吾妻線・・・651系「草津」撮影記 [鉄道写真撮影記]
昨年の春まで常磐線の特急「スーパーひたち」に使用されていた651系特急型車両が、今春のダイヤ改正から高崎線の特急「あかぎ (スワローあかぎ)」「草津」として再デビューをしました (゚∀゚)オッ!。 このことは、かつて常磐線沿線に住んでいて、651系の「スーパーひたち」に愛着があった私にとっても、喜ばしいことではありませんか メデタイ( ̄∇ ̄*)メデタイ。 しかもこの転属に伴い、交直両用車から直流専用車への改造が施されたものの(形式は1000番台に区分)、外観は以前とほぼ変わらず、側窓下にオレンジ色のラインが入れられたのみ。ミルキーホワイトを基調とした「タキシード・ボディ(651系デビュー時のキャッチフレーズ)」は今も健在です (・∀・)イイネ。 1990年のデビューから、24年目の再デビュー。今回はそんな651系の特急「草津」を撮影しに、群馬県の吾妻線を訪れてみることにしました。
常磐線の「スーパーひたち」から
高崎線の「あかぎ」「草津」へと活躍の場を移した、
651系1000番台。
側窓下のオレンジラインが、新たなチャームポイントです(^^)
これは以前に紹介した、特急「とき」が走った日に
ついでに高崎線で撮ったもの。
14.4.19 高崎線 吹上-行田
それにしても、651系は引退危機のある国鉄型車両ではないのに、わざわざ吾妻線まで遠征して撮影とは、やけに気合いが入っているなぁ・・・σ(゚・゚*)ンー と思われるかもしれませんが、もちろんそれには大きな理由があるのです。もう、このブログでも何度かご紹介しているように、群馬県北部を走る吾妻線(渋川~大前 55.5キロ)の一部、岩島から長野原草津口までの区間(10.4キロ)は、沿線の八ッ場(やんば)ダム建設によって将来的に水没してしまうため、路線のルート変更を余儀なくされることが決まっています (・o・*)ホホゥ。 その代替ルートとなる高台の新線がいよいよ完成間近で、先頃、ついに今秋には路線の切り替えが行なわれる予定だとの報道がありました(ちなみに、八ッ場ダムの完成は2019年度の予定)。ということは、吾妻川沿いの風光明媚な現行線を走る651系の姿は、デビューからわずか半年限りのシーンとなるわけです。これは常磐線時代からの651系好きとして、放ってはおけない ( ´_ゝ`)フーン。 しかも、発表された新線への移行時期は「今秋」という漠然としたもので、初秋なのか晩秋なのか現時点ではよくわかりません(少なくとも、私が知る限りでは)。山里を行く吾妻線の沿線がもっとも美しいのは、やはり晩秋の紅葉。でも、そこまで現行線が持つかどうかは微妙なところ・・・(-"-;*)ウーン…。 だったら、新緑のコントラストがきれいな今の時期に、651系撮影へ訪れてしまおうと考えたのです (/*´∀`)o レッツラゴー♪。
5月10日(土)
スタートは、高崎線へと直通する湘南新宿ライン。
まずは、これで高崎へ向かいます。
▲山手線(湘南新宿ライン) 新宿
私が吾妻線の撮影へ訪れるのは、一昨年の5月、そして昨年の11月に続いて、三年連続三回目。半年前となる前回は紅葉の時期に、日本一短いトンネルとして有名な吾妻線の名所「樽沢トンネル」を俯瞰できる撮影ポイント(岩島~川原湯温泉)を目指しました。そのときは初めて訪れる場所であったことと、駅からの距離がかなり遠かったことなどから、到達時間短縮のために大宮~高崎で上越新幹線を利用しましたが、今回は在来線の普通列車のみを乗り継いでゆきます。
高崎からは、上越線を経て渋川から吾妻線へと入る、
長野原草津口ゆきの普通列車に乗車。
湘南色の115系です。
▲信越本線 高崎
あらかじめ決めてきた今回の目的地は、川原湯温泉と長野原草津口、両駅間のほぼ中間に位置する「不動大橋」。ここは建設されるダム湖を跨ぐように作られた道路橋上から、将来的に水没してしまう現行線や周囲の里山の風景を、俯瞰で一望することができる撮影ポイントです (・o・*)ホホゥ。 実はこの場所へは、一昨年の同時期にも一度訪れているのですが、そのときは流れ雲に悩まされて、あまりいい結果が得られませんでした。本命の狙いと位置づけていた185系「あまぎ色」の「草津」も、直前で陰られちゃったし・・・ε-(-ω-;)ハア…。 そこで今回はもう一度リベンジを果たすべく、不動大橋からの俯瞰を撮影地に選んだのです (`・ω・´)-3フンス! 。 不動大橋ならば初めての場所ではないだけに、現地までの到達時間は読みやすい。前回の経験からすると、川原湯温泉駅から不動大橋までの距離は徒歩で40~45分ほど。決して近くはないし、キツい急坂も登らなくてはならないけれど、狙いとなる651系「草津31号」が通過するまでには、約一時間(正確には54分)あるので、それまでには余裕で到達することができるでしょう。
吾妻線の車内で食べる朝食は、
高崎駅で数量限定販売されている
「鶏ごぼう おにぎり」(198円)。
あの「峠の釜めし」で有名な荻野屋謹製です。
片手で手軽に食べられる
峠の釜めしと言ったところでしょうか。
鶏ゴボウの味が染みた炊き込みゴハン、超ウマい!
