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上越・信越線・・・雪晴れの国鉄特急色 撮影記 [鉄道写真撮影記]

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2011.02.19 上越信越線
雪晴れの国鉄特急色 撮影

先週末の土曜日、ようやく一日撮影に出かけられる時間ができました。
今回の狙いは、スキー客をターゲットにした臨時快速「シーハイル上越」。大宮と上越線・石打の間を一往復するこの列車は、大宮の国鉄色183(189)系を使用し、専用のヘッドマークも掲出される撮り鉄には人気の列車です。大宮始発なので近場の高崎線内でも撮影できる列車なのですが、やはり「スキー臨」なら雪景色の中を走る姿が撮りたい。それに、私が一年を通しての目標に掲げている「四季それぞれで、その時期らしい鉄道写真を最低一枚は記録する」というものが、今冬は怠けていたせいで、未だ納得のいくものが撮れていなかったこともあり、今回は積雪が残る上越線の新潟県側まで遠出してみることにしました。さらに、この一本だけを撮りに新潟へ行くのはもったいないので、もうちょっと足を伸ばして別のターゲットも狙うことにしたのですが、結果的にはそっちの方がメインになってしまったかも。

2月19日(土)
まずは上越新幹線で一気に越後湯沢へ向かいます。湯沢程度の距離ならば、のんびりと鈍行列車で行きたいところですが、大宮7時発で石打に9時52分着の「シーハイル」を沿線で撮影するには、ウチからだと新幹線を使わなくては間に合いません。それにしても、この日の上越新幹線はスキー客で大混雑。自由席には長い列ができています。これは座れないかも・・・と覚悟しながら、とりあえずいちばん定員が多い2号車の列に並びます。「新幹線なんてどれも定員が一緒じゃないの?」と、非鉄の方はお思いでしょうが、例えばこの二階建て新幹線「E4系・Max」自由席車三両(1~3号車)の場合、先頭車の1号車には運転席があるので定員は75。2号車と3号車は同じ中間車ですが、3号車にはトイレや洗面設備などがあるため定員119で、トイレなどが無い2号車は定員がいちばん多くて133となります。ついでに「Max」の自由席では、ほとんどの方がまず二階席を目指しますが、自由席二階の座席配列は横3列+3列で狭く、座席はリクライニングしません。一方一階(階下)は横3列+2列で、こちらはリクライニングもできます。この「定員」と「座席」の二点は、乗り鉄なら常識とも言えるプチ・トリビア。今回の私もすぐに一階席を目指し、余裕で座ることができました。もちろん景色は二階席の方がずっと良くて、一階席では防音壁しか見えませんが、どうせトンネル区間が多い上越新幹線。しかも湯沢までなら、一階席でも構わないのです。

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オール二階建て新幹線「E4系・Max」
今回は列に並んで撮影する余裕が無かったので、これは以前撮影したもの。
08.06.12 東北新幹線 大宮

東京0644-(Maxたにがわ73号)-越後湯沢0801

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越後湯沢で見かけた681系「はくたか」。
本当はコレに乗って北陸へ行きたいところですが、今回はお預け。
乗るのはその横でちんまりと停車している115系の方・・・。
上越線 越後湯沢

越後湯沢から在来線に乗り換えて、撮影地を目指します。はじめはスキー場を背景に列車が撮影できることで有名な、岩原スキー場の辺りで撮影しようと思っていたのですが、折からの大雪で除雪された雪が線路際に高く積まれて壁となり、引き画だと列車の足回りが見えなさそう。そこで、以前に「489系・とき」を撮影した土樽の撮影地に切り替えることにしました。あの場所なら俯瞰気味に列車を見下ろすことができるので、スッキリと撮れるのではないかと思ったのです。

越後湯沢0813-(上越1726M)-土樽0829

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撮影地への道のりも雪の壁!
あらためて今年の大雪を実感させられます。

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撮影地に着くと、一息入れる間もなく
すぐに115系の普通列車(1731M)がやってきました。
上越線 土合-土樽

うん、狙い通りここなら足回りまでスッキリ。除雪された道路からの撮影なので、雪原に足を踏み入れなくて済むのも助かります。本来、雪中撮影では「カンジキ」などが必需品と言われているのですが、徒歩鉄はなるべく荷物を減らしたい。かといって、スニーカーで雪原に入るのは自殺行為。ここは無理のない程度で撮影を楽しみます。

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撮影地から見上げた谷川岳。青空が見え、陽が差しています。

この場所は晴れると半逆光になり、列車の顔が潰れてしまうので、ちょっと寒々しいけど115系のときのような曇り空がベスト。ところが徐々に雲が切れ始め、青空がのぞくようになってしまいました。日が差したり、陰ったり・・・ただでさえ難しい雪景色の露出なのに、なかなか安定しません。そんな中、定刻通り国鉄色183系が新清水トンネルから飛び出してきました。

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雪煙を巻き上げながら上越国境を快走する、183系「シーハイル上越」。
残念ながらシンボルマークの無いOM101編成でした。

結局日が出てしまいましたが、雪の照り返しで思ったよりは顔が潰れず、むしろ半逆光のおかげで雪煙がいい具合になったので、良かったのかもしれません。雪が降りしきる中のような迫力ある画ではありませんが、なんとか冬らしい一枚が撮れたかな・・・。これでこの場所での撮影は終了。実はこの日の上越線ではもう一本、183系OM車の特急「ほくほく十日町雪祭り」号が運転されているのですが、それよりも撮りたいものが別にあったので、土樽から上越線で北上することにします。

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谷川岳の見える駅、土樽に入線して来た新潟色115系。
上越線 土樽

