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夏休み06・・・583系 急行「きたぐに」乗車記 [鉄道旅行記]

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2010.07.30~08.02
夏休み旅行記06
583系 急行「きたぐに」乗車
  

前回からの続きです。夏の休暇を利用しての鉄道旅、四国で琴電や牟岐線の撮影を堪能し、徳島からフェリーで和歌山へと渡ってきました
先に行程をバラしてしまうと、この日の夜はタイトルでもわかるように、大阪から夜行の急行列車「きたぐに」に乗る予定で、事前に寝台券も用意してあります。東京人が四国からの帰りに大阪~新潟を北陸本線回りで結ぶ「きたぐに」に乗るなんて、また随分と酔狂なルートだと思われるでしょうが、夏休み中にもう一箇所どうしても寄りたいところがありまして、そこへ行くのには「きたぐに」を利用するのが最適だったのです。それにこれは貴重な583系の寝台急行に乗れるいい機会。常に廃止の噂が絶えない「きたぐに」、乗れるときに乗っておきたいものです。

8月1日(日)
そんなわけで、和歌山港から南海の特急「サザン」に乗って大阪を目指しているのですが、ちょっと時間が早い。フェリーから接続した和歌山港18時57分発の「サザン50号」にそのまま乗り続けていると、なんばに20時02分着。「きたぐに」の大阪発は23時27分なので、三時間以上も大阪で時間を持て余すことになります

実は当初の計画では、牟岐線をもう少し撮影してから17時頃に徳島へ戻り、以降は 『徳島港1900-(南海フェリー8便)-和歌山港21052126-(南海 サザン60号)-新今宮22292236-(大阪環状線)-大阪2253』 となって、「きたぐに」への接続は絶妙のはずでした。しかし前回お伝えしたように、午後の撮影中に曇り空となってしまったため、牟岐線撮影を早め切り上げ、さらに運転し慣れない私はクルマでの所要時間に多少の不安があり、帰りはどこも寄らずにまっすぐ徳島へ戻ったところ、予定よりも一便早い16時半発のフェリーに乗れてしまったのです。でも計画通りだと、逆に接続がうまく行き過ぎてあまり余裕が無かったので、これはこれで良かったかも。
それにしても三時間は余裕がありすぎる。どこで時間を潰そうか・・・と考えていると、「サザン」は泉佐野に停車。隣のホームにはこの駅から接続する関西空港行きの普通列車があります。それを見てハッと閃いたことがあり、急遽この関西空港行きに乗り換えることにしました。それに終点の関西空港まで乗車。

和歌山港1857-(南海 サザン50号)-泉佐野19311936-(南海空港線)-関西空港1945

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南海の関西空港駅。関空のターミナルビルに直結しています。
10.8.1 南海空港線 関西空港

いったいなぜ関空なぞにやってきたのか、まさかここから空路で帰京? いえいえ、実はここでのお目当ては「シャワールーム」。この日はクルマ移動がメインだったとはいえ、田井ノ浜を歩き回ったり、薬王寺のてっぺんにある瑜祇塔へ上ったりして汗だく。しかしこの後は夜行列車にそのまま乗り込む予定なので、風呂に入ることができません。大阪駅近辺の銭湯にでも行きたいところですが、あいにく大阪の地理にそんなに詳しいわけでなく、銭湯の場所なども知らない。そこで思いついたのが、以前海外帰りに関空へ着いたときに利用したことがあるシャワールームの存在。24時間営業の国際空港である関空に、シャワールームは欠かせない設備なのです。ここでシャワーを浴び、ついでに食事もこの関空内のフードコートで採ることにします。猛暑日のこの日、できれば街に繰り出すことなく、冷房の効いた空港館内ですべてを済ませてしまおうというわけ。

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関空にある便利スペース、「KANKU LOUNGE」。

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ラウンジ内にシャワールーム発見 ♪ 利用料金は500円
誰でも利用することができるので、助かります

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食事はフードコート内の「551蓬莱」。豚まんで有名な「551」ですが、
本格中華のお味もなかなか。
ディナーセットは小皿でいろいろな種類が楽しめます。

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食事の後はフリースペースのソファーで一休み。
本屋やコンビニもあります。

シャワーでさっぱりし、食事もしっかり採れて、快適な時間潰しができました。そろそろ大阪へと向かいましょう。今度は南海ではなくJRの関西空港駅から乗車。ここから大阪までは阪和線経由の「関空快速」でダイレクトに行くことができます。つまり「きたぐに」に接続する時間の関空快速に乗れば、関空のロビーから汗をかかずに「きたぐに」のベッドへと入ることができるのです。せっかくシャワーを浴びたのだから、乗り換えや待ち時間などで、また汗をかくなんてことは極力避けたい・・・。

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223系の関空快速。関空〜大阪は約一時間。
関西空港線 関西空港

関西空港2152-(関空快速)-大阪2257

阪和線から大阪環状線へと乗り入れた関空快速は、23時前に大阪着。売店で寝酒のビールを買っていると、ちょうど乗車する「きたぐに」が11番線ホームへ入ってきました。入線時刻は23時05分。我ながらいい乗り継ぎ計画です。

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583系唯一の定期運用、急行「きたぐに」。
10.8.1 東海道本線 大阪

昭和の香りを色濃く残す、三段式寝台の夜行急行。そんなノスタルジー漂う車内へさっそく入ってみましょう。今宵の寝床は、9号車4番の・・・なんと上段。三段式寝台では、下段の方が広くて窓もあるので、下段を選ぶのが通だと言われます(パンタ下の中段などを選ぶ上級者もいますが)。もちろん私も下段を希望したのですが、既に満席。上段か中段しか残っておらず、やむなく上段にしたのです。でも三段寝台の上段は初体験の私、何気にちょっと楽しみだったりもしたのですが、細いハシゴを慎重に上ってみると・・・うわ、案外高いもんだなぁ・・・。

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上段から見下ろした、電車三段寝台の車内。

普通の通勤車両で言うところの網棚、いや、それよりももう少し高い位置に当たる上段。高所恐怖症じゃなくても、慣れるまではちょっとコワいものです。夜中に寝ぼけて落ちないだろうか・・・(^^;)。そして寝台スペースはというと・・・やはり狭い。私はそんなに大柄ではないので、長さ190センチ・幅70センチのベッドはそれほど狭く感じないのですが、高さがかなり窮屈。68センチでは起き上がることもままならなず、ハシゴから直接布団へ潜り込むような形態を取らざるをえません。おかげでせっかく買ったビールもベッドでは飲めず、仕方なくデッキに立って飲むことになりました。
さて、大阪を定時に発車した「きたぐに」。しばらくはデッキで夜の車窓風景を眺めていましたが、酒が回って眠くなり、京都手前の向日町運転所(現在の京都総合車両所)を見たら、ベッドへと入ります。これで翌朝までグッスリ・・・のはずが、思ったよりも揺れが大きくてなかなか寝付けない。やはり上段の方が揺れが大きいのかな? ここまで読むと、狭い、高い、揺れる、と、いいトコなしに聞こえる上段ですが、唯一良かった点は天井付近にある冷房ダクトが近いので涼しいこと。冷房に弱い人にはこれもマイナス面になってしまいますが、暑がりの人は上段が良いかも。
揺れに悩まされながらも、長浜停車以降の記憶がないので、結局北陸本線に入ってすぐ眠りについたようです。

・・・続きます



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