☆☆☆☆・(゚д゚)ウマー
ところが、私が高崎から乗った長野原草津口ゆきの列車は、途中の渋川駅で発車時刻を過ぎても動かなくなってしまいました ( ̄△ ̄;)エ…?。 これはどうしたことかというと、接続する上越線の列車が遅れているために、それを待ってから発車するのだとか Σ(゚□゚*)ナニー!。 吾妻線の普通列車は、このあと二時間近くも列車の運転間隔が空くため、さすがに接続を無視して発車することはできません。う~ん、二、三分程度の遅れならば問題ないけれど、10分遅れるとちょっとキツいなぁ・・・(´・ω・`;)アセアセ… などと、気を揉みながら待つも、上越線の列車はなかなか現れず、結局のところ15分も待たされることになってしまいました。吾妻線の列車は17分遅れで渋川を発車・・・(´Д`;)アウ…。
岩島駅を過ぎると、
左手に真新しい新線(付け替えルート)が姿を表します。
架線柱も立ち並び、もう準備万端と言ったところか・・・。
奥に見えるコンクリート橋は、第二吾妻川橋梁。
▲吾妻線 岩島-川原湯温泉(車窓から)
これが路線付け替えの概略図。
ちょっと解りづらいですが、
下部に引かれた緑色の線が現行の吾妻線で、
上部の赤い線が代替の新ルート。
水色はダムによる水没区域を表します。
ちなみに新線区間の77%はトンネルになります・・・。
下車駅の川原湯温泉駅やその周辺の温泉街は、
ダム完成後の水没区域に含まれています。
この駅に列車が来るのも、あと半年。
駅舎の遥か頭上には、ダム湖を跨ぐために建設された、
新しい道路橋が見えます。
▲吾妻線 川原湯温泉
新宿0658-(高崎2600E)-高崎0850~0912-(吾妻529M)-川原湯温泉1044(定刻1026より18分遅れ)
単線ローカルで交換設備も限られている吾妻線に、遅れの回復などが期待できるはずも無く、下車駅の川原湯温泉には定刻の18分遅れで到着 ε-(-ω-;)ハア…。 この時点で、撮影したい「草津31号」の時刻(川原湯温泉11時21分発)までに残された時間は37分・・・。目指す撮影地は、駅から徒歩で45分・・・。
と、いうことは・・・ σ(゚・゚*)ンー
やっぱし・・・ Σ(゚ロ゚;)ハッ!
今回も・・・ (=゚ω゚=;) マ、マジ!?
走るっ! ダダダッε=ε=ε=┏(;´□`)┛ヒイイィィ.....
