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内房線・・・183系 「新宿さざなみ」撮影記 [鉄道写真撮影記]

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2012.02.26
内房線
183系「新宿さざなみ」撮影記
  

先週末、関東のお天気はイマイチ。土曜日には583系が東海道・伊東線に入線なんていう面白いネタがあったものの、私の場合どうも天気が悪いと撮影する気力が萎えてしまうようです。それでも「一週一鉄」ってわけではありませんが、週末に少しでも「鉄分」は補給したい・・・。天気予報を見ると土曜日は一日じゅう雨ですが、日曜日は晴れのち曇り。出かけるならば日曜の方が良さそうです。そこで26日の日曜に鉄分補給と、さらに私の「もうひとつの趣味」を満たしに、ちょっと千葉の方へと出かけてみることにしました。

2月26日(日)

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早朝の中野に停車中の東京メトロ東西線05系。
東西線は文字通り東京都心を東西に横断し、
この東京・中野と千葉県の西船橋を結んでいます。
東京メトロ東西線 中野

千葉が目的地の今回ですが、私にしては珍しく中野から地下鉄・東西線でスタートです。本来、中央線沿線のウチから千葉方面へ向かう場合、中央線で御茶ノ水か東京へ出て、総武線もしくは京葉線のJRを利用するのがオーソドックスな行き方で時間も早い。では、なぜ今回に限って東西線なのか・・・。実はここでポイントとなるのがウチから「千葉県」までの料金。今旅ではJR東日本・千葉支社が期間限定で発売しているおトクきっぷ「パワフル×スマイルちば フリーパス」を使ってみようと考えています。このフリーきっぷは千葉県内のJR、小湊鉄道、いすみ鉄道、銚子電鉄が一日乗り放題で大人 1800 円(小児 900 円)という乗り鉄には嬉しい超破格値のきっぷなのですが、千葉県外では発売しておらず、これを買うには一旦千葉県内のみどりの窓口があるJR駅まで行かなくてはなりません。新宿まで定期券を持っている私の場合、新宿から最も近い(料金が安い)千葉県のJR駅となると、総武線の市川か京葉線の舞浜で、ともに380円。しかし定期で下車できる中野から東西線を使うと、西船橋へは300円で行くことができます。たった80円の差ですが、こういうのはゲーム感覚で少しでも安いルートが見つかると嬉しいもの。ひょっとしたら都営新宿線や京成などをうまく使うと、もっといいルートが見つかるかもしれません(都営は高いか・・・^^;)。それに市川や舞浜でわざわざ一旦下車するよりも、西船橋なら乗り換えついでに買うって考え方もできるので、気分的にその方がいい(私的には)。

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これが「パワフル×スマイルちば フリーパス」。
この券面の区間が載り放題で1800円とはスゴイ。
西船橋からだと、木更津を往復するだけで
元(片道950円)が取れちゃいます。。。

中野0513-(東西線A515S)-西船橋0602~0617-(総武508B)-千葉0640

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千葉ではこんな珍客と遭遇。
伊豆急2100系「黒船電車」使用の
臨時特急「河津桜」号(千葉~伊豆急下田)。
千葉入線の記録に房総色211系とのツーショットを。
総武本線 千葉

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私が乗るのはこちらの内房線。
209系には「内房線・久留里線 開業100周年」の
記念マークが掲げられていました。
総武本線 千葉

前置きが長くなりましたが、西船橋で購入したフリーパスを持って千葉から乗り込んだのは、内房線。内房線という事は五井から小湊鉄道か、はたまた木更津から久留里線か・・・と期待させてしまいそうですが、そのどちらも素通りして南下。千葉から一時間ちょっと揺られて、下車したのは上総湊。

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木更津で見かけた久留里線のキハ30。
車庫では二両のキハ30がお休みしていました。
一両は運用に入っているのかな・・・?
内房線 木更津(車窓から)

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木造瓦屋根で、いかにも房総っぽい雰囲気の上総湊駅。
内房線 上総湊

千葉0657-(内房135M)-上総湊0808

東京湾沿いを走る内房線、しかし海と列車を絡めて撮れる撮影地は意外と少ない。そんななかで、この上総湊周辺には海が臨める好撮影地が点在しています(有名な東京湾越しの富士山ポイントには、最近防風柵が設置されてしまったらしいケド・・・(´・ω・`) )。とくに駅の南側(竹岡方)にある湊川橋梁が有名で、河口付近にかかる鉄橋の奥に東京湾が広がる素晴らしいロケーション。ここで青い海をバックに鉄橋を渡る列車を撮ろうと考えていたのですが・・・

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ガーダーとトラスを組み合わせた、
湊川橋梁を渡るE257系特急「さざなみ」。
橋の向こうには東京湾が広がるのですが・・・
内房線 上総湊-竹岡

ど~んぐ~もり~ (´д`;)トホホ。
天気予報では前日の雨雲は抜けて、午前中は晴れるような事を言っていたんだけどなぁ・・・。前回のONE-shotでお見せした「カシオペア」のように狙い通りの天候に恵まれる時もあれば、こんな日もあるって事ですよね。まあ、東西線が地下から顔を出した時点で厚い雲に覆われていたので、晴れるのは難しいかと半ば諦めてはいましたが・・・。それでもココまで来たのには、撮りたいものがあったからです。それは国鉄色183系で運転される、特急「新宿さざなみ」。

