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山手線・・・「みどりの山手線」撮影記 総集編 [鉄道写真撮影記]

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2013年、蔵出し企画
まわり続けて一年・・・ 追い続けて一年・・・
「みどりの山手線撮影記 総集編
  

 

年の瀬も押し迫り、今年も残すところあと僅かとなりました。
例年なら私は、とくに一年を振り返る的な記事をブログで書いたりはしていなかったのですが、今年に限っては、私が一年を通して追ってみた、この電車の撮影をちょっと振り返りたいと思います。そう、それはご存知、「みどりの山手線」。撮影するたびに「ONE-shot」記事などにしてきた「みどりの山手線」ですが、ちょうどこの年末の28日で記念運転を終了することもあり、ここでは紹介済みの写真に加えて、未公開写真(失敗写真?)などもいくつか交えながら、撮影でのエピソードなどを綴ってみることにしました。

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車体側面全体を黄緑色にラッピングし、
正面には「王冠」をかたどったヘッドマークが掲出された
E231系「みどりの山手線」。
13.7.23 浜松町 外回り

そもそも「みどりの山手線」とは、1963年に登場した103系電車に、現在の山手線のラインカラーである黄緑(ウグイス)色が採用されてから、今年(2013年)で50周年になる事を記念し、既存のステンレス電車E231系一本(トウ545編成)の車体側面全体を「みどり色」にラッピング。一年間の限定(正式には2013年の1月16日~12月28日)で、山手線の通常運用に就くと言うものでした。山手線、全52編成中の一本という希少さと、その派手な出で立ちから、「偶然に出会えたらラッキー」的なアイテムとなり、鉄道ファンだけでなく一般の利用者の注目度も、日増しに上がってゆきました (´∀`*)ラッキートレイン♪

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元祖「みどりの山手線」こと、103系。
これは1988年の引退間近に撮影したもので、
正面には惜別の大きなヘッドマークが掲げられていました。
実は今回運転された「みどりの山手線」の王冠マークは、
このときのマークをイメージしたものだと言われています。
88.6 目黒 内回り

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103系引退記念の撮影会にて。
山手線のラインカラーであるウグイス色は、
右の103系から左の205系を経て、
現在のE231系500番台へと引き継がれています。
88.6 山手電車区(当時)

そんな記念電車の「みどりの山手線」ですが、実は最初にその運転情報を聞いたとき、私はあまり気に留めていませんでした。というのも、数年前に山手線の命名100周年記念で運転された茶色いラッピング電車が、命名当時の旧型国電をイメージしたデザインと言いながらも、実際は製菓メーカーのチョコレート広告が併記された、単なる「チョコ電」だったという期待ハズレな前例があったから (-ω-;)ウーン…。それに、「みどりの山手線」のリリースを見た多くの鉄道ファンが第一印象で感じたように、「E231系をいくら緑色にしたところで、103系には見えない」という断定的な思いが、私にもありました。ですから正直、「緑色のE231系」など一度撮影すれば、それでじゅうぶんなネタだろう・・・と、思っていた程度。運転初日の記念運転(1/16)も、私は撮影に行きませんでした。

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側面全体が「みどり色」にラッピングされたE231系。
幕板部には103系をイメージした
「50周年」のアイコンが見られます。

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こだわりはその色だけでなく、
車体表記なども当時の103系に合わせた、
いわゆる「国鉄書体」と呼ばれるものに変えられています。
これは鉄的にちょっと嬉しい(*´∀`*) 。

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外観とは異なり、室内はいたってふつうで、
中吊り広告なども通常編成と同じものが掲出。
唯一、つり革部のアドストラップで
山手線の歴史等が写真で紹介されています。

ところが、運転開始から数日が経ったある日。外勤中に山手線を利用する機会があり、恵比寿駅のホームで待っていると、そこへたまたま入ってきたのが件の「みどりの山手線」 ∑(゚ロ゚*)ハッ!! 。私にとってはこのときが初見・・・というよりも、その存在すらすっかり忘れていたという油断もあり、不意に目に飛び込んできた真緑の車体には、想像以上の強烈なインパクトを受けました (゚∀゚;)オオッ! 。今や首都圏では珍しくなってしまった一色塗りの通勤電車、それがここまで存在感のあるものだったとは・・・。気がつけば私は、すっかり目の前の「みどりの山手線」に心を奪われてしまいました (*゚o゚*)~゚ ポー…。でも、鉄道ファン的に見ると、やっぱりこれは103系には見えない。だけど、それでもいいじゃないか。ホントの103系を撮りたきゃ、いまだに現役で走っている関西へ行けばいい。そう、この鮮烈な眩しさを放つ電車の魅力は103系のリバイバルではなく、21世紀の現代を走る「みどりの山手線」と言うところなのだ。私は実車を見る前から決めつけていた断定的な考えを改め、さっそくその週末にカメラを持って、山手線の沿線へと向かいました。ここから一年近くにも及ぶ、「みどりの山手線」撮影が始まったのです。

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初撮影は某カメラ屋のCMソングに掛け、
新宿駅西口の大ガードを選んでみました。
西からの撮影・・・ということで、
午後ならば順光だろうと、適当に訪れてみたものの、
実際はビル影などに阻まれて、
スッキリと日が当たる時間帯が意外と少ないことに
気づかされました (´Д`;)アウ…。
実はこのカットを撮るのに、一度、出直してきています。
13.1.26 新大久保-新宿 内回り
(「ONE-shot 108  みどりの山手線」からの再掲)

いざ沿線での撮影に臨んでみると、そのカラーリングはさらに際立って見え、ラッピングされていない他の編成と比べると、まるで存在感が違う「みどりの山手線」。しかも一編成のみということで、意外と捕まえにくく、その点においても鉄魂が沸騰 (`・ω・´)シャキーン! 。なかなか撮影のしがいがある面白い電車です。これはもっといろんなところで撮ってみたい。それも、できればオーソドックスな編成撮りではなく、見ていて楽しい絵を撮りたい・・・。そう思って、ためしに「チャレンジ」してみたのが、三月に地下への路線切り替えが行なわれると見納めとなってしまう、東急東横線との立体交差シーンでした。

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下を走る山手線と、上を跨ぐ東横線の立体交差。
どちらも運転本数の多い路線なのですが、
一度目は東横線が現れずに失敗・・・ε=(-ω-`) ハァ…。
13.2.3 渋谷-恵比寿 外回り
(「東横線・切り替え前の渋谷・代官山界隈 撮影記
からの再掲)

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そして日をあらためて臨んだ、二度目のチャレンジ。
なんとかウマい具合に上の東横線5050系が通過中に、
「みどりの山手線」が下をくぐり抜けてくれました。
この成功には、かなりテンションが上がったものです。
(#゚Д゚)┘ヨッシャアアアアア!!!
13.2.9 渋谷-恵比寿 内回り
(「TWO-shots 109  渋谷、二つのタイミング。
からの再掲)

この撮影時点で東横線の路線切り替えまでは、あとひと月ほど。残された時間はあまり無く、実現するのは難しいか・・・と思うなか、なんとわずか二度目で交差成功 (゚∀゚)オオッ! 。私はこれにとても気を良くし、「こうなったら、もっと首都圏を走るいろんな路線と、「みどりの山手線」とのコラボ(コラボレーション=共演)カットを撮ってやる!」・・・な~んて、意気込んではみたものの、もちろんそれは簡単なことではなかったのです。

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他路線、他車とのコラボカット。
これは成功例のひとつとも言える、
小田急ロマンスカー「LSE」との組み合わせ。
ロマンスカーは運用によって、
あらかじめ車種と時間が決められているので、
あとは新宿で折り返す15分の間に、
外回りの「みどりの山手線」がやってくるのを待つだけ。
こちらも当日の運用を把握すれば、
それほど撮るのが難しいコラボカットではありません。
ただ、実はこれも二度目での成功で、
一度目は山手線の方にダイヤ乱れがあって、
「みどりの山手線」が、所定の時刻に現れてくれませんでした。
(_ _|||)ガクッ
でも、そこでの再撮があったからこそ、
この男の子が写り込むような偶然のサプライズにも
恵まれたと思っています(^^) 。
13.7.20 新宿 外回り
(「ONE-shot 126  きょう、ロマンスカーと・・・。
からの再掲)

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これは池袋に停車中の「みどりの山手線」。
いちおうここでの狙いは、
103系を模したという「みどりの山手線」と、
かつては製造両数の多さから「私鉄の103系」と呼ばれた、
東武8000系とのコラボでした。
たしかに、その組み合わせは撮れたものの、
やはり「みどりの山手線」は側面が見えないと、
魅力が半減してしまうと言う失敗例・・・(。-`ω´-)ンー。
13.5.26 池袋

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その8000系と入れ替わるように入ってきた10000系。
「みどりの山手線」のサイドを見せて撮ると言う点では、
コッチのアングルにするべきだったか・・・。
13.5.26 池袋

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こちらは見事なコラボ失敗例。
狙いは「みどりの山手線」と奥に見える「スカイツリー」
・・・ではなく、
そのスカイツリーの下にちょこっとだけ顔を出した、
京成AE形「スカイライナー」でした (´Д`;)アア…。
あらかじめ調べた時刻では、
外回りの「みどりの山手線」が日暮里を発車した
その一分後に成田空港行きのスカイライナーが
同駅へ入線するタイミングだったので、
ウマくいくかと思ったのですが・・・
ちょっと「みどりの山手線」の方が早かった~(^^;)。
13.10.03 鴬谷-日暮里 外回り

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「みどりの山手線」と、その向こうをゆく京成3400形。
京成の顔に架線柱がかかってしまったけれど、
タイミング的にはまずまず成功か・・・と思われますが、
実はココは品川駅で、狙いは京成ではなく
京急との組み合わせだったんですよね・・・(^^;)
13.7.24 品川 外回り

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羽田空港へ向かうモノレールとも
無理矢理に組み合わせてみました。
モノレールのリバイバルカラー車を期待したけれど、
やはりそうウマくは行かず。
13.7.24 浜松町 外回り

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そんな失敗や苦労続きのコラボカットでしたが、
狙い通り・・・いや、それ以上のものが撮れることも。
これは自分のなかでのコラボカット至上、
いちばんの奇跡と言える、「ラッキートレイン・コラボ」。
互いに一本ずつしか無く、出会えるとラッキーと言われる、
「みどりの山手線」と「幸せの黄色い都電」こと8810号。
(」゚ロ゚)」オオオオオッッッ
「みどりの山手線」が停車中であることを差し引いても、
これは本当に嬉しい一枚となりました O(≧▽≦)O ワーイ♪。
都電のオリンピック招致マークも、今となってはいい記録です。
13.5.27 大塚 外回り
(「ONE-shot 121  Lucky Collaboration!
からの再掲)

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しかし、この都電とのコラボも一発で成功したわけではなく、
都合三日間で6回ほどチャレンジしています。
ちなみにこれは上写真と同日の一時間前・・・(´∀`;)オシイネ…。
この失敗のあと、
大塚駅前のホー◯軒でラーメンを食べて時間を潰し、
再チャレンジしたものが、一枚目のラッキーコラボです。
13.5.27 大塚 外回り

