上電・・・デハ101 撮影記 [鉄道写真撮影記]
2012年も押し迫ったある日のこと。
ちょっと人と会う約束があり、その前にメガネのホコリくらいは拭いておくのがエチケットだろうと思い、きゅきゅっとハンケチでレンズをこすり始めたところ、突然「ベキッ!」と、いや~な音が。恐る恐る手元を見てみると・・・
ぎゃ~!メガネが真っ二つ・・・Σ(゚□゚(゚□゚*) ナ、ナニー!!
なんとメガネが真ん中のブリッジ部分から、ポッキリと折れてしまっているではありませんか!もう何十年もメガネをかけているけれど、こんなことって初めて。まあ長く使っていたし(7~8年)、劣化していたのかもしれないな・・・。その日の約束はなんとか切り抜けたものの、やはり新しいメガネを作らにゃならない。今やメガネの値段もピンキリで、安く作ろうと思えば数千円程度でできてしまうモノもありますが、私はメガネがトレードマークといっても過言ではないほどのメガネっ娘・・・いや、メガネ人。仕事柄、人と会うことも多いので、できればいいモノが欲しい。ただでさえ物入りの年末にこの出費はかなりの痛手ではありますが、ここは妥協せずに自分に合ったものを作ってもらうことに。
・・・んで、いったい何が言いたいのかというと、新しいメガネにかかった総費用は、新幹線で東京から新青森まで往復できてしまうほどとなり(あ、計算しなくていいですよ。。。^^;)、年末年始休みに遠出の旅行へ行くことは断念せざるを得なくなってしまいました (´・ω・`) ショボーン 。
そこでこの休みは近場(関東近郊)での撮り鉄を考え、目を付けたのは群馬のローカル私鉄「上毛電鉄」。上毛電鉄では毎年お正月に車両基地の一般公開イベントが行われており、今年は3日に開催されることになっています。大晦日から元日、二日と酒漬けだった私。だらけきった体に気合を入れて、いざ2013年の撮り初めに群馬は前橋へ (/*´∀`)o レッツラゴー♪。
1月3日(木)
高崎から前橋まで乗った両毛線は115系。
高崎地区では国鉄型がまだまだ元気です(^^)。
13.1.3 両毛線 前橋
新宿0659-(高崎2600E)-高崎0851~0904-(両毛443M)-前橋0918
高崎線(湘南新宿ライン)と両毛線(上越線からの直通)の普通列車を乗り継ぎ、新宿から二時間ちょっとで群馬の県庁所在地・前橋に到着。今回の目的である上毛電鉄は前橋と桐生を結ぶ路線なので、さっそく乗り換えを・・・と、いきたいところですが、実は上毛電鉄が発着するのはこのJR前橋駅ではなく、そこから約一キロ北へ進んだところにある中央前橋駅。上毛電鉄へ乗るにはそこまで歩いていかねばなりません(両駅間には連絡バスもアリ)。寒風吹きすさぶなか前橋駅を背に15分ほどゆくと、通りの右手にガラス張りの中央前橋駅舎が見えてきました。
JR両毛線の前橋駅は二面三線の高架駅で、普通列車のほか
新宿や上野へ直通する特急「あかぎ」なども発着します。
13.1.3 両毛線 前橋
いっぽうこちらが上毛電鉄の中央前橋駅。
ローカル私鉄のターミナルですが、
こちらのほうが街の中心にあり、県庁や繁華街に近い。
立地条件が以前に紹介した弘南鉄道の中央弘前駅に似ていますね。
でも現駅舎は2005年に建て替えられたもので、
中央弘前よりずっとキレイです
(“味”は中央弘前のほうがあると思うけれど・・・^^;)。
13.1.3 上毛電鉄 中央前橋
上毛電鉄(上毛電気鉄道)、通称・上電は、ここ中央前橋から西桐生までを結ぶ全長25.4キロ、単線電化のローカル私鉄。前橋から桐生の間には先ほど乗ったJR両毛線も走っていますが、南側の伊勢崎を経由する両毛線に対して、こちらは北側の赤城を経由するように線路が引かれ、それぞれに役割を分担する形となっています。ちなみに中央前橋と同様、終点に当たる西桐生の駅も両毛線・わたらせ渓谷鐡道(わ鉄)の桐生とは接続しておらず、前橋ほど遠くはないにせよ、やはり数分ほど市街地を歩かなくてはなりません。この上電と接している他社線は途中の赤城で乗り換えられる東武桐生線だけ(このほかに桐生球場前駅も、わ鉄の運動公園駅に近接していますが、ここの乗り換えも徒歩数分の距離)。
また「上電」の通称から、同じ群馬県にある上信電鉄(高崎~下仁田)と混同されがちですが、あちらの通称は「上信」。歴史的には上信のほうがずっと古いはずなのに、上電という略称は上毛が先に取っちゃったのかな?
