夏休み01・・・最北の鉄路・宗谷本線乗車記 [鉄道旅行記]
暑中お見舞い申し上げます (=゚∇゚)ノ。
毎年の事ですが、仕事の都合でお盆の時期には休む事ができない私。今年も例年のごとく皆さんよりもちょっと早め、7月末の先週に夏休みを取りました(・・・というより、半ば強制的に取らされた)。せっかくまとまった休みがあるのなら、やはり泊りがけで旅行に出たいところ σ(゚・゚*)ンー。そこで・・・
まずは羽田から飛行機に乗って飛び立ちます ⊂ニニニ(^ω^)ニニ⊃ ブーン。向かうのは北?南?国内?海外? ドコ(゚Д゚≡゚Д゚)イクノ?
降り立った空港から市内へ。さらにそこから路線バスを乗り継いでしばらく進むと、車窓には荒涼とした風景が広がるようになりました (=゚ω゚=;)ンン!?。ここはいったいドコなのかというと・・・
やがて、バスの案内放送がその目的地を告げます。「次は宗谷岬(そうやみさき)」・・・( ̄△ ̄;)エッ…
はい、私が飛行機と路線バスを乗り継いでやってきたのは、北海道の稚内(わっかない)にある日本最北端の地*、宗谷岬です! w( ̄▽ ̄;)wワオッ!! (*一般人が立ち入れない北方領土を除く)
羽田空港1315-(ANA573)-稚内空港1505
稚内空港1530-(空港連絡バス)-稚内駅前ターミナル1610~1620-(宗谷バス 天北宗谷岬線)-宗谷岬1710
思い起こせば昨年の夏休みの最終目的地は、本州北端の青森県津軽半島にある竜飛岬でした (´ω`)ソーダッタネ(ちなみに本州の最北端は下北半島の大間岬ね)。ならば今回はそれよりもさらに北へ・・・というワケではなく、たまたま見たテレビの旅番組にこの宗谷岬が出ていたのがキッカケ (゚ー゚*)テレビッコ…。私は過去に二度ほど稚内の街に列車で訪れているのですが、実はこの宗谷岬へは行ったことがなかったんです ( ´_ゝ`)フーン。旅行好きとして日本最北端の地であるこの場所に一度は立ってみたいという気持ちと σ(・∀・`)イキタイ…、さらには飛行機のマイレージもある程度溜まっていたことから (゚∀゚)オッ!、思いきって一気に稚内まで飛んでしまいました ε=┌(*´∀`)┘イッチャエ!。初到達した念願の宗谷岬は小雨まじりの曇天というあいにくのお天気で、海越しのサハリン(ロシア)などはまったく見えなかったけれど σ(・ω・`)ウーン…、ここに立っている今現在は、国内にいる全日本人のなかでもっとも北にいる人物が自分であるという、どこか征服者のような優越感(?)みたいなものは味わうことができました Ψ(*`▽´)Ψ ウケケケケケ。ぶっちゃけ「最北端なう」がやりたかった私、それだけで満足です (゚∀゚)アヒャ☆ 。
んじゃ、東京へ帰るとするか・・・カエロ...((((o* ̄-)o。
宗谷岬1746-(宗谷バス 天北宗谷岬線)-稚内駅前ターミナル1840
念願の宗谷岬到達を祝し、稚内の夜は利尻沖で獲れたソイやヒラメで一杯。やなぼーさん、キャペリンではない本場の柳葉魚(シシャモ)もちゃんと食べましたよ! (゚д゚)ウマー!
おちまい。
・・・って、今年の夏旅はこれで終わり!? ( ̄△ ̄;)エ… ヒコーキでびゅーんと羽田から稚内まで一気に飛び、路線バスでぶーんと目的地の宗谷岬に到着 (=゚ω゚)ノ トウチャコ!。たしかに効率のいい旅ではあるけれど、これでは拙ブログのメインテーマ(鉄道ブログ)に合っていませんよね。そもそも一度も列車が出てきていないし・・・ σ(゚・゚*)ンー。そう、実をいうと今回の旅は目的地の宗谷岬を目指すのではなく、そこから東京への「帰り道」が旅のメイン (゚ー゚*)カエリ?。もちろん今度は飛行機ではなく列車を利用し、個人的に気になるいくつかの場所へと立ち寄りながら、この稚内から東京へ帰ろうという計画を立ててみました (・o・*)ホホゥ。いったいどのようなルートで進み、途中でどんなものが撮れるのか。ではあらためて・・・今年の夏旅、スタートです! (/*´∀`)o レッツラゴー♪ 目指せ!東京!? ( ̄▽ ̄;)エッ!?