撮影地までの道のり、
まずは頭上にある橋(湖面1号橋)と
同じ高さまで急坂を上がります。
その後、高台にあるバイパス道を進むこと二キロあまり・・・
ε=ε=ε=┌(;´Д`)┘ハァハァ。
それにしても、先日訪れた中央線・四方津での一件といい、なんだか最近は慌てて急坂を駆け上がることが多いような・・・ ハァ...ハァ...(;;´Д`) ゼエ...ゼエ...。 おっかしいなぁ、今回は時間的に余裕のある行程だったハズなのに、まさか乗った列車が、しかも撮影に間に合うか間に合わないかの絶妙な時間に遅れるなんて・・・ (つω-`。)ドボヂデ…。 まるで見えない力によって、無理矢理に走らされている気さえしてきます(んなワケ無いか・・・)。ここでふと思い出したのは、先頃に受けた健康診断の問診票。その項目のひとつに「定期的に適度な運動をしていますか?」というものがあり、私は運動と言っても特に思い浮かばなかったので、「いいえ」にチェックを入れたのですが、駅から遠い撮影地までの徒歩行動は、じゅうぶんに「適度な運動」になっているのではなかろうか・・・ "o(-ω-;*) ウゥム…。 なんて、くだらないことを考えながら進み続けると、やがて山の谷間に架かる長大な橋が見えてきました(駅の上にあったものとは別の橋)。ココが目指していた撮影地の不動大橋こと湖面2号橋です。着いたのは「草津31号」が川原湯温泉を発車する5分前。ふぅ、なんとか間に合った・・・ε-(´∀`;)ホッ。
不動大橋のたもと、バイパス沿いには、
以前、訪れたときには無かった、
「道の駅 八ッ場ふるさと館」なるのもができていました。
トイレや食事などが助かります。
その道の駅の裏手から眺めた、不動大橋。
この橋は水没予定地域に架かる全長590m、高さ86mの道路橋で、
湖底に沈む国道を代替する県道の一部として整備されたもの。
橋の両端には歩道も併設されていて、
歩行者や自転車も安全に渡ることができます。
(この説明、以前のコピペです・・・^^;)
不動大橋の上から下を覗き込むと、こんな感じで、
まるで箱庭のような風景が広がっています。
w(゚0゚*)w オォー!!
高所恐怖症の方は、ちょっと苦手かもしれませんね・・・(^^;)。
新緑がきれいな時期の晴天日と言うことで、橋の上には数人の先客がいらっしゃいました (*・ω・)ノ゙コンチャッ。 いろいろなアングルが選べるこの場所、上り方、下り方、アウトカーブ側、インカーブ側と、同業者はそれぞれの好みによって適度に散らばっていますが、アングルを吟味している余裕の無い私は、とりあえずオーソドックスな上り方のインカーブ側から撮影を始めることにします。午前中はこちら側が順光。
のどかな里山を行く、651系の特急「草津」。
ここから見える谷の景色は、
近い将来にダムの底へと沈んでしまいます・・・。
▲吾妻線 川原湯温泉-長野原草津口
不動大橋俯瞰で、651系が撮れました~ ヽ(´▽`*)ノワ~イ♪。
一昨年同様、日差しを遮る流れ雲に、ちょっとヒヤッとさせられましたが、列車通過時には無事に雲が抜けて、念願の晴天順光で不動大橋俯瞰を撮ることができました。この雄大な情景で651系が撮れたことを考えると、駅から頑張って走ってきた甲斐もあったと言うものです エガッタ( ̄▽ ̄*)エガッタ。これで早くも本命の651系「草津」は撮れてしまいましたが、前述したようにこの橋上からはいろんなアングルを楽しむことができるので、しばらく撮影を続けることにしましょう。
これは橋の下り方から撮った、上りの普通列車。
吾妻線の普通列車には、湘南色の115系が使われており、
国鉄型好きとしては、もちろんこちらも見逃せません。
▲吾妻線 長野原草津口-川原湯温泉
新緑に包まれたトンネルから、
チラッと顔を覗かせた、湘南色115系。
小さく写しても、そのカラーリングは存在感抜群です。
▲吾妻線 川原湯温泉-長野原草津口
逆に景色と同化してしまって、絵にしづらいのが、
臨時列車の快速「リゾートやまどり」。
茶色いボディーカラーは、俯瞰撮影泣かせです・・・
(゚ペ)ウーン…。
▲吾妻線 長野原草津口-川原湯温泉
上の「やまどり」と、ほぼ同じ位置から撮った651系。
やはり白いボディは新緑の山によく映えます(^^)。
左上に見える、高い山は白根山・・・かな?