市内を流れる広瀬川沿いに建つ中央前橋駅。
(川沿いというところも中央弘前に似ている!?)
ホームに停車しているのは色とりどりの顔を持つ700形。
13.1.3 上毛電鉄 中央前橋
そんな上電を走る現在の主力車両は、カラフルなマスクが特徴の700形で、元・京王井の頭線の3000系(上電の形式は本来「型」の字が使われるのが正式なようですが、ここでは上電HPの車両紹介にならって、「形」のほうを使わせていただきます)。もちろんこの700形も井の頭線時代を知る者にとっては懐かしくていい電車なのですが、上電にはもっと古くてファンを魅了する名車が残されているのです。それは上電開業時の1928年(昭和3年)から活躍するオリジナル電車、デハ100形101号(デハ101)。すでに定期運用には入らず、現在では事業用(車両基地構内の入れ替えや工事列車の牽引)とイベント列車が主な仕事となっているデハ101。実は毎年恒例の正月イベントは貴重な運転機会のひとつであり、私が正月の3日にわざわざ上電を訪れた真の目的は、このデハ101の走行シーンを撮影することにありました。中央前橋に着いた時間も、そのデハ101の運転時刻を見計らってのもの。さっそく駅の横に流れる広瀬川沿いで、間もなく入線してくるデハ101を狙いたいと思います。
広瀬川にかかる橋の上から、まずは700形を。
上電の700形はパノラミックウィンドウ化されておらず、
昔ながらの井の頭線3000系顔を色濃く残しています。
13.1.3 上毛電鉄 城東-中央前橋(後追い)
ここは駅近くにありながら川沿いをゆく列車がスッキリと撮れる、なかなかいい撮影地。しかし、右に張り出した木の枝がどうしてもかわしきれません・・・。そこで本番となるデハ101は、タテ位置にして右をカット。上下のバランスは曇り空よりも川面を大きく入れることにしてみます。やがて傍らの踏切が鳴り、線路上には古めかしいチョコレート色の電車が姿を現しました。
のんびりと広瀬川沿いを走る上電の名車・デハ101。
中央前橋方の顔は貫通型です。
13.1.3 上毛電鉄 城東-中央前橋
う~ん、シブくていい電車だなぁ・・・(´▽`*)ウト~リ。パンタが思いっきり串刺しなのはちょっと残念だけれど、この位置まで引きつけないと架線柱のスパンに車体が抜けきらないので、致し方ないところか・・・。ゆっくりと通過するデハ101を横目に見ながら同じ橋の上で振り返って、今度は中央前橋に入線するシーンを後追い。
頭端式ターミナルの中央前橋に到着したデハ101。
こちらの西桐生方の顔は非貫通。
この両側で顔が違うスタイルの単行電車は、
かつて鶴見線で活躍したクモハ12を思い起こさせます。
13.1.3 上毛電鉄 中央前橋
デハ101が停車したのはいちばん川側の4番ホーム。
障害物が少なく、光線状態も良好なので、まさに撮影会状態です。
非貫通側にはお正月らしく日章旗が掲げられていました(^^)。
13.1.3 上毛電鉄 中央前橋
横に掲げられた【中央前橋⇔西桐生】のサボ。
ただし午前中に行われるデハ101の運転は、
中央前橋から途中の大胡までです。
中央前橋へ入ってきたデハ101は約30分停車ののち折り返し、まずはイベント会場で車両基地のある大胡(おおご)へと向かいます。それよりも一本前に先行する電車に乗れば15分ほどの余裕がありますが、上電の撮影地などよく知らない私。あまりせわしく動き回らず、折り返しも無難にこの中央前橋付近で狙うこととしました。撮れる場所が見当たらなければ先ほどの広瀬川の橋に戻ればいいやと思いながら、しばらく線路に沿って歩いてみると、住宅街の合間にぽっかりと一~二両なら抜けそうなスペースを発見。光線状態も良さそうで、ためしに先行電車を撮ってみることにします。
先行電車は赤いマスクの700形713F。
この上電700形は全8編成それぞれで色が違い、
まさに井の頭線時代を彷彿とさせる「レインボーカラー」
(・・・8色だけどね ^^;)。
そのなかでもこの赤(フェニックスレッド)などは
上電のオリジナルで、なかなか目を楽しませてくれます(^^)。
13.1.3 上毛電鉄 中央前橋-城東
二連だとかなりカッツいけれど、単行のデハ101ならばじゅうぶんに収まりそう。あとは後方に位置するパンタが串らないようにしたいものですが・・・デハ101は700形よりも車体長が二メートルほど短いので(デハ101が16メートルで、700形は18メートル)、なんとか抜けてくれるかな?