7月26日(日)
日本最北端の駅・稚内が乗り鉄旅のスタート地点。
駅舎の前には最北端の線路を表すモニュメント
(旧駅時代の終端部)が見られます。
私が稚内を訪れるのは20年ぶりのことでしたが、
駅舎やその周囲は大幅にリニューアルされて、
すっかり様変わりしていました。
▲15.7.25 宗谷本線 稚内
そしてホームの端にもこのような記念碑。
「北へ繋がる線路はここが終点です」って書いてありますが、
やはり最北端のここはスタート地点というよりも、
ゴール地点ってイメージの方が強いですよね。
私も過去に訪れたときは「やっと着いた~!」って、
列車を降りた覚えがあります(笑)
▲15.7.26 宗谷本線 稚内
宗谷岬を訪れた日は稚内の街で一泊し、翌朝にあらためて列車旅をスタートします。乗るのは稚内6時04分の初発、宗谷本線の名寄(なよろ)行き普通列車。宿泊したホテルから歩いて駅へ着くと、列車はすでにホームへ入線していました (゚∀゚)オッ!。改札脇のガラス窓から姿が見えたのは単行のキハ54形、北海道仕様の500番台です (´▽`*)キハキハ~♪。
最北端のホームに待機していた
宗谷本線の名寄行き普通列車は
単行のキハ54(500番台)。
この列車が今旅の第一走者です (=゚ω゚)ノ ヨロシコ。
▲15.7.26 宗谷本線 稚内
このキハ54、ステンレス車体ではあるものの、製造されたのは国鉄時代末期(1986年)で、れっきとした国鉄型のディーゼルカー。見た目はちょっと地味な外観をしている同車ですが、実は座席にかつての0系新幹線や道内の特急型車両キハ183系から転用された転換式クロスシートが装備されており*、ローカル線の普通列車としては乗り心地がよく、乗り鉄には意外と評価が高い車両なんです (・o・*)ホホゥ (*優等車からの座席転用は北海道仕様の500番台のみ。同時期に製造されて四国へ投入された0番台はロングシート仕様)。
クロスシートがずらりと並ぶキハ54の車内。
私が乗った513号はキハ183系から転用した
リクライニングシートが装備されていました。
これは嬉しい ヽ( ´¬`)ノラキー♪
ただし座席の回転はできず、
集団見合い方式で固定されています。
残念がら駅弁はまだ販売されていない時間だったので、
この日の朝食はコンビニで買ってきた
「ちくわパン」と「ようかんツイスト」。
どちらもご当地限定のB級グルメ的な菓子パンです。
ちくわパンはその名の通り、パンの中からちくわが・・・
( ̄△ ̄;)チクワ…。
そんな乗り心地のいいキハ54が使われた名寄行きの普通列車は、定刻に稚内を発車 (/*´∀`)o レッツラゴー♪。まずはこの列車で終点の名寄まで乗り通します。稚内発車時点での乗客は私を含めて5人で、私の見た目によると二人は地元の学生さん、二人は私と同じ趣味の乗り鉄っぽい感じ。学校が夏休み期間中の最北路線にしては同業者が少ない方でしょうか σ(゚・゚*)ンー。次の南稚内では地元の方と観光客っぽい方が何人か乗ってこられて乗客は10人ほどに。それでも車内はガラガラで、以前にも書いたように列車は空いている方が快適には違いないけれど、あまりに空き過ぎていると、その路線の行く末がちょっと気がかりになります σ(・ω・`)ダイジョブカ?。
稚内の次駅・南稚内。
この南稚内はもともと初代の稚内駅として開業しましたが
港への便などを考慮して宗谷本線を延伸し、北に稚内港駅が開業。
のちに、町の中心にある稚内港駅の方を稚内と改称し、
同時に初代の稚内駅はこの南稚内に改称されました。
( ̄。 ̄)ヘー
かつて同駅からは浜頓別経由で音威子府までを結ぶ
天北線が分岐していましたが、同線は1989年に廃止。
▲15.7.26 宗谷本線 南稚内(車窓から)
