SSブログ

大井川鐡道・・・「きかんしゃトーマス」撮影記 [鉄道写真撮影記]

0000.jpg
2014.09.13
大井川鐡道
「きかんしゃ トーマス」 撮影
 
  

すっかり暑さも和らぎ、鉄道写真を撮りに行くのに最適な季節となりました。まさに「撮り鉄の秋」(笑)。週末はお天気も良さそうだし、どこへ撮影に行こうかな・・・σ(゚・゚*)ンー。な~んて、しらじらしい前置きが必要ないほど、インパクトのある”お顔”をタイトル写真に載せてしまいました Σ(=д=ノ)ノ ヌヘッ!? 。そう、今回のターゲットは、いま話題沸騰中の「きかんしゃトーマス」くんです (゚∀゚*)オオッ!。

実際のSL(蒸気機関車)を、架空のキャラクター「トーマス」に仕立ててしまったという、この大胆なこころみ。鉄道ファンではない方でも、一度はテレビやネットなどで目にしたことがあるのではないでしょうか。この列車、今や乗車指定券がまったく手に入らないほどの人気っぷりなのだそうです ( ̄。 ̄)ヘー。そんな「トーマス」ですが、この企画が鉄道会社から発表された時、正直私は、「SLに顔をくっつけるだなんて、遊園地のアトラクションじゃあるまいし・・・ε- (´ー`*) フッ」 なんて、冷めた目で見ていたもの。おそらく純粋な鉄のなかには、同じような見方をする人も少なくなかったのではないかと思われます。ところが、いざ実車が完成して、お披露目の走行シーンがテレビのニュースなどに流れると・・・(*゚ロ゚)ハッ!! その完成度の高さと、実際の風景を走る「トーマス」のユーモラスさに、思わず身を乗り出して映像に見入ってしまいました (=゚ω゚) ムムムッ! 。ぎゃははは、「トーマス」だよ!これは本物の「トーマス」だよ!!。゚( ゚^∀^゚)σ゚。ギャハハハ。そこには遊園地のアトラクションでは絶対に出せないような、一般の鉄道路線だからこそのリアルさがあったのです。固定観念に縛られた私の無粋な感覚などはあっさりと崩され、むしろこんな楽しい列車は撮り鉄として見逃すべきではなく、ぜひとも記録したいとまで思うようになりました。何とも都合のいいハナシです (^皿^;)ゞポリポリ。「トーマス」の運行は期間限定で、今秋10月中旬までの予定。それまでに何とかして撮りに行きたいと考えていましたが、ようやくその機会を作ることができました。


9月13日(土)

0001.jpg

今回の目的地は静岡県なので、
東京駅から乗るのは東海道新幹線「こだま」です。
朝イチの「こだま631号」は、N700系でした。
▲東海道新幹線 東京

0002.jpg

今秋、開業50周年を迎える東海道新幹線。
せっかくなのでこの日の朝食はちょっと贅沢に、
「東海道新幹線50周年記念弁当(¥1000)」
を買ってみました。
このお弁当は地域によって中身を一部変えており、
東京駅で買えるのは、深川めしや、アナゴの蒲焼、
べったら漬けなどの東京名物が入った東京版です。
☆☆☆・・
オマケの記念カード(全50種!)は100系のG編成でした
(このカード、ソネブロ仲間ではたしか、師匠と画伯が700系で、
やまびこさんがドクターイエローを引いていたな・・・)。

朝6時半の東京駅から今旅はスタート。まずは東海道新幹線の「こだま」で、静岡へと向かいます。お目当ての「トーマス」が走っているのは、静岡県の金谷(かなや)で東海道本線と分岐する、「大井川鐡道」という地方私鉄です (・o・*)ホホゥ。大井川鐡道・大井川本線は金谷を起点に、その名の通り大井川沿いを北上し、お茶で有名な川根本町の千頭(せんず)までを結ぶ、全長39.5キロのローカル線(大井川鐡道にはさらに、千頭から井川までを結ぶ、井川線もありますが、今回の記事は大井川本線に限っての内容で、呼称も一般的な大井川鐡道で話を進めてゆきます)。この路線の特徴はなんといっても、古くからSL列車の運転が盛んに行われており、観光用SLの草分け的存在。もはや、大井川鐡道=SLのイメージが定着しているといっていいでしょう。そんな同鉄道が保有するSLのうちの一機(C11 227)が今回、件の「トーマス」仕様になりました。