そしてもう一つ気になるのが空模様。この日はかなりの強風で雲の流れが速く、晴れたり曇ったりを繰り返す、猫の目天気。先行電車ではきれいに日があたったものの、デハ101の懐かしい吊り掛けモーター音が響いてきたころには・・・
冬空の下、日章旗をなびかせて快走するデハ101。
車内はイベントへ向かう人たちで超満員です。
あああ、曇られてしまった・・・ヽ(´Д`;)ノ アゥア…。はやくも新年最初の撃沈 orz。念のため絞りをオートにしていたので露出アンダーは避けられたけれど、順光ポイントだっただけにここは晴れてほしかったな・・・。パンタのほうは読み通り、余裕をもって抜けてくれただけに残念。
でも、写真的にはイマイチの結果でしたが、やっぱり力行時に鳴り響く、吊り掛け駆動の甲高い唸り音はたまりませんね~。遠くから聞こえてきたときには思わず鳥肌が立っちゃいました。
さて、午前中のデハ101はこの大胡~中央前橋の一往復のみ。残りの大胡~西桐生は午後に運転されます。その間に大胡で行われているイベントへ顔を出すことにしましょう。中央前橋駅に戻って、西桐生行きの電車へと乗り込みます。
中央前橋で待機していた700形は
「パステルブルー」の716Fで「賀正」マーク付き。
あれ?左隣も同じ青色じゃないかって?
あちらは「ロイヤルブルー」の712Fです(笑)。
ちなみに上電は車内への自転車持ち込みOKなので
(平日朝夕の通勤通学時間帯を除く)、
ホームでは自転車を押す姿が日常的に見られます。
13.1.3 上毛電鉄 中央前橋
私は過去、上電へは乗りつぶし目的以外にも何度か訪れており、いちばん最近では05年に東武桐生線で活躍していた吊り掛け駆動車・東武5050系へ乗りに来たついでに、中央前橋→西桐生→赤城のルートで全線を乗り通しています(それでも、もう8年も前か…)。そのときにはすでに700形化されていて、今回とくに目新しく感じたことはありませんでした。
中央前橋を出た電車は前橋の市街地を抜けると、左手に榛名山や赤城山を見ながら走り、約20分で車両基地のある大胡に到着。
中央前橋1045-(上電23列車)-大胡1102
大胡の側線には先ほどのデハ101の姿があり、
後ろには黄色塗装のデハ104が連結されています。
車両展示イベントの入れ替え作業かと思っていたところ、
どうやらこれは車両基地と駅構内の間(数百メートル)を
往復する100形の乗車体験らしい。
ちょっと乗ってみたいかも・・・(´ρ` )イイナァ。
13.1.3 上毛電鉄 大胡 (開いた構内踏切より撮影)
大胡ではすでにイベントが始まっていて、わずか15分ほど先行していたに過ぎないデハ101が、もう乗車体験コーナーへと駆り出されています。その様子をホーム脇からちょこっと押さえてから、イベント会場である車両基地(大胡列車区)へ。ここからは少しイベント会場での様子をご覧ください。
1928年(昭和3年)開業時の面影がそのまま残る
大胡の木造駅舎。
ドラマや映画のロケに使われることもあるのだとか。
13.1.3 上毛電鉄 大胡
その大胡駅の西側に隣接されているのが
上電唯一の車両基地、大胡列車区です。
イベント会場の入り口では
「サンライトイエロー」の714Fがお出迎え。
13.1.3 上毛電鉄 大胡列車区
展示車両は「ゴールデンオレンジ」の718F(左)と
凸型電気機関車のデキ3020形。
1929年製のデキ3020形。元々は東急の電気機関車で
近年まで東急・長津田工場の入れ替え等に従事していましたが、
09年に動態保存を目的に上電へと譲渡。
しかし移籍後は車籍を有しておらず、本線走行はできないとのこと。
それにしてもなぜ、縁もゆかりもない東急の電機が
この上電で保存されることになったのだろう・・・?