南稚内を出て市街地を外れると車窓風景は一変し、列車は荒涼とした原野の中を進むようになります。晴れていればその向こうには道北のシンボル・利尻富士(利尻山)の雄大な姿が見える、宗谷本線のハイライト的な絶景ポイントなのですが (゚∀゚*)オオッ!!、あいにくこの日は前日に続いての雨模様 ザアアァァ…:il!:il|(´д`;)!l|il:|;。残念ながら利尻富士はまったく見えませんでした σ(・ω・`)ウーン…。天気予報によるとここ数日の北海道は、南からの太平洋高気圧に押し上げられた梅雨前線が停滞し、しばらくはぐずついた天気が続く模様だとのこと。いわゆる「蝦夷梅雨」ってヤツでしょうか。う~ん、自称・晴れ男の私ですが、今回は天気に見放されたかなぁ・・・(・ε・`)チェ。でも夏休みはズラせないので、天気に関係なく出かけるしかなかったんです。それにしても、数週間前に仕事で富良野を訪れたときはドピーカンの快晴だったのに、プライベートの今回が雨だとはツイてないね・・・(´_`;)トホホ…。
原野の奥に見えるのは日本海(利尻水道)。
晴れていればその向こうに利尻島の利尻富士が見えるという、
宗谷本線屈指の絶景ポイントなのですが・・・
▲15.7.26 宗谷本線 南稚内-抜海(車窓から)
この日は朝から雨。
先頭かぶりつきからの展望も雨粒でスッキリしません。
ザアアァァ…:il!:il|(´д`;)!l|il:|;
▲15.7.26 宗谷本線 南稚内-抜海(前方の車窓から)
宗谷本線は北海道第二の都市・旭川を起点に、名寄、美深(びふか)、音威子府(おといねっぷ)、幌延(ほろのべ)などを経て、稚内へと至る非電化路線(今回の旅では、終点の稚内から起点の旭川方向へ進んでいます)。本線とは名乗っているものの幹線ではなく地方交通線(いわゆるローカル線ね)に分類され、全長259.4キロは地方交通線で日本一を誇る長さ。つまり宗谷本線は「日本一長いローカル線」とも言えるでしょう (・o・*)ホホゥ。そんな宗谷本線には札幌や旭川と稚内の都市間をダイレクトで結ぶ、特急列車の「スーパー宗谷」や「サロベツ」も走っていますが、やはりこの路線はのんびりとした普通列車の旅を味わいたいものです (´ー`)ノンビリ。ちなみに普通列車の旅と言えば、もちろん私が手にしているのは普通列車を一日乗り放題でおなじみの「青春18きっぷ」。さて、このきっぷで今日はどこまで行けるかな? σ(゚・゚*)ンー
当然のことながら、
特急だと一瞬で通過してしまうような小駅にも、
普通列車はこまめに停車してゆきます。
またこのあたりの小駅はそれぞれに味があるんですよね。
(・∀・)イイネ!
これは昔ながらの木造駅舎が残る、抜海(ばっかい)。
▲15.7.26 宗谷本線 抜海(車窓から)
勇知(ゆうち)の待合室は一見すると
簡素なトタン造りのほったて小屋に見えますが、
これはもともと貨物列車の最後部に連結されていた
車掌車(ヨ6000・・・かな?)を転用したもの。
いわゆる「貨車駅(貨車駅舎)」です。
(・o・*)ホホゥ
北海道はとくにこの貨車駅が多く残る地域。
▲15.7.26 宗谷本線 勇知(車窓から)
この上幌延(かみほろのべ)や安牛(やすうし)は
まさに貨車(車掌車)時代の面影を色濃く残す貨車駅。
(゚∀゚*)オオッ!
▲15.7.26 宗谷本線 上幌延/安牛(車窓から)
ちょっと駅の順番が前後しますが
上の上幌延と安牛の間にある南幌延(みなみほろのべ)は、
ホームが板張りの簡素な駅。
このような「板張り駅」も北海道ではよく見かけます。
( ̄。 ̄)ヘー
私はとくに駅だけを訪れたり
駅舎の写真をコレクションしたりする趣味はないのですが、
こうやって車窓からそれぞれの特徴を眺めているのは楽しい。
▲15.7.26 宗谷本線 南幌延(車窓から)
道北の中央を縦断していることから、「北海道の背骨」などとも呼ばれる宗谷本線 ( ̄。 ̄)ヘー。かつては同線を軸に、名寄からの名寄本線や深名(しんめい)線、美深からの美幸(びこう)線、音威子府からの天北(てんぽく)線、幌延からの羽幌(はぼろ)線、さらにはその支線から枝分かれする数多くの路線(興浜(こうひん)南線・北線や渚滑(しょこつ)線など)が存在していましたが、赤字によってその支線はすべて廃止され、宗谷本線は道北を走る唯一の鉄道路線となってしまいました (´・ω・`)ショボーン。JR全線の完乗を目指していた私がこの道北へ初めて足を踏み入れたのは1991年のこと。当時はすでにこの宗谷本線と名寄から分岐する深名線(名寄~幌加内~深川)しか残っておらず、廃止された各線に乗ることができなかったのはとても心残り σ(・∀・`)ザンネン。現時点で私はJRの完乗を終えているけれど、網の目のように路線が張り巡らされた最盛期の北海道を全線完乗されている方のことは尊敬してやみません スゴイ!(*'▽'*)ソンケー!。ちなみに私が二度目に道北を訪れたのは深名線が廃止になる1995年で、宗谷本線に乗るのも稚内を訪れるのも、それ以来20年ぶりとなります。