0003.jpg

晴天予報が出ていたこの日でしたが、
けっこう雲が多めの空模様・・・(・ω・`)ウーン…。
車窓からの富士山も、かろうじて山頂が見える程度です。
▲東海道新幹線 三島-新富士

ところで、本来は東京から金谷くらいの距離ならば、新幹線などを使わずに在来線の東海道本線で、のんびりと揺られていきたかったところ。しかしそれだと、「トーマス」よりも先行する一本前の普通列車へは間に合わず、私が目指す沿線の撮影地で「トーマス」を撮ることができないのです。大井川鐡道を訪れるのは久々なので詳しくは解りませんが、ひょっとしたらこれは例の「普通列車大幅削減問題」が影響しているのかもしれません (゚ペ)ウーン…。その「問題」と言うのが・・・実はこれから訪れる大井川鐡道、赤字による苦渋の決断として、今春に実施されたダイヤ改正から日中の普通列車をなんと全体の四割も削減してしまったのです ∑(`□´/)/ ナニィィイイイ!!。一日14往復あった普通列車は、わずか9往復にまで減少(金谷~新金谷の短区間運用を除く)。しかも、そのうちの一往復は途中駅(家山)止まりです。その結果、駅によっては二時間から四時間も列車が来ない空白の時間帯ができてしまいました (-"-;*)ウウム。これは列車利用の徒歩鉄にとって・・・という以前に、地元の利用者にとっては死活問題とも言えるでしょう (・ω・`)コマルヨネ…。今回の「トーマス」人気による増収入で、少しでも普通列車の本数が復活するとよいなぁ・・・。そんなワケで、本数の少ない大井川鐵道の普通列車へ間に合わせるためには、静岡まで新幹線を利用せざるを得なかったのです。

0004.jpg

静岡で乗り継いだ東海道線は211系。
東海の5000番台は、正面窓の助手席側が広いのが、
東日本車と異なる所です。
▲東海道本線 静岡

静岡で新幹線から東海道線の浜松ゆきへ乗り継いで、さらに西へ。東海道線の列車が大井川の鉄橋を渡り切ると、やがて川の上流にあたる右手の方から単線の線路が大きくカーブして近寄ってきます。これが大井川鐡道で、線路が合流すると程なくして金谷に到着。

0005.jpg

静岡から約30分の金谷で下車。
同列車の後方は313系でした。
▲東海道本線 金谷

東京0633-(東海道新幹線 こだま631号)-静岡0754~0806-(東海道425M)-金谷0838

同じ列車からは、私とともに多くの家族連れが下車。とくに小さな子供を連れた方が目立ちます ワーイヽ(゚▽゚@)人(゚▽゚@)ノ ワーイ。そう、もちろんこの方たちの目的も「トーマス」に他なりません。むしろ、単身で大きなカメラバックを背負った私の方が、ここではアウェー感たっぷりです (^皿^;)ゞポリポリ。家族連れに混じってJRの改札を抜け、隣接する大井川鐡道の駅へ向かうと、そこにはさらに驚愕の光景が・・・(゚∇゚;)エッ!?