そのデキ3020形が後ろに従えているのは、
1928年製の鉄製有蓋貨車 テ241で、こちらは元・東武の貨車。
やはり09年に保存目的で上電へと譲渡されたものですが、
デキ3020形同様に車籍はありません。
このデキ+テの組み合わせで、本線をゆく姿を見てみたいものです。
車両展示の脇では、さきほどのデハ100形の乗車体験が継続中。
この黄色いデハ104も貴重なデハ100形の生き残りですが、
すでに車籍はありません。
黄色は1960年代の「カラシ色」を復刻したものとのこと。
茶色いデハ101とはだいぶ印象が異なるものですね。
乗車体験にはまだ余裕があるとのことだったので、
ためしにデハ101のほうへ乗ってみました~(^^)
ニス塗りの壁、木の床、白熱灯がいい雰囲気です。
そして大胡列車区といえば、この木造の電車検修庫。
先に紹介した大胡駅舎とともに開業当時に建築された希少な建造物で、
国の登録有形文化財に登録されています(駅舎・車庫・変電所など)。
車庫の内部はこんな感じ。
木造板張りでトラス構造を採用した建物は構造的な安定度が極めて高く、
柱間を広くとることができ、車両を格納することを可能にしているとのこと。
レトロななかにも、実用感が漂っています。
お目当てだった車両展示のほか、木造車庫の見学やデハ100形の乗車体験までできて、わずか一時間という短い滞在時間ながらも、存分にイベントを満喫することができました。イベント自体は午後3時まで行われていますが私は早めに切り上げて、午後に大胡~西桐生で運転されるデハ101の撮影に備えます。大胡から再び西桐生方面の下り電車に乗り、次に向かったのは膳。
赤城連山の南麓を東西に横断する上電。
車窓からは赤城山系が一望できます。
13.1.3 上毛電鉄 北原-新屋 (車窓から)
大胡から5つ目の膳で下車。
13.1.3 上毛電鉄 膳
大胡1203-(27列車)-膳1214
午前中は中央前橋付近でデハ101の車両をメインに撮影しました。でもやはり上電といえば、車窓からもその雄大な姿を見せていた赤城山との組み合わせを撮りたいもの。車窓から眺めていると、この膳と一つ手前(中央前橋寄り)にある粕川の間には田園が広がっていて、そこから赤城山を背景に走る上電を撮ることができそうです。先ほどと同様に、まずは700形で試し撮り。
赤城山と上電700形。
かつては井の頭線を走っていた都会派電車も、
今ではすっかり上州の景色になじんでいます。
13.1.3 上毛電鉄 粕川-膳
うん、これぞまさに狙い通りの上電らしいカット。でもちょっと引きすぎかな? よくみれば手前にある農薬のズタ袋(?)が入ってしまい、右端の白い側溝も目立ちます。もうちょっとアングルを再考すべきか・・・。
それにしてもこの場所、風をさえぎるものが何も無くて、めっちゃくちゃ寒い!! 冬の上州名物である赤城おろし、俗にいう「上州の空っ風」が容赦なく吹き付け、そのハンパない冷たさで、もう目から涙、鼻から鼻水が止まりません。
ヒイイィィィサビィィィィィ((((((((lll゚Д゚))))))))ガクガクブルブルガタガタブルブル
寒風に耐えて待つこと一時間半。すっかり体が冷え切ってしまったころ、ようやくデハ101の通過を知らせる踏切音が風に乗って聞こえてきました。しかし、空は相変わらず流れ雲が多く、直前まで晴れたり曇ったり。これで曇ったら相当にショックだなぁ・・・ドキドキ(´・Д・`;)ハラハラ。
赤城山麓をコトコトゆく、上電のチョコ電。
85年前の上電開業時からずっと
デハ101は赤城山のふもとを走り続けてきました。
なんとか晴れてくれました~ヽ(´▽`)ノ 。今回の上電撮影のなかでは、いちばんの本命カットとして考えていたデハ101の赤城山バック。これが晴れで撮れたのは、本当に嬉しい*。.+゚(つД`。)゚+。.* ヨカッタ…。アングル的にはやはり単行ということで、先ほどのよりも山裾をカットして車両を少し大きめにしています。車両位置が画面真ん中ではないのは、シンメトリー構図があまり好きではないということもあるけれど、実は車両で背後にある大きな倉庫を隠したかったからでした。
このカットが無事に撮れたことで安心し、一気に脱力。デハ101はもう一度、西桐生から折り返して大胡へと向かう上りの運転が残されているのですが、あまり移動せずに近場の順光ポイントで撮ることとしました。