かつては国鉄形の183系が使用されていた、内房線の特急「さざなみ」。現在では先に撮ったE257系やE255系へ置き換えわっており、本来は新宿を発着する「新宿さざなみ」も同様なのですが、なぜかこの2月運転分の「新宿さざなみ」は183系で設定されています。はじめは209系のヘッドマークにもあったように「内房線100周年」絡みのイベントみたいなものなのかと思ったのですが、どうやら従来車両の工場入場の関係で車両が不足し、183系に白羽の矢が立てられたみたい。いずれにせよ、久々に運転される懐かしい183系の「さざなみ」を内房線らしい海バックで撮りたかったのです。しかし、この寒々しい天気・・・。そこで、ここは思い切って海や空を入れずに、海側の丘から俯瞰で町並みを背景に狙ってみる事にしました。

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特急「新宿さざなみ」として内房線に帰ってきた国鉄色183系。
グリーン車無しのモノクラス短編成ですが、
その走りはかつての房総特急を彷彿とさせてくれました。
内房線 上総湊-竹岡

橋の部分をアップにして列車中心に撮るか、町や山並みまで入れるか悩んだ末、後者を選んだのですが・・・ちょっと列車が小さかったかも。それにしても、これだとあまり内房線らしくない情景ですね (^^;)。「新宿さざなみ」としての代走はこれで終わってしまったけれど、183系は団体臨時などでもちょくちょく内房線に顔を出しているので、海バックは折りをみてリベンジしたいところです。

上総湊1107-(159M)-浜金谷1118

撮影を終えて上総湊の駅へ戻ってきました。せっかくなのでお昼ゴハンにはおいしい地元の魚料理でも・・・と思って駅近辺を探すも、めぼしい店は見当たらず。ならばと、上総湊の二つ先で東京湾フェリーの発着地である浜金谷まで行ってみましたが、やはりコレと言ったお店に当たらない(・・・というより、美味しそうなお店はあるにはあるけれど、新鮮な魚介類はあまり安くない)。結局、駅前食堂でカツ丼を食べて引き上げます。どうも天気同様にお寒い旅だなぁ・・・。

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車窓に映る東京湾の海景色も、曇り空ではパッとしません。
内房線 竹岡-浜金谷(車窓から)

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鋸山がそびえ立つ浜金谷。
晴れた日に鋸山のてっぺんから
内房線を俯瞰撮影してみたいものです。
内房線 浜金谷

次に浜金谷から乗ったのは千葉行きの上り列車。まだ昼ごろだし、今度こそ小湊か久留里へ転戦・・・ではなく、私が向かったのは蘇我。蘇我は内房線、外房線、京葉線、そしてマニアックなところでは京葉工業地域を走る京葉臨海鉄道(貨物線)が集まるジャンクション駅。しかし、私がここを訪れた理由は他にあります。それは冒頭に書いた「もうひとつの趣味」を楽しむため。実はコレがあったからこそ、曇り空でも千葉まで来たと言ってもいいかもしれません。

浜金谷1149-(174M)-蘇我1258

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蘇我に到着した209系。この駅の階段は黄色い。
そして「WIN BY ALL!」の文字・・・。
外房線 蘇我

そのもうひとつの趣味というのが、サッカー観戦。(この先は非鉄の記事が続きますm(_ _)m)そう、この蘇我は私が応援するJリーグチーム「ジェフユナイテッド市原・千葉(ジェフ千葉)」のホームスタジアム(フクダ電子アリーナ=フクアリ)最寄り駅なのです。

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蘇我駅から徒歩10分ほどのところにある
ジェフのホームスタジアム「フクアリ」。

この日フクアリで開催されるのは、Jリーグ・プレシーズンマッチ、ジェフ千葉VS柏レイソルのいわゆる「千葉ダービー・マッチ」。プレシーズンマッチ(PSM)とは野球で言うところのオープン戦ですが、今やJ2の地位に甘んじているジェフにとって、J1チームと対戦できる貴重な機会。しかも相手は昨シーズンのJ1王者・柏レイソルです。J2中位のジェフでは王者のレイソルにまったく歯が立たないかも知れない。でも、今のジェフがJ1王者にどれだけの事ができるのか見てみたいところ。ちなみに、このブログで何度か書いているように私はレイソルの本拠地である柏育ち。それなのにどうしてレイソルではなく、ジェフサポなの・・・? と、よく聞かれます。答えは単純で、ジェフの運営母体がJR東日本(+古河電工=JEFはJR East とFurukawaの頭文字)、つまり私は鉄だからジェフサポなのです(^^;)。Jリーグが始まった頃はそんなふざけた理由でサポーターになったのでしたが、20年も応援していると自然に愛着が湧くもの。オシム時代の強豪と呼ばれた頃は嬉しかったし、J2降格のときは涙した。さらに昨年のレイソル優勝では、地元チーム優勝の嬉しさよりも、同じ千葉のライバルチームが先に優勝したことが悔しかった・・・。毎試合見に行っているってほど熱狂的なサポではないのですが、いちおうJリーグ初年度からずっとジェフを応援し続けています。

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一週間後のリーグ開幕が待ちきれないサポーターが集結!
なんとPSMながら、この日の観客は14000人強!
このサポの応援は、フクアリでやるJ2の他チームにとって
脅威となることでしょう。

そして、もうひとつこの試合で注目したいのが、実に12シーズンぶりにガンバ大阪から戻ってきた山口 智 選手(以下、選手略)。強豪ガンバで不動のセンターバックを確立していた智の加入は、ジェフにとって大きなプラスとなるはず。それ以上に私はこの選手のいぶし銀的なプレースタイルが好きで、ガンバに移籍しても個人的には応援していた選手でした。高校生Jリーガーとしてジェフでデビューした智が、ガンバで大きな経験を積み、ベテラン選手としてジェフに帰ってきてくれたのは本当に嬉しくて、心強い