0006.jpg

多くの人でごった返す大井川鐡道の金谷駅。
駅の外にまで行列ができています・・・。
▲大井川鐡道 金谷

なんじゃこりゃ~! Σ(゚□゚*)ナニーッ!! 狭い待合室内は家族連れでごった返していて、カオス状態です。以前に大井川鐵道を訪れたとき、この待合室は閑古鳥が鳴くほど空いていたのに・・・。あらためて「トーマス」効果のスゴさを思い知らされます (´∀`;)スゴイネ。私が乗る(というか、おそらくココにいる皆が乗る)普通列車の発車時刻までは、まだあと30分くらいの時間があります。混雑する駅舎内で待っていても落ち着かないので、私はちょっと外へ繰り出してみました オデカケ...((((o* ̄-)o。向かったのは駅裏にある高台。発車の10分前に折り返し列車が入線してくるので、それを狙ってみたいと思います。

0007.jpg

金谷の町を見下ろす高台で待っていると、
二両連結の普通列車が入ってきました。
このヨモギ色の電車は元・南海電鉄の21000系です。
空には夏を思わせるような入道雲が浮かんでいますが、
この雲、なんだかイヤな存在になりそうなんだよなぁ・・・。
▲大井川鐡道 金谷付近

やってきたのは元・南海の急行型車両21000系。かつての南海時代には「ズームカー」の愛称で親しまれた名車です (゚∀゚*)オオッ!。大井川鐡道の一般型車両は、すべて大手私鉄からの譲渡車(いわゆる中古車)で賄われており、現在はこの21000系のほかに、元・近鉄の特急型車両16000系が活躍しています。さらに最近までは、元・京阪の特急型車両3000系も走っていたのですが、件の普通列車削減により運用を離脱してしまいました。そんな大手私鉄の中古車やSLが現役で活躍していることから、大井川鐡道は「動く鉄道博物館」などとも呼ばれています ( ̄。 ̄)ヘー。

0008.jpg

急いで金谷駅へ戻り、発車時間までホームから
「ズームカー」をじっくりと観察します。
▲大井川鐡道 金谷

0009.jpg

一世を風靡した二枚窓の湘南フェイス。

0010.jpg

年季の入ったアナログの運転台。

0011.jpg

転換クロスシートと小窓が並ぶ室内。
荷棚下の照明も同車の特徴ですね。

正直なところ、SLの現役世代ではない私にとっては、SLよりもこのような味のある中古電車の方に惹かれます。ここで往年の名車である「ズームカー」に乗れるのは、嬉しいなぁ・・・。゚(つ∀`゚)゚。ナツカシス。つい車両の撮影に熱中していたら座席はすべて埋まってしまい、金谷発車の時点で私は座ることができませんでしたが、「トーマス」の始発駅となる次の新金谷で半数近くの方が下車したため、立ちんぼはわずか一駅だけで済みました。「ズームカー」のクロスシートに身を委ねて、車窓風景を楽しみます。

0012.jpg

大井川沿いに北上する大井川鐡道。
その車窓からは、爽やかな川景色を楽しむことができます。
▲大井川鐡道 福用-大和田(車窓から)

車窓に大井川の流れが広がる大井川鐡道。やはりできることならば、その大井川を入れたポイントで「トーマス」を撮りたいところ。しかし、過去に訪れたのは片手で数えられるほどと、あまり馴染みの深くない大井川鐡道の撮影地など、私はほとんど知りません σ(゚・゚*)ンー。そこで今回は、ネットで見つけた同線の撮影地ガイドを参考にさせていただき、私が目指したのは金谷から一時間ほどの田野口。事前には撮影地の情報しか頭に入れてきませんでしたが、そこで下車してみると、なんとも味わいのある古い木造駅舎が私を出迎えてくれました (*゚0゚)ハッ!!。

0013.jpg

田野口で降り、去りゆく「ズームカー」を見送ります。
まるでタイムスリップしたような情景・・・。
ちなみにこの駅で下車したのは私一人だけでした。
▲大井川鐡道 田野口

金谷0901-(大鐡5列車)-田野口0958

0014.jpg
0015.jpg
0016.jpg

勉強不足で、予備知識を全く持たずに降りた田野口駅ですが、
そこに佇んでいたのは、長い歴史を感じさせる
とてもステキな木造駅舎でした。(´▽`*)イイネ~♪
▲大井川鐡道 田野口

