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京浜東北線・・・209系 last one week 撮影記 [鉄道写真撮影記]

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2010.01.17~24 京浜東北線
209系 last one week 撮影記

1月24日の営業運転をもって京浜東北・根岸線から撤退することになり、最後の一週間に記念のヘッドマークが取り付けられた、スカイブルーの209系
正直、私は京浜東北線の209系には思い入れが薄く、引退まで残りわずかになっても、中央線の201系や常磐線の207系のように積極的に記録へ出向いたりはしませんでした。やはり通勤型車輌って、地元で普段から利用しているものに愛着が沸くものだと思います。私にとって京浜東北の209は仕事中の移動で乗る電車というイメージ。結局ほとんど209の写真を撮った覚えが無いまま、向かえてしまったラスト一週間。惜別マークが付いてから動く典型的な「ネタ鉄」化していますが、ようやく最後に何枚か記録することができました。

17日(日)
マーク掲出初日の日曜日。やはり駅撮りのポイントはどこも溢れんばかりの鉄の数。なので、改札を出て駅間の沿線で撮影することにします。やってきたのは大森。とくに撮影地のアテがあったわけではなく、大森~蒲田は光線状態の良い直線が続いていたので、この辺りならばどこかで撮れそうだという直感だけだったのですが、歩いて20分ほどの踏切付近に抜けのよい所を見つけました。ここは順光で、編成もちゃんと後ろまで入りそう。自分的にはけっこういい場所だと思うのですが、同業者はゼロ。

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マークを掲げた209系・ウラ52編成。初日は休日19A運用。
10.01.17 東海道本線 大森-蒲田

南行・北行で区別される京浜東北の上下線。当然大宮方面に向かう北行は、根岸線内などを除くとほぼ終日逆光になります。曇りならば折り返しの北行まで撮ろうと思っていたのですが、この日はご覧のとおりの晴天。では今度の南行はというと、南北に長い京浜東北の折り返しの折り返しですから、約三時間後・・・。そんなに粘る気にはなれず、この日はこの一枚だけ撮って撤収しちゃいました。その辺が思い入れの薄さなのかなぁ・・・。

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大森駅にあった懐かしい乗り場案内。
モチーフの電車(103系)は、二世代前になってしまいました

(205を入れたら三世代前?)

18日(月)
たまたま仕事で横浜の元町へ行く用事があり、帰りに時間を見計らって、石川町からウラ52に乗ることに。横浜までのわずか3駅区間でしたが、結果的にこれが私にとって最後の京浜東北・根岸線での209系乗車になりました。

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横浜駅で降り際にコンデジで一枚。平日25A運用。
10.01.18 根岸線 横浜

22日(金)
京浜東北線撮影の「お立ち台」として、にわかに注目を集めているのが、上中里~王子の中間地点にある跨線橋。私はこのポイントで撮影をしたことは無いのですが、以前にこの跨線橋を通ったことがあって、そのとき確かにいいアングルだとは思いました。でもこの撮影地の有名アングルは北行狙い。どうしても、列車の顔に日が当たらないんですよね・・・。しかし、この撮影ポイントは北行ばかりがいいアングルではないのです。跨線橋よりもちょっと上中里寄りの道から南行を望遠で狙うと、列車がクネクネとS字を描く様子が正面気味に狙える場所があり、私はこちらのアングルの方が気になっていました。

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有名な「お立ち台」の逆アングル。S字を描くウラ52編成。
10.01.22 東北本線(京浜東北線) 王子-上中里

平日のこの日、朝から外回り仕事での外出許可が出ていました。そこで仕事前に一発、ここでの撮影を目論んでいたわけですが、当然荷物は最小限。脚立や三脚はおろか、交換レンズさえ持ってきていません。300ミリの単焦点を付けたデジ一だけ(それでもかなりの大荷物ですが)。初撮影のポイントへ臨むにしてはかなりリスキーですが、狙ったアングルは300ミリでドンピシャ。南行なので、光線状態もバッチリ。思っていた以上にいいアングルで、お気に入りの一枚になりました。

23日(土)
ラスト二日。上中里での撮影で自分的には満足のいく写真が撮れたのですが、天気が良かったので、もう一丁209撮影に出かけてみました。訪れたのは初日と同じ大森。初日に撮影したとき、実はもう一箇所の撮影地とどちらで撮ろうか悩んでいたんです。結果は初日だったこともあり、無難な編成写真が撮れる方を選択しましたが、今回はそのもう一箇所の方へ向かいます。場所は一枚目の写真の背景に写っている跨線橋。ここから流し撮りに挑戦です。この日も休日19A運用なので、初日と同じ時間の列車。

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209系をタテ流し。慎重にヘッドマークとカメラの振りを合わせます。
10.01.23 東海道本線 大森-蒲田

緊張気味にカメラを振って、ちょっと下スカ。でもマークにピントと振りが合っただけ良しとすべきかな・・・。ちなみに練習電でのベストはこのE233系。コンスタントにこのくらい撮れるといいのだけど。

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ウラ被りしていますが、列車の位置はこのぐらいが望ましい。
1/60secなので行き先表示もクッキリ。

編成、正面、流し。ある程度のバリエーションは撮れたのですが、ちょっと引っかかることが。それは「快速」表示の209を走行写真で撮っていないこと。と、いうよりも横浜での駅撮り以外、全部「磯子」幕じゃん・・・。京浜東北の快速幕は南行が大宮~浜松町、北行が大船~田端の間で、10時頃~16時頃しか表示されません。大森で南行を撮ると必然的に全て各駅幕になります。ちなみに上中里での撮影は快速運転時間帯の前。いずれにせよ一枚くらい「快速」幕を撮っておきたい。そこで今度は京浜東北線を北上し、快速幕が撮れる南浦和~蕨の撮影地へ行ってみました。この撮影地は以前に近くでブルトレを撮ったことがあったので、知っていた場所。ここは有名らしく、今回の撮影で初めて数人の同業者と一緒になりました。

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快速幕の209系が、長年住み続けてきた浦和電車区の脇を通過。
10.01.23 東北本線 南浦和-蕨

最後に撮れた快速幕・・・でも行き先はやはり「磯子」でした
これで私の京浜東北線209系撮影は終了です。209系の運転日はあと一日残されていましたが、最終日はどの撮影地も混み合うでしょう。それに私にはこれだけ撮れれば、もうじゅうぶん。

「製造価格半分・車両重量半分・寿命半分」がキャッチフレーズで、従来の車両に比べると明らかに簡素化された造りに「走ルンです」「プレハブ電車」などと、あまりありがたくないアダ名が付けられた209系。しかし先述の半減策に加え、「従来車両よりも消費電力が半分以下」で走れるという、209系が残した功績は大きく、その後のJR東日本一般型車両の礎となった車両であることは言うまでもありません。そんな209系、公約どおりというべきなのか、93年のデビューからわずか17年目にして第一線の京浜東北線から撤退です。
209系という形式自体には、まだまだ他の各線で出会うことができますが、とりあえず京浜東北線の209系とはこれでお別れ。17年間お疲れ様でした。



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