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今回の試合観戦で久々に引っ張りだした初期ユニ。
ここには以前にもらった智のサインがあります。

んで、試合の方はと言えば・・・
明らかに本調子ではないレイソル相手に、動きの悪くないジェフ。贔屓目に見えるかも知れないけれど、
決定機は何度もありました(PA内からドフリーで打って、クロスバーを叩くって・・・どうよ (-'-;) )。しかし、結果は54分にレイソル・工藤選手に決められて0-1の廃線・・もとい敗戦。本調子でなくてもキッチリ勝つレイソル、押せ押せでも点が取れないジェフ・・・その決定力の差がはっきりと見えたようなゲームでした。サッカーは90分の中で必ずいい流れと悪い流れの時間が来ます。もちろんいい流れの時に点を取るのは大事だけれど、悪い流れの時にいかにして持ちこたえられるかというのも勝負の分かれ目になるもの。この試合でもいい流れだったジェフが主力のひとりである米倉選手の負傷交代によって流れが切れ、直後にミスから失点してしまいました。今年のジェフのスローガンは「奪還×脱甘 DAKKAN」。技術よりも精神力の甘さを克服しなければ、J1への道は見えて来ない・・・と、厳しい書き方をしましたが、試合の節々には前へ前への意識や気迫も感じられたし、J1王者相手に0-1の惜敗は上出来かもしれません(PSMだけどね)。注目の智も、やはり彼がいるとディフェンスに安定感を感じられました。あとは・・・頼むからみんなケガだけはしないでくれ~。決して選手層が厚いわけではないジェフにとって、ひとりでも欠けるのはとてもイタイ( って、この試合で途中交代した米倉は、左足腓骨骨折で全治約2ヵ月半・・・(TT))。J2も3シーズン目、今季こそJ1昇格・・・いや、J2優勝を目指して「WIN BY ALL!」

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サッカー専用スタジアムのフクアリはとても見やすい。
車窓を眺めながら、まったりと一杯もいいけれど、
スタンドでの熱い声援を送りながらの一杯もたまりません!!


蘇我1626-(京葉快速1626A)-南船橋1650~1703-(1704E)-西船橋1708~1711-(東西線B1652TR)-中野1753

今回は鉄道の撮影記というよりは、「千葉ダービー・サッカー観戦記」といった感じになってしまいました(笑)。せっかくの「パワフル×スマイルちば フリーパス」をあまり活用していないようにも見えますが、それでも西船橋→上総湊 1280円、上総湊→浜金谷 190円、浜金谷→蘇我 1110円、蘇我→西船橋 400円で、普通乗車券だと2980円。1000円以上も得をした計算になります。この「パワフル×スマイルちば フリーパス」の利用期間は3月11日までの土休日および3月17日~31日の毎日。もう一回くらいコレを使って、今度こそ小湊やいすみ、銚電などを訪ねてみたいですね



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ONE-shot 83 8009レ 定通! [PICK UP ONE-shot]

PICK UP ONE-shot 83 8009レ 定通!
 
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日曜日は同僚の結婚披露宴に参列で、非鉄のつもりでした。
しかし、
新郎新婦、二人の門出を祝うかのように
この日は一日中ドッピーカンの快晴。
青空に放たれたブーケを眺めていたら、
つい鉄心が疼いてしまいました。
式の終了後、渋谷から湘南新宿ラインに飛び乗って
向かったのはヒガハス。

日没間近の田園地帯に集まった20人ほどの同士。
その狙いは、夕陽に照らされてギラリと光る、
寝台特急「カシオペア」の姿です。
陽の傾き具合で、このヒガハスでは初秋と晩冬の
わずかな期間にだけ見られる「カシオペア・ギラリ」。
晴天という天候条件はもちろんの事、
列車自体も「定時通過」が大前提。
少しでも遅れれば陽は沈んでしまいます。
最近は頻発している地震の影響などで遅れる事も多く、
実際にこの日も三時頃に大きな揺れを感じました。
果たして定刻通りに来てくれるのか・・・
固唾をのんで線路を見つめるギャラリーたち。
やがてその静寂を打ち破るように、傍らの踏切が鳴りだします。
・・・来た!「カシオペア」!!
  
12.2.19 東北本線 東大宮-蓮田


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ONE-shot 82 お昼休みのLAST RUN [PICK UP ONE-shot]

PICK UP ONE-shot 82 お昼休みの「LAST RUN」
 
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来月のダイヤ改正(3/17)を前に引退する、
東海道新幹線の初代「のぞみ」形車両300系。
その活躍もついにひと月を切り、
ラストランに向けた特別装飾が車体に施されました。
 
私もこの300系最後の晴れ姿を記録したい。
しかし、装飾編成が運転される日は
3月に設定されている団体臨時列車以外、すべて平日の金曜日
(装飾編成運転日:「臨時のぞみ」2/17・24・3/16、「団臨」3/3・10)
週末休みの会社員である私には
なかなか撮りづらいスケジュールです。
これは来月の団臨まで撮影はお預けか・・・
などと思いながら時刻表をよく見ると、
装飾編成が使われる「のぞみ343号」の東京発は12時20分。
ちょうどお昼休み時間に重なっています。
そこで、なんとか昼休みに会社を抜け出し、
都内の近場で「装飾300系」の撮影を試みてみました。

晴天の正午過ぎは光線状態が厳しく、
ロゴのあるサイドに露出を合わせたら顔が白飛びしちゃいましたが、
やっぱり300系はシャープな先頭部のサイドビューがカッコイイですね。
   
