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しなの鉄道・・・169系 急行「志賀」 撮影記 [鉄道写真撮影記]

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2013.01.27
しなの鉄道
 見えるか!? 浅間山!
 169系 急行「志賀」 撮影記

 

休日を犠牲にしてきた仕事が一段落し、給料日を迎えて財政危機もとりあえずは脱した(万年ボンビーなのは変わらないけれど・・・^^;)。そこで今回はちょっぴり奮発して、新幹線でお出かけです。新幹線といっても東海道や東北ではなく、乗るのは比較的短距離な長野新幹線。

1月27日(日)

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赤い帯が特徴のE2系「あさま」号。
今旅は久しぶりに長野新幹線でスタートです。
東北新幹線 東京

このブログではよく、485系や583系に代表される国鉄特急型を残り少ない貴重な車両と紹介してきましたが、それ以上に貴重で、今や絶滅寸前にまで追い込まれているのが国鉄急行型車両。かつて日本全国に存在した急行列車はその名のとおり速達性を担う、特別料金(急行券)が必要な優等列車でした。しかし特急列車の多様化や、特別料金を必要としない快速列車の速度向上などにより、徐々に急行列車の存在意義が薄れて衰退。現在のJR線上には、定期の急行が客車列車の「はまなす(青森~札幌)」を残すのみとなっており、もはや急行型車両など必要としないのが実情です。そんな活躍の場を失った急行型を譲り受けて運転しているのが、長野県の第三セクター路線「しなの鉄道」。この鉄道ではかつて信越本線の急行「信州」や「志賀」などで活躍した、169系急行型電車が現役で運転されています。しかし誕生からすでに40年以上が経ち、さらに保安設備上の都合から運転範囲が限定される(JRへ乗り入れられない)などの不都合が生じた169系。残念ながらこの貴重な急行型の生き残りも、ついに今年4月を持って引退することが決定してしまいました(定期運用は3月まで)。

その引退を前にしなの鉄道では様々なイベントが計画されており、27日の日曜日には、かつて信越線と長野電鉄を直通して上野~湯田中を走っていた169系の急行「志賀」が、屋代~軽井沢でリバイバル運転されます。その急行「志賀」こそが今回のターゲットで、私は朝イチの長野新幹線へと乗り込んだのでした。

東京0624-(あさま501号)-軽井沢0732

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雪積もる軽井沢で、しなの鉄道へと乗り換え。
軽井沢駅には碓氷峠越えの補機として活躍した、
EF63 2が保存されています。
しなの鉄道 軽井沢

旧・信越本線こと、しなの鉄道を私が訪れるのは一昨年の12月末以来で、ほぼ一年ぶり(しなの鉄道の簡単な概要などについては、その記事を参照ください)。そのときの狙いも今回と同じ湘南色に復刻された169系(S52編成)で、平原駅付近の跨線橋から浅間山をバックに撮影しています。そこで前回とは撮り方に少しでも変化をつけようと、出発前にいろいろな撮影地を模索したものの、やはりしなの鉄道を撮るなら浅間山は無視できず、結局目指すは浅間山バックの定番中の定番、御代田。この日は朝から快晴で、その雄大な眺望にも期待が持てます。しかし・・・

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車窓から見えるハズの浅間山は・・・orz
しなの鉄道 信濃追分付近(車窓から)

ご覧のとおり、浅間山は見事に雲隠れ。そう、たとえ晴れていたって、山がキレイに見えるとは限らない。そんなことは過去の経験から十も百も承知の助。でもドン雲りならキッパリ諦めがつくけれど、まわりが晴れていて、浅間山だけに雲がまとわりついているというのは、なんだかなぁ・・・(´・ω・`) ショボーン。それでも御代田周辺にはスッキリとした直線や大きなカーブ、跨線橋からの俯瞰など、いろいろな撮り方ができる撮影地が点在しているので、とりあえず予定通り下車。

軽井沢0740-(しなの鉄道753M)-御代田0754

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浅間山の麓にある御代田町(長野県北佐久郡)の御代田駅。
駅舎内には地元ケーブルテレビ局が併設されています。
しなの鉄道 御代田