木造駅舎の雄信内(おのっぷない)では、
下り(稚内行き)の普通列車と交換。
ちなみに音威子府~稚内の間の普通列車は
一日にわずか上下五本ずつです。
▲15.7.26 宗谷本線 雄信内(車窓から)
雄信内を過ぎると宗谷本線は
天塩川沿いを進むようになります。
北見山地の天塩岳から日本海へと流れる天塩川、
その256キロという全長は
北海道内で石狩川に続く二番目、
日本国内でも四番目の長さを誇ります。
▲15.7.26 宗谷本線 雄信内-糠南(車窓から)
南稚内を過ぎてしばらくは広々とした原野のなかや、なだらかな丘の農村地帯を列車は進んできましたが、雄信内(おのっぷない)を過ぎたあたりから車窓には道北の大河・天塩(てしお)川が寄り添うようになりました (゚∀゚*)オッ!。宗谷本線はここからしばらく、名寄付近まではこの天塩川に沿って進みます。そんな天塩川の流れを車窓から眺めていると、まもなく列車は宗谷本線の主要駅、音威子府(おといねっぷ)へと着きます (゚ー゚*)ネップ?。その際、車内にはワンマン運転士さんの肉声で、「え~、次の音威子府では列車交換のため、9時58分の発車まで1時間38分ほど停車いたします」という放送が、何事も無くサラッと流れました (゚∇゚;)エッ!?。えっ!?停車時間が・・・いちじかんさんじゅうはっぷん!? Σ(゚□゚*)ナニーッ!! 聞き間違いではありません。この音威子府では列車交換で、なんと約一時間半もの停車時間があるのです (´∀`;)ナガスギ…。ビックリというか、なんとものんびりとした話ではありますが、ひと昔前の鈍行列車(普通列車)って、このような長時間停車がけっこう各地で見られたものなんですよね。今ではちょっと稀なことですが、どこか昔の鈍行列車らしい懐かしさを感じます (´ω`)ナツカシス。そんな音威子府へ列車は遅れることなく定刻に到着。まあ多少遅れたところで、この長時間停車でいくらでも取り戻すことができるのだけれど(笑)。
音威子府に到着した名寄行き普通列車は、
ここで約一時間半の小休止・・・いや、大休止。
途中停車駅なので
車内で発車を待っていてももちろんいいのですが、
それではあまりにも退屈。
ほとんどの乗客は、いったん列車を降りるようです。
▲15.7.26 宗谷本線 音威子府
さて、一時間半もの停車時間をどう過ごすか σ(゚・゚*)ンー。この音威子府の長時間停車はあくまでも列車交換(と時間調整)という名目であり、ここで当列車(4328D)は下りの稚内行き普通列車(4327D)と交換し、さらには後からやってくる上りの札幌行き特急「スーパー宗谷2号」を先に通します。ならば鉄としてはその「スーパー宗谷」をカメラに収めたいところ (゚∀゚*)オオッ!!。でも単なるホームでの駅撮りでは面白くないし、せっかく一時間半という持ち時間があるのですから、ちょっと駅を出て走行写真の撮れるポイントへと向かってみたいと思います (・o・*)ホホゥ。ちなみに「スーパー宗谷2号」が音威子府を発車するのは、私の乗った普通列車が当駅に到着した約30分後という、撮影地まで移動ができる絶妙(?)のタイミングです。私は駅を出て線路沿いに歩き出しました テクテク…ε=ε=ε=┌(*・_・)┘。幸い、雨は止んでいます。
北海道で最も小さな村・音威子府村にある音威子府駅。
かつては先ほどの南稚内でも紹介した天北線との分岐駅でした
(同線は音威子府で宗谷本線と分岐後、
浜頓別経由で北上し、南稚内で本線と再び合流)。
現在の音威子府駅は宗谷本線のほか、
その天北線を引き継いだ路線バスなどが乗り入れる、
交通ターミナルとしての役割を担っています。
▲15.7.26 宗谷本線 音威子府