12.2.17 東海道新幹線 品川-東京


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高崎線・・・185系 特急「あかぎ」撮影記 [鉄道写真撮影記]

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2012.02.11
高崎線
185系 特急「あかぎ」
「ゴサゴ」展示会 撮影記
  

かつて東京発着のブルトレ牽引機として活躍し、ファンに絶大な人気を誇った名機・EF65P形。そのなかでも535号機は08年の引退後も美しい状態を維持して保管されており、その生誕45周年を記念した展示・撮影会が大宮の車両所で行われることになりました。今や本線上を(自力で)走ることができず、なかなかその姿を拝むことができない「ゴサゴ(=535)」。こういう展示会のような機会を大事にしたいと思い、私も大宮へ足を運んでみることにしました。展示会は午前10時からの予定。でもその前に、最近ちょっと気になっていた列車の撮影をしてから向かうことにします。その列車とは高崎線を走る特急「あかぎ」。「あかぎ」は両毛線の前橋・上越線の渋川と首都圏の上野・新宿を高崎線経由で結ぶ特急列車。朝に上り、夕方から夜に下りが運転されており、観光客向けというよりは埼玉北部や群馬への通勤ライナーといった意味合いが濃い、比較的地味な特急です。そんな「あかぎ」、このブログで取り上げるということは廃止に・・・? な~んて思われてしまうかもしれませんが(もう、すっかり葬式鉄化・・・汗)、今春の改正で多少の運転区間や編成の変更(渋川発着の廃止・14両から7両へ)はあるものの、列車自体の廃止や使用車両の変更などはありません。でもこの「あかぎ」は国鉄形の185系が使われており、撮り鉄的になかなか面白い列車なのです。

2月11日(土・祝)
大宮で行われる車両展示会へ行く道すがら、ついでに撮るつもりでいた特急「あかぎ」。はじめは近場の東十条や南浦和付近か、せいぜい上尾あたりで撮れればいいかと考えていたのですが、せっかくならスッキリしたところで、なおかつ光線状態もいいことに越したことは無い・・・などと思いはじめ、結局こんなところまで来てしまいました。

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高崎線を下車したのは岡部。
高崎線 岡部

新宿0728-(埼京757K)-赤羽0742~0748-(高崎839M)-岡部0858

大宮から高崎線で一時間近くもかかる岡部。もう「ついで」の域を超えています。おかげで休日は三本ある上り「あかぎ」のうち、最初の「4号」は途中ですれ違ってしまいました。改正後は土休日運転分が14両編成から7両編成に短編成化されてしまう「あかぎ」。14連で運転されている現状の「4号」は、しっかりと撮っておきたかったところでしたが・・・仕方ありません。さらに次に来る「6号」も通過時刻が迫っているので、お目当ての撮影地へと急ぎます。試し撮りする普通列車も無く、撮影地に着いて最初にやってきたのが「あかぎ6号」。

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遠くに上州の山々を望む高台のポイントで待っていると、
重いモーター音を響かせて現れたのは湘南色の185系。
高崎線 岡部-深谷

とくに狙っていたわけではないのですが、「6号」は湘南色のOM03編成が先頭でした。特急「草津」の運転開始50周年を記念して、当時の80系を模した湘南色へ無理矢理に塗り替えられたOM03。その姿を初めて見たときは腹を抱えて笑うほどおかしな電車だったのに、登場から一年半が経ち、今ではすっかり見慣れてしまいました・・・う~ん、慣れってコワい。ここでの湘南色「あかぎ」は予想外のサプライズでしたが、このようなイベント塗装はいつ元に戻されるか解らないので、撮れたことは素直に喜ぶべきかも。ちなみに湘南色は前寄りの7両だけで、後ろの7両は現行色(タイトル写真の「草津」と同様)。改正後は貴重になる14連の長編成を引きのある場所から撮ってみたくて高台にあるこの撮影地を選んだのですが、湘南色のインパクトが強くて後ろの7両があまり目立ちませんでしたね・・・。次の「8号」は10連。今の「6号」より短いし、同じ場所から撮っても面白くないので、今度は線路端から狙ってみることに。そしてこの「8号」こそが今回の大本命でした。

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眩しい日の光を浴びた復刻国鉄色の185系が高崎線を快走!
高崎線 岡部-深谷

晴天順光でA8の「あかぎ」が撮れた~ヽ(^◇^*)/  国鉄復刻色のA8編成を撮るのは昨年末の伊豆急で撮った「踊り子」以来二度目。実は同じ185系の「あかぎ」でも、上野行きの「4号」や「6号」(平日のみ運転の「2号」「10号」も)には大宮に所属する車両(7連のOM編成)が、そして新宿行きのこの「8号」には田町に所属する車両(10連のA編成)が使われています。そして田町に所属する185系A編成のなかには特急「踊り子」運転開始30周年を記念して、デビュー当時の斜めライン/// を復刻したA8編成も含まれており、運がよければこのように復刻色の「あかぎ」を見ることができるのです。運がよければ・・・なんて書きましたが、実は私はこの「8号」の運用に繋がる前日の「あかぎ7号(新宿→前橋)」にA8が入ったという目撃情報をたまたま見ることができたので、この日の「8号」にA8が入ることはあらかじめ知っていたのでした。湘南色と///、同じ記念の復刻色でも、やはり185系には///のほうがしっくりきます(贅沢を言えば「あかぎ」には横帯の「リレー号」塗装がいちばん似合うんですけどね)。ともあれ、好条件でA8「あかぎ」が撮れたのだから、ここまで来た甲斐があったというものです。

