪れたのですが、もう一本の第1編成の方は、まったくのノーマーク。モロに地鉄ビギナーの浅はかさが出てしまいました。でも、考えようによっては予定より早く、「千垣鉄橋上のレッドアロー」という狙いの絵が撮れたわけで、さらにこの後で通過する「アルプスエキスプレス」を同じ場所で撮る必要はありません。ならば撮影地を変えるか・・・。

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上写真の16010形と有峰口で交換して、すぐにやってきたのは、
越中三郷から私が乗ってきた列車の折り返し。
やはりここで撮るならば「レッドアロー」よりも、
地鉄オリジナルで「雷鳥色」と呼ばれるこの電車の方が
富山地鉄らしい絵になりますね(^^)。
13.4.29 富山地鉄立山線 千垣-有峰口(後追い)

滞在わずか一時間弱。上下一本ずつですが、ウマい具合に「レッドアロー」と旧塗装の「雷鳥色」が撮れたところで、千垣鉄橋のポイントからは撤収します。だんだん行き当たりばったりになってきた富山地鉄撮影、はたして効率がいいんだか悪いんだか、よく解りません(^^;)。

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有峰口からは再び下り列車へ乗車。
ここでホームに入ってきたのは、
あるまーきさんの好きな「二枚窓」の14720形。
13.4.29 富山地鉄立山線 有峰口

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有峰口から下り方向へ二駅進むと、終点の立山。
構内では先ほどの16010形第1編成と14720形が並びました。
当駅からは立山ケーブルカーが接続しており、
立山黒部アルペンルートの拠点駅となっています。
13.4.29 富山地鉄立山線 立山

有峰口0946-(315)-立山0959

次に私が降り立ったのは、立山線の終点である立山。この駅の上り方(・・・といっても、終点なので下り方はないけれど)には歩いてすぐのところに、やはり千垣鉄橋同様、常願寺川に架かるガーダー橋(真川橋梁)があり、ここも駅から徒歩数分程度のお手軽撮影地。同じような鉄橋ポイントならば、移動する必要はなかったようにも思われますが、できれば少しでも絵に変化をつけたかったのです。

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まずは乗ってきた14720形の折り返し。
考えてみたらこの日は、かぼちゃ色の新塗装より、
雷鳥色の旧塗装に恵まれている気がします。
13.4.29 富山地鉄立山線 本宮-立山(後追い)

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続いて上り方向からやってきたのは、
16010形第2編成こと、本命の「アルプスエキスプレス」。
今度は特急「アルペン号」としての仕業なので、
しっかりとヘッドマークが掲げられていました
(遠景で見にくいけれど・・・^^;)。
13.4.29 富山地鉄立山線 本宮-立山

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手前まで引きつけてもう一枚。
第2編成が観光列車の「アルプスエキスプレス」として運転される際には、
座席指定の中間車が組み込まれて三両編成となります
(平日は第1編成同様の二連)。

乗ってきた14720形の折り返し普通列車を見送ってから、待つことしばし。今度は予定通りに「アルプスエキスプレス」が川下の方からゆっくりと姿を見せました。近場で見ると、観光列車化改造されていない第編成の方が「レッドアロー」のオリジナルに近くて好ましいのですが、遠景で撮る場合には、やはり三連の「アルプスエキスプレス」の方が絵になります。ここは千垣鉄橋に比べると、ちょっと背景がごちゃっとしているのが難点ですが、通過直前には雲の隙間から日も当たり、まずまずの結果を得ることができました(^^)。これで元・西武「レッドアロー」こと、16010形の撮影は終了です。すぐに立山駅へ戻って、乗るのはもちろんこの列車。

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立山駅では16010形同士の並びが見られました。
ここは・・・西武秩父か!?Σ(・ω・ノ)ノ ヌヲッ!
奥の第1編成は宇奈月温泉行きの特急「アルペン号」で、
手前は富山行き普通列車の第2編成。
私が乗るのは富山行きです。
13.4.29 富山地鉄立山線 立山

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観光列車「アルプスエキスプレス」の車内。
2号車は木材をふんだんに使用し、
簡易コンパートメントシートやシートを外向きに設置するなど、
いたるところに工夫が施されています。
もちろんこの車両のデザイナーは、JR九州で有名なあの方。
この2号車のみ座席指定券210円がかかります。

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でも私が乗るのは、1号車の普通座席。
やはりこの方が落ち着きます(^^;)。
それでも、リクライニングシート装備とは、
なんとも豪華な「普通列車」です。

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「アルプスエキスプレス」には専属のアテンダントさんが乗務。
2号車備え付けのカウンターでは座席指定券のほか、
軽食や飲み物、オリジナルグッズの販売などが行われています。

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そんなアテンダントさんから購入したのは、
ご当地サイダー「黒部の泡水」。
北アルプスの雪解け水が蓄積された黒部川扇状地に湧き出る
天然伏流水で仕上げた、風味豊かなサイダー・・・だそうです。
たまには私だってアルコール以外のものを飲みます(^^;)。

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「アルプスエキスプレス」の車窓に映るのは、
いつの間にか晴れて雲がスッキリと抜けた、立山連峰の山並み。
前日に続いてこの日も雄大な山容を拝むことができました。
13.4.29 富山地鉄立山線 稚子塚-寺田(車窓から)

朝の越中三郷から始まり、何カ所か巡ってみた富山地鉄撮影。本命の16010形のほか、京阪色の10030形や、地鉄オリジナルの14720形・14760形など、まさにバラエティに富んだ地鉄の車両たちをいろいろと撮ることができて、存分に楽しむことができました。また訪れる機会があれば、今度は宇奈月方面の本線でも撮影をしてみたいものです(^^)。

本当は上写真を見てもわかるように、昼近くになって立山連峰がクッキリと見え始めたことから、再び越中三郷あたりで下車して立山バックへでも行こうかと考えたのですが・・・実は、前回の撮影記で綴った「メモリーカード(コンパクトフラッシュ)問題」が、まだ解決していません。結局、前夜には富山駅周辺で開いているカメラ屋や家電量販店は見当たらず、そして今朝は6時に富山を出てきてしまいました。今回の地鉄撮影も枚数を抑えながら、撮っては消しての繰り返しで、だましだまし乗り切ってきたのです。いくら好条件が広がっていても記録メディアが無ければ撮ることはできず、車窓から見える立山連峰を恨めしく眺めながら、途中下車することなく私は富山へと戻るのでした。

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富山へ到着した「アルプスエキスプレス」。
折り返しは特急の「アルプス号」となるため、
ヘッドマークが装着されていました。
13.4.29 富山地鉄本線 電鉄富山

立山1037-(320)-電鉄富山1145

 

・・・続きます。 メモリー…(´Д`;≡;´Д`) カード…

 



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