浅間山が見える(ハズの)撮影地までは、徒歩で15分ほどの道のり。路面には数センチほどの積雪があり、慌てず慎重に歩みを進めます。でもこのあたりの雪は粉雪であまりすべらず、先日に都心で降ったような湿って重たい雪よりもずっと歩きやすい。ただし吹き付ける風はとても冷たく、やはり高原の冬を実感します。やがて線路脇に同業者のものと思わしき数台のクルマが止まっているのが見えて、撮影地に到着。しかし定番撮影地に同業者の姿は無く、あたりを見渡すと、あちこちにカメラを持った方がウロウロしています。どうやら皆さんも浅間山が見えないことでアングルを決めあぐねている様子。

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本来ならキレイに浅間山が見えるハズの
ポイントを行く115系普通列車。
しなの鉄道 御代田-平原

ためしに私も定番位置から普通列車を撮ってみましたが、車窓から見た先ほどにも増して雲が低く立ちこめ、もはや山の存在すら感じさせない、単なる中途半端な引きの編成写真になってしまいました。こりゃダメダメだ・・・(´д`;)トホホ…。

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どうせ列車主体に撮るのなら、
冬枯れの木々が背景の方が、高原らしくていいかな・・・。
台車に雪を抱えた115系、なかなかいい感じです。
ファンの間ではあまり評判の良くないとされる
しなの色115系ですが、私は意外とキライじゃありません。
しなの鉄道 平原-御代田

まあ幸い、浅間山が雲隠れしている以外はきれいな光に恵まれていて、列車主体の編成写真を撮るのには問題無さそう。いちおう上写真の冬枯れバックを無難な候補として考え、まだ時間に余裕があるので、もう少し近辺を歩き回ってみることにしました。そこでいったん今いた撮影地を離れ、あぜ道から舗装道路へ出たところで何気なく来た道を振り返ると・・・なんと今の撮影地の向こうに、雄大な山脈が見えるではありませんか!o(゚∀゚)o オッ!

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遠くに見える北アルプスの山々を背に、
しなの色115が走り抜けてゆきます。
しなの鉄道 平原-御代田

方角的にこの山脈は北アルプスだと思われますが、長野県南部の御代田からこんなにクッキリ見えるとは、ちょっとビックリです。それにしても実はこの場所、線路脇にある資材置き場を見ても解るように、ひとつ前に撮った写真(冬枯れバック)と列車の止め位置はほぼ同じなんです。先ほどは寄り過ぎていてまったく山に気付きませんでしたが、少し目線を変えるだけでこんなにも違った景色にになるとは、驚き・・・というか、落ち着いて周りを見ない、自分の視野の狭さを痛感します。この北アルプスバックで湘南色の169系を撮れれば、なかなかいい絵になりそう。ところが、ところが・・・私はほぼこのアングルで決定し、同業者も各々の場所で構え始めた本命列車・急行「志賀」通過の約20分前。このころになると、あれほど雲に覆われていた浅間山が姿を現し始めたのです!Σ(゚□゚*)ナヌッ!? そして逆に北アルプスには流れ雲が・・・Σ(゚□゚*)エェッ!?

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雲が流れて姿を見せた浅間山。

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いっぽう、少し雲が多くなって来た北アルプス・・・。

しかし浅間山周辺の雲は完全に取れたわけではなく、まだ不安要素を残しています。通過直前にまた、雲に隠れてしまうかも知れない。悩んでいる間にも時は進み、「志賀」の通過まであと15分・・・ ドースル!?o(゚д゚*三*゚д゚)oドースル!? 葛藤の末、やっぱり当初のアタマの中にあったように、好条件で撮れるのならばここは浅間山バックを優先したい。残り10分となった時、もう浅間山に雲がかかることは無さそうだと、思い切って移動を決断! ε=ε=ε=┌(;゚口゚)┘イソゲッ  カメラをセットして数分後、澄んだ冬の空気に169系の重い唸り音が鳴り響いてきました。果たしてその結果は・・・

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真っ青な雪晴れのもと、浅間山麓を快走する
湘南色169系の急行「志賀」。
しなの鉄道 御代田-平原(後追い)

晴天順光で浅間山バックの169系が撮れました~ヽ(´▽`)ノワァーイ♪ 。 浅間山バックとはいいながら、実際は右の浅間山よりも手前中央の石尊山が目立っちゃうような角度ですが、個人的には左の剣ケ峰まで入れた三つの山並みがバランスよく入っている方が好みなので、あえてこの角度でカメラを構えてみました(列車の背後にある農機具小屋も隠したかったし)。やはり雪を抱いた信州の山々と信越線時代を彷彿とさせる湘南色の急行電車は似合いますね~! 移動して正解、大満足の結果が得られました (^^)。