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「あかぎ」を撮り終えて撤収しようとしたら
EF210-108に牽引されたタンク貨物(4078レ)が見えてきたので、
青空を大きく入れて撮影。でもケーブルがかなり目立ちます・・・(^^;)

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岡部駅ではEF64 1003の貨物(3094レ)が入換中。
一連の入換え作業には何人かの同業者がカメラを向けていました。
やっぱりEF64は人気が高いのですね。
高崎線 岡部

岡部駅へと戻り、次に向かうのは当初の目的だった大宮車両所で行われているゴサゴの展示会。すでに岡部を出た時点で開門の10時をまわっており、会場到着は11時半頃になりそう。ひょっとしたらもう大混雑で入場制限が行われているかも知れないな・・・と思いつつ、高崎線で大宮へ。

岡部1022-(882M)-大宮1116

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大宮車両所の北門付近に鎮座しているのは
青大将色EF58 154とEF15 168の前頭部。
EF58はまだしも、デッキの無いEF15の姿はちょっとオマヌケ・・・。
大宮車両所付近

大宮駅から大宮車両所までは徒歩で10分ほど。沿道にはカメラバッグを提げた同業者の姿が多いものの行列などは無く、拍子抜けするほどすんなりと入場することができました。これなら毎年5月頃に行われている一般公開イベント「おおみや鉄道ふれあいフェア」の方がよっぽど人が多い。やはりメインがゴサゴ一機だけじゃそんなに集まらないのか・・・と思いきや、展示会場となる工場の主棟に入ると、そこには溢れんばかりのファンで熱気ムンムン!

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EF65 535を取り囲む、大勢のファン。
あらためてゴサゴの人気の高さが伺えます。
大宮車両所

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順番に撮影場所が空くのを待って、なんとか一枚。
このときは寝台特急「瀬戸」のマークが掲げられていました。
EF65Pの「瀬戸」・・・うーん、シブい!

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ヘッドマークは時間によって取り替えられます。
やっぱり「富士」や「さくら」が見たかったけれど、
私が着いたときにはもう終わっちゃっていました・・・(´・ω・`
)
それにしても、ここにある寝台列車のほとん

(というか、臨時化される「日本海」以外すべて)

今や過去帳入りしてしまったのですね。寂し・・・。

写真を撮る角度的に一番人気が高いのは7:3アングルのきれいな形式写真が撮れるあたりで、そこは超~カオス。しかも時間帯によってヘッドマークが変わるため、一向に人が入れ替わらないのです。これではラチがあかないと7:3を撮るのは諦めて、正面気味や広角で仰ぐようなアングルで撮影を試みます。それでも今回の展示会は珍しく棟内で行われたので、ブルトレ牽引を控えた出庫前のような雰囲気になって、なかなかいい感じ~♪

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「瀬戸」と同時刻の反対側(①エンド側)は「あさかぜ」マーク。
白い「あさかぜ」マークは特急色によく映えます

長編成の20系客車などを牽かせたいものですねぇ・・・(´~`)

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広角レンズで秀逸なサイドの塗り分けを強調。
区名札には名門・東京機関区を現す「東」の札が・・・。
ヘッドマークは「あかつき」に変わっています。

ゴサゴの周りにできた人垣は絶えることがありません。私は全部のマークを撮ろうとは思わず、一枚でもきれいなゴサゴが撮れればそれでよかったので、「瀬戸」「あさかぜ」「あかつき」の三種類が撮れただけでじゅうぶん満足し、ゴサゴから離れます。あとはそれ以外に展示されていた車両なども少し見て回りましょう。

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屋外で展示されたEF65 1041。こちらもすでに引退して保留車扱い。
デカパン特急色のPFには「あけぼの」マークが似合います。

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検査入場中のEF64 1025
数を減らしているロクヨン、こんなシーンも貴重なものになるかも・・・。

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分解整備中でバラバラなのはDE10 1189と1728の二機。

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鉄道模型コーナーにさりげなく展示されていたのは、
EF58 60のナンバープレート!
そういえば昔、大宮で解体された60の写真を雑誌で見て、
衝撃を受けたものでしたっけ・・・。

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会場内で販売されていたEF65 535の記念弁当。
幕の内タイプ(1000円)と牛肉太巻き(500円)の二種類がありましたが、
手軽に食べられる太巻きをチョイス。
この太巻き、値段の割りにボリューム満点でとても美味しい!
よく見たら山形・米沢の老舗駅弁屋「松川弁当店」謹製でした。
でも米沢駅の牛肉太巻きは950円もするんだよなぁ・・・。
この展示会だけの特別価格?まさに「太」っ腹!
(実際の米沢で売られているものと比べると量が少なめですが)
☆☆☆☆・

引退から四年もの月日が経ちながらも、美しい状態を保持し続けるゴサゴ。そしてその姿をひと目見ようと集まった多くのファンたち。現役を引退した機関車がその後に生誕45周年のイベントを行うなんてことが今までにあったでしょうか。ATS-PFとデジタル無線導入のあおりを受けて、走ることができなくなってしまったゴサゴですが(車齢の高かった同機には、首都圏走行に必要なこの新型の保安機器が搭載されなかった)、今でもこれだけの人たちに愛されている同機は幸せなのかも知れませんね。

大宮1330-(湘南新宿ライン3150Y)-新宿1359

 

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四年前、ラストランで「惜別」マークを掲げたEF65 535。
当時から貨物の運用には疎かった私ですが、
たまたま当日に別の撮影地でご一緒した方から
「ゴサゴがヘッドマークを付けて高崎線を上がっている!」
と教えていただき

東京貨物ターミナルに近い南武線・浜川崎支線へ先回り。
編成写真がきれいに撮れる川崎新町

すでに満員御礼状態だったので
隣駅の八丁畷で正面気味に捕らえたのでした。
08.03.29 南武線 八丁畷



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ONE-shot 81 Penguin's Valentine [PICK UP ONE-shot]

PICK UP ONE-shot 81 Penguin's Valentine
 
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本当は週末の鉄道撮影記を紹介しようと思っていたのですが、急遽変更!
 