とまあ、いろいろチャレンジしてみたものの、成功半分、失敗半分と言ったところでしょうか(いや、失敗の方が多くないかって?ヾ(・∀・`)オイ )。本当はこれ以外にも、一体どんな列車とのコラボが可能なのか真剣に考えていたこともあり、例えば浜松町付近なら、東海道新幹線や東海道線と可能か・・・とか、山手線と立体交差する東急池上線や、西武新宿線、西武池袋線なども、頑張れば撮れるかな・・・とか、さらには、上野に9時25分に到着する寝台特急「カシオペア」は、日暮里を9時20分に発車する外回りの803Gと鶯谷付近で並走するかも・・・σ(゚ペ*)ウーン… と、調べたりもしましたが、結局、大半は実行に移すことができず、気がつけばいちばんコラボカットが撮りやすいと思われる、京浜東北線との組み合わせも撮れずじまいでした。

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コラボレーションと言えば、
鉄のみならず、一般客にも人気だったのが、
人気キャラクター「リラックマ」とのコラボ電車。
ヽ(・(ェ)・) ノクマー!
「みどりの山手線」を記録するうえで、
企業広告などは比較的避けて撮影をしていましたが、
このカワイイ「キャラ電車」には、好感が持てました。
13.8.11 田端-駒込 内回り
(「ONE-shot 127  戸袋窓?」からの再掲)

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以前に「ONE-shot」で紹介したのは一枚目の写真ですが、
あれは二度目(二周目)に撮影したもの。
一周目は欲張って、「リラックマ」のステッカーを全部見せようと、
一両まるまるの流し撮りに挑戦していたのです。
でも、これだとステッカーが小さくて見えづらく、
逆にインパクトが薄くなってしまいました・・・(´・(ェ)・`)クマ~。
そこでレンズを変えて、再度トライしたのが公開写真。
13.8.11 田端-駒込 内回り

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同日の「リラックマ」は、さらにもう一パターンあります。
二周目は比較的、思い描いていたものに近かったものの、
サイドを強調しすぎて、正面のヘッドマークが解りづらい。
「リラックマ電車」は正面のマークにも特徴があるので、
もう少し正面気味の方がいいかな・・・と、
三周目に撮りなおしたのが、このカット。
でもやっぱりサイド気味の方が「みどりの山手線」らしいし、
「戸袋窓風」というステッカーもわかりやすいので、
結果的にこのカットはお蔵入りとなりました ( -(エ)-)クマ…。
それにしても、この頃の私は背中の痛みに襲われていて、
我ながらよく三周分も流し撮りで撮影したな・・・と、
今になって思います。( ^(エ)^;;)
13.8.11 田端-駒込 内回り

さて、次に紹介するのは、名所や季節の風物などを絡めた、沿線情景シリーズ。これもはじめは、四季を通して撮り続けるつもりはなく、とりあえず桜が満開の時期に、なにか今年ならではのインパクトのある鉄道写真を撮りたいと思い、期間限定の「みどりの山手線」と絡めて記録したのが始まりでした。

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山手線と桜が絡められる撮影地の候補としては、
五反田の目黒川と、大塚付近の桜並木を考えていましたが、
「みどりの山手線」の特徴であるサイドを強調したいと思い、
この目黒川沿いの桜を選びました。
そういえば、今年の関東では桜の開花が
異常に早かったんですよね・・・
(´ー`)ソンナコトモアッタネ…。
13.3.23 五反田-大崎 外回り
(「東横線・旧 渋谷駅「Station Park」 見学記
からの再掲)

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同ポイントから、今度は桜の花をアップ目で。
そうか、この時も結局一時間待って、
二周分を撮影したんだっけ・・・。
13.3.23 五反田-大崎 外回り
(「東横線・旧 渋谷駅「Station Park」 見学記
からの再掲)

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季節の花ではありませんが、
初夏の爽やかな新緑とも合わせてみました。
「ぐりん ぐり~ん♪」と題したこの組み合わせ、
どこか「みどりの山手線」が保護色のカメレオンぽくって、
個人的にお気に入りの一枚です (^^)。
13.5.3 原宿-代々木 内回り
(「ONE-shot 119  くりん ぐり~ん♪」からの再掲)

この季節の風物詩との組み合わせ、実は桜より、この新緑との絵が思ったよりも面白かったことが大きく、この写真を初夏の風景としてもっと生かすためにも、他の季節も記録しようと思ったのです。でもここは都心の真ん中。なかなか沿線に季節の風物詩となるようなものも少なくて、撮影にはかなり苦労させられました。でも逆に、新たな発見が多かったのも確かです。

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いい撮影ポイントが見当たらず、
仕方なく都電コラボと同じ撮影地となってしまった、
梅雨時のアジサイ。
でも、この記事は写真よりも、
その撮影地探しでの「冗談じみた会話」が
ご記憶に残られている方が多いかも・・・。(゚∀゚)アヒャヒャ☆
13.6.14 大塚 外回り
(「ONE-shot 122  あじさい」からの再掲)

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ところで、ふだんの私が撮る鉄道写真は
あまり大きく花を入れるような撮り方をしないので、
こういうときは花と列車のどちらにピントを合わせるべきか、
とても迷います (´^`;)ウーン…。
この撮影ポイントでは、駅に停車中で何枚か撮れるので、
その両方を撮ってみましたが・・・どうなんでしょ?
でも、個人的にはアジサイの方を主体にしたかったし、
本文の内容と合わせてみても、
一枚目の花ピンを使って正解だったと思っています。
そして、たとえピントを外していても、
存在感が強いのが「みどりの山手線」の強み。
13.6.14 大塚 外回り

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季節の花として忘れられないエピソードが、
この五反田のヒマワリ。
アングルを模索して花壇のまわりをウロウロしていると、
突然おまわりさんに声をかけられ、
職質されるのかと思わず焦ったら、
おもわりさんはこのヒマワリが植えられたいきさつを
親切に説明してくださったのでした。(´∀`)アリガトー!
13.7.14 五反田 内回り
(「ONE-shot 125  五反田のひまわり」からの再掲)

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実は、あのおまわりさんとの会話には続きがあって、
「山手線とヒマワリを組み合わせて撮っている」
と私が説明したところ、
「お、ひょっとして「みどりの山手線」かい?」という、
思わぬ答えが返ってきたのです (゚∀゚)オッ! 。
「みどりの山手線」のこともしっかり把握しているとは、
さすが駅前交番のおまわりさん(^^)。
13.7.14 五反田 内回り

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記事にはしませんでしたが、
夏には江戸情緒が残る屋形船とも組み合わせて撮っていました。
でも、この撮影地は某巨匠の作品がイメージに強く残っていて、
どう撮っても、個人的には二番煎じの感が拭えません・・・
δ(・ω・`)ウーン…。
13.8.18 浜松町-田町 内回り

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それでも、少しは個人的に変化を付けようと、
屋形船の提灯に明かりが灯る頃まで粘ってみました。
本当はこの場所、屋形船がいっせいに動き出す
東京湾花火大会の日に撮影を考えていたのですが、
当日は「みどりの山手線」が運用に就いておらず、
これはその翌週に撮影したもの。
13.8.18 浜松町-田町 内回り

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別日ですが、同じく浜松町界隈から。
東京のシンボルといえば、やはり「東京タワー」。
でも、意外と山手線と絡めて撮れる撮影地は少ないもの
(私が知らないだけかも・・・)。
実は汐留にある某高級ホテルのロビーから
東京タワーと山手線が俯瞰で撮れるということを知ってしまい、
泊まることはできなくても、食事くらいなら・・・
と真剣に考えたりもしました。
でも、この「みどりの山手線」撮影では、あまり無理をせず、
なるべく負担がかからない程度に撮影を楽しむことを
大前提としたいので、その案は却下となりました(´∀`;)。
13.9.8 新橋-浜松町 内回り

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ところで、上の「みどりの山手線」と東京タワーの写真、
ずいぶんと中途半端な時間に撮っていますが、
これは別に夕暮れ時を表現したかったわけでは無く、
実はこの日は東京オリンピックの開催が決定した直後で、
東京タワーが五輪カラーにライトアップされると
あらかじめ聞いていたのです。
しかし「みどりの山手線」とはタイミングが合わず、
「みどりの山手線」が通過した20分後にタワーは点灯。
一周して再び「みどりの山手線」が通過するころには、
日が落ちて、あたりは真っ暗になってしまったのでした・・・。
これは点灯直後に通過した、N700系新幹線を撮ったもの。

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春の桜とともに、
鮮やかな季節感を演出してくれるのが、
秋の紅葉。
植物との組み合わせは
この紅葉がおそらくラストになるだろうと思い、
その色づき具合を慎重に見定めていました。
ただ、この週末は天気が崩れるとのことだったので、
無理矢理、ランチタイムに会社を抜け出して撮影。
正午ごろのトップライトは、厳しい撮影条件かと思われましたが、
意外にも、いい具合にイチョウの葉を輝かせてくれました。
私にしては珍しく、一発OKの一枚。
まあ、ランチタイムの時間も限られていたしね・・・(^^;)
13.11.5 新大久保-高田馬場 外回り
(「ONE-shot 137  みどりの秋。」からの再掲)

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でもやっぱり気になったのは、
広告ステッカーの「ナ〇タイムおじさん」。
そこで、広告の掲出期間終了とともに、
再度、神宮のイチョウ並木を絡めてトライしてみることに。
ところが、期間終了後もステッカーは貼られたまま・・・Σ(゚口゚;)ナニーッ! 。
結局、この広告は10/18~12/8まで、
実に二カ月近くも「みどりの山手線」をジャックしており、
運転終了が迫ったこの時期に記録の妨げとなったのは、
正直、イタかった・・・. ε-(-"-;)。
13.12.7 代々木-原宿 内回り

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そこで、車体広告のステッカーがなるべく目立たないように、
池袋の高層ビルから俯瞰撮影を試みました。
山手線沿線の高層ビルで、
俯瞰撮影できそうな展望台はいくつかありますが、
そのほとんどが駅に近すぎて、真下を見下ろすような感じとなり、
サイドが特徴の「みどりの山手線」は解りづらい。
でもこのビルは適度に線路から離れているため、
「みどり色」がきれいに見えてくれました。
13.12.7 巣鴨-大塚 内回り
(「ONE-shot 139  鳥瞰、山手線。」からの再掲)

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「ONE-shot」では一枚しか紹介しませんでしたが、
同じ場所から角度を変えて、何度も撮れるのが、
俯瞰撮影の利点。
一枚目に続き、大塚駅を発車したところをタテ位置で。
13.12.7 大塚-池袋 内回り