とはいえ、駅の近辺で列車の撮影に適したポイントなど、そう簡単に見つかるのだろうか? と思われるかもしれません σ(゚・゚*)ドーダロ。でも実はこの音威子府駅の周辺では、初めて宗谷本線を訪れたときにも私は列車を撮影していて、撮影ポイントにはちょっとした心当たりがあったのです (・o・*)ホホゥ。たしかその時も長時間停車だか接続待ちだかの時間を使っての撮影だった気がするなぁ・・・(つまりはその時も鈍行利用だったのね・・・^^;)。
今から24年前に音威子府付近のカーブで撮った
キハ400の急行「宗谷」。
その前面に掲げられた大きなヘッドマークが
なんとも誇らしげです。
同列車はその名で解るように、
現在走る特急「スーパー宗谷」の前身です。
▲91.12 宗谷本線 音威子府-咲来
この日の急行「宗谷」は
後部にキハ56が増結されていました。
雪煙を巻き上げながら去りゆく姿が勇ましい・・・。
。゜+.(o´∀`o)カコイイ!゜+.゜。
過去の写真だけれど、
今の季節に見ると涼しさが感じられていいですね(笑)
▲91.12 宗谷本線 咲来-音威子府(後追い)
当時のことを思い出しながら線路沿いの道を咲来(さっくる)方面へ進み、駅から歩くこと15分ほどで24年前に撮影したカーブのポイントへたどりつきました (・ω・)トウチャコ。
24年ぶりにやってきたアウトカーブのポイント。
クルマの通行ができない小さな第四種踏切の脇から、
このように上下線の両方向を撮ることができます
(上写真・下り音威子府方向、下写真・上り咲来方向)。
久しぶりにやってきたポイントは、今も変わらずアウトカーブからスッキリと列車を撮ることができそう (゚∀゚*)オオッ!。でも・・・なんだか思っていたイメージとはちょっと違っていました r(゚ペ)アリ?。以前に訪れたときは雪深い真冬で、線路端の積雪や背景の雪山、さらには列車が巻き上げる雪煙など、いかにも北海道の鉄路らしい演出がありましたが、今は真夏でしかも天気が悪い。背景の山などガスでまったく見えません ε-(≡"≡;*)モヤモヤ…。これだと単なるアウトカーブからの正面気味に列車の顔が撮れるだけで、あまり面白味が感じられない気がします。東京近郊の撮影ポイントならばこれでもいいけれど、せっかく音威子府まで来たのだから、できればもう少し北海道らしい爽やかな(?)絵が撮りたいところ・・・(゚ペ)ウーン…。私はとりあえずこのカーブを「抑え」とし、さらに周囲で撮れそうなところが無いか探してみることにしました。「スーパー宗谷」通過までの残り時間は15分。はたしてそれまでに北海道らしいなんて条件の場所が見つかるのでしょうか? キョロ((( ̄- ̄ )三(  ̄- ̄)))キョロ 焦りを感じつつも少し駅の方向へ戻ってみると、そこで目に留まったのは小川沿いの白樺林 σ(゚・゚*)ンー…。
撮影ポイントを模索してウロウロしていると、
このような白樺の木が立ち並ぶ場所に出くわしました。
白樺は比較的涼しい気候の地域に生育する樹木で、北海道特有というわけではないけれど、同地を代表する木のひとつとされています (・o・*)ホホゥ。そんな白樺が立ち並ぶこの場所、よく見るとその奥には小川を渡る線路が見えるではありませんか (゚∀゚*)オッ!。ここでなんとかウマく白樺と列車を絡めて撮ることはできないものか、木々から伸びる枝葉でちょっと視界が利きづらいけれど、目線の高さを変えたりレンズを変えたりしながら、良さげなアングルを見極めます アーデモナイヾ(*д*ヾ三ノ*д*)ノコーデモナイ 。試し撮りできるような列車はなく、ぶっつけ本番のまさに一発勝負。果たしてその結果は・・・【◎】]ω・´)パチッ!。
白樺林の向こうに青いマスクがチラリ。
キハ261系の特急「スーパー宗谷」が
一瞬にして横切ってゆきました。
▲15.7.26 宗谷本線 音威子府-咲来
お!意外と悪くないじゃん! (゚∀゚)オッ! 緑深い林の中で、白樺の幹と青いキハ261の顔がウマく映えてくれました。ワンポイントとなる客室扉の黄色もイイ感じです (´▽`*)イイジャン♪。写真を見てもわかるようにこの場所は周りを木々に囲まれていて、列車が顔を出すのはほんの一瞬 |∀・)チラッ。そのタイミングを逃さぬよう、かなりの緊張感がありましたが (°_°;)ドキドキ、このような撮影状況はつい先日に青梅線の183系でも経験しており、今回はそれが活きたように思います(踏切じゃないぶん、今回の方が難しかったけれど)。こんな列車チラリのカットよりも、アウトカーブから正面気味に撮った方が迫力はあったのかもしれませんが、個人的には北海道らしい鉄道情景が撮れたような気がして、満足のいく結果となりました (*`д´)=b OK牧場!。何よりもこのカットが、自分の乗っている列車の停車時間中に撮れちゃうっていうのが面白い話ですよね。