現在ウチの部署は男ばかりで構成され、
バレンタイン・デーなどとはまったくの無縁。
そんな寂しい状況を見兼ねてか
隣部署の後輩(♀)が今日(13日)
チョコレートケーキを差し入れしてくれました。
そのケーキの箱を開けてビックリ!
なんとそこにいたのは、
JR東日本のICカード「Suica」のキャラクター
通称「Suicaペンギン」の顔をかたどったケーキ!
人気のSuicaペンギンに
いろんなグッズがあるのは知っていましたが、
まさかケーキにまでなっていたとは・・・。
気になるそのお味は、ビターなショコラムースに
甘酸っぱいフランボワーズのジャムが入った
カワイイ見た目にそぐわない、ちょっとオトナのケーキでした。
  
あれ? でも、いつからバレンタインは2/13になったんだ?
「賞味期限が今日までだし、義理だから別に13日でもいいじゃない。」
・・・
M部のTさん、シャレたバレンタインチョコをありがとう
ギリでもすごく嬉しいよ。。。(TT)
 
12.2.13 オフィスにて。
 
 
*この「Suicaペンギン」ケーキ、ネットで調べてみたら、
池袋のホテルメトロポリタン( http://www.metropolitan.jp/index.html )
で限定販売されているとの事です。


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御殿場線・小田急・・・リベンジ!「あさぎり」撮影記 [鉄道写真撮影記]

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2012.02.04
御殿場線・小田急
リベンジ!(`・ω・´)
富士山バック「あさぎり」 撮影
  

気がつけば、早くも二月。数多くの列車や車両が引退してしまうダイヤ改正(3/17)が刻一刻と迫ってきています。そんな引退が近づいている車両のひとつが、小田急線と御殿場線を直通する特急「あさぎり」に使用されているJR371系と小田急20000形「RSE」。「あさぎり」という列車自体が消えるわけではありませんが、ダイヤ改正を期に新型車両(小田急60000形「MSE」)への置き換えが決定しています。私はこの引退間近の現行「あさぎり」撮影を先月にトライ。せっかくならば富士山の裾野を走る「あさぎり」らしい写真を残したいと思い、御殿場まで出かけたものの、富士山は雲に覆われてほとんど見えず、しかも列車まで流れてきた雲に陰られるという大撃沈に終わりました・・・ (´;ω;`)。前回も書いているように、天気予報ではなかなか富士山にまとわりつく薄い雲までは把握できず、たとえ「晴れ」予報でも山頂までスッキリ見えるかどうかは運次第といっても過言ではないのです。見えるかどうか解らない富士山を求めて、御殿場までもう一度行くのはリスクが大きい。一度失敗したことで弱腰にもなっていました。でも、このまま撮れずに終わってしまうのは、やっぱり悔しい。もう一度、もう一度だけ晴天予報の日にトライしてみるか・・・。そんなことを考えていた先週一週間ですが、日本列島はすっぽりと強い寒気に覆われて、東北、北陸の大雪はもとより、名古屋や静岡でも雪になるという大荒れの天気となりました。しかし週末には寒気が弱まり、久しぶりに高気圧が張り出す予報。大荒れの直後はたいてい穏やかな晴天になるものです。前日よりも気温が高めというところがちょっと気がかりですが、この晴れ予報に賭けて、もういちど富士山バックの「あさぎり」にトライすべく御殿場へと向かうことにしました。

2月4日(土)
前回に訪れた時は「青春18きっぷ」を使ったため、東京駅から東海道線でスタートし、国府津で御殿場線へと入りましたが、今回は小田急線で御殿場線との乗換駅・新松田へと向かいます。実はウチから御殿場へ行くには、この小田急経由の方が早くて料金も安いのです(ちなみに新宿~御殿場で料金を比べてみると、JRのみ利用(新宿-(中央)-東京-(東海道)-国府津-(御殿場)-御殿場)で片道1890円。小田急経由(新宿-(小田急)-新松田…松田-(御殿場)-御殿場)だと片道1230円(小田急750円+JR480円)。「青春18」一回分は2300円計算なので、往復を考えると「青春18」利用がちょっとだけ安くなります。 *2/8追記・・・コメント蘭に小田急が発売している「御殿場往復割引きっぷ」を使うと、新宿~御殿場1970円で往復できるというおトク情報を寄せていただきました
コメントしていただいたgardenwalkerさん、ありがとうございます m(_ _)m。恥ずかしながら、私はこのおトクきっぷの存在を知りませんでした・・・(汗))。

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日中は賑やかな小田急・新宿駅も、早朝は人影まばら。
3000形の急行が特急用の②番ホームで発車を待っています。
小田急小田原線 新宿

朝イチの急行・小田原行きに乗車。土曜早朝の下り列車なので空いているかと思いきや、車内にはオール明けと見られるサラリーマンの他、ハイキング客や釣り人など様々な人種で結構な混雑ぶり。とくに最近流行の「山ガール」の姿が多く目立ちます。丹沢や大山、箱根など沿線に手軽な山歩きを楽しめるスポットが多い小田急線。かつてはハイキング・登山客向けの臨時急行を通勤型車両で走らせていましたが、いまこそ汎用性のある「EXE」や「MSE」を使って週末の早朝に「ホリデー特急」などを設定したら、案外利用客が多そうなのに・・・などと、思ってしまいます。