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さらに、「みどりの山手線」が池袋に停車している間に
急いでビルの反対側へと回り、ε=ε=ε= ヾ(*。・ω・)ノ
今度は池袋を発車してゆくところを後追いで狙います。
できれば、オーバークロスする西武池袋線の電車が
タイミングよく写ってくれることを願いましたが、残念ながら叶わず。
それでも、留置線に黄色い2000系(?)が
いてくれただけでも、ヨシとしましょうか・・・(^^;)。
13.12.7 池袋-目白 内回り

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名所や季節の風物ではありませんが、
時として、こんなものと組み合わせたことも・・・。
というよりも、これは
駅そばスタンドでかき揚げ蕎麦を注文していたら、
たまたまそこへ「みどりの山手線」が入ってきたんです。
運用を調べず、偶然出会うとやはり嬉しくて、
思わずスマホで一枚。
ちなみにこの蕎麦屋は、「あじさい」ではありません・・・
(この「みどりの山手線」シリーズを
ずっと見ていた方には解るネタだね・・・^^; )。
13.12.13 品川 外回り

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そして、季節の風物詩シリーズのラストを飾ったのが
先日公開したばかりのクリスマスツリー。
偶然立ち止まった、カップルの背中を入れて撮影してみました。
こんなシーンはふつうの山手線でもなかなか巡り会えないのに、
一本しかない「みどりの山手線」で撮れたのは、
本当にラッキーでした ヽ(‘ ∇‘ )ノ ワーイ。
この「みどりの山手線」撮影で、人物を入れたようなカットは
あまり積極的に挑戦しませんでしたが、
このカップルや、先に紹介した「ロマンスカー坊や」など、
たまたまフレームインした人物には恵まれたように思います。
13.12.11 秋葉原 内回り
(「ONE-shot 140  Christmas☆tree」からの再掲)

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実はこのクリスマスツリーコラボ、
まだ「ナ〇タイムおじさん」が貼られていたころにも、
一度撮影しています。
今になって考えると、もしも広告が貼られておらずに、
このカットでクリスマスツリーコラボを完了していたら、
あのカップルショットは撮れなかったことになりますね・・・。
だとすると、「ナ〇タイムおじさん」に感謝・・・なのかな?(^_^;)
13.12.7 秋葉原 内回り

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私が撮る最後の「みどりの山手線」となったのは、
クリスマスカラーになったスカイツリーとのコラボショット。
残念ながらここは正面からしか狙えませんが、
「みどりの山手線」もクリスマス時期の数日間に限り、
「みどりのメリークリスマス」として、
正面に特別なロゴマークが掲出されていたので、
これはこれで、いい記録になったと思っています (^^)。
ちなみにスカイツリーのライトアップは、
昨年紹介したクリスマスツリーの緑色ではなく、
今回のパターンはキャンドルをイメージした赤色でした。
13.12.24 大塚 内回り

先に紹介した列車同士のコラボが「チャレンジ」なのに対して、この季節感を出した情景シリーズは、季節が進むごとに、いつしか私のなかでの必須撮影となっていったように思います。もちろん、これで完璧に四季を表現できたとは思っておらず、山手線の季節感を表すうえでは欠かせない、初夏の名物である巣鴨のツツジなどは撮り逃してしまったし、初秋のイメージとして考えていたコスモスなどは沿線を探し回ってみても、ウマくコラボできるようなものを見つけることができませんでした。さらに花やクリスマスツリーのようなアイテムだけでなく、天候や光線状態、空気感などでも、もっと季節感を出せたのではないかと思っています。

そう考えると、やはり一年間の限定運転では短すぎたか?・・・と問われれば、答えは「ノー」で、あらかじめ一年間という期間が告げられていたからこそ、この短い間に凝縮して記録し続けられたのだと思っています。狙い通りに撮れたものもあれば、撮れなかったものもあった。もっともっと撮りたいシーンはいっぱいあったけれど、それは心残りではなく、あくまでも希望の範ちゅう。自分自身ではもうじゅうぶんに満足できる記録ができたと自負していますし、何よりもあらためて鉄道写真を撮影する楽しさを味あわせてくれた電車、それが私にとっての「みどりの山手線」でした。

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ありがとう「みどりの山手線」。
次に出会えるのは、50年後の100周年・・・かな?(笑)
13.5.26 池袋

 


 

「みどりの山手線」の運転終了とともに、
おそらく、この記事が今年最後のアップとなるでしょう。
今年一年、お付き合いいただきましてありがとうございましたm(_ _)m。
皆さま、どうぞよいお年をお迎えください・・・☆

 



共通テーマ:趣味・カルチャー

ONE-shot 141 Xmas Express 2013 [PICK UP ONE-shot]

PICK UP ONE-shot 141 Xmas Express 2013

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ガラス玉のなかの、小さなホワイトクリスマス。
子供たちにたくさんのプレゼントを届けるサンタさんの向こうに、
私の大切な人を届ける新幹線の姿が見えました。
 
今年もHAPPYなクリスマスになりますように・・・ ☆.。・:*:・゚。
 
 
90年代に流れていた
JR東海「クリスマス エクスプレス」のテレビCM。
もしも、あのステキなCMが今でもあったなら・・・
と、イメージして、毎年撮影している「Xmas EXPRESS」。
 
今年は、雪の日になることなどめったにない、
東京のホワイトクリスマスを
某飲食店の窓越しに置いてあったスノードームで表現してみました。
(いちおう「写真撮ってもいいですか?」と、軽い承諾は得ています)。
 でもハッキリ言って、肝心の新幹線が解りづらく、
さらに背景のピントが合っていない部分もゴチャゴチャしていて、
ちょっとイマイチでしたね・・・(^^;)
 
実は、例年この「Xmas EXPRESS」を撮影し続けてきた
有楽町駅前の交通会館テラスですが、
現在は16時以降の立ち入りを禁止してしまい、
以前のような撮影ができなくなってしまいました。
今年は苦肉の策で、なんとか乗り切りましたが、
来年はどこで、どうやって撮ろうかなぁ・・・。δ(・ω・`)ウーン…
 
13.12.20 東海道新幹線 東京-品川
 
 
 底冷えするような寒さが続くなか、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
私は先日の高知遠征と、連日の忘年会疲れがたたって、
どうやら本格的に風邪をひいてしまったようです・・・
(っ*`з´)っ・:∴クション。
私はこの連休で風邪を治すことに専念しますが、
皆さまはどうぞ風邪などひかず、
クリスマス前の連休を楽しくお過ごしください☆
 
(本文のイメージと違って、
私は全然HAPPYなクリスマスぢゃねええええ・・・ (゚Д゚#) )


共通テーマ:趣味・カルチャー

土佐電鉄・・・高知の「とでん」撮影記 [鉄道旅行記]

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2013.12.14
土佐電気鐵道
魅力満載!楽しさいっぱい!!
南国高知の「とでん」 撮影
  

 

先月、有効期限が近づいている飛行機のマイレージがけっこうある事に気がつきました。月末に失効してしまうぶんだけでも、国内の都市を往復できるほどのマイル数です。溜めたマイルは物品や商品券などとの交換も可能ですが、やはり旅好きとしては飛行機のチケットと交換したいところ。では、そのマイルを使ってどこへ行こうか・・・(゚ペ)ウーン… 。もうご存知の通り、私が旅をする目的の大部分は鉄道の撮影に費やされます。ならばいつものように、国鉄形の特急列車や寝台特急の撮影に向かうか? しかし今は冬枯れの季節で、遠征してもあまりいい絵になりそうもありません。そこで今回はあまり季節に関係なく、かねてから一度は撮影してみたいと思っていた、とある地方私鉄を訪ねてみる事にしました。それは路面電車の「とでん」です。え?都電? 東京人がヒコーキに乗って、都電を撮りにいくのかって?( ̄△ ̄;)エ…? いえいえ「とでん」と言っても、東京の路面電車である「都電 荒川線」ではなく、今回の「とでん」とは「土佐電気鉄道」。通称「土電=とでん」です(ただ、やはり都電と混同しやすいので、私は「土佐電」と呼んでいますが・・・^^;)。土佐電気鉄道はその名からも解るように、土佐の国・高知県の高知市を中心に走る路面電車。私が路面電車目的で遠征するのは珍しい事ですが、この土佐電は乗るにも撮るにも、なかなか面白い路線なのです。それに四国へ渡るのは私的にかなり久しぶりなので、土佐電撮影だけでなく、新鮮で美味しい地のモノに巡り会えるのも楽しみです(^^)。

*今回はいつもに増して、長めの記事となってしまいました。とくに速報性を重視したようなネタではありませんので、連休や年末年始休みなどのお時間がとれるときに、のんびりとお読みいただけたらと思っています。。。m(_ _)m


12月14日(土)

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今回の旅は四国の玄関口・高松からスタート。
最近では正式名称の高松駅に加えて、
「さぬき高松うどん駅」の愛称が付けられました。
13.12.14 予讃線 高松

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早朝の高松で発車を待つ、
土讃線の高知行き特急「しまんと1号」(右)。
ちなみに左の列車は、瀬戸大橋を渡って岡山へ向かう
快速「マリンライナー」。
13.12.14 予讃線 高松

朝6時の高松駅。ここから土讃線の特急「しまんと」に乗って、高知を目指します。飛行機のマイレージを使ったのに、なぜ羽田から目的地の高知空港へ直接飛ばず、前日の午後にわざわざ高松へやってきたのかと言うと、やはり私は鉄だし、飛行機だけで東京と高知を往復してしまうのは味気ないと思ったから。その点、高松と高知を結ぶ土讃線(多度津~窪川)は幹線ながらも、四国山地の山あいを吉野川沿いに走る風光明媚な路線で、これならば「乗り鉄」的にも旅を満喫する事ができます。ただ、朝早い時間帯の列車だったので、高松駅でも、車内でも、駅弁が手に入らなかったのは残念 (・ε・`。)チッ。

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高松から高知へ向かう土讃線の車窓で、
いちばんのハイライトと言えば、
景勝地 大歩危・小歩危(大歩危峡)の渓谷美。
雄大な景色が広がります (´▽`*)イイネ 。
13.12.14 土讃線 小歩危-大歩危(車窓から)

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高松から約二時間で高知着。
振り子形特急気動車の2000系はカーブでも速度を落とさず、
なかなか豪快な走りを見せてくれました。
ただし、かなり揺れるので、
乗り物酔いしやすい方は要注意かも・・・(^^;)
13.12.14 土讃線 高知

高松0604-(土讃線 しまんと1号)-高知0817

振り子形車両を使った特急「しまんと」は、軽快に山間部や渓谷沿いを走り抜け、定時に高知へ到着。高架駅から階段を下りてJRの改札を出ると、すぐ右手(南口)に今回のお目当てである、土佐電の高知駅前電停が見えてきました。(゚∀゚)オッ!!