そんな駅舎を背にして、駅前の道を上り(金谷)方向へしばらく進むと ε=ε=ε=┌(*・ω・)┘テクテク。、やがて大井川と大井川鐡道の線路を一気に跨ぐ、細い橋(中徳橋)へと出ることができました。その橋上が目的地の撮影ポイントです。撮影条件を説明する前に、まずはためしに「トーマス」を先行して走る、急行列車を狙ってみることにしましょう。

0017.jpg

大井川沿いを行く、急行列車。
この電車は元・近鉄の16000系です。
車体には「トーマス」をアピールする
ステッカーが貼られていました。
▲大井川鐡道 下泉-田野口

やってきたのは元・近鉄特急の16000系 (゚∀゚)オッ!。個人的な好みにもよるけれど、シブさでは先ほどの元・南海車の方が上のように思います。ちなみに、繁忙期にのみに運転されるこの急行列車ならば、静岡まで新幹線を使わずに東海道線だけでも金谷で乗り継ぐことができるのですが、この列車の途中停車駅は家山の一駅のみ。これではあまり使えません (・ε・`)チェ。

撮影条件に目をやると、実はこの場所、午前の下り列車は逆光。でも、ちょうど線路が山影になるため、ウマくフレーミングすれば晴れていても列車のコントラストは弱くなります。ホントは山影などかからない順光ポイントでスッキリと狙いたいところなのですが、基本的に北へ向かう大井川鐵道の下り列車は、光線状態の良好なポイントが少ないのです (゚ペ)ウーン…。そこで今回は日当たりよりも、大井川沿いというロケーションと、「トーマス」の顔がハッキリ解るというところに重点を置いて、撮影地を選んでみました。まあ、すごくいい場所ではないけれど、決して悪くもないってところか。

はじめは私一人だったこのポイントも、徐々にクルマやバイクで訪れるギャラリーが増えてきて(追っかけなどではなく、純粋な(?)見物客のようです)、やがて「トーマス」を迎える時間となりました。さあ、架空の物語から現実の世界へと飛び出してきた「トーマス」、いったいどんな走りを見せてくれるのでしょうか。

0018.jpg

(*゚Д゚)ノ やあ。

0020.jpg

トボけた表情で姿を現した「トーマス」くん。
ファインダーを覗きながら、思わず笑みがこぼれてしまいます。
「ボクはトーマス。はたらきものの機関車さっ!」o[(○'O'○)]o
・・・って声が聞こえてきそう(^^)

0021.jpg

感度とシャッタースピードの設定を変えながら、
手前まで引き付けて、「トーマス」を流し撮り!
実はこの撮り方を「トーマス」で、やってみたかったんですよね~♪

うわ~い!ヾ(@⌒▽⌒@)ノ  ホントに「トーマス」が走ってきたよ!!
これは鉄道写真というよりも、なんだか劇中のワンシーンを撮っている気分で、とっても楽しい~ (´▽`*)ワーイ♪  望遠で狙った後に流し撮りへのシフト、こんな欲張った撮影をすると、たいていは失敗するところなのですが、「トーマス」のゆるい表情で変に力が抜けたせいか、狙い通りにスルッと流すことができました(笑)。ちなみに、「きかんしゃトーマス」はもともと英国で作られた物語で、モチーフになったSLも、もちろん英国のもの。しかし同じタンク式で小型のC11に施された「トーマス」は、まったく違和感のないものになっていますよね。ホントにその完成度の高さには脱帽です Σd=(≧ω≦*)グッジョブ! 。目の前を走る「トーマス」の姿に思っていた以上の満足感を得て、田野口駅へと戻ります。