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久しぶりに在来線の上越線から眺めた景色。
すっかりいいお天気になり、名峰・八海山もきれいに見えます。
上越線 五日町-浦佐(車内から)

上越線の普通列車に乗り続けて、終点の長岡へ。さらに乗り換えて、今度は信越線を上ります。

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長岡からは信越線に乗車。今度は青い115系です。
信越本線 長岡

土樽1005-(上越1733M)-長岡11471211-(信越1336M)-長鳥1237

普通列車を乗り継いでやってきたのは、信越本線・長鳥駅。勘の良い方ならもうおわかりでしょう。私がここで撮影したいのは、国鉄色485系で運転されている特急「北越3号」。昨年のGWに撮影したときも説明したように、週末の臨時急行「能登」の間合いで運用されている「北越3・8号」には、新潟の485系国鉄色車・旧「ムーンライト編成」(K編成) が充当されます。国鉄色485系と言えば、引退間近の「雷鳥」が今まさに大フィーバーで、撮影地はどこも大賑わいだと聞きます。「雷鳥」なき後、次のターゲットになるのは間違いなくこの「北越」でしょう。そうなって混み合う前に、国鉄色「北越」はしっかり押さえておきたかったのです。そこでこの長鳥。この駅は山間の小さな集落にあり、駅の近くでも背景に障害物が入らず、きれいに編成を抜くことができます。

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小さな無人駅・長鳥。駅へのアプローチは細い小道です。
信越本線 長鳥

しかし、のんびりとした風景とはうらはらに、ここではとにかく時間がタイト。12時37分に長鳥に着いたのですが、「北越3号」の通過時刻は13時07分。撮影地までは歩いて10分、雪道なので走るわけにはいきません。アングルなどを決める時間を考えると、ホントにギリギリなんです。ピントを確認する前走りも無くぶっつけ本番。やがてファインダー越しに長鳥を通過する国鉄色485系が見えてきました。

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雪晴れの長鳥を行く「北越3号」(K2編成)。
晴天順光下で見る国鉄特急色は、また一段とカッコイイ!
信越本線 長鳥-塚山

雪が残った道床、文句ナシの光線状態、そこに首をもたげつつ通過する美しい国鉄色の485系・・・絶好の条件がそろい、気持ちのよい一枚が撮れました~ \(*^▽^*)/ 。この一枚が撮れただけでもここまで来た甲斐があったと言うもの・・・と、感慨にひたっている余裕はありません。すぐに撤収して、急いで来た道を長鳥駅へと戻ります。次の下り普通列車は13時27分。今度は「北越」通過から20分後の列車です。この付近の普通列車は一時間半から二時間に一本程度なので、慌ただしいけれど、なかなか絶妙なスケジュール。長鳥での滞在時間は50分でした。

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長鳥から緑の115系(右)で再び長岡へ。
隣のホームには485系3000番台(R編成)の「北越6号」が停車中。
同じ「北越」でも、やはり撮るなら国鉄色がいいよね。
信越本線 長岡

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長岡でさらに信越線の下り・吉田行きに乗り継いで、
降り立ったのは雪原の広がる駅・・・。

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ここは信越本線の東光寺駅です。
信越本線 東光寺

長鳥1327-(1335M)-長岡13551438-(443M)-東光寺1457

続いて「北越3号」の折り返しとなる「8号」を撮るために、東光寺へ。この駅は田園地帯のど真ん中にあるような駅で、駅の南北を一直線に線路が延びています。午後は上り列車への光線状態が良好で、「8号」の撮影地として有名な場所。この日も晴天だったので、きっと先客がいることだろうと思っていたのですが、誰もおらず。そして誰も来ず。

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まずは115系(1742M)。
115系ばかり撮っていますが、この付近は列車の本数が少なくて、
115系でも来てくれるだけありがたいのです。
信越本線 東光寺

上の115系は200ミリで撮影。ちょっと迫力に欠けるか・・・と、300ミリのレンズに変更。おかげでまたしても同アングルでの試し撮りすることができずに、ぶっつけ本番。オーソドックスな編成写真ですが、こういう写真ほど案外シビアで難しいもの。ピントや露出はもちろんのこと、架線柱の影落ち、編成の入り具合など所々に気を使って、慎重にシャッターの切り位置を合わせなくてはなりません。
時刻は16時すこし前。傾き始めた日に照らされて、再び国鉄特急色が見えてきました。

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西日に照らされた「北越8号」。
本来の用途である特急運用に就いた国鉄色485系は、
直線を猛スピードで駆け抜けてゆきました。
(WB曇天モード)

こちらもいい光に恵まれました~\(^o^)/。最近は晴れていても直前に陰ったり、ゲリラ雲にヒヤヒヤさせられることが多かったのですが、この日はそんな不安はいっさい無く、久しぶりに安心して列車を迎えることができました。上下ともに大満足の「北越」撮影はこれで終了。いや~、ホントに来てよかった・・・。

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東光寺駅には桜の木が植えられています。
春に訪れると、きれいかも知れませんね~♪
信越本線 東光寺

「北越」のあと、なんと5分後には続行電があります。ここでも奇跡的に効率がイイなぁ・・・と、乗り込んでしばらくすると、EF81の貨物と離合・・・。知っていればもう少し撮影を続けたのに・・・orz。やっぱり今年こそは「貨物時刻表」を買って、ちゃんと貨物の時刻も把握しておかなくてはいけませんね。 (^^;)

東光寺1605-(442M)-長岡1625

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またしても長岡でR編成の「北越」と遭遇。これは「北越5号」。
信越本線 長岡

長岡1632-(上越1744M)-水上18331837-(752M)-高崎19391956-(高崎974M)-赤羽2133



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