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2008年に高架化され、モダンなスタイルとなったJR高知駅。
ちなみに列車接近時にはホームで「アンパンマンのマーチ」が流れます(^^)。
そのJR駅の南側に隣接しているのが、土佐電・桟橋線の高知駅前電停。
13.12.14 土讃線 高知

ちょうど電車が入ってきたところだし、さっそく乗車を・・・と、いきたいところですが、その前に土佐電の乗り降りが一日自由にできる「一日乗車券」を手に入れなくてはなりません。でも、あたりを見回しても、乗車券を売っていそうな販売所が見当たらない o(゚д゚o≡o゚д゚)oキョロキョロ 。停車している電車の乗務員さんに尋ねてみようかな・・・と思った矢先、ベルが鳴って電車は発車して行ってしまいました・・・ =3 ヽ(´Д`;)アア… 。ひとり残された電停のホームで案内掲示をよく見てみると、高知駅では電停と反対側の北口にバスの案内所があり、そこで一日乗車券が購入できるらしい。南口の方がずっとひらけているのに、案内所は北口にあるのね・・・(ちなみにあとから知ったのですが、一日乗車券は電車内の乗務員さんからも購入できるとの事)。

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高知駅北口のバス案内所で無事に買う事ができた
土佐電の「電車一日乗車券」。
これは全線用のもので、お値段は1000円。
この他に短距離の市内均一区間用のもあり、
そちらは500円です。
ちなみに市内均一区間の通常大人運賃は190円。
均一区間外は整理券方式で、距離によって運賃が変わります。

一日乗車券を手にして南口へ戻り、あらためて土佐電巡りのスタートです (/*´∀`)o レッツラゴー♪ 。土佐電は高知市の繁華街である、はりまや橋を中心に十字方向へ路線が伸び、東は南国市の後免町へ後免線が、西はいの町の伊野へ伊野線が、南北には高知市内の高知駅と桟橋通五丁目を結ぶ桟橋線が運行されています。ただし三路線はそれぞれ時間帯やニーズに合わせて直通運転が行なわれており、利用する際には東西方向(後免町~伊野=後免・伊野線)と南北方向(高知駅前~桟橋通五丁目=桟橋線)に分けた方が解りやすいかもしれません。三路線の総延長は25.3キロにも達し、路面電車としては広島電鉄に次ぐ長い距離となっています。

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土佐電の簡易路線図。
路線ははりまや橋を中心に
東西南北、十字方向に延びています。
いちばん北が現在の私がいる高知駅前。

そして上の乗車券写真を見ると解りますが、一日乗車券の背面には「とでんの電車たち」と題した車両の種類が写真で掲載されていて、その数はなんと11車種 w( ̄o ̄)w オオー!。 バラエティに富んだ車両たちこそが、土佐電の魅力のひとつです。しかも、近年の路面電車は全国的にバリアフリーへ対応した低床車の導入が推進される中、土佐電の低床車は今のところ2002年に導入された100形「ハートラム」が、わずか一編成のみ在籍。現在運転されている大半の車両は1950~60年代に製造、もしくは同時期に製造されて他の鉄道から転用された、釣りかけ駆動方式の旧型車なのです。これは一般の利用者からしてみたら、あまりありがたくない事だと思いますが、鉄にとっては昭和の香りを味わえる楽しい路線と言えるでしょう (*゚∀゚)=3ハァハァ! 。そんな豊富な種類の中で、この日の私がはじめに乗る事になったのは、これまたマニアックなこの電車。

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南口へ戻ってくると、待っていたのは
土佐電らしからぬ、真っ赤な電車。
あれ?コレって・・・名鉄!? (゚∇゚;)エッ!?
13.12.14 土佐電鉄桟橋線 高知駅前

高知駅前の電停に待機していたのは、元・名鉄モ590形の現・土佐電590形592号。名鉄時代は岐阜の市内線や美濃町線で活躍していた車両で、2005年の岐阜市内線廃止を機に、591号と592号の二両が土佐電へ譲渡されてきました。廃止になった名鉄市内線のお古と言うと、今年の5月に訪れた福井鉄道でも何台か見かけましたが、こちらはそれよりもずっと古くて味のある電車。私も岐阜市内線が健在な頃には何度か乗りにいった事があるので、この赤い路面電車には思わず懐かしさを感じます。譲渡後も塗装は替えられずに、名鉄時代のままってところもファンにとっては嬉しいですね。そこで、まずはこの「名鉄電車」の走行シーンから撮影してみる事にしました。表示してある行き先は桟橋通五丁目ですから、これは比較的距離が短い南北の桟橋線を往復する電車で、折り返しを狙うにも好都合です。

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元・名鉄電車592号の車内はこんな感じ。
記憶が曖昧だけれど、
おそらく名鉄時代とは大きく変わっていないと思われます。

高知駅前0828-(土佐電桟橋線)-桟橋車庫前0840
*掲載時刻は時刻表基準ではなく実際の目安です。

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桟橋線の終点、桟橋通五丁目のひとつ手前にある、
桟橋車庫前で下車し、
折り返して高知駅へ向かう名鉄電車を狙います。
北から南を見ているので、当然逆光・・・(´Д`;)アウ…。
交換した左隣の電車は、
クジラの絵が描かれた高知の観光PR電車でした。
13.12.14 土佐電鉄桟橋線 桟橋車庫前

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逆光を同位置で180度振り返れば、もちろん順光。
この写真だけ見ると、ここはまるで岐阜市内!? (゚∀゚)アヒャ☆
でも考えてみたら、わざわざ高知まで土佐電を撮りにきたのに、
名鉄電車が撮れて喜ぶって、どうなんだろうね・・・(´∀`;)ハハ
13.12.14 土佐電鉄桟橋線 桟橋車庫前(後追い)

折り返してくる名鉄電車を撮影するために降りたのは、桟橋車庫前。この電停はその名の通り、土佐電の車両基地である桟橋車庫の最寄りで、すぐ脇には車庫に待機するさまざまな車両たちの姿を眺める事ができます(もちろん無許可で立ち入る事はできませんが、公道からも車庫内の様子は見られます)。実は名鉄電車に巡り会うのとは関係なしに、土佐電撮影で私の最初の目的地はこの桟橋車庫でした。

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公道に面した入り口から見た、桟橋車庫に集う車両たち。
左手前の車両は自動車メーカーの広告ラッピングですが、
右側に見える、クリーム地に屋根が深緑、窓下に青帯、
裾部が赤といったカラーリングが土佐電の標準カラーです。
これはどこか昔ながらの路面電車っぽくて
いいカラーリングですね(^^)
13.12.14 土佐電鉄 桟橋車庫(公道から撮影)

撮り鉄だから、まずは車庫訪問が基本・・・というわけではないのですが、土佐電では毎週末(土・日・祝)に、ちょっと面白いイベント電車を走らせているのです。それはなんと、海外の都市から譲渡されてきた「外国電車」。土佐電には現在、ノルウェー・オスロ市電(198形)、オーストリア・グラーツ市電(320形)、ポルトガル・リスボン市電(910形)、そしてドイツ・シュトゥットガルト市電(735形)で活躍していた四種類の外国電車が在籍していて、残念ながらシュツットガルト市電の735形は運用を離脱しているようですが、残りの三種のうち一台が週末にイベント電車として運転されています。私が訪れた土曜日も、もちろん運転日。当初の計画では、その外国電車の出庫時刻(9:40)に合わせて、桟橋車庫へ向かおうと思っていたのです。さて、この日運転されるのはどの国の電車かと言うと、車庫の出発線に現れたのは・・・このカワイイ電車でした。

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高知駅の行き先を掲げた外国電車。
このクリームと緑色のツートンカラーは
オーストリア・グラーツの市電です。
13.12.14 土佐電鉄 桟橋車庫(公道から撮影)

いかにも国内の路面電車とは一線を画したデザインのレトロな電車は、元・オーストリア・グラーツ市電の320形。運用に入れる外国電車三種のうち、リスボン市電の910形は白一色の比較的地味なスタイルなので、できればそれ以外(オスロかグラーツ)がいいな・・・と思っていたこともあり、このグラーツ市電は私個人的にアタリと言っていいでしょうヽ(´▽`)ノワーイ♪ 。ちなみに私はオーストリアの都市というと、首都のウィーンとスイスに隣接する小都市(ブレゲンツ)にしかいったことがなく、グラーツと言われてもあまりピンと来ないのですが、そういえばソネブロ仲間のやまびこさんが今年の夏にご夫婦でオーストリア旅行をされていて、たしかグラーツの市電にも乗っていましたっけ・・・。

桟橋車庫から出庫したグラーツ市電はこのあと、高知駅前と枡形の短距離を往復する運用に就きます(両駅の位置関係は上記の簡易路線図を参照)。そこで私はすぐに続行の電車に乗って追いかけ、市内中心部のはりまや橋付近で何カットか撮ってみる事にしました。

桟橋車庫前0950-(桟橋線)-はりまや橋1000

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高知で繁華街の代名詞とも言える、はりまや橋(播磨屋橋)。
江戸時代に高知の豪商である播磨屋が
堀川に私設で橋を架けたことが名の由来で、
元来は味のある木造の太鼓橋であったそうですが、
道路拡張と街路整備、さらに堀川自体の埋め立てにより、
現在ではコンクリート製の欄干のみがモニュメントで残るという、
「日本三大ガッカリ名所」のひとつにも挙げられるスポットです(^皿^;)。

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はりまや橋の交差点を右折して枡形へ向かうグラーツ市電。
背景には高知の銘酒「土佐鶴」の看板が入り込みました。
なんともミスマッチな組み合わせですね(^^;)。
13.12.14 土佐電鉄桟橋線 はりまや橋付近

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今度は国道の真ん中をゆくシーンを歩道橋上から狙ってみました。
繁華街を走る路面電車の撮影は、ビル影などに悩まされます。。。
13.12.14 土佐電鉄伊野線 堀詰-はりまや橋

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はりまや橋電停で信号待ち。
グラーツ市電の前を横切るママチャリ・・・(笑)
13.12.14 土佐電鉄伊野線 はりまや橋

まあ、珍しいイベント電車とはいえ、二~三回も撮ればじゅうぶん。そろそろ次の目的地へ行こうか・・・と、思っていたところ、はりまや橋交差点で撮ったグラーツ市電の続行でやってきたのは、こちらも土佐電名物のこの電車 Σ(゚O゚*)アッ! 。

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車体に「アンパンマン」のキャラクターが描かれた、
「アンパンマン・ミュージアム号」。
子供たちに大人気の電車です(^^)
「アンパンマン」好きだと言う
たじまーるさんの娘ちゃんも喜んでくれるかな?
13.12.14 土佐電鉄桟橋線 はりまや橋

高知県は「アンパンマン」の生みの親、故・やなせたかし先生の出身地で、地元の香美市にはアンパンマン・ミュージアムがあるそうです。そのPRを兼ねて土佐電が走らせているのが、この「アンパンマン・ミュージアム号」。アンパンマンが車体に描かれた列車と言うと、JR四国の特急「南風」用の2000系やトロッコ列車などが有名ですが、地元出身作家の愛すべきキャラクターは路面電車にも描かれていたのですね(^^)。そのアンパンマン号は、先ほどのグラーツ市電を追うように高知駅前方面へと走ってゆきました。ということは、終端で三面二線構造の高知駅前電停では、グラーツ市電とアンパンマン号が同時に並ぶという事になります。コレはなかなか面白いシーンかも・・・。私は急いで高知駅へ向かってみました。 バビューン!!-=≡Σ(((⊃゚∀゚)つ アンパンマーソ