続いては、今の軽井沢へ向かった急行「志賀」が一時間後に折り返して戻ってくるので、それを狙いたいと思います。な~んだ、二回も撮影チャンスがあるのなら迷うこと無いじゃん・・・と思われそうですが、変わりやすい山の天気では折り返しの列車まで浅間山に雲がかからないという保証は無く、撮れるときに撮っておきたいもの。それに今回の運転は通常の普通列車ではなく、イベント列車の急行「志賀」。往復のどちらかでは「志賀」のヘッドマークや急行幕が解るように撮りたい。最初の一枚目で浅間山バックが撮れたことにより、今度は心置きなく列車中心に狙うことができるというものです (・・・なんだか、理屈っぽいね ^^;)。そこで折り返しの二本目は、線路端からキッチリと編成写真を押さえることとしました。

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うっすらと雪化粧した顔に「志賀」のマークを掲げた169系S52編成。
その走りには往年の急行列車を彷彿とさせる力強さを感じました。
しなの鉄道 御代田-平原

う~ん、やっぱり急行幕の湘南色169系はカッコイイ・+。:.゚(´∀`。).:。+゚。せっかくの快晴で浅間山がクッキリ見えているのに、オーソドックスな編成写真とはもったいないっっっ(≧ω≦;)・・・って声も聞こえてきそうですが、引退前に一度はヘッドマーク付き、急行幕の169系をしっかり撮っておきたかった。これはもう電車好きのこだわり・・・というか、自己満足でしかありません。でも結果的には往復で引きと寄りのバリエーションが撮れたので、よかったかな? 風は冷たくても日が照っていたぶん待ち時間もそれほど辛くはなく、結果が伴った気持ちの良い撮影ができました。撮影地をあとにして御代田駅へと戻ります。

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御代田ではちょうど上下の列車が並びました。
私が乗るのは手前の下り小諸行き。
しなの鉄道 御代田

御代田からは再びしなの鉄道の下り列車へ。この日の急行「志賀」は、午前と午後に一往復ずつ屋代~軽井沢を往復する運用。では今度は午後の一往復を撮るため撮影地を移動・・・するのではなく、もうこれで169系の撮影は終了です。

実は今回の旅、当初の予定では土日の一泊二日で、東京→上越新幹線→上越線「シーハイル上越」撮影→越後川口から飯山線乗車→長野(泊)→しなの鉄道「急行 志賀」撮影→長野新幹線→東京 という、撮り鉄と乗り鉄を効率よく組み合わせたルートで計画を組んでいました。ところが週末は新潟県をはじめとした日本海側が暴風雪の荒天となり、新潟県内の鉄道路線は相次いで運休。乗車予定だった飯山線も金曜の時点で早々と翌日土曜の運休が決定してしまい、やむなく日曜のみ日帰りのしなの鉄道撮影に切り替えたのです。この初めの計画では、スキー臨時列車「シーハイル上越」や急行「志賀」の撮影がメインではあったけれど、昨年秋の青森遠征以来、久々に地方ローカル線への乗り鉄となる、飯山線乗車を楽しみにしていました。撮り鉄であるとともに元々は乗り鉄気質のある私。豪雪路線として知られる飯山線の車窓を眺めながら駅弁で一杯やるなんて、もうサイコーじゃないですか。しかしいくら雪見列車といえど、運休となってしまってはどうしようもありません・・・。日帰りと縮小された今旅、それでも急行「志賀」を撮りにせっかく長野県まで来たのなら、単純に長野新幹線で往復してしまうのはつまらない。そこで午後は、飯山線に比べるとローカル度合いは薄れますが、小諸から分岐する小海線の乗り鉄を楽しむことにしました。午前の急行「志賀」が思いっきり撃沈写真だったら午後も撮影にあてるつもりでしたが、自分的には午前中に撮れた二枚で、もうじゅうぶんです。