ちなみに駅から徒歩3分程度の跨線橋からは
このようなスッキリとした画が臨めます。
「スーパー宗谷2号」は後追い、
しかも晴れたらおそらく逆光になると思われますが、
長時間停車でのお手軽撮影地として、参考までに。
▲15.7.26 宗谷本線 咲来-音威子府
駅へ戻ると、ホームに二本のキハ54が待機中。
左が私の乗ってきた名寄行きの4328Dで、
右が当駅で交換する稚内行きの4327D。
ちなみに4327Dの方の停車時間は28分間と、
一時間半の4328Dよりも短めになっています。
▲15.7.26 宗谷本線 音威子府
「スーパー宗谷」の撮影後、ちょっと周辺をひとまわりして駅へと戻ってきました (=゚ω゚)ノ タライマ!。それでも名寄行き普通列車が発車するまでには、まだ30分以上も待たねばなりません (´∀`;)マダマダネ…。でも、実は私にはこの駅にもう一つのお目当てがあり、残りの時間ではそれを楽しみにしていました (・o・*)ホホゥ。もう鉄道好きならば音威子府という駅名を聞いてピンときた方もいらっしゃることでしょう。そう、ここには全国のファンにその名が知られたとある名物があるのです エッ!?(゚ー゚≡゚∀゚)ナニナニ?。それが・・・コレ。
駅舎内の一角にあるのは、立ち食いのお蕎麦屋さん。
いわゆる「駅そば」ってヤツです。
オヤジさんに「(`∀´)ノ 天ぷら一丁!」と注文すると、
さっと手際よく蕎麦を湯にくぐらせます。
その蕎麦の色はというと・・・
(許可を得て撮影)
出てきたどんぶりの中にあるのは、
なんと真っ黒いお蕎麦!
Σ(・ω・ノ)ノヌヲッ!!
実はこの黒さこそが音威子府そばの特徴なんです。
ちなみに天ぷらはご覧のようなチープなもの(笑)
音威子府の名物と言えば、なんといってもこの黒いお蕎麦 w(゚0゚*)w オォー!!。インパクトのあるこの独特な色は、そばの実の甘皮も一緒に擦って精製しているからとのことなのですが、その甘皮の効果で蕎麦の香りと風味が一層強く感じられ、これはとても美味しい! チョー(゚д゚)ウマー! そんな音威子府そばは、数ある駅そばのなかでも日本一おいしいと評する方も少なくないほどの逸品なんです ( ̄。 ̄)ヘー(あくまでも駅そばの中でね)。
蕎麦の風味を強く感じる黒い蕎麦
う~ん美味! (゚д゚)ウマー!
宗谷本線を訪れたからには、
ぜひともこれは食べたかった。
もちろん、味はそれぞれに好みがあるでしょうから、ホントにここが日本一の駅そばかどうか私には解りませんが、少なくとも音威子府そばをさらに美味しく感じさせているのは、これを食べることの難しさにもあるように思います ( ̄△ ̄)エ? 。というのも、ここまで述べてきたように、音威子府は道北のローカル線・宗谷本線沿線上にあって、列車の運転本数が決して多くありません。旭川から普通列車で三時間、特急でも一時間半という時間や距離を考えても、まずは音威子府へ行くまでが大変 σ(゚・゚*)タシカニ(まあ、クルマを使えば楽なのでしょうが、やはり駅にある駅そば屋は鉄として列車で訪れたいもの)。そしてさらにこの駅構内のお蕎麦屋さんなのですが、営業時間が朝の9時半から夕方の16時まで(水曜日定休、その他年末年始など臨時休アリ)。この営業中に当駅へ停車する列車は、上り下りともに普通列車二本、特急列車一本しかなく、当然ながら特急列車は普通列車のように長時間停車はしません。つまりこの駅そばを食べようとするならば、列車にかなりの制限があると言うこと (゚ー゚;)ナルヘソ…。ちなみに当駅でさきほど交換した稚内行きの4327D普通列車の音威子府発は9時20分。同列車は30分近くもの停車時間がありながら、停車中に駅そばを食べることはできないのです ヾ(›´Д`‹ )))ソ…ソバ…。そんな難易度の高い音威子府そばを私が食べられたのはこれが二度目。20年前の前回は時間の都合で食べらなかったのですが、今回はウマく旅程に組み込むことができました。「スーパー宗谷」の撮影に続き、こちらも満足 ヨカッタ♪(*⌒∇⌒*)ヨカッタ♪。実に内容の濃い長時間停車となりました。