朝に中央前橋から乗った「賀正」マークの716F。
今回はデハ101の引き立て役になってしまった感のある700形ですが、
やっぱりこの電車も愛嬌のあるいい電車です(^^)。
13.1.3 上毛電鉄 膳-粕川
最近ちょっとマイブームになっている、広角~標準系レンズのローアングル舐め。デハ101のラストもこれで決めよう・・・と、考えていたところ、上の716F撮影後に太陽は大きな雲に包まれてしまいました。このアングルで撮るには早いシャッタースピードが必要なので、日差しが受けられないとかなりツライ。ならばと、ここは思い切ってアングルの方向転換。標準系レンズではなく望遠レンズで正面気味に狙うことにしてみます。これならば曇りでシャッタースピードが落ちても、ある程度は止まってくれるハズ。最近はローカル線撮影が多かったこともあり、なかなか出番がなかった300ミリ(+テレコン)、久々に使うなぁ・・・(今回もローカル線ですけれど ^^;)。望遠に差し替え、ファインダーを覗いて待っていると、デハ101は定刻よりも少し遅れて姿を現しました。
雲に遮られた弱々しい日を浴び、
上毛路を力強く走り抜ける、老兵・デハ101。
いつまでもその雄姿を見続けたいものです・・・。
13.1.3 上毛電鉄 膳-粕川
妥協案とも言うべき望遠での正面ドカンアングルでしたが、意外と悪くなく、むしろ変化がついてよかったかもしれません。冷たい赤城おろしに晒されながらの辛い撮影でしたが、結果的に満足のいく上電での新年撮り初めとなりました(^^)。
これでデハ101の撮影はすべて終了。でも、この日はせっかく全線フリーの一日乗車券を買ったので、終点の西桐生まで乗ってみることにします。
待合室のみの簡素な膳駅から再び下り列車へ乗車。
13.1.3 上毛電鉄 膳
赤城は東武桐生線との接続駅。
700形の向こうには、東武特急「りょうもう」の姿が見えます。
13.1.3 上毛電鉄 赤城(車窓から)
私の乗った西桐生行きは「りょうもう」との接続を図っており、
両線の列車がほぼ同時に赤城を発車。
赤城から次駅の桐生球場前までは単線並列区間で、
しばらくはデッドヒートを繰り広げますが、
やはり「りょうもう」のほうが速いっっ (>ω<;;)。
見る見るうちに差が広がってゆきます。
13.1.3 上毛電鉄 赤城(車窓から)
渡良瀬川を渡ると、まもなく終点の西桐生。
ちょっと見にくいけれど、下流に架かっているのは
両毛線とわたらせ渓谷鐡道の鉄橋です。
13.1.3 上毛電鉄 富士山下-丸山下(車窓から)
西桐生に到着~。
乗車したのは赤いマスクの713Fでした。
13.1.3 上毛電鉄 西桐生
膳1544-(41列車)-西桐生1607
マンサード屋根の洋風建築でモダンな西桐生の駅舎ですが、
大胡と同じ1928年(昭和3年)開業時に建造。
こちらも国の登録有形文化財に登録されています。
13.1.3 上毛電鉄 西桐生
中央前橋から西桐生まで上電全線を乗り通すと約50分。いっぽう、両毛線での前橋~桐生は約30分と、やはり所要時間では叶いません。しかも同区間の運賃はJRの480円に対して、上電は660円と割高。しかし、赤城山麓を映す車窓風景は北側を走る上電のほうがよく、また大胡や西桐生といった歴史を感じさせる駅舎や東武との単線並列など鉄的な見どころも多い。両端の起終点がアクセスしにくいという難点があるけれど、案外それも上電らしい面白さのひとつではないでしょうか。赤城山麓をゆくローカル私鉄、上電。機会があればまた乗り、撮りにぜひ訪れたいと思っています。
前述したように西桐生からJR両毛線の桐生までは徒歩で7~8分。帰りは桐生から両毛線に乗って前橋方面へ向かえば往復で違った路線を楽しめますが、実は私の手元にある上電の一日乗車券はまだ元を取れていない・・・。ちょっとセコいけれど、私は再び上電で50分かけ、中央前橋へと戻るのでした。
今回使った上電の一日乗車券、
「赤城南麓1日フリー切符(¥1300)」。
中央前橋~西桐生は片道660円ですから、
単純に往復すれば元が取れます(笑)。
図柄は赤城山をバックに走る700形。
中央前橋へ戻ってきたころにはすっかり日が落ちていました。
13.1.3 上毛電鉄 中央前橋
西桐生1616-(48列車)-中央前橋1708
つづき・・・ます!? ( ̄△ ̄;)エッ!?