0022.jpg

田野口で待っていると、
ホームに入ってきたのは、元・近鉄16000系。
これで南海車と近鉄車の両方に乗れたこととなります。
▲大井川鐵道 田野口

0023.jpg

転換式クロスシートが並ぶ、16000系の車内は
近鉄特急の時代とほぼ変わりません。
乗り心地は元・南海21000系よりも、
こちらのほうがいいかも。

無事に下りの「トーマス」を撮り終え、今度は折り返してくる上りの「トーマス」がターゲットになります。さっそく、あらかじめ考えていた撮影地へ向かいたいところなのですが、そこへ行く田野口からの上り列車(金谷ゆき)は、あと一時間半もありません。いっぽうその前に、下り列車(千頭ゆき)が30分後にやってきます σ(゚・゚*)ンー。次の上り列車は、この下り列車が折り返してくるものなので、とりあえず私は下り列車へと乗り込みました。こう見ると、単なる時間つぶしのために終点の千頭まで行くように思えますが、実は千頭には・・・そう、先ほど下って行った「トーマス」がいるのです (゚∀゚*)オオッ!。せっかくなら停まっているところで、もう一度じっくりとその姿を眺めてみたい。

田野口1201-(7列車)-千頭1217

0024.jpg

大井川鐵道・大井川本線の終点、千頭に到着。
お!左隣に見えるオレンジの客車は・・・(゚∀゚)オッ!
▲大井川鐵道 千頭

0025.jpg

オレンジ客車の先に「トーマス」がいると思って、
急いで先頭へ駆けつけましたが・・・ε=ε=ε=┌(;゚д゚)┘ハアハア
あれ?「トーマス」ぢゃない・・・(゚ω゚;)フーアーユー?。
茶色いこのコは、「トーマス」の走りを手助けする、
補助の電気機関車(補機)、ED501。
この機関車は元々、伊吹山の麓にあるセメント工場の専用線
(大阪窯業セメント伊吹工場専用線)で使用されていたため、
「いぶき501」の愛称があります。
▲大井川鐵道 千頭

0026.jpg

んじゃ、「トーマス」はドコかというと <(゚-゚=)キョロキョロ(=゚-゚)ゞ、
ちょうど転車台による「回転ショー」の真っ最中でした (゚∀゚)オッ!。
職員さんが一生懸命に手で押して方向転換を行ないます。
「トーマス」の目線も職員さんに送られていて、
応援しているような感じ・・・ o[(○'ー'○)]o ガンバレ!
▲大井川鐵道 千頭

0027.jpg

無事に方向転換を済ませた「トーマス」は、
発車の時間を迎えるまで、ファンサービスを行ないます。
隣に並べられているもう一台のSLは、
「トーマス」の仲間「ヒロ」に扮した、9600形。
こちらは静態保存機なので、動くことはできません。
▲大井川鐵道 千頭

千頭へ12時17分に着いた普通列車は、折り返しが45分発。わずか30分足らずの短い滞在時間でしたが、ちょうど「トーマス」の方向転換シーンを見ることができて、来た甲斐がありました(ただ、「トーマス」ばかりに気をとられていて、千頭駅の駅舎を撮り忘れた・・・orz)。再び同じ元・近鉄特急車に乗って、千頭を後にします。先ほどの田野口を通り過ぎて、次に私がやってきたのは、抜里(ぬくり)。

0028.jpg

千頭で折り返した列車を抜里で下車。
抜里はまわりをお茶畑に囲まれたのどかなところです。
▲大井川鐵道 抜里

0029.jpg

抜里も田野口同様に、趣のある木造駅舎でした。
無人駅の抜里ですが、休日には近所に住む
「サヨばあちゃん」という方が、
ボランティアでお茶や漬け物などを提供しておられ、
そのため、駅舎には「サヨばあちゃんの休憩所」の
看板が掲げられています。
▲大井川鐵道 抜里