さらに余った時間を使ってこちらも見学。
音威子府の駅舎内にはかつて同駅から分岐していた
天北線の資料館が併設されています。
私は乗ることが叶わなかった天北線。
在りし日に思いを馳せて、見学しました。
長かったような短かったような停車時間が過ぎて発車時刻を迎え、音威子府から先へと進む宗谷本線の旅が再開 (/*´∀`)o レッツラゴー♪。音威子府を出た列車は引き続き天塩川に沿って南下を続けます。ただしこのあたりは線路端の木がうっそうと茂っていて、思ったよりも川が見えにくい感じ σ(・ω・`)ウーン…。
板張り駅の天塩川温泉。
待合室はしっかりとしていそうですね。
▲15.7.26 宗谷本線 天塩川温泉(車窓から)
かつて「日本一の赤字ローカル線」と言われた
美幸線が分岐していた美深(びふか)では、
キハ261系の特急「スーパー宗谷1号」と交換。
白樺林のポイントでは横顔がチラリでしたが、
こんなお顔の特急列車です。
▲15.7.26 宗谷本線 美深(後方の車窓から)
稚内から約5時間(4時間54分)、音威子府での停車中に途中下車したこともあってそれほどの長時間を感じさせず、列車はまもなく名寄に到着。乗ってきた列車はこの名寄が終点で、さらにその先へ進む旭川行きへと乗り継ぎます ε=┌(;゚д゚)┘ノリカエ!。名寄は廃線間近の深名線(当駅から分岐していた)へ乗るために何度か訪れたことがある街で、時間があればちょっと途中下車したかったところなのですが、ここでの接続時間はわずかに4分 (゚ペ)ウーン…。名寄から先の宗谷本線南部(旭川~名寄)は、今まで乗ってきた北部(名寄~稚内)に比べてグッと本数は増えるものの、それでもこの接続列車を逃してしまうと次の列車は約二時間後ですので、先の旅程を考えると名寄で途中下車するわけにはいきませんでした σ(・∀・`)ザンネン。
宗谷本線の主要駅で中継点でもある名寄で
左の列車から右の列車へと乗り換えます。
ε=┌(;゚д゚)┘ノリカエ!
▲15.7.26 宗谷本線 名寄
今まで乗ってきたのと同じキハ54ですが、
よく見るとこの車両は幕板部に赤帯の入る
元・急行仕様の527号。
(゚∀゚)オッ!
同車の座席には0系新幹線の転換クロスシート
(非リクライニング)が転用されています。
▲15.7.26 宗谷本線 名寄
名寄を出るとすぐに右(西)の方へと分岐していた深名線。
このあたりが廃線跡なのかな・・・?
σ(゚・゚*)ンー
▲15.7.26 宗谷本線 名寄-東風連(車窓から)
比較的列車の本数が多い名寄から先の南部でも、
味のある板張り駅がいくつか見られます。
▲15.7.26 宗谷本線 瑞穂(車窓から)
士別(しべつ)付近で天塩川を渡ります。
ちょくちょく車窓から見えていた天塩川とは
ここでお別れです。
▲15.7.26 宗谷本線 下士別-士別
比較的平坦なところを走ってきた宗谷本線ですが、名寄から一時間の和寒(わっさむ)を出ると、徐々に上り勾配へと差し掛かります (・o・*)オッ!。ここが旧国名で言うところの天塩と石狩の国境にある塩狩(しおかり)峠です。この塩狩峠では明治の頃に、峠を上っていた列車で最後尾の連結器が外れて客車一両が坂を後退、偶然乗り合わせていた鉄道職員がとっさの判断で最後部から線路上に身を投げ出した自分の体で客車の車輪を止め、職員は殉職し、乗客は全員救われたという事故があり、その後この話は小説「塩狩峠」としても書かれています ( ̄、 ̄)ヘー…。
エンジンを震わせるキハ54。
塩狩峠越えで列車は上り勾配へ差し掛かります。
▲15.7.26 宗谷本線 和寒-塩狩(車窓から)
その塩狩峠のピークにある駅が塩狩。
駅の付近には明治時代の事故で命を落とした職員の殉職碑と、
それを題材にした小説「塩狩峠」を執筆した作家
三浦綾子の記念館(塩狩峠記念館)があります。
▲15.7.26 宗谷本線 塩狩(車窓から)