御代田1153-(しなの鉄道763M)-小諸1202

んじゃあ、小諸で駅弁とビールでも買って、小海線へ・・・と、いきたいところですが、なんと私が乗って来たしなの鉄道の763M列車と、次に出る小海線132D列車の接続時間はわずか4分しかありません!(゚∇゚ ;)エッ!? その4分間で駅弁とビールを買い、跨線橋を渡って小海線ホームへ行き、ブログ用に小海線の列車も撮らにゃ・・・いや、小海線の座席確保が先か!? アワワ ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿 アワワ… でもとにかく、まずは駅弁の調達を・・・と、しなの鉄道ホームの売店(というか、立ち食い蕎麦スタンド)を覗くも駅弁は無く、店のオバチャンに尋ねると駅弁は駅舎脇の売店にあるのだと言う。駅舎は跨線橋を小海線ホームとは反対方向へ進んだ先にあり、4分・・・いや、もう残り2、3分で買って、再びホームへ戻って来る余裕はありません。空きっ腹にビールをだけを流し込んでもウマくないし、列車の発車時刻が迫っていることから、結局何も買わずに待機していた小海線へと乗り込みました。待ち時間が長いのは困るけれど、接続が良すぎるのも考えものですね・・・ (;´д`)=3ハァァ…。

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小諸で出発を待つ小海線のキハ110。
小海線 小諸

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小諸を発車した小海線の上り列車はしばらく、
今乗って来たしなの鉄道の上り方向と並行します。
その並行区間には東小諸と乙女の二駅がありますが、
どちらも小海線の列車しか止まらず、
しなの鉄道側にはホームがありませ

(右の複線がしなの鉄道)

小海線 東小諸/乙女(後方の車窓から)

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乙女を出ると、右へ大きくカーブして
しなの鉄道と分岐します。
小海線 乙女-三岡(後方の車窓から)

小海線は中央本線の小淵沢を起点とし、八ヶ岳東麓の野辺山高原から千曲川の上流に沿って佐久盆地の小諸までを結ぶ、全長78.9キロの非電化ローカル線(今回は終点側の小諸から小淵沢方向へ進んでいます)。小海線といえば、何といっても鉄道最高地点(標高)で知られる野辺山や清里を通る日本屈指の高原路線として知られ、愛称は「八ヶ岳高原線」。驚くべきことに、国内の鉄道路線(普通鉄道)で標高の高い駅ベスト9までが小海線にあります。

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小諸から15分ほどで長野新幹線との接続駅、佐久平。
地平の新幹線ホームの上に小海線高架ホームがあるという
新幹線駅としてはちょっと珍しい構造になっています。
駅舎の向こうに見えるのは、先ほど撮影していた浅間山。
小海線 佐久平付近(車窓から)

そんな高原路線の小海線ですが、小諸側から乗るとしばらくは佐久盆地の平坦な車窓が続きます。でも一気に高度を上げてハイライトを迎えてしまう小淵沢側からの下り列車に乗るよりも、盆地を抜けて徐々に高度を上げ、やがて高原へと車窓が変化する上り列車の方が個人的には好みかも。

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途中の中込でワンクッション。
左の132Dから右の230Dへ乗り継ぎます。
せっかくならばハイブリッドのキハE200を期待するも、
230Dも同じキハ110でした。
小海線 中込

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中込駅の跨線橋からは小海線のキハと浅間連峰を
きれいに写し込むことができました。
本当にこの日はいい天気です(^^)。
小海線 中込

比較的首都圏から近く、両端を中央本線と長野新幹線・しなの鉄道が接続している小海線は手軽に乗ることができるローカル線で、私も幾度となく乗車しています(前回は05年だから8年前か・・・)。しなの鉄道がまだJR信越本線時代には、中央線~小海線~信越線で大回り(もしくはその逆まわり)するというのが青春18きっぷビギナーの定番コースでしたが、しなの鉄道がJRではなくなり、横川~軽井沢の碓氷峠区間もバス路線となってしまったため、今では青春18だけで大回りすることができなくなってしまったのは残念。ちなみに青春18の時期ではないものの、今旅も途中の軽井沢~小諸にしなの鉄道が入っていることで大回りの片道普通乗車券は作れず、それぞれの区間で個々に切符を買っています(首都圏から長野新幹線で佐久平を経由して小海線、中央線へ抜けると、今でも片道乗車券が有効)。

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適度に空いた車内に暖かな日差しが注がれます。
ローカル線旅としては最高の条件。
ああ、これで駅弁と酒があればなぁ・・・(^^;)

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車窓に千曲川が沿うようになると、
やがて列車は上り勾配へとさしかかります。
(後方から眺めているので下っているように見えますが・・・^^;)
小海線 小海-松原湖(後方の車窓から)