千頭1245-(8列車)-抜里1323

この抜里の下り方にあるのが、大井川鐵道でもっとも有名な撮影地、大井川第一橋梁(鉄橋)。カーブを描く長いガーダー橋は、まさにお立ち台とも言えるド定番の撮影地ですが、それだけに私のような大井川鐵道ビギナーには、外せない場所でもあります (・o・*)ホホゥ。しかも、どうやらこのフォトジェニックな鉄橋を、高台から俯瞰できるポイントがあるらしい。本来は河原から見上げるようなアングルで撮られることが多い同ポイントですが、私はためしにその俯瞰ポイントを探してみることにしました キョロo(・ω・ = ・ω・)oキョロ。まあ、探すと言っても、車窓からの眺めである程度の目星が付けられたこともあり、そこへのアプローチとなる「鉄ちゃん道(撮影地へ続く獣道)」は、あっさりと発見。傾斜はちょっとキツいけれど、難なく到達することができました。

0030.jpg

ここが目指していた、第一橋梁を見下ろすポイントです。
この場所は足場が相当に悪いので、
行かれる方は滑落せぬよう、じゅうぶんに注意してください。

高台から見下ろした大井川第一橋梁は、なかなか壮観な景色です w(゚0゚*)w オォー!!。光線状態も良好で、まさにバリ順(バリバリ順光)。俯瞰好きの私としては、ここで「トーマス」が撮れると思うと嬉しくなります (・∀・)イイネ♪ 。しかしここにきて、ちょっと厄介な動きを見せているのが、「流れ雲」( ̄△ ̄;)エ…。風に乗って流れてきた雲が、ときおり日差しを隠して影を落とし、鉄橋は晴れたり陰ったりを繰り返しています(よく見ると上の写真も鉄橋の真ん中らへんが、少し陰られている)。せっかく、バリ順の好ポイントに立っているのだから、陰られたくないなぁ・・・(・ω・`)ウーン…。でも、もうこればかりは自分でどうすることもできず、天に祈るしかありません 八(゚- ゚) タノム!!。自称・晴れ男と豪語する私。自分の運を信じたいところですが・・・。

0031.jpg

空を見上げると、こんな感じで雲が流れています。
「これで陰られなければ、おめでとうってところだな」。

そんななかで迎えた「トーマス」の通過時刻。残念ながら願い空しく、ちょうど鉄橋がすっぽりと雲影に覆われてしまった時に「トーマス」の汽笛が聞こえてきてしまいました ∑(”ロ”;)ゲゲッ!!。ああ、もう万事休す (´Д⊂ モウダメポ。渋々カメラの露出設定を曇り空に対応して固定します。ところが、この日の雲の流れはまさに予測不能。なんと、なんと、「トーマス」が姿を表した瞬間、雲間から急に日が差しはじめたではありませんか!∑(=゚ω゚=;) マジ!? 慌ててカメラの設定を変更っ! アセアセヽ(ヽ′□`; 三 ;′□`ノ)ノアセアセ そして「トーマス」は・・・

0032.jpg

真っ赤な鉄橋を力強く走り抜ける「トーマス」。
河原へ駆けつけた、大勢のギャラリーに
心なしか「トーマス」も嬉しそうです。
「みんな!お見送り、ありがとう~♪」o[(○’▽’○)]o
大井川鐵道 川根温泉笹間渡-抜里

だあああああ!マンダーラになっちまったああああああ!!
il||li _| ̄|◯ il||li
(注・「マンダーラ」とは、雲や建物などの影によって中途半端に日差しが遮られ、列車の編成に明るい部分と暗い部分の不自然なまだら模様ができてしまうことで、「マンダーラ」は「まだら(斑)」を意味します。ちなみにこの「マンダーラ」は、一般的な撮り鉄が嫌う、失敗例のひとつ。マソダーラ♪ヽ(・ω・。ヽ)(ノ。・ω・)ノマソダーラ♪ )。
まさに急変、急転、どんでん返し。目の前で繰り広げられた見事なマンダーラ劇に、私は思わずのけぞって、危うく崖上から大井川へと転落するところでした ⊂⌒~⊃。Д。)⊃ ピクピク...。ああ、撃沈・・・。撮った直後はマジでそう思い、ショックでカメラのプレビュー画面を確認することすらできませんでした (;´д`)トホホ…。