そんな塩狩峠を超えると列車は比布(ぴっぷ)町へ 。神妙な塩狩峠の話からガラッと変わりますが、比布と言えば我々の世代で思い浮かべるのはなんといっても、80年代にこの比布町にある比布駅で撮られた「ピップエレキバン」のテレビコマーシャル (゚ー゚*)ピッブ?。比布とピップ、このダジャレのような組み合わせは、出演した樹木希林さんとピップの会長さんのキャラクターとともに、インパクトのあるCMでした (*´ω`*)ナツカシス。ちなみにこの「ぴっぷ」という変わった地名の由来は、アイヌ語で沼の多いところを表す「ピプ」って言葉からきているのだとか ( ̄。 ̄)ヘー(諸説あるようですが)。
ひと昔前にピップエレキバンのCMで
一躍有名になった比布(ぴっぷ)。
せっかくなので「来ないうちに、何かおっしゃったら・・・
が━━━━ε=ε=ε=口口口━━━━っ」
▲15.7.26 宗谷本線 比布(車窓から)
この比布が宗谷本線の上り列車で楽しむ最後の見どころ。北比布、比布、南比布と比布町の三駅を過ぎ、次の北永山で列車は旭川市内へと入ります。旭川への通勤圏になる永山まで来ると車窓には次第に住宅地が目立ち始め、もはやローカル線という雰囲気は感じられなくなってきました モウ(´ω`)オワリダネ…。旭川運転所(車両基地)や網走方面からの石北本線の合流などコアな鉄的スポットを車窓から眺めたのち、列車は定刻の12時50分、近代的な高架駅の旭川に到着です (・ω・)トウチャコ。
旭川近郊の住宅地をゆく宗谷本線。
旭川~永山には多くの区間列車も運転されていて、
日中は一時間に一本、
通勤通学時間帯は30分に一本程度になります。
▲15.7.26 宗谷本線 永山-新旭川(車窓から)
新旭川付近にある旭川運転所は
鉄として見逃せないスポットです (゚∀゚)オッ!。
車窓から見えたのは・・・
ズラリと並べられたラッセルヘッド!
Σ(・ω・ノ)ノヌヲッ!!
いったい、何機分あるんだ!?
▲15.7.26 宗谷本線 永山-新旭川(車窓から)
新旭川手前で網走方面からの石北本線が合流。
(*゚ー゚)ノ ヤァ♪
▲15.7.26 宗谷本線 永山-新旭川(車窓から)
そして旭川手前では富良野方面からの富良野線が合流。
(*゚ー゚)ノ ヤァ♪
▲15.7.26 宗谷本線 旭川四条-旭川(車窓から)
函館本線との接続駅で、終点の旭川に到着。
稚内から259.4キロにも及ぶ宗谷本線の旅が
終わりました。
▲15.7.26 函館本線 旭川
稚内0604-(宗谷4326D)-音威子府0820~0958-(4328D)-名寄1058~1102-(324D)-旭川1250
稚内からトータルすると259.4キロ、6時間44分!実に乗りごたえのある鈍行列車旅でした (´w`*)ドツカレサン。久しぶりに全線を通して乗ることができた最北のローカル線・宗谷本線。お天気が悪かったのは残念ですが、車窓から眺める雄大な景色や味のある小駅たち、音威子府の長時間停車では「スーパー宗谷」の撮り鉄や名物である音威子府そばを堪能し、ただ乗っているだけではない同線ならではの楽しみ方を存分に味わえたように思います ヨカッタ♪(*⌒∇⌒*)ヨカッタ♪。でも・・・やっぱりこの線は旭川への上り列車ではなく、稚内への下り列車へ乗って、徐々に車窓風景が寂れてゆく最果て感と、稚内到着の達成感がいちばんの醍醐味ですよね。旭川へ近づくにつれて車窓に増えてきた住宅地、それを見ると明らかに自分のなかでの旅情感が薄れていくように感じました (゚ペ)ウーン…。次に乗る機会があれば、今度はまた北へ向かう列車に乗ってみたいと思います(笑)
お昼ゴハンは到着した旭川で駅弁を購入!
選んだのは目にも鮮やかな蝦夷わっぱ(¥1080)
海の味覚、ウニ・カニ・イクラ・ホタテが
一度に楽しめる北海道らしい駅弁です。
味はもう言わずもがな!(゚д゚)ウマー!
食べると幸せを感じます。
☆☆☆☆・
さて、宗谷本線を乗り通してやってきた旭川。当駅は宗谷本線のほかに、札幌方面への函館本線、北見・網走方面への石北本線、富良野方面への富良野線が集結する鉄路の要衝です。この駅から次に私が向かうのは、果たしてどの路線か・・・ドコ(゚Д゚≡゚Д゚)イクノ?。いや、意表をついて、旭山動物園とか!? ヾノ・∀・`)ナイナイ…
・・・続きます。