深い山あいを、縫うように走る651系。
常磐線時代には見られなかったシーンです。
私は今でも上野駅で651系を見ると、
つい「スーパーひたち」だと思ってしまいますが、
いずれは「草津」や「あかぎ」として、
定着してゆくことでしょう。
▲吾妻線 川原湯温泉-長野原草津口
鮮やかなコントラストを見せる新緑の木々。
その木陰のなかを、ライトを輝かせた651系が走り抜けます。
自然豊かな、吾妻線らしい情景。
▲吾妻線 長野原草津口-川原湯温泉
午後は、上り方のアウトカーブ側が順光。
こちら側から見ると、
だいぶ木々の緑が濃くなっているように感じます。
新緑シーズンも、間もなく終了でしょうか。
▲吾妻線 川原湯温泉-長野原草津口
651系が大きく弧を描きながら、眼下を通り過ぎます。
吾妻線特急の歴史は、1971年の157系「白根」に始まり、
183系、185系と引き継がれ、
そして現行線最後の今シーズンに投入されたのが、
この651系です。
上の写真を撮ったあと、急いで橋の反対側へとまわって、
後追いも狙ってみました。
三つ上のカットと同じボジションでの撮影ですが、
列車に日が当たると、だいぶ雰囲気が変わります。
▲吾妻線 長野原草津口-川原湯温泉(後追い)
同じ橋の上を行ったり来たりしながら o(- ̄*o))))...ウロウロ...((((o* ̄-)o 、トータルで三時間半ほど撮影。大きく移動するようなことが無かったので、キャプションのみで話を進めてしまいました。あらためて撮った写真を見返してみると、個人的に意外と気に入ったのは、木陰のなかを行く651系のカット。ふだんはマンダーラ(木や建物の影で列車がまだら模様になるという、撮り鉄用語。まだら=マンダーラ・・・ね)を嫌う私、ホントは日なたに列車の先頭部が顔を出した瞬間を狙うつもりだったのですが、ファインダー越しに向かってくる651系を眺めていたら、LEDマークを光らせて木陰を行く姿がとてもいい雰囲気だったので (゚∀゚)オッ!、あえてこの位置でシャッターを切ってみました [◎]ω^) パチッ! 。 鉄道写真的にはイマイチでも、新緑のボリュームを考えると、列車はこのくらい控えめでもいいような気がします。・・・というより、他の写真がベッタベタな順光にこだわりすぎたため、このカットが新鮮に見えたのかもしれません (^^;)ゞポリポリ。 何にしても、架け替え前の現行線で651系「草津」を撮るという目的は達成することができました。14時半過ぎの「草津3号」まで撮って、不動大橋での撮影は終了です。
バイパスから不動大橋を渡った東岸に見えるのは、
新線上に建設され、完成間近の「新川原湯温泉駅(仮称)」。
皮肉なことに、この新川原湯温泉から不動大橋までは、
徒歩で10分程度の距離にある、お手軽撮影地です (^皿^;)。
ただし、当然のことながら、列車でこの新駅を訪れた時、
不動大橋から旧線(現行線)を行く列車の姿を
撮ることはできません・・・。
不動大橋まで来るのに、行きは川原湯温泉駅から歩いて(走って?)きましたが、帰りは長野原草津口駅の方へ出たいと思います。この不動大橋は、両駅間の若干、川原湯温泉側に位置しているのですが、徒歩での到達時間は10分くらいしか差がありません(いずれにせよ、遠いということ・・・ε-(-ω-;) )。だったら同じ道を戻るよりも、違う道を進んだ方が気分的に楽しいというもの。長野原草津口から乗ろうと思っている帰りの列車までは、まだ一時間半もの余裕がありますから、今度はのんびりと歩くことができそうです C= C= C= ┌(* ̄▽ ̄)┘テクテク 。
代替道路として高台に敷かれた、立派な八ッ場バイパス。
片側二車線、計四車線分の道路幅がとってありますが、
クルマの交通量は少なく、
今のところ片側二車線のみを使用した対面通行です。
使われてない方の車道を、大手を振って歩く徒歩鉄・・・。
(ホントは歩いちゃいけないのかな?)