でも・・・ウチに戻ってからパソコンに取り込んで、じっくりとこの写真を眺めていると、意外と悪くないのではないかとも思えてきました σ(゚・゚*)ンー。もちろんこれは、列車の編成前部にだけ日が当たって後方は陰られているという、典型的なマンダーラのカットですが、ウラを返せば「トーマス」にのみ日が当たってくれたんだとも言えます。むしろこんなカットは狙ってもそうそう撮れるものではないし、逆に「トーマス」だけが暗くて、後ろの客車が明るいなんて状態になるよりは、ずっとラッキーだったのかも知れません。かなり強引なポジティブシンキングですが、こんな光線状態も「トーマス」ならばアリかな・・・なんて思ったりして (´ω`)ソウ…ネェ。 そして、このカットで重要な役割を果たしてくれたのが、河原に集まった多くのギャラリー。ふだんの鉄道写真ではあまり人の姿などを入れたがらないものですが、今回は「トーマス」を見送るギャラリーのおかげで、ちょっと楽しい画を撮ることができました ヾ(´▽`*)ノシ トーマスー♪ 。今ではこのマンダーラという臨場感も含めて、ちょっとお気に入りの一枚になったと言えるかも。

しかし撮った直後は、マンダーラ撃沈にガッカリし、沈んだ気分で傍らを通り過ぎてゆく「トーマス」を見送りました ε-(´Д`;)ハア…。モヤモヤを残しつつも、これで「トーマス」の撮影は終了。

ところで、実はあと一時間弱でもう一本、今度は純粋な(?)SL列車の「かわね路号」がやってきます。当然、撮り鉄ならばこの列車も見逃せないハズ (゚∀゚*)オオッ!。でも、私は「トーマス」の待機中からずっと、この「かわね路号」を撮るかどうかで悩んでいました ( ̄△ ̄;)エ?。というのも、まずはこちらの時刻表をご覧ください。

9000.jpg

抜粋した大井川鐵道の時刻表。
水色が「トーマス」、ピンク色が「かわね路号」です。
私の現在地は抜里から徒歩20分ほどのところ。

「かわね路号」の通過は「トーマス」の46分後。この待ち時間は大したことありません。しかし問題はそのあと。ここで「かわね路号」まで撮影してしまうと、その後に抜里へ停車する普通列車は約二時間後の17時28分までありません (゚ペ)ウーン…。いっぽう、「トーマス」だけを撮って、すぐに抜里駅へ急げば、15時12分発の列車へギリギリ間に合います (・o・*)ホホゥ。別にSLを撮ってから17時半の列車へ乗っても、その日じゅうに東京へ着くことはできるけれど、私としてはせっかく久しぶりに静岡まできたのならば、帰りにちょっと立ち寄って、静岡名物の「しぞ~かおでん」などで一杯やって行きたいところなんです ( ´_ゝ`)アッソ。そう考えると、この二時間差は大きい・・・。しかも、「トーマス」がマンダーラになってしまったことで、テンションが下がり気味。こんな時はもう、ぱぁーっ\(゚▽゚=)/ と、酒でもあおりたい気分です。ということで、私の出した決断は・・・抜里駅へダッシュ!ε=ε=ε=┌(;゚д゚)┘イソゲッ!  SL撮影を捨てて、「しぞ~かおでん」での一杯を選ぶとは、撮り鉄にあるまじき行為。でも、これが私の鉄旅スタイルなんです アヒャヒャヒャ(゚∀゚≡゚∀゚)ヒャヒャヒャ。 ちょっと選択を迷った時間もあって、私が駅へ着いた時には、もうすでに列車はホームへと入っていました。なんとかこれに飛び乗って、出発点の金谷へと戻ります。車内は「トーマス」直後の続行列車と言うこともあって大混雑。抜里から金谷まで座れることはありませんでした。