列車が新宿を出てちょうど一時間がたったころ、車窓にはそんな丹沢の山々がきれいに見えてきました。空は雲ひとつない快晴。しかしまだ安心はできません。

新宿0531-(小田急・急行)-新松田0650

急行電車は定刻どおりに新松田着。と、同時に何人かの客が小走りに改札へ向かい、私も急いでその後に続きます。実はこの新松田での乗り換え時間がわずか3分しかないのです。ふつうの駅ならば3分もあればじゅうぶんに乗り換え可能なのですが、この小田急・新松田と御殿場線・松田は少し離れていて、一旦小田急の改札を出て駅前の通りを横断し、JRの改札へ入らなくてはなりません。その間は歩いてちょうど3分といったところ。なので少し早歩きすれば間に合うのですが、やはり気が逸ります。

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御殿場線ホームへ上がったとき、ちょうど列車が入ってきました。
前回に国府津から乗ったのと同じ、211系+313系の2529M。
そして松田のホームからはきれいな富士山の姿が・・・!
御殿場線 松田

無事に乗り換えを済ませてホッと一息。313系のクロスシートに腰を下ろして車窓に目をやると、そこには朝日を浴びた富士山がくっきりと映し出されています(タイトル写真:東山北付近の車窓)。これなら大丈夫? いや、前回も御殿場線の車窓から駿河小山まではきれいに富士山が見えていたのです。なのにあの結果・・・撮影地に着いて「あさぎり」が通過するまでは安心できない。すっかり疑心暗鬼です (^^;)。カーブの多い御殿場線。列車は左に右に富士山を望みながら、御殿場に到着。

松田0653-(御殿場2529M)-御殿場0723

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ひと月前にも来た御殿場駅。
今回は前回とは反対側の箱根乙女口から歩くことに。
ちなみに前回紹介したD52は富士登山口側に保存されています。
御殿場線 御殿場

前回来たときは、この御殿場駅を出た時点で雲行きが怪しくなってきたのですが、今回は不安視するような雲はまったく見当たらず、真っ青な空をキープしています。もうここまでくれば富士山が隠れてしまう事は無いでしょう。しかし私にはもうひとつの不安がありました。それは撮影場所の問題。晴天の富士山を待ちわびていたのは当然の事ながら私だけではありません。前回の曇天でさえ20人の同業者が集まったお立ち台ポイント。果たして今回はと言えば・・・その倍の40人、いや50人は集まっています。撮影地はまさに三脚・脚立の林状態。もうフツーに三脚を立てて撮れるようなところは残っておらず、大きな三脚と三脚の隙間から狙う形になります。それでも固定したアングルが見つけられただけありがたく、中には通過直前になってもアングルが定まらずに右往左往する輩も見受けられました。そして迎えた371系「あさぎり2号」の通過時刻・・・。

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雲ひとつない青空のもと、雄大な富士山を背に走る371系。
これぞ、特急「あさぎり」を象徴とするシーンです。
御殿場線 御殿場-足柄

富士山バックの371系が撮れた~ヾ(≧∇≦*)〃ヾ(*≧∇≦)〃 もう感無量です。そして、続く「RSE」の「あさぎり1号」も・・・。

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富士山をバックに走る「RSE」。
この「RSE」には小田急から富士急への譲渡話が
持ち上がっているそうで、実現すると面白いですね。
今度は別の角度から富士山が見られるようになるかも?
御殿場線 御殿場-足柄(後追い)

「RSE・あさぎり」も無事に富士山バックで撮ることができました~ヽ(^◇^*)/ 。前回撮ったべストポジションよりも正面気味だとか、側溝工事のトラックが入っちゃったとか、富士山の雪がかなり多めとか・・・もう、そんな贅沢は言えません。引退間際の土壇場にこの好条件で撮れた事に大満足。なんとか前回のリベンジを果たす事ができました。せっかくならもう少しここで撮影を続けようかと考えたのですが、この富士山が見えている好条件で、私には別に行ってみたかった撮影地がもう一カ所ありました。まだ多くの同業者が残り「あさぎり」通過の余韻が冷めやらぬ撮影地をあとにして、再び御殿場駅へ。

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御殿場駅に戻ると、こんな車両が入ってきました。
117系の快速「富士山トレイン117」。
御殿場線で117系が見られるとは、ちょっとビックリ。
117系の入線実績ではこれが最東になるのかな・・・?
できれば富士山バックで撮ってみたかったところです。
御殿場線 御殿場

御殿場1027-(2542G)-松田1101

御殿場線の上り列車で、朝に乗り換えた松田まで戻ってきました。しかしすぐに小田急線へ乗り換えるのではなく、JRの改札を出てから、しばらく小田急線の線路沿いを小田原方面へと歩みを進めます。やってきたのは小田急線・新松田~開成の間に架かる酒匂川橋梁。今度はここで小田急線の列車を狙ってみることにしました。今春のダイヤ改正ではJRだけでなく、この小田急からもいくつかの車両が引退する事になっており、それらが撮れればいいな・・・と思いながらカメラを構えると、さっそく現れたのは先ほど御殿場線でも撮った20000形「RSE」。

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「RSE」は御殿場線直通「あさぎり」の他、
小田急線内の「はこね」などにも運用されています。
この列車は箱根湯本行きの「はこね15号」。
小田急小田原線 開成-新松田(後追い)