駅を目指して真新しいバイパス道を歩きながらも、やはり気になるのは並行する線路(現行線)の方。どこか、きれいに列車が撮れるような場所は無いだろうか・・・<(゚-゚=)キョロキョロ(=゚-゚)ゞ なんて、つい考えてしまいます。たいていの場合は、そう簡単に撮影地に適した場所など見つかるものではないのですが、今回は思わず足を止めてしまうような、ちょっと良さげな雰囲気の場所をみつけてしまいました (゚∀゚)オッ!。
幾重にも重なる新緑樹の傍らをゆく、
115系の普通列車。
▲吾妻線 長野原草津口-川原湯温泉(後追い)
なーんということでしょう!(加藤みどり風に…) 光に浮かび上がった新緑のボリュームが、ため息の出るような美しさです。逆光なので、列車の顔が黒く潰れてしまっていますが、もしこれがLEDマークを光らせた651系だったら、きっといい絵になるに違いありません (゚∀゚*)オオッ!。 時刻表を見ると、次の651系「草津4号」は長野原草津口発15時40分で、今から約30分後。これはなかなかいいタイミング・・・かと思われるのですが、実は私にとってこのタイミングは、かなりキビシい選択を迫られることになってしまいました ( ̄△ ̄;)エ…。 というのも、理由は後述しますが、できれば私は長野原草津口発16時17分の列車に乗りたいのです。「草津4号」とその列車の時間差は37分。しかし現在地から駅までの到達所要時間はスマホのナビによると、あと45分ほどかかると出ています。
現在地から長野原草津口までの所要時間は、
スマホのナビによると、徒歩45分・・・。
過去の経験からみても、このナビの精度は意外と高く、所要時間は信頼できるもの。しかも初めて歩く道なので、途中で何があるか解りませんし(予期せぬ工事で迂回とか)、やはり撮影後に30分ちょっとで、3.5キロ先の駅へ到達するのはムリがあるか・・・(´~`;)ウ~ン…。 10分弱の時間短縮ならば、走れば何とかならなくもなさそうですが、正直、もう焦りながら走るのはイヤ・・・モウ (>_< ;)イヤッ。 こういうとき、徒歩鉄ならではのジレンマを感じてしまいますが、間に合わないものは仕方が無いとして、ここは割り切るしかありません。どうしても撮りたければ乗る列車を遅らせるし、どうしても乗りたければ撮るのを諦める。今回の私が選んだのは・・・後者でした。後ろ髪を引かれつつも、カメラをカバンにしまって、再び駅へ向けて歩き出します C= C= C= ┌(´・ω・)┘シャーナイネ…。
さらに線路と並行して進むと、
しばらくして、先ほどの場所で撮るかどうかで迷った、
651系の「草津4号」が通過してゆくのが見えました・・・。
ヾ(´Д`;)アア…
▲吾妻線 長野原草津口-川原湯温泉(後追い)
長野原草津口駅が近づいてくると、
目の前に突如として現れたのは、
モダンなスタイルをした新線の橋梁(第三吾妻川橋梁)。
駅付近には、新線の真新しい高架が伸びています。
半年後には、ここを吾妻線の列車が走ることとなります。
その新線と現行線が交わる位置にあるのが、長野原草津口駅。
新線への切り替えを前に、
この長野原草津口の駅舎も新たに建て直され、
この駅舎は昨年の7月に完成したばかりです。
▲吾妻線 長野原草津口
長野原草津口ホームの川原湯温泉方からは
現行線と旧線の分岐点を眺めることができます。
いちばん左にカーブしているのは構内の留置線で、
真ん中が現行線。
右側の付け替え新線の奥には、
先ほどの第三吾妻川橋梁が見えます。
▲吾妻線 長野原草津口
途中で遠目から「草津4号」を撮ったり、新線区間の橋梁などを眺めたりしながら歩いてきたこともあって、長野原草津口駅に着いたのは、乗車予定の列車が入ってくる10分前。これは、ほぼスマホのナビ通りの時間で、やはり新緑ポイントで「草津4号」を撮っていたら、次の列車に乗るのはキビシいところでした。そんな好撮影地での651系撮影を蹴ってまで、私が乗りたかった列車と言うのがコチラ エッ!(゚Д゚≡゚∀゚)ナニナニ!?。
長野原草津口に入ってきたのは、
シックな色合いのジョイフルトレイン、
485系(改)「リゾートやまどり」。
▲吾妻線 長野原草津口
観光シーズンの週末を中心に運転されている、臨時快速列車「リゾートやまどり」。そう、先ほどの不動大橋俯瞰で下り列車を撮り、「絵にならない」と嘆いていたヤツです(笑)。写真的には風景に映えにくい外観を持つこの車両ですが、その魅力はどちらかというと「撮る」よりも「乗る」方にあり、車内はまさにジョイフルトレインの名にふさわしい、豪華な内装になっています (゚∀゚*)オオッ!。
「リゾートやまどり」の客室内(1号車)。
座席は横二列・一列の三列配置で、
そのシートピッチ(前後の幅)は、余裕たっぷりの1200ミリ!
(2号車はさらに広い1550ミリ)。
数字を言われてもピンと来ないかもしれませんが、
同線を走る651系「草津」の普通車は970ミリ、
JR東日本最上級の座席と言われる、
E5系新幹線の「グランクラス」が1300ミリですから、
その比較で「やまどり」の広さが解るかと思います。
w(゚0゚*)w オォー!!