0033.jpg

抜里ではいつもの入線シーンが時間ギリギリで撮れなかったので、
金谷へ到着後に記録撮影。
乗車したのは元・近鉄16000系でした。
▲大井川鐵道 金谷

0034.jpg

今旅の大井川鐵道撮影で使用したのは、
大井川本線の新金谷と千頭の間が一日乗り降り自由となる、
「大井川自由キップ(¥3620)」
往路の金谷で入鋏し、復路の金谷到着時に回収されます
(金谷と新金谷の間はフリー区間ではないので、注意が必要)。
このキップのデザイン、なんだか昔の「青春18きっぷ」に似ていますね。

抜里1512-(大鐵10列車)-金谷1556

あの「トーマス」が、目の前を走ってゆくという非現実的な光景は、ふだんの鉄道撮影とはまた違った楽しさを味わわせてくれました。なによりも駅や沿線で「トーマス」を目にした方々が、老若男女一様に笑顔となるところがいいですね。私も真剣に撮影へ取り組みながらも、なんだかあのとぼけた顔に癒された気分です(笑)。最後はちょっとドタバタしてしまったけれど、「トーマス」を追った大井川鐵道の撮影をじゅうぶんに堪能した一日でした。ありがとう「トーマス」! o[(○'▽'○)]o。

さっ、東京へ帰る前に、「しぞ~かおでん」で一杯やっていこっと♪

0035.jpg

金谷で東海道線に乗り換えて、静岡へ。
最近は個人的に静岡出身の方と縁があるような気がして
(某師匠とか、某画伯とか)、
久々に訪れてみたいと思っていたところです。
▲東海道本線 静岡

金谷1608-(東海道958M)-静岡1640

0039.jpg

SL撮影よりも優先させた「しぞ~かおでん」。
現地で食べるのは初めてです(以前にお土産モノはいただいた)。
とりあえずカメラ機材をコインロッカーへ預けて、
駅から近い飲屋街へと向かってみました。
そこは横丁に赤提灯が並ぶ、いい雰囲気です (´▽`*)イイネ~♪。

0040.jpg

黒い出汁が特徴の「しぞ~かおでん」。
玉子や大根も真っ黒です。
でも、思ったほど味が濃いわけではなくて、
むしろふつうのおでんよりもあっさりした感じ (゚д゚)ウマー。
鰹節や青のりなどの出汁粉をかけていただきます。
・・・でも、ちょっとかけすぎて、
これでは具材がなんだか解りませんね(^^;)ゞ
(手前から黒はんぺん、大根、玉子です)。

0043.jpg

直感でふらっと入ったのは、カウンター10席ほどの小さなお店。
ちょっと辛口のママですが、おでん作りには拘りがあり、
煮崩れしなくて美味しい地元産のジャガイモを求めて、
自ら静岡中を回ったとのこと(藁科川流域も行ったそうです)。
ちなみに今年のジャガイモは天候不順の影響で、まったくダメらしい。
緑色のお酒は常連さんに勧められた、焼酎の抹茶割り。
静岡では定番の飲み方なのだとか (゚д゚)ウママー。

0045.jpg

美味しい「しぞ~かおでん」と楽しいお話で、
気がつけば一軒で三時間近くも居てしまいました。
帰り際にママから「今度は大道芸の時においで」なんて言われて、
お店を後にします (((~∀~*)))ウィ~。
今旅のラストランナーは700系の「こだま」でした。
▲東海道新幹線 しぞ~か

静岡2019-(東海道新幹線 こだま678号)-東京2147

 

☆オマケ☆

静岡と言えば個人的に思い出したのが、この113系の「するがシャトル」。静岡の都市圏を中心に、等間隔のパターンダイヤが組まれ始めた時の普通列車の愛称です。デカ目、非冷房グロベンの湘南色113系に「するがシャトル」のマーク。いつもいろいろとお世話になっている、静岡出身のソネ鉄ブロガーさんへこの写真を捧げます(笑)。

8600.jpg
8602.jpg

▲86.6 東海道本線 静岡

8601.jpg

▲86.6 東海道本線 島田

 



共通テーマ:趣味・カルチャー