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高知駅前に並んだグラーツ市電とアンパンマン号。
しかし残念ながらグラーツ市電の方には
架線柱の影がかかっていました。(・∀・`)ザンネン
グラーツ市電が先に出れば、
影を外したタイミングで撮影できますが、
先発はアンパンマン号の方。
13.12.14 土佐電鉄桟橋線 高知駅前

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高知駅前を発車したアンパンマン号。
飛びまわるアンパンマンをイメージして、
大きく空を入れた構図にしてみました。
今年10月にやなせたかし先生は亡くなられてしまいましたが、
「アンパンマン」はいつまでも子どもたちに愛と勇気を伝える
ヒーローでありつづけることでしょう()'〇'()。
13.12.14 土佐電鉄桟橋線 高知駅前

並び写真は架線柱の影がかかってしまって思ったよりもイマイチだったけれど、アンパンマン号がきれいに撮れたのは嬉しい収穫でした。でも気がつけば、名鉄電車や外国電車のグラーツ市電、さらにアンパンマン号といった「ネタ電車」ばかりを追いかけて、結局、ふりだしの高知駅前電停に戻ってきてしまったではないか・・・Σ(´□`;)ハゥッ。時刻はすでにお昼近く。まだまだ行きたいところがある・・・というよりも、そろそろ私が今回の遠征先に土佐電を選んだ、本当の目的を果たすべき場所へ行かなくてはなりません。それはどこかというと・・・高知駅前から再び桟橋線の電車に乗り、いったんはりまや橋へ。

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グラーツ市電のラストカットは、
移動ついでにはりまや橋の平面交差を
横切るところを狙ってみました。
13.12.14 土佐電鉄桟橋線 高知駅前

はりまや橋で伊野線の伊野ゆきへ乗り換えて、地図でいう十字方向の左側、つまり西へと向かいます。前述したように、南北を結んでいて比較的距離短い桟橋線が高知駅へのアクセスや桟橋車庫への出入庫線を兼ねているのに対し、東西に長く伸びている後免・伊野線は、まさに地域住民の足代わりとなる土佐電のメイン路線。東端の後免町から西端の伊野までは22.1キロもあり(後免線10.9キロ、伊野線11.2キロ)、端から端まで乗り潰すと所要時間は約一時間半。路面電車としてはかなり乗りごたえあります(ただし、現在は後免町~伊野の全線を通して走る電車は無し)。

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鈍く光るマスコンハンドル。
運転士がノッチを入れると、床下からは
釣りかけモーターの独特な駆動音が響きます。

私が土佐電を訪れるのは今回で三度目。15年くらい前に訪れた一度目は、とにかく全線を完乗することだけが目的で、JR後免駅に隣接する後免町から一気に伊野までを乗り通し(その当時は全線の直通があったのか、それともどこかで乗り換えたのかは記憶が定かでない)、終点の伊野では、やはり隣接するJR伊野駅から土讃線に乗って高知へ戻り、桟橋線を往復すると言った、路面電車ファンから怒られそうな横着な潰し方です(ちなみに、伊野~はりまや橋が土佐電だと34駅・45分なのに対して、伊野~高知を土讃線だと普通列車で7駅・20分)。そのときは途中下車をする事も無く、ただ車窓をぼーっと眺めている程度で過ごし、とくに土佐電が魅力的な路線だとは思いませんでした。ところが二度目に訪れた5年前の事。このときは土讃線を走っていた国鉄形気動車キハ58の引退が直前に迫っていた頃で、もちろんそれを撮影するのがいちばんの目的。たしか朝の通勤・通学時間帯に一本だけキハ58の運用が残っていて、その行き先が伊野でした。そこで私は伊野の二つ手前(高知寄り)にある朝倉駅付近でお目当てのキハ58を撮影。そのあと高知市内へ戻るのに少し余裕があり、せっかくだから撮影地に近い朝倉の電停から土佐電に乗ってみることにしました。するとそこには道幅の狭い路地を単線の路面電車が所々で交換しながら走るという、どこか懐かしさが漂う情景が広がっていたのです (*゚0゚)ハッ! 。前回(一度目)は、車窓から眺めていただけだったので、路面電車ならどこにでもありそうな一般的な併用軌道だと思って、まったく気に留めなかったのでしょう。伊野線・鴨部から朝倉駅前までの単線併用軌道区間、いずれここはじっくりと撮影してみたい・・・そう思い続けて早5年。実は今回の土佐電撮影は、その時の思いを実行したものだったのです。あの日以来の訪問となる朝倉電停で下車。

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伊野線の末端、鏡川橋と伊野の間は単線となり、
運転本数も半減してしまいます。
13.12.14 土佐電鉄伊野線 曙町-朝倉(車窓から)

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単線区間の電車同士は
交換設備のある途中駅や信号場で交換するシステム。
13.12.14 土佐電鉄伊野線 朝倉(後ろの車窓から)

高知駅前1110-(桟橋線)-はりまや橋1115~1135-(伊野線)-朝倉1201

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朝倉に到着した土佐電。
ここ朝倉は交換ができる配線となっており、
手前にも線路が敷かれているのが見えます。
13.12.14 土佐電鉄伊野線 朝倉

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朝倉電停の待合室。
電車は車道上にある緑色の部分で乗降します。
これは「ノーガード電停」と呼ばれるもので、
見た目の通りこのスタイルはかなり危険度が高く、
全国的に減少しつつある停留所です。
しかし、土佐電では現在も31箇所がノーガード電停。
13.12.14 土佐電鉄伊野線 朝倉

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ちなみに朝倉のひとつ手前にある曙町電停は、
待合室のような設備も無く、
駅名や時刻表は一般の電柱に貼付けられています(^^;)
もちろんここもノーガード電停。
13.12.14 土佐電鉄伊野線 曙町

さっそく道路脇に立って撮影開始。ここは南側に住宅や商店が建ち並んでいるので、陽の低い今の時期は晴れてもスッキリと日が当たるところは少なく、場所やシャッタータイミングを慎重に見極めながらの撮影となります。多少のマンダーラは目をつぶるべきか・・・(-_-;*)ウゥム… 。夏場など、もっと陽が高く上がる時期ならば、路面全体に日が当たってスッキリと撮れるかもしれません。

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住宅の影がまだらに落ちた、併用軌道を進む600形。
そういや、やっと本来の土佐電らしい電車を撮ったな・・・(´∀`;)。
13.12.14 土佐電鉄伊野線 朝倉

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狭い路地でクルマを引き連れながら交換する土佐電。
左の赤い電車は先ほどの名鉄電車ではなく、
中古車屋の広告ラッピング電車。
ここを名鉄電車の590形が走ってきたら、
まさにかつての名鉄美濃町線のような情景ですね。
13.12.14 土佐電鉄伊野線 朝倉

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途中駅間での区間運転が多い、伊野・後免線。
東西の終端駅まで行く電車に限り、
運転室窓下に平仮名で書かれた行き先板が掲げられます。
これも土佐電名物。
13.12.14 土佐電鉄伊野線 朝倉-朝倉駅前

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高知大学のキャンバス内にある
木々の緑を背景に走る正面二枚窓の600形。
在籍車両の中ではこの600形がいちばん多く、
約半数(30/66)を占める勢力です。
おや? 左側の窓に見える輪っかは・・・(゚∀゚)オッ!!
13.12.14 土佐電鉄伊野線 朝倉駅前-朝倉

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そう、伊野線の末端部にあたる朝倉~伊野は
通票閉塞方式で運行されており、列車が行き違う際には、
今や貴重になったタブレット(通行票)の交換が見られます。
これも土佐電撮影では見逃せないシーン。
タブレットー( ・∀・)ノ8ヽ(・∀・ )コウカーン
13.12.14 土佐電鉄伊野線 朝倉

意外とクルマの交通量が多いこの道路。電車がクルマにカブられないように撮影すると言う事以前に、撮影者自身もクルマの往来にはじゅうぶんに注意を払う必要があります。住宅の影落ちやクルマの通行など撮影の制限が多いなかで、なんとか思い描いていたような狭い路地をゆく土佐電の姿やタブレットの交換シーンなどを撮ることができました。ラッキーだったのは、本数の少ないこの区間(日中は20分に一本程度)にありながら、そのほとんどが土佐電オリジナルカラーの旧型車(600形ばかりだけど)が来てくれたこと。もうだいぶ満喫する事ができたので、最後にもう一本だけ撮影して移動する事にしました。するとラストに現れたのは・・・

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もう一本だけ撮ろうと待っていたら、
やってきたのは美少女のアニメキャラ(?)が描かれた、
この「痛電」。Σ(゚Д゚;ノ)ノヌヲッ
これは地元サウナ店(スパリゾート)の
広告ラッピングなのだそうですが、
ノーガード電停に立つおじさんとの対比が、
なんだかシュールだなぁ・・・(´∀`;)

13.12.14 土佐電鉄伊野線 曙東町

なんとも萌え~な「痛電」でした (”ロ”;)ウワァ… 。ちなみに、先ほど撮った正面二枚窓の600形とは異なる顔のこの電車は700形で、元は1971年に廃止となった下関の路面電車、山陽電気軌道で活躍していた車両です。そんな経緯のある電車はできればノーマルなスタイルで撮りたかったなあ・・・(^^;)。この「痛電」を撮影したのち、再び電車に乗って移動します。

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ノーガード電停の朝倉から、600形に乗車。
昔ながらの古い電車を路面から直接乗ると、
かなりステップ(乗降階段)が高く感じます。
13.12.14 土佐電鉄伊野線 朝倉

今回の土佐電訪問でいちばんの目的だった伊野線の併用軌道区間。このままさらに伊野線の終点である伊野まで向かおうかとも考えましたが、午前中の桟橋線、そして今の伊野線ときたら、やはりもう一線、はりまや橋から東へ伸びる後免線の方も気になります。5年前の前回に乗ったのは、朝倉からはりまや橋までの伊野線区間だけで、後免線には最初の完乗時以来、一度も訪れていません。ひょっとしたら前回の伊野線で感じたように、初回では気づけなかった魅力的なところが後免線にもあるかもしれない・・・。そこで残りの時間は後免線の方に行ってみる事にしました。はりまや橋を経て伊野線から後免線へと入り、車窓から撮影できそうなところを探しながら進みます。しばらく行くと後免線は舟入川の土手に沿って走るようになり、その築堤上から少し高い目線で電車が狙えそうです。停留所名を確認せずに降車ボタンを押しましたが、下車したのは舟戸という名の電停。ここも片側はノーガードスタイルでした。

朝倉1347-(伊野線)-はりまや橋1412~1459-(後免線)-舟戸1521

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強烈な西日を浴びて、
道路脇をコトコト走る、後免線の電車。
正面三昧窓のこの車両は土佐電生え抜きで、
1950年代に製造された200形。
13.12.14 土佐電鉄後免線 鹿児-舟戸