乗り継ぎをした中込を出ると、列車は千曲川に沿って走るようになります。このあたりから徐々に勾配を上げ始め、標高865メートルの小海まで来ると車窓はすっかり高原の景色となりました。ここからが「八ヶ岳高原線」である小海線のハイライトで、全国の駅(普通鉄道)標高9位の松原湖(967.2m)、8位の海尻(1034.8m)、7位の佐久海ノ口(1039.3m)、5位の佐久広瀬(1073.5m)、4位の信濃川上(1135.3m)を経て、いよいよ第一位、標高1345.67mの野辺山へと到達します。

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海尻駅に掲げてあった小海線の路線図。
フツーはその駅からの所要時間などが書かれるものですが、
ここでは小海線各駅の標高が表示してあります。
小海線 海尻(車窓から)

でも小海線の場合、確かに数字だけ見ると標高の高いところを走っているのは解りますが、以前に紹介した西日本の標高第一位の木次線や九州の高原路線と知られる肥薩線豊肥本線などと違って、スイッチバックを駆使したり、見晴らしの良いところへ一気に躍り出るわけではなく、ずっと八ヶ岳東麓の高いところを走っているので、それほど高さを実感しないのが正直なところ。あまりピンと来ないまま「標高日本一の駅」野辺山に到着。ここでは交換列車行き違いのため、3分ほどの停車時間がありました。せっかくなのでホームへ出て記念の標柱などを写真に収めます。

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野辺山の手前では視界が開け、
確かに高いところを走っているのは解りますが、
日本一の標高・・・というほどの眺望ではありません。
そもそもこのあたりの町や集落は
全体的に標高が高く、
小海線だけが眺望の良いところに敷かれているわけではないんですよね。
小海線 信濃川上-野辺山(車窓から)

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それでもやはり野辺山駅ホームにある
JR線最高駅の標柱を見ると、ちょっと嬉しくなります (^^)。
ちなみに駅前の標柱にはいまだに「国鉄」最高地点の文字が・・・。
小海線 野辺山

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その野辺山で交換した列車は、ハイブリッドのキハE200。
発電用ディーゼルエンジンで発電した電気と、
蓄電池に充電した電気を効果的に利用して走行する
環境にやさしい車両です。
今回はこのキハE200に乗りそびれてしまいましたが、
同様のシステムを搭載したHB-E300系には、
五能線の「リゾートしらかみ」で乗車しています。
小海線 野辺山(後方の車窓から)

ところで、駅としてはこの野辺山が全国一位の標高にありますが、鉄道路線の最高地点は野辺山を出てから清里方向へしばらく進んだ地点になります。そこには線路端に「鉄道最高地点」などと書かれた大きな標柱が立っていたハズで、できれば鉄道乗車記的にその標柱を写真に収めたいところ。しかし久々に乗る小海線、果たしてどちら側の車窓からその標柱が見えるのかイマイチ自信がありません(以前乗った時はブログで写真を紹介することも無く、あまり関心が無かったし・・・)。でもたしか進行右側(上り列車)だった気がするので、うろ覚えながらもカメラを構えていると・・・あっ見えた (゚∀゚)!

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車窓から見えた「鉄道最高地点」の標柱。
その標高は1375メートル!
小海線 野辺山-清里(車窓から)

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鉄道最高地点では標柱ばかりに目が行きがちですが、
この付近の車窓からは八ヶ岳連山がきれいに見渡せます。
でもこの日は雲がかかっていて、ちょっと残念。
小海線 野辺山-清里(車窓から)

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野辺山の次駅は高級別荘地として有名な清里。
80年代には第二の軽井沢として、ブームになりましたよね。
ちなみに標高は全国第二位の1274メートル。
小海線 清里(車窓から)

最高地点の標柱を越えると列車は軽やかに勾配を下り始めます。標高二位の清里(1274.7m)、三位の甲斐大泉(1158.2m)、6位の甲斐小泉(1044.2m)と徐々に標高を下げ、車窓右手に南アルプスの雄大な山並みが迫ってくると、まもなく終点の小淵沢(886.7m)に到着。

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小海線最後の見せ場は小淵沢の手前で広がる、
南アルプスの山並み。
太陽が写っちゃうくらいの完全なド逆光ですが、
シルエットの山容もまたよろし(^^)
手前の電化路線は中央本線です。
小海線 甲斐小泉-小淵沢(車窓から)

