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スイスⅢ 05・・・ムノート(城塞)からの俯瞰撮影記 [あおたけ的 SWISS紀行]

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2011.06.29~07.09 スイスⅢ 05
ムノート(城塞)からの俯瞰撮影記

仕事で訪れているスイス編。04からの続きです。
TGVでパリへ行ったり、ジュネーヴで撮り鉄したり・・・と、ホントに仕事で行っているの? と疑われそうな内容を綴ってきましたが、それはあくまでもメインの仕事がお休みだった週末のお話。週明けからしばらくは、ジュネーヴの市内でみっちりとつまんない仕事をこなしていました。次にブログに書けるような鉄道ネタにありつけたのは行程の終盤、帰国前日の事です。

7月7日(木)
この日は早朝にジュネーヴを後にし、一気にスイスを横断。ドイツ南部の小都市へとクルマで向かいました。そこは今年の一月にも訪れたところで、そのときは帰りに立ち寄った「ライン・フォール」という滝と一緒に撮った列車の写真を紹介しています。あれから半年。今回もほぼ同じルートで、再びあのライン・フォールへと寄ることができました。

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ライン川唯一の滝「ライン・フォール」。
上流には鉄道橋が架けられています。
前回とは別角度から、滝と列車の組み合わせ。
スイス国鉄 シャフハウゼン(Schaffhausen)付近
(Neuhausen-Schloss Laufen am Rheinfall)

前回訪れたときは真冬で水量が少ない時期でしたが、今の時期は水量が豊富。水しぶきが霧のように立ちこめています。さらに真ん中の小島までを往復してくれる遊覧船に乗ってみると、迫力倍増!

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遊覧船から見た、名瀑の眺め。
滝に近づくと、船がぐわんぐわん揺れます。
ちょっとコワい・・・((((;゜Д゜)))

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小島からの眺めはこんな感じ。
滞在中に列車が来るかどうかは、運次第・・・!?
残念ながら、今回は撮れませんでした。。。

水量もさることながら、周りの緑もきれいな夏のライン・フォール。やっぱり訪れるなら、寒々しい冬よりも、爽やかな夏の方が絵になりますね。

ところで、今回のメインはこのライン・フォールではありません。
一月に訪れたとき、ライン・フォールの見学後にランチをとるべく向かったのは、ライン川沿いにあるシャフハウゼン(Schaffhausen)というスイス北部の街。中世の面影が残る街並みは美しく、食事も美味しかった、いい印象のある街です。今回はそのシャフハウゼンで一泊する事になりました。本当は翌日の空港移動を考えて、最終日はチューリッヒに泊まる計画を立てていたのですが、なぜかこの日を含めた数日はチューリッヒのホテルがどこも満室状態(なにかイベントでもあったのかも)。条件にあったホテルがチューリッヒで取れなかった事もあって、このシャフハウゼンに決めたのです。ちなみにシャフハウゼンからチューリッヒ空港への所要時間はクルマでも、列車でも一時間くらい(今回もクルマ移動でした...)。スイスエアの成田便は午後1時発なので、チューリッヒではなくこのシャフハウゼンに泊まっても、時間的にはじゅうぶんに余裕があるのです。

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ヨーロッパらしい、古い建物と花に彩られた街
スイス最北の古都・シャフハウゼン。

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シャフハウゼンと言えば、凝った装飾が施された出窓。
この建物は1763年、18世紀のものです。

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前回は行く事ができなかったシャフハウゼンの駅。
なかなか立派な構えをした駅舎です。
スイス国鉄 シャフハウゼン(Schaffhausen)

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国境の街、シャフハウゼンには
スイス国鉄(SBB)とドイツ国鉄(DB)が乗り入れます。
手前がDBのディーゼルカーで、奥にはSBBの客車列車が停車中。
スイス国鉄 シャフハウゼン(Schaffhausen)

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美味しい食べ物の印象が強かったシャフハウゼンですが、
今回は・・・?
これはデザートに出てきたゴルゴンゾーラチーズのケーキ。
メニューを見て、日本でもたまに見かける
ゴルゴンゾーラの風味を生かした、ベイクドケーキだろうなんて
思っていたら、出てきたのはそのまんまゴルゴンゾーラチーズを
重ねて作ったケーキ・・・というより、ケーキ状のチーズ。
カビのニオイが強烈でけっこうキツい。
もちろんチーズが主なのでそのままでは甘く無く、
上の方にあるハチミツをかけて、デザートにします。
それでも・・・う~ん(^^;) ☆・・・・

そんなシャフハウゼンの街でひときわ目を引くのが、ムノート(Munot)と呼ばれる円形の城塞。ドイツ語の案内しかなかったので、1563年に築城された16世紀の城という事くらいしか解らないのですが、丘の上で街を見下ろすかのようにそびえ立つその姿は、まさにシャフハウゼンのシンボル的存在。

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高台にあって、街の至る所から
その姿を望む事ができる「ムノート」(奥の建物)。