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今度はお馴染み、正面二枚窓の600形。
この区間は線路と道路がキッチリと区分けされていますが、
法規上は専用軌道ではなく、
併用軌道(いわゆる路面電車)になるのだとか。
また、後免線は伊野線と異なり、
全線にわたって複線が敷かれています(後免町の終端部分を除く)。

築堤上に立ってみると、西日に照らされてキラリと光る線路がいい感じ・・・ですが、言い換えればモロに逆光なワケで、車窓から見て感じたのと写真に撮るのとでは、イメージが大きく異なります。ここは思ったよりも難しくて、絵にしづらいなぁ・・・(-"-;*)ウーン… 。しかし冬の日が沈むのは早く、モタモタしてアングルを決めあぐねていると、すぐに暗くなってしまいます。とにかく日没までの残された時間は、沿線を歩きながら背景や光線状態を見つつ、撮影を進める事に。

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釣りかけモーター独特の甲高い音を響かせて、
西へと向かう200形。
もっと目線を低くして撮れば、車体全体が光ったかな・・・。
13.12.14 土佐電鉄後免線 鹿児-舟戸(後追い)

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線路脇になかなかいい雰囲気の神社がありました。
日陰ではだいぶ露出が苦しくなってきたけれど、
鳥居と狛犬を入れて一枚。
横切ったのは、高速バスの広告ラッピング電車です。
13.12.14 土佐電鉄後免線 田辺島通-鹿児

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実はコレ、狙いは向こうから来る電車だったのに、
手前をカブられてしまったと言うミスショット。
でもAFがウマい具合に作動してくれて、
手前にピントが合ってくれました。
特徴的な旧型車のバス窓に西日が当たって、
意外と結果オーライだったかも~(^^;)
13.12.14 土佐電鉄後免線 田辺島通-鹿児

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「ごめん」と表示された600形。<(_ _)>ゴメン
これは別に電車が遅れたから謝っているわけではなく、
後免線の終点、後免町行きの電車は
「後免町」ではなく「ごめん」と表示されます。
日暮れが迫り、そろそろ帰宅時間ですね~(^^)
13.12.14 土佐電鉄後免線 田辺島通

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日没ギリギリにやってきた電車は、
車体をギラリと黄金色に輝かせてくれました。
広告ラッピングが施された電車だったのですが、
それがまったく解らないくらい・・・+.(つ∀≦)マブシイッッ+.゚。
浮かび上がった外板のデコボコが、
半世紀以上にわたる長い活躍を物語っています。
13.12.14 土佐電鉄後免線 田辺島通-鹿児

アングルを固定せず、とにかく来た電車を状況に合わせて、ひたすらに撮り続けた夕方の後免線。途中で神社の鳥居脇を走るような面白い箇所はあったものの、前回に伊野線の併用軌道を見て受けたようなインパクトは後免線では感じませんでした。ひょっとすると、もっと先(東)へ進めば景色に変化があったのかもしれませんが、もうタイムオーバーです。それでも西日に照らされて輝く旧型車のカットなどが撮れた事に満足し、日没を迎えたところで撮影終了。端から端までの全線・・・というわけにはいきませんでしたが、一日を通して存分に土佐電の魅力を味わう事ができました。(´▽`*)

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日暮れを迎えた田辺島通電停から、高知の中心街へ戻ります。
最後の乗車はパチンコ屋のラッピングが施された600形。
13.12.14 土佐電鉄後免線 田辺島通

それにしても、やはり私は路面電車の撮影があまり得意ではなく、撮影中にウマく絵をまとめる事できずに、あとから写真を見返して反省や後悔する事しきり。とくに今回の土佐電のような昔の色を残しながら地域に根付いている路面電車などは、車両そのものをメインに置くよりも沿線の情景や人々の動きなどにもっとスポットを当てるべきなんですよね・・・。いつの日かまた撮影に訪れたい "とでん(土電)" 。でもその前に少し、近場の"とでん(都電)" で修行するべきかな? (^^;)

田辺島通1655-(後免線)-はりまや橋1715

 

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今宵は高知に一泊。
高知と言えば、なんといっても「カツオのたたき」ですが、
私には他に一度食べてみたいと思っていた冬の名物・・・
というか、珍味がありました。
それは活きのいい穴子の稚魚を三杯酢で食べる「のれそれ」
(手前の白いの)。
個人的にはすっごく美味しい!ってほどのものではなかったけれど、
土佐のお酒にはよく合いました。

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高知まで行ったのに、桂浜などの名所には足を向けない私。
せめて市内の中心部にある高知城くらいは撮影しておきました。
(コレって、やなぼーさんへのご機嫌とり!? ^^;)

 

12月15日(日)

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翌朝、出発までに少しだけ土佐電を撮影。
前日の日中はビル影で明暗が強かった
はりまや橋の交差点を、日が当たる前に訪れてみました。
狙いは平面交差で互いの電車行き交うシーン。
でも意外とこのタイミングが合わずに難しく、
持ち時間内で唯一の成功例が・・・
ぬはっ「痛電」! Σ( ̄□ ̄;)ゲゲッ
13.12.15 土佐電鉄伊野線 はりまや橋

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さらに、手前方向の路線とはタイミングが合いませんでしたが、
交差点を横切る「アンパンマン号」も撮ることができました。
前日に撮ったものとは違うデザインですね(^^)

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高知からの帰路も、また土讃線の列車旅を楽しみます。
乗るのは岡山行きの特急「南風8号」。
残念ながら「アンパンマン列車」ではありませんでした。
これに丸亀まで乗り、そこから普通列車で高松へ。
高松から空路で東京へ戻ります。
13.12.15 土讃線 高知

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もちろん「南風」の車内では「飲み鉄」を満喫~♪
高知駅で購入したのは「龍馬弁(¥1000)」。
高知名物のカツオの角煮や焼き鯖寿司の他、なんといっても、
ミョウガやシイタケ、タケノコ、さらにはコンニャクまでもを
寿司仕立てにした田舎寿司が面白い。
おかずも充実していて、思わず酒がすすむ駅弁です。(゚д゚)ウマー
☆☆☆☆・

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途中の阿波池田で交換した下りの「南風」は
「アンパンマン列車」でした。
13.12.15 土讃線 阿波池田(車窓から)

高知0913-(土讃線 南風8号)-丸亀1101~1105-(予讃128M)-高松1132


期限が近づいた飛行機のマイレージを有効利用した今回の旅。その行き先にはいろいろと候補があったなかで、どちらかというと「撮り鉄」的にはネタに乏しいとされる、四国をあえて選んでみました。でもこのような機会だったからこそ、かねてから訪れてみたいと思いつつも、アタマの片隅に追いやられていた土佐電が目的地に浮上したのだと思っています(なかなか実費を払って高知まで行こうと思わないのがホンネ ^^;)。師走の慌ただしい中、駆け足でまわったような土佐電訪問でしたが、昔ながらの風貌を残す魅力的な電車たちに心が癒された旅となりました。



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ONE-shot 140 Christmas☆tree [PICK UP ONE-shot]

PICK UP ONE-shot 140 Christmas☆tree 

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シャンパンゴールドに輝くツリーを二人で眺めていると、
その向こうに現れたのはサンタクロースならぬ、
ラッキートレイン 「みどりの山手線」。
一足早い、クリスマスプレゼントかな?

・・・なーんて、
歯の浮くようなハズカシい文を書いたけど、
鉄ちゃんならまだしも、ふつうのカップルならば、
きっと「みどりの山手線」なんか気に留めず、
きらびやかなクリスマスツリーと、
おたがいの顔しか目に入らないよね~(´▽`*)。

13.12.11 東北本線(山手線) 秋葉原



前回に続いての「みどりの山手線」。
ようやく「N◯VI TIME」の広告が剥がされて、
久々にノーマルな姿となりました。
そこでさっそく
目をつけていたクリスマスツリーと絡めて撮るため、
退勤後にカメラを持って夜の秋葉原へ。
はじめは列車とツリーがバランスよく入るような
無難な構図を考えていたところ、
「みどりの山手線」がホームへ入ってきたと同時に、
一組のカップルが手前で足を止めてくれたので、
慌ててアングルを変更。
もう少し人物を目立たせられたら良かったのですが、
なかなか微笑ましい一枚が撮れました。(^^)

1210.jpg
ちなみに、本来狙っていたのはこんなカット。
一枚目の写真を撮ったあとに、
すかさずカメラを振ってみました。
「みどりの山手線」と季節の風物詩コラボも、
これがラストカットになるかな・・・。


☆オマケ☆

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今、新宿のサザンテラスで行なわれている
イルミネーションイベント「新宿ミナミルミ」では
「みどりの山手線」をモチーフにしたものが展示されています。
運転士は「スイカペンギン」さん(笑)
ゆるキャラさん、ネタがカブってしまってスミマセン(^^;)


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ONE-shot 139 鳥瞰、山手線。 [PICK UP ONE-shot]

PICK UP ONE-shot 139 鳥瞰、山手線。

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泊りがけの旅行などでは無いけれど、
最近はちょっとした遠出が続いてしまいました。
関東近郊とはいえ、重ねればそれなりに懐具合は厳しくなります。
ただでさえ、何かと物入りが多い時期なのに・・・ ε-(-ω-;)フウ…。
そこで先週末の鉄活動は、遠出をせずに近場で少しだけ撮影。
今の私にとって近場の都内で撮るべきものといえば・・・
そう、いよいよ記念運転の終了までひと月を切り、
記録撮影も大詰めを迎えた「みどりの山手線」
(記念ラッピングは12/28までの予定)。
はじめはコレを半日くらいかけて、何カットか撮影するつもりでした。
 
 ところが、この日の「みどりの山手線」には、
以前にも触れた「N〇VI TIME」の広告ラッピングが
いまだに貼られたまま (12/7現在)。
たしかこの広告掲出期間は
11月30日までって聞いていたんだけれど、
契約が延長になったのかなぁ・・・ (・ε・`。)チェッ。
ともかく、これではどんなシチュエーションで撮っても、
あの「N〇VI TIMEおじさん」の顔に目を奪われてしまい、
まったく絵になりません。
かといって、車体をブラして広告を目立たなくする方法は
先日にやったばかりで、できれば同じ手は使いたくない。
σ(゚ペ)ンーム…
 
そこで今回は車体広告の目立つ接近戦を諦めて、
以前よりずっと気になっていた
池袋の「とある高層ビル」から俯瞰撮影を試みてみることに。
地上60階という高さを誇るこの場所からならば、
広告の文字やキャラクターは判別できないでしょう。
ただし問題は、
そこから、はたしてスッキリと山手線が見えるのか?
さらにビル影などに阻まれずに光が当たってくれるのか?
というところ。
私は期待半分、不安半分で有料展望台へと上がってみました。
すると眼下に広がっていたのは、
まさに鳥の目で見たような、山手線が走る情景。
これはイケる!(゚∀゚*)オオッ!! 
 