小諸1206-(小海132D)-中込1232~1239-(230D)-小淵沢1423

最終盤の清里で多少の客が乗り込んできたものの、立ち客が出るほどではなく、終始まったりとした雰囲気で高原ローカル線の旅を楽しむことができました。返す返す残念だったのは駅弁が買えず、空腹状態であったこと・・・って、(゚o゚;) ハッ!! 駅弁駅弁!! 実はこの小淵沢でも次に乗る中央線との接続時間はわずか7分しかないのです。でも特急「あずさ」も停まる小淵沢は中央線ホームにも駅弁を積んだ売店があり、今度は無事に駅弁とビールをゲットすることができました ε-(´∇`●)ホッ。

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小淵沢で小海線のキハ110(左)から、
中央線普通列車の115系へ乗り換え。
中央本線 小淵沢

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や~っとありつけた駅弁は「やまのごはん」(¥900)。
竹籠の弁当箱にマスの塩焼きや鶏つくね、きゃらぶきなど、
信州らしい山の幸が詰まっています。
ゴハンは一見ふつうのオニギリに見えますが、
クリおこわ、クルミ味噌と、ちょっと凝ったつくりに。
☆☆・・・
小淵沢は駅弁の種類が豊富なのですが、
どれも値段が少し高めで、ほとんどが1000円越え。
この「やまのごはん」は数少ない1000円以下ですが、
それでも内容からすると900円はちょっと高いかも。

小淵沢から乗り継いだ中央線の上り普通列車は高尾行きで、これに乗り続けていれば乗り換えなしで都内へと戻ることができます。ガラガラの115系車内で駅弁をツマミにビール二本を開け、もうすっかり堕落モード。でも今旅の乗り鉄はまだコレでは終わりません。高尾行きの列車をあえて途中の大月で降り、次の列車を待ちます。発車した115系の後を追うように大月のホームへ入って来たのはこの列車。

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夕暮れの大月、富士急からの渡り線を通って来たのは、
183系あずさ色の「ホリデー快速 河口湖」号。
中央本線 大月

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元・特急車両の183系、
自由席の車内には、簡易リクライニングシートが並びます。

乗り鉄らしく最後は車両にこだわり、富士急の河口湖から直通して来た「ホリデー快速 河口湖」号を利用することにしました。この列車に使われている183系の座席には、背もたれが途中で固定できない簡易リクライニングシート、通称「簡リク」が使用されています。今の標準であるフリーストップ・リクライニングシートに比べると乗り心地はあまり良くないけれど、この簡リクは国鉄時代の優等列車を彷彿とさせる、なかなか懐かしいシロモノ。かつての特急車両の乗り心地を楽しみながら、本日三本目のビール(500缶 ^^;)を開け、今旅を締めることとしましょう・・・~(~∀~*)~ウィ~。

小淵沢1430-(中央556M)-大月1632~1649-(ホリデー快速 河口湖2号)-新宿1804

好天に恵まれた一日。本格的な撮り鉄の方からすると、こんな絶好の撮影日和なのに急行「志賀」の撮影を午前中で切り上げちゃうなんてもったいない!・・・と思われるでしょう。でも鉄道利用で撮影地へ向かう私のスタイルとしては、できるだけその行程でも乗り鉄を楽しみたいと思っています。結果的にしなの鉄道では満足のいく169系の撮影ができ、さらに小海線でのんびりとした乗り鉄が楽しめた。当初の一泊二日の旅程とは違っちゃったけれど、大満足の日帰り信州旅となりました。(^^)

 

余談・・・この旅の翌日には東京・神保町で開かれている、ソネブロ仲間sonicさんの個展へとお邪魔いたしました。そこでsonicさんに「実は昨日、しなの鉄道の169系を撮りに行って来たんですよ~」とお話しされたところ、間髪入れず「ええっ!169系も引退するんですか!?」との返しが・・・。ただ「撮って来た」と言っただけなのに「引退」の二文字が浮かんじゃうとは、う~ん、私はすっかり葬式鉄化しているなぁ・・・f(^_^; ポリポリ。



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ONE-shot 107 さよなら、イルカ485。 [PICK UP ONE-shot]

PICK UP ONE-shot 107 さよなら、イルカ485。

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私は試運転や配給列車などの
いわゆる業務ネタには詳しくありませんが、
どうやら鉄道趣味雑誌のHPによると、
東日本・勝田に配属されていた二本の485系、
4連のK40編成と6連のK60編成が
相次いで郡山へ廃車回送された模様。
どちらも国鉄特急色ではないものの、
今や貴重な485系であることには変わりはなく、
側面に描かれたイルカのイラストから
「イルカ号」「ドルフィン号」などと呼ばれて、
ファンに親しまれてきました。
とくにK60編成の方は国鉄時代に北海道へ投