しかもこの座席幅なのに、ここはグリーン車ではないのです・・・。
2号車の車端部にあるフリースペースは、
和をイメージした畳敷きのベンチが備わります。
さらに4号車には子連れのご家族に嬉しい、
「キッズルーム」まであります。
シートピッチの広い横三列配置の座席、そして車端部にはフリースペースのミーティングルームまで備わっていて、なんとも余裕のある優雅な空間が広がっている「やまどり」ですが、実はこの車両、グリーン車ではなく普通車なのです Σ(゚∇゚ノ)ノ エエッ!?。 しかも列車種別は特急ではなく快速。つまり、グリーン券も、特急券も必要ありません。乗車券の他にかかる料金は、座席指定券の520円のみ(全席指定なので、乗車の際には必ず指定券が必要になります)。これはなんともおトクな列車ではありませんか!ヽ(´▽`)ノワーイ♪ さらに、この列車は吾妻線、上越線、高崎線を直通する大宮行きで、乗り換えなしに大宮まで帰れるのも助かります。私は今旅の帰りに、どうしてもコレに乗ってみたくて、事前に指定券も調達済み。それで、新緑ポイントでの「草津4号」を泣く泣く諦めたのでした (・∀・`)シャーナイネ…。
車内探訪をしている間に、
列車は先ほどの不動大橋下を通過。
こうやってみると、やっぱり高いなぁ・・・。
(´∀`;)スゴイネ…
▲吾妻線 長野原草津口-川原湯温泉(車窓から)
そして、鉄にとってたまらないのは、
やっぱり両先頭車(1・6号車)に備わった、
前面展望スペースです (*゚∀゚)=3ハァハァ!
その展望スペースから眺めた、
日本一短いトンネルこと「樽沢隧道」。
以前にも紹介しましたが、ここは水没こそ免れるものの、
新線への切り替えが行なわれると、
このトンネルを列車で通ることはできなくなります。
ちなみに、車内展望から樽沢トンネルを撮る場合、
このあたりは断続的にトンネルが続くために
先頭車は遮光カーテンを閉めてしまう場合があるので、
最後部から狙うのがよいと思われます。
▲吾妻線 川原湯温泉-岩島(後方の車窓から)
快適な「リゾートやまどり」の列車旅ですが、
唯一の難点は、吾妻線の沿線で駅弁が手に入らないこと。
この列車は臨時快速なので、車内販売もありません。
仕方なく、長野原草津口の売店で買った、
おつまみ系で飲み鉄を楽しみます・・・(~▽~*)ウィッ。
半年後には見られなくなる吾妻線の名所、日本一短い「樽沢トンネル」の通過シーンを「やまどり」の後方展望からお届けしたところで、今回の撮影記は終了です。
どうも最近の私は、遠景からの情景的な写真が多くなっている傾向にありますが σ(゚・゚*)ンー…、今回の第一目的は列車そのものよりも、ダムの底に消えゆく現行線の情景を記録するところにあり、そういう意味では651系を絡めたことで、現行線のラストシーズンを象徴するような、いい記録を残すことができたと思っています。651系「草津」の編成写真(列車写真)は、また次の機会にビシッと撮ることにしましょう。
いよいよ今秋に迫った吾妻線の新線架け替え。私は半年後の秋にも吾妻線を訪れてみようと考えていますが、果たしてそのときの目的は、架け替え前に間に合った紅葉の現行線を記録する「撮り鉄」としてなのか、それとも、架け替え後の新線を乗り潰すための「乗り鉄」としてなのか、一体どちらになるのでしょうね・・・ (笑) トリテツ? o(゚д゚o≡o゚д゚)o ノリテツ?
長野原草津口から三時間弱、
終点の大宮に到着した「リゾートやまどり」。
ちなみに愛称の由来になっている「やまどり」は、
群馬県の県鳥だそうです。
▲東北本線 大宮
長野原草津口1617-(快速 リゾートやまどり)-大宮1902
*追記・・・今記事で利用したジョイフルトレイン「リゾートやまどり」ですが、運転時期、運転区間によっては、「快速」ではなく「特急」として運転される場合もあり、そのときには乗車券の他に指定席特急券が必要となります。詳しい運転日、運転区間、種別、料金に関しては、旅行前にJR東日本・高崎支社のHP( http://www.jreast.co.jp/takasaki/yamadori/ )などをじゅうぶんにご確認ください。また、車窓から吾妻渓谷の景色を眺める場合は、一人席側(C席)ではなく、二人席側(A・B席)になります(下り、万座・鹿沢口行きに乗車した時の、進行方向左手)。