 
多くの建物が所狭しと密集した都会の街並みを
縫うように走る「みどりの山手線」。
季節に合わせて、いろいろな植物や自然などと
組み合わせて撮影してきた「みどりの山手線」ですが、
やはり、このコンクリートジャングルをゆく姿が
いちばん山手線らしいのかもしれませんね (^^)。
 
13.12.7 山手線 巣鴨-大塚
 
 
 
 
ちなみに「鳥瞰」と「俯瞰」って、どう違うんだろう・・・。σ(゚・゚*)ハテ?
字のままに表わすと、
鳥瞰は鳥のような目線で、ある程度の高さを斜めから見たもの?
俯瞰は「俯く(うつむく)」って書くから、真下を見下ろすこと?
んじゃあ、鉄道写真で真下を見るってことはほとんどないから、
いつも撮っているのは「俯瞰写真」ではなく「鳥瞰写真」???
そういや、「斜俯瞰(しゃふかん)」って言葉も聞いたことあるな・・・。
今回のタイトルは何となくカッコイイので、「鳥瞰」を使ってみました。
もし使い方が間違っていたら、ご指摘の程を・・・(^^;)


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常磐線・・・ブルートレイン「ゆうづる」 撮影記 [鉄道写真撮影記]

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2013.11.30
常磐線
四半世紀ぶりの復活運転!
ブルートレイン「ゆうづる」 撮影
  

 

前回の続き・・・ではないのですが、今回も茨城。しかも同じ常磐線への出撃です。特急「ひたち」の運転開始50周年という節目を迎えた今年、この記念に対するJR東日本水戸支社の気合の入れようは相当なモノらしく、先日の485系特急「ひたち」のリバイバル(ひたち50周年記念号)に続き、今度はかつて常磐線経由で上野と青森の間を結んでいた、寝台特急「ゆうづる」のリバイバルを運転するというではありませんか!(゚∀゚*)オオッ!! 常磐線沿線に住んでいた私にとって・・・(ry (以下略 ^^;)。現役時代末期の「ゆうづる」には電車寝台の583系と、客車寝台、いわゆる「ブルートレイン」の24系が使用されていましたが(当時は臨時も含めると三往復も設定されていたのだから、今考えるとスゴいよね・・・)、今回復刻運転されるのは24系客車の方で、常磐線を走るブルートレイン「ゆうづる」としては1988年の廃止以来25年ぶり、実に四半世紀ぶりの復活となります。

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上野到着後、推進回送で尾久へ向かう、
現役時代の寝台特急「ゆうづる」。
「ゆうづる」は上野~水戸で田端のEF81が牽引を担当し、
時折、レインボー色の95号機も充当されることがありました
(水戸~青森はED75が牽引)。
87.8.16 東北本線 日暮里

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こちらはノーマルなローズピンクの
EF81 93が先頭に立つ「ゆうづる」。
この日は下りの客車「ゆうづる」最終日で、
よく見ると左のホーム上ではテープカットなどの
セレモニーが行なわれているようです。
(´;ω;`)ノ~~~~~サヨ-ナラ-
88.3.11 東北本線 上野

ちょうど一週間前となる前週の土曜には、常磐線の内原電留線で行われたイベント(みと鉄道ふれあいまつり)へ出かけてきた私。せっかく交通費をかけて撮影へ行くのに、二週連続で同方面、同路線ではちょっと面白みに欠けるところですが、やはりこの四半世紀ぶりに走る「ゆうづる」は外せない・・・。とくに、車両の老朽化も原因の一つとされている昨今の夜行列車壊滅状況では、常磐線を「ブルートレイン」が走るのも、これが最後の機会となるかもしれません。私は前週に続き、常磐線へと撮影に向かうことを決めました。

しかしこの「ゆうづる」撮影、そう簡単にはいかず、なかなか厳しい条件での撮影となってしまうのです・・・エ…?( ̄△ ̄;)マタコノテンカイ?。


11月30日(土)

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二週連続の常磐線ですが、
今回は直流タイプのE231系でスタートします。
東北本線 上野

前週と同様に上野から常磐線へと乗り込みますが、今回は中距離用のE531系ではなく、近距離用のE231系で終点の取手へ。これはお目当ての撮影地が取手にあるからではなく、いったん下車して切符を買いなおさなくてはならないため。そう、茨城県最南端の取手で購入するきっぷといえば、以前にも使用した超オトクきっぷの「ときわ路パス」。この茨城県内乗り降り自由の切符を手に、あらためて撮影地を目指して常磐線を北上します。

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茨城県内のみどりの窓口のみで発売されていた
フリー切符「ときわ路パス」。
2000円で茨城県内のJR線(常磐線・水戸線・水郡線・鹿島線)、
ひたちなか海浜鉄道・鹿島臨海鉄道・関鉄常総線が
乗り放題になります。
秋季の販売はこの11月30日まででした。

前述したように、現役時代の「ゆうづる」は上野と青森の間を常磐線経由で結んでいた寝台特急列車で、本来ならば常磐線全線(日暮里~岩沼 350.4 km)を通り抜ける運転経路でした。しかし多くの方がご存じのように、現在の常磐線は二年半前に発生した東日本大震災による被害と、それに起因した原発事故の影響により、今でも広野~原ノ町および相馬~浜吉田で運転が休止中。常磐線を通り抜けることは事実上不可能な状態となっています。では今回復刻運転する「ゆうづる」は、いったいどうするのでしょう。運転区間が上野~青森ならば、単純に東北本線(IGR・青い森)経由にすればいいのでは・・・とも思われますが、それでは「ゆうづる」というよりも、現役時代に対をなすような形で運転されていた、「はくつる(上野~青森 東北本線経由)」の復刻になってしまいます。そもそも東北線経由では、イベントを主催した水戸支社の管内をまったく通らないことになってしまいますし・・・(-"-;*)ウーン…。そこで今回設定された驚きの運転経路というのが、まずは使用される客車を常磐線のいわきまで回送し、あらためていわき始発の“上り”列車としてスタート。常磐線を南下し、水戸を経て友部へ。友部からはなんと水戸線を小山まで走り抜け、小山からは東北本線で一路北を目指す・・・といったものになりました(最終的に列車は、現役時代の「ゆうづる」が果たせなかった青函トンネルを通って、北海道の木古内へと到達します)。なんとも強引ともとれる復刻版の「ゆうづる」ですが、私としてはブルートレインが常磐線を走るということだけでも嬉しい。そこでまず狙うのは、日中に常磐線を下り、いわきへと送り込まれる回送列車です。残念ながらこの回送列車には営業運転とは異なり、「ゆうづる」のヘッドマークは掲げられないようなので、ここは列車の編成主体ではなく、どこか常磐線らしい情景で撮りたいところ。そう思って私が下車したのは高浜。

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取手からは交直両用のE531 系に乗って、
高浜へとやってきました。
常磐線 高浜

上野0722-(常磐735H)-取手0805~0811-(1333M)-高浜0854

高浜といえば、先日に運転された485系の「リバイバル ひたち」を撮りにきたばかりで、ひと月半ぶりの再訪。前回は「ひたち」のヘッドマークがキッチリ解るように、アウトカーブから列車の正面が撮れる石岡寄りの撮影地へ向かいました。そのときにもちょこっと触れていますが、この高浜駅の周囲に広がる田園地帯からは、茨城のシンボル的存在として知られる、筑波山の姿をきれいに拝むことができるのです。今までこのブログでは常磐線の車窓風景として紹介することが多かった筑波山。そこで今回は常磐線らしい沿線情景として、その筑波山とブルートレインを絡めてみようと考えたのでした。駅を背にして、前回とは逆の神立方面へと歩みを進めます。付近を流れる恋瀬川を渡って県道をしばらく行くと、田園の向こうに線路と筑波山が一望できるポイントに到達。

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撮影地へ向かう途中で渡るのは、
霞ヶ浦へと流れ込む、恋瀬川。
右側に見える「ねこみみ」のような山が
男体山と女体山からなる筑波山です。
ちょうど手前をE657系が通過してゆきました。
常磐線 神立-高浜

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川を渡ったこのあたり一帯が撮影地。
広い田園のなかで、自分の好みに合った
アングルを模索します。

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このくらいの引きも悪くないけれど、
手前のブッシュがちょっとウザいね・・・(゚ペ)ウーン…。
さらに欲を言えば、ねこみみ・・・もとい、
筑波山はアングルの真ん中ではなく、
どちらかに寄せたいところ。

0007.jpg

上写真よりもう少し寄って、
思い切って架線柱ワンスパン内で切ってみました。
このくらいが意外とスッキリするかも。
筑波山はやや右寄せで配置。
このE657系は側面に「ひたち50周年」の
記念ステッカーが貼られた編成でした。
でも、あまり目立たないね・・・(^^;)

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待ち時間の間にはこんな珍客も通過。 (゚∀゚)オッ!
この日は日立~佐貫で団体列車として運転されていた
ジョイフルトレインの「リゾートエクスプレス ゆう」。

線路際が除草されている一角を見つけて、そこにカメラを構えます。この撮影地で筑波山を絡めて撮ろうとすると、列車はほぼ真横から見ることになりますが、どうせヘッドマークの無い回送列車だし、顔が見えなくてもこれでじゅうぶん。この日は雲ひとつない晴天で、背景の筑波山も頂上までクッキリと見えています (・∀・)イイネ 。ちなみに筑波山と言うと、私が育った千葉の柏では、比較的近場で手軽にいけるハイキングの定番スポットとなっており、幼稚園や小学校、町内会の遠足などでよく連れて行かれたものです。オトナになってからはほとんど行った覚えがありませんが、今度久しぶりに訪れて、ケーブルカーにでも乗ってみようかな・・・。そんなことを思いながら筑波山を眺めていると、やがて上り方向から赤い機関車に牽かれた青い客車列車が姿を現しました。

0009.jpg

筑波山を背景に常磐線をゆく、
ブルートレイン「ゆうづる」の回送列車。
牽引機は青森のEF81 137でした。

快晴の空のもと、筑波山バックでブルトレが撮れました~!ヽ(´▽`)ノワーイ♪
現役時代の「ゆうづる」を考えると、こんなにはっきりと筑波山が見える日中に、しかも下りのブルトレがここを通過するなんてことはあり得ないのですが、「ゆうづる」の復刻としてではなく、常磐線を走るブルートレインの記録としては、満足のいく結果を残すことができたと思います(^^)。無事に狙い通りのカットが撮れて、筑波山バックの撮影地からは撤収。高浜駅へ戻ります。

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高浜からは再び常磐線の下り列車へ乗ります。
ホームに入ってきたのはE531系の勝田行き。
常磐線 高浜