「あさぎり」からの撤退だけでなく、車両自体が引退してしまう「RSE」。そのいちばんの特徴である中間のダブルデッカーが解りやすいアングルで撮る事ができました。この酒匂川橋梁は小田急線と富士山を絡める事ができる有名撮影地。御殿場のように富士山がドーンと入るような場所ではありませんが、ちょこっと頭だけ覗かせている富士山のおくゆかしさがいかにも小田急沿線ぽくって、私的にけっこう好みのポジションだったりします。

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土手に腰掛けて列車を見つめる親子。
走ってゆくのは青いロマンスカーこと60000形「MSE」です。

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「RSE・はこね」通過の15分後、次にやってきたのは
リバイバル・カラーの7000形「LSE」!
やっぱり小田急ロマンスカーと言えばこの色です!

「RSE」に「MSE」、そして「LSE」と、次々にいろんなロマンスカーが来る小田急線での撮影は楽しい。とくに旧塗装の「リバイバル・LSE」が撮れたときには、まさに キタ━(゚∀゚)━!! って喜んだのですが、帰ってから小田急のHPを見てみると、なんと今後「LSE」は、すべてこの旧塗装に塗り戻されることになったらしい(現在三本ある「LSE」のうち一本が旧塗装となり、一本は廃車に。つまり現・旧塗装編成と合わせて、旧塗装の二本体制になるとのこと)。今改正では動きが無いと思われていた「LSE」、ここにきてまさかの現行塗装が見納めとなる事態になりました。

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・・・と、いうわけで、
一気に注目度が上がった現行色ワインレッドの「LSE」。
この色もキライじゃないけれど、ちょっと軽い気がします。

撮影時にはこの塗装変更のニュースをまだ知らなかった私。たまたまこの日の「はこね19号」にはワインレッドの「LSE」が入っていたので、ウマい具合に記録する事ができました。しかしこの頃から次第に富士山の山頂付近に雲がかかり始めてきて、まるで富士山に毛が生えたような状態に。なので河原まで下りて、富士山よりも川の流れを目立たせたアングルにしてみました。

7012.jpg

「はこね21号」は10000形「HiSE」。
その名の通りハイデッカーが特徴の「HiSE」ですが、
逆にその構造がアダとなり、バリアフリーに対応できず、
こちらも引退する事に・・・。

似たようなワインレッドの「LSE」と「HiSE」を同じアングルで撮ってしまった事に反省・・・。そして気がつけば、背景の富士山にはさらに雲がまとわりついています。青空が広がる快晴でもこんなことがある・・・あらためて富士山撮影の難しさを感じました。でも、とりあえず撮りたかった車両は一通りおさえる事ができたので、満足して撤収。「HiSE」や「RSE」の引退でバリエーションが減ってしまうのは残念ですが、今後は「LSE」の旧塗装を撮るチャンスが増えるなど、まだまだ目が離せない小田急ロマンスカー。今回は巡り会えなかったフラッグシップの50000形「VSE」などを撮りに、また訪れたいものです。

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帰りがけに新松田で見かけたのは箱根登山カラーの1000形。
初めて見る赤い1000形ですが、案外似合っていますね。
小田急小田原線 新松田

新松田1335-(小田急・急行)-新宿1457
 


引退してしまう列車を全部、何が何でも記録しておかなきゃ・・・ってほど焦ってはいないけれど、期限のある列車を追うという行為はやはり燃える(萌える・・・ぢゃないですよ^^;)ものがあって楽しいもの。「葬式鉄」揶揄されながらも、こればっかりは鉄の性とも言うべき、仕方のないものだと思っています。ダイヤ改正までひと月余り。撮り鉄や乗り鉄のみなさん、悔いのないように撮影・乗車の記録を残しましょう! あ、もちろん安全第一で・・・。

 

☆おまけ☆
今撮影記の主役のひとつである小田急20000形「RSE」。91年3月に連絡急行から特急へと格上げされた「あさぎり」でデビューした同車ですが、そのデビュー前に行われた甲種輸送シーンを私は撮影していました。せっかくなのでこの機会にその当時の写真もご紹介したいと思います。

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90年12月19日、輸送日当日。
小田原の側線で待機する小田急の電気機関車ED1031+ED1041。
当時、小田急の受取駅は現在の新松田ではなく小田原で、
牽引もデキが使われていました。
90.12.19 小田急小田原線 小田原

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東海道線ホームからED1041側を。
四丁のパンタを上げた古豪電機の姿は、なかなかカッコよかった。
残念ながらこのデキは97年に廃車となってしまいました。

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やがて、更新色のEF65 28に牽引された20000形の第一編成が到着。
たしか午後6時頃だったと記憶しています。
12月なので、すでに日没後。
この頃はまだ国鉄色よりも更新色の方が少なかったはずなのに
更新色の28号機が充当されました。。。
90.12.19 東海道本線 小田原

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EF65が切り離され、顔を現した新製直後の20000形
当時は小田急ロマンスカー=赤のイメージが強かったので、
この塗色には驚かされました。

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そして先ほど待機していた重連のデキが連結。
すぐに入換えを行って小田急の側線で待機し、
終電後に相模大野の車両基地へと搬入されたのです。

生まれたばかりでピカピカの「RSE」を見てから21年の時が経ち、その車両が第一線から退く日が迫っている・・・。本当に時の経つのは早いものだと痛感しています。上にも書きましたが、「RSE」には富士急への譲渡話がうまくまとまって、もう一花咲かせて欲しいと願っています。



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