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ライン川の対岸からはその全容を眺める事ができます。

歴史的な遺構のムノートですが、ホテルで貰った観光マップにも大きく取り上げられているという事は、どうやら見学は可能みたい。ドラキュラが出てきそうな古城を、ちょっと興味本位で覗いてみる事にしました。

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丘の上に立つムノート、
そのたもとには長い階段が続きます。

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見えてきたのは円柱形の城壁。
なかなか芸術的な形をしていますね~。

階段で丘を上がり、ムノートの本体へと辿り着きましたが、とくにゲートがあるわけではなく、係員のような人もいない・・・。つまり見学料などは徴収されず、フリーに入っていいという事。丁寧に積まれた石垣が途切れている入り口から、さっそく円柱形の内部へ・・・。

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神秘的なムノートの内部。
一部はライトで照らされていますが、
天井に開いた穴からは自然光が入る仕組み。
観光地・・・っていうよりも
公園に置かれたモニュメントって感じで、
だ~れもいません・・・ちょっと不気味。

空洞に近い状態のムノートの内部、城というよりも洞窟のような雰囲気ですね。外から見ると立派なお城なのに中はカラッポ・・・ちょっと騙された感じ。しかしその洞窟の片隅には、さらに上の方へと続く細い螺旋状のスロープが見えます。もちろんそれを上へ。

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ライトアップされた方へ導かれるように進むと、
そこにあるのは上へと続く螺旋状のスロープ。
写真はその螺旋を上から見た画です。
ちなみに写真左上の覗き窓から撮ったのが、
タイトルの写真。

ぐるぐると螺旋を上がって行くと再び外光が見え、やがて円柱(形の建物)のてっぺんへと出る事ができました。さらに上には鐘つき塔が立っていますが、そこへは入る事ができず、どうやらこの円柱の屋上がムノート巡りの終点らしい。その屋上から見えた景色は、まさに圧巻の一言。

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ムノートの屋上に立つ鐘つき塔。
今でもシャフハウゼンの街にその音色が響きます。

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ムノートの屋上から眺めたシャフハウゼンの街。
赤煉瓦の三角屋根や教会の時計塔が所狭しと並びます。
おそらくずっと変わらぬ景色なんでしょうね。。。

丘の上の高台にあるとはいえ、こんなにもスッキリと街を見下ろす事ができる絶景ポイントだとは、思っていませんでした。ここから見ると、あらためて赤煉瓦の屋根で統一されたシャフハウゼンの街並みは美しいと感じさせられます・・・。ところで、やはり鉄としては高台に上がったら探してしまうのが、駅や列車の姿。しかし駅方向は建物が密集していて、列車の姿を見つける事はできません。では、街とは反対側の景色はどうだろう。駅とは逆方向ですが、たしか街の外周をぐるっと回って反対方面へ進む路線が一本あったはず・・・。あまり期待はせず、円の淵に沿って反対の景色が見える方へ回ってみると、そこに広がっていたのは・・・!!!

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大きく蛇行する雄大なラインの流れ。
その大河に架けられた鉄橋上をローカル列車が渡って行きます。
スイス国鉄 Schaffhausen-Feuerthalen

もうビックリ。なんだこの絵に書いたような情景は!! まるで鉄道写真を撮ってくれと言わんばかりの「お立ち台」そのものじゃないですか・・・。ちょっとまとまり過ぎるきらいはあるけれど、これは思いがけない絶景に出会う事ができました。ただ残念なのは、この線にはSBBの子会社である「Thurbo」のローカル電車しかやってこないということ。車種も写真のRABe523形一形式のみ。もし、ここをRe460が牽引する客車列車なんかが通ったら、最高なのになぁ・・・って、これだけの絶景を目の前にして、贅沢を言ってはいけませんよね・・・。それにしても、まさか古城の屋上が手軽な鉄道撮影のお立ち台になっているとは、本当に驚きでした。
一月、そして今回と、半年の間に二度も訪れたシャフハウゼン。しかしドイツ方面の仕事は今回で完了となったので、おそらくもう仕事で訪れる機会は無いでしょう。でも、前回にも増して気に入ってしまったこの街。ライン・フォールやムノートの「お立ち台」へ、いつか再訪してみたいものです。

  

長々と続けてきたスイス編Ⅲはこれでラストです。さすがに一年間に三度目ともなると、書く事は無いかな・・・なんて思っていながらスイスへ飛びましたが、案外いろんなネタに出会う事ができました。特に印象に残っているのは、やはりパリへの日帰りでしょうか。ある程度は海外慣れしてきた・・・なーんて高をくくっていたところへ、迷いまくりの落とし穴。もう少し余裕が持てるはずだったのに、ドタバタ劇となってしまいました(^^;)。全体的にはこの時期のスイスは気候が良くて過ごしやすく、日も長い。天気も概ね良好で、爽やかな色の写真が撮れたのではないかと思っています。

現時点で当分海外出張の予定はありません(たぶん)。
いつの日かスイス編Ⅳを綴れるときまで・・・さよならスイス!

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7月8日(木)~9日(金)
ZHR1300-(LX160)-NR
T0750



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