さて次の狙いは、もちろん本命となる「リバイバル ゆうづる」の本運転です (`・ω・´)-3 フンス! 。前述したように今回運転される「ゆうづる」は、いわきから常磐線を南下し、水戸線を経由して東北線へと抜けるルート。ならば撮影地の候補としては、水戸線で狙うのも面白いか? いやいや「ゆうづる」なのだから、やはり常磐線で撮るのが正統・・・などと考えたくなりますが、実は迷うほど撮影地に選択肢は無いのが実情なのです ( ̄△ ̄;)エ…? 。というのも、この「ゆうづる」のいわき発車時刻は15時33分。日が短い今の時期は16時過ぎには日が沈んでしまうので、日照を期待するならば茨城を超えて福島県内へ入らなければキビシいし、薄明かりの残照程度でも、最低16時21分発の高萩より北へ行かなくては、走行写真の撮影は難しいでしょう。当然、水戸線内などは真っ暗で、撮影地など考える余地もありません。そうすると、少しでも明るい福島県内の泉や湯本までいくべきか? でもきっと考えることは皆同じで、日が当たりそうな撮影地は相当な混雑が予想されるハズ・・・"o(-_-;*)ウゥム…。私は撮影地探しに悩みつつも、とりあえず常磐線を北上してみることに。

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先ほどのE531系は水戸のひとつ先にある
勝田までしか行かないので、
水戸でさらに北へ向かう高萩行きに乗り換え。
車両は415系1500番台でした。
常磐線 水戸

0012.jpg

「ゆうづる」の走行写真を撮るにあたっての、
「デッドライン」とした高萩に到着。
「ゆうづる」を撮るにはさらに北上する必要があります。
おや?右隣に停まっているのは・・・!? (゚∀゚*)オッ!
常磐線 高萩

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高萩で、先ほどの回送列車に追いついちゃいました。
先頭はカマ出し(機関車がホームから外れていること)
していて撮れなかったので、
後ろ側の24系を高萩の駅名板と絡めて撮影 (^^) 。
高萩在住でソネブロ仲間のまー坊さんが喜ぶかな?
私が着いた二分後に回送列車はいわきへ向けて
発車してゆきました。

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ブルトレ発車後に落ち着いて構内を見回すと、
電留線には運用に就いていないニートくん状態の
E653系(付属編成)と651系の姿が・・・。(・ω・`)
E653系基本編成の一部は羽越線の「いなほ」へ転用されたけれど、
この四連の付属編成はどうするのでしょう・・・。
当初(震災前)の計画では、いわき~仙台の区間特急へ
コンバートされる予定だったけれど、
いつ復旧するか解らないそのときを、待ち続けることになるのかな?

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乗り降り自由の「ときわ路パス」。
せっかくなので、高萩で途中下車してみました。
いつ見てもこの高萩駅の駅舎はキレイな形をしています(^^)。
よく見るとコンビニ「NEW DAYS」の看板も
色を駅舎に合わせているんだね(同店の看板は通常なら赤色)。
常磐線 高萩

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そんな高萩駅前の食堂でお昼ゴハンを。
実はこのお店、まー坊さんのブログでは
カレーうどんならぬ「カレーそば」が名物で
おススメだと書いてあったのですが、
あいにく私は前日にカレーを食べたばかりだったので、
「とりそば」を注文・・・(まー坊さんスミマセン ^^;)。
どことなく懐かしくて、おいしいお蕎麦でした。(゚д゚)ウマー

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高萩で食事を済ませたのち、
いわき行きへ乗って、さらに二駅ほど北の磯原へ。
今度はE501系に乗れました。
常磐線 磯原

高浜1147-(1359M)-水戸1222~1228-(551M)-高萩1315~1356-(553M)-磯原1404

途中の高萩で乗り継ぎ時間を利用して昼食をとり、最終的にやってきたのは磯原。磯原は今年の二月に海バックの651系「スーパーひたち」を撮りにきて以来となります。こう考えると、やっぱり私は知っている撮影地のレパートリーが少なく、いつも同じようなところばかりきているような気がするなぁ・・・(^^;)ゞポリポリ。今回目指す撮影地は前回の海バックとは逆方向にある開けた場所ですが、実はここも三年前に一度訪れているんです。でも他に適当な撮影地が思い浮かびませんでしたし、車内から撮影地の様子を眺めたら、まだ場所に余裕がありそうだったので、ここに決定。

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今年二月にも訪れた磯原。
今回は海側とは逆の西口を出ます。
常磐線 磯原

撮影地は駅から徒歩15分程度と徒歩鉄には助かるお手軽スポット。ここは線路沿いにある小高い丘・・・というか、廃棄残土が積まれた上から、少し高い目線で列車が撮れるポイントです。周囲は田畑が広がっていて障害物は少なく、午後順光の「陽あたり良好!」(´▽`*)カスミチャソ 。

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撮影地に着いての一発目は、E657系「スーパーひたち46号」。
傾きかけた日が、車両全体をきれいに照らします。
まさにバリ順!キモチ(・∀・)イイッ!
常磐線 磯原−南中郷

ただし、今はまだきれいに日が当たっていますが、「ゆうづる」が磯原を通過するのは16時10分。この日の茨城県高萩市の日没時間は16時21分で、時間だけ見るとギリギリ持ちそうな気もしますが、これはあくまでも平坦な地での日没時刻。このあたりの西側には決して高くはないものの小山が連なっていて、条件的にはかなりきわどい。そういえば、二週間前に訪れた磐越西線でも日没間際に撮影を試みたものの、結局間に合わずに日が沈んじゃったんだよなぁ・・・(´Д`;)デジャヴ?。果たして今回はというと・・・(°_°;)ドキドキ…

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15時55分
かなり日が落ちてきました。
「ゆうづる」通過まであと15分・・・持つか!?
マダダ(;`д´)マダオワランヨ!

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その沈みかけた日の、
エロエロ光線に照らされてやってきたのは、
総合検測車E491系「East-i E」。
思わぬ珍客が撮れたのは嬉しいけれど、
この光が「ゆうづる」に当たってくれればね・・・。

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16時06分
ああ、日が山かげに・・・(´Д`;)アア…。

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16時07分
沈んだ・・・。
チ━━━━(_ _|||)━━━━━ン

惜しいことに、やはり日は沈んでしまいました (´;ω;`)ダメカ… 。15分前に通過した「East-i E」が最高の光線状態だっただけに、とても残念。でも、こうなることはほぼ想定内で、むしろ私の予想よりも日は持ってくれた方だったかも。日は沈んで露出は一気に下がりましたが、まだ日没直後で空は明るく、なんとか走行写真は撮ることができそう。ガッカリしている余裕はありません。日の光が見えなくなってからわずか三分後、懐かしい真っ赤なヘッドマークを掲げた列車が見えてきました。(゚∀゚)キタッ!

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夕暮れの常磐線に復活した、ブルートレイン「ゆうづる」。
わずかな残照を受けたその姿は、
まさに「ゆうづる」の列車名にふさわしい・・・かも?

どうにか、かろうじて、ブルートレイン「ゆうづる」が撮れました~! ヽ(´□`。)ノ・゚ワアァァァイ!! ああ、この赤いヘッドマークは本当に懐かしいなぁ・・・・:*:・(゚ノ∀`゚)゚カンドー!・:*:・。
現役当時の「ゆうづる」を牽いていたEF81は、まだローズピンク(赤13号)時代で、この赤い(赤2号)EF81にはちょっと違和感があるかと思いましたが、懐かしい雰囲気はじゅうぶんに感じることができました。結局、日が当たったなかで撮ることはできなかったけれど、四半世紀ぶりに「ゆうづる」の勇姿を見られただけでも、ここまで来た甲斐があったかな (´▽`*)。これでこの日の撮影はすべて終了です。

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磯原から下り列車へ乗って、いったん大津港へ。
大津港は茨城県最北の駅で、隣駅の勿来は福島県です。
本来なら、最南の取手からの普通運賃は片道だけで2520円。
今回も「ときわ路パス」をフル活用しちゃいました。
常磐線 大津港

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大津港からは磯原には停まらない「スーパーひたち54号」に乗車。
以前にも書きましたが、
「ときわ路パス」は別に特急券を購入すれば、特急にも乗車が可能。
さらに取手から先への乗り越し清算も車内でできます。
これで一気に都内まで帰ることにします。
常磐線 大津港

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お待ちかねの車内宴!(゚∀゚*)
・・・といきたいところでしたが、
なんと車販の駅弁はすべて売り切れとのこと。Σ(゚д゚;)ナニーッ!
いわき始発の特急が大津港で弁当売り切れだなんて・・・
弁当の積載量が少ないのか、
はたまた、とてつもない大食漢でも乗っているのか?
このあたりの駅では駅弁を売っていないので、
特急の車販に賭けていたんだけれどなぁ・・・(´・ω・`)ショボーン。
仕方なく、「おつまみセット」のチクワ二本で我慢。
(´Д`;)シシマル カ…

10月の「リバイバル ひたち」こと「ひたち50周年記念号」から始まり、先週の「みと鉄道ふれあいまつり」で展示された歴代「ひたち」並び、そして今回の「リバイバル ゆうづる」と、趣向を凝らして楽しませてくれた水戸支社の「ひたち50周年記念」企画。常磐線に馴染み深い私にとっては、どれもが捨てがたい垂涎の企画ばかりで、とても「アツい秋」を過ごさせてもらいました。しかし、そんな華やかな記念行事の裏で、この常磐線は震災と原発事故の影響で、一部区間では未だ復旧工事の見込みすら経っていないのも事実です。繰り返しになりますが、本当にいつの日か常磐線の全線復旧を果たせる日が来ることを願ってやみません。

0028.jpg

大津港から上野までの二時間を
快適に過ごせたE657系。
「さすが、新型・・・」(´ー`)フッ。
ちなみに上野の到着ホームは17番線で、
ここは冒頭で紹介した「ゆうづる」のラストランを
25年前に私が見送ったホームです・・・。
東北本線 上野

磯原1629-(常磐567M)-大津港1635
大津港1640-(スーパーひたち54号)-上野1835

 


☆以下、サッカー雑記☆

ところで、
昨日(12/1)行なわれた、Jリーグ「J1昇格プレーオフ」の第一戦ですが・・・
わが「ジェフ千葉」は5位と言う立場で、4位の「ヴォルティス徳島」と対戦し、1−1のドローと言う結果。ドローの場合は順位が上のチームが勝ち残ると言うアドバンテージにより、残念ながら千葉は敗退が決定し、J1への昇格は今年もなりませんでした (´;ω;`)。
でも、これが「惜しかった」と捉えられるかというと、決してそんなことは無く、当然の結果といえるでしょう。それはこの試合に限らず、大事なリーグ戦終盤の4試合で、二分二敗と一勝もできなかった流れと、勝負弱さが物語っています。とくに最終節の対戦相手は最下位(22位)の鳥取で、ここで確実に勝っていれば、最終順位は4位となり、徳島とは逆のアドバンテージが得られたハズ。それをアディショナルタイムでかろうじてドローに持ち込むのが精一杯では、とてもプレーオフを勝ち抜ける力は無いと感じていました。
今さら終わってしまったことを言っても仕方ありませんが、結局今年は自動昇格圏内の二位以内に一度も入ることが無かった千葉。プレーオフ目当てではなく、自動昇格を照準に当てない限り、来年もJ1へ昇格するのは相当にキビシいものだと思っています。



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