スイスⅡ 04・・・チューリッヒ中央駅 散策記 [あおたけ的 SWISS紀行]
出張で訪れているスイス、03からの続きです。
今回の遠征でいちばん楽しみにしていたのが、欧州鉄道路線の要所でスイス最大の駅「チューリッヒ中央駅 (Zurich HB)」を訪れることでした。スイスの駅散策は昨年秋にジュネーヴ・コルナヴァン駅を紹介していますが、コルナヴァンがフランス国鉄ホームを含めても8番線までしか無いのに対して、チューリッヒHBはメインホールの長距離列車ホームが16(3~18番線)、近郊電車のSバーンホームが地平に4(通称・中央郵便局駅 51~54)地下に6(通称・SZU駅 1・2、博物館通り駅21~24)と、合計26もの番線があり、一日に約2900本もの列車が出入りしているマンモス・ターミナル(参考までに東京駅はJRとメトロで約3000本・・・これもスゴい数字ですね)。なかでもメインホールに発着する長距離列車にはスイス国内はもとより、隣国の仏・独・伊・オーストリアからも様々な車両が乗り入れてきます。これは鉄には堪らないパラダイス・・・いや、まさに「聖地」と呼んでも過言ではありません。今回はそんな聖地・チューリッヒHBを散策してみたいと思います。
まずは重厚なバーンホフ通り口の外観。
正面に堂々と立っている像は、スイス鉄道の
父とも言うべきお方「アルフレッド・エッシャー」さん。
そのバーンホフ通り口から中へ。細かい装飾が、歴史を感じさせます。
入り口付近にはキオスクや本屋の他に、以前紹介したチョコレートのお店
「シュプリングリ」なども並んでいます。
駅舎内のコンコースには広大なホールがあり、
コンサートなどにも使われるのだとか。
この日は食料品のマーケットが開かれていました。
こういうマーケットを覗くのって楽しいですよね。(^^)
ちょっとマーケットに寄り道して、手作りチーズを購入。
これはホテルでワインを飲みながら堪能します。
お土産用に日本へ持って帰れないことは無いけれど、
スーツケース内が大変なニオイになります・・・(経験アリ)。
そんな大ホールの地下に広がるのはショッピングモール「RailCity」。
各種いろいろなお店が入っていて、手軽にショッピングを楽しめます。
何よりも嬉しいのは、たいてい夜7時くらいで閉店してしまう
スイスにおいて、9時まで営業しているところ。
Sバーンの地下ホームは、このRailCityのさらに下にあります。
コンコースホールの天井には、謎のオブジェがぶら下がっています。
これはチューリッヒHBを見守る、旅の守護神「天使ナナ」。
でも天使にしては、ちょっとガタイが良すぎません?(^_^;)
同じく、コンコースで目を引くのは
巨大なスイス国鉄公式時計モンディーン(MONDAINE)。
この時計の下は、チューリッヒHB定番の待ち合わせスポット。
私も過去に何度か待ち合わせ場所に指定しています。
コンコースはこのくらいにして、そろそろメインの列車が発着するプラットホームへと行ってみることにしましょう。先述のようにチューリッヒHBには長距離列車ホームとSバーンホームがありますが、断然面白いのは長距離列車ホームの方。気がつけば私は長距離ホームばかりに行っており、今回Sバーンホームでは一枚も写真を撮りませんでした(汗)。なので、ここからはすべて長距離ホームでの撮影です。撮影するにあたって、さっそく列車の発車案内板を見てみます。
ターミナルステーションらしい、超大型の発車案内板。
日本では少なくなった、パタパタ回るタイプです。
写真左手が先ほどのコンコースで、ホームは右手に広がります。
長距離列車の発車案内をトリミングでクローズアップ。
いろんな行き先があって楽しいのですが、注目すべきはいちばん左の発車時刻。13:30から32.34.35.36.37.37.38.39.40... なんと、10分間に10本。ラッシュ時でもないのに一分単位で列車が発車してゆくではありませんか ∑(゚◇゚ノ)ノ !! しかもコレ、すべて長距離ホームの列車。でもよくみると、13:40の次は58まで18分も時間が空き、その後は再び14:00.01と1~2分間隔が続きます。実はチューリッヒHBでは、発車と到着のピークをそれぞれ約15分間隔くらいに分けているのです。つまり上記では13:30~40が発車のピークで、発車時刻の空いている13:40~58の間には、逆に数分単位で列車が到着していると言うこと。こうすることによって、旅客は余裕を持って乗り換えができるという、広大なチューリッヒHBならではの素晴らしいシステムです。長距離ホームは行き止まりの頭端式ですから、同一方向へ列車が次々に発着する、鉄にはとても楽しい状況が展開。ただし、駅先端で撮り鉄していると同時発着にカブられる事が多いのが難点でしょうか。(^^;)
頭端式の長距離ホーム。
手前に見えるのは、ドイツ連邦の「白いヤツ」。( ̄▼ ̄*)
拡張を重ねてきたチューリッヒHB。
一番端の18番ホームは外の歩道と一体化しちゃっています。
道路にはトラムが走り、左のお城のような建物はスイス国立博物館。
現在長距離ホームの一部は地下路線建設のため工事中。
ズラッと並んだ頭端式ホームの景観が崩れているのは残念。
お、ココにも「白いヤツ」の姿が・・・。
工事中の壁には、以前にコルナヴァンで見かけたこのキャラたち。
LEGOと書いてしまいましたが、正確にはプレイモービルの
キャラなのだそうです。
列車編は次回にお送りするつもりですが、
さっきからちょこちょこ顔を出していた「白いヤツ」だけ先行公開。
おなじみドイツ国鉄(DB)の高速列車「ICE」。
動力集中型・機関車方式の「ICE-2」で運転されるこの列車は、
バーゼル経由のフランクフルト行き。
スイス国鉄 チューリッヒ中央駅 (Zurich HB)
それにしてもチューリッヒHB、これだけ大きな駅なのに静かで落ち着きます。もちろん列車の音や行き交う人々のざわめきは賑やかなのですが、何と言うか、けたたましさを感じないんですよね(時折聞こえる工事の音はやかましいけど)。というのも、この駅には案内放送や発車ベルの類いがいっさい無いのです。日本の駅の案内放送はとても親切で解りやすいのですが、東京近郊の駅などは常に何かの放送が流れている印象。もう少し静かな駅と言うのを目指してもいいのではないかと、この駅をはじめとした海外の駅へ来るたびに思ってしまいます。お国柄もあって、なかなか難しいんでしょうけれど。
今回はココまで。引っ張って申し訳ありませんが、ホームを発着する列車達は次回紹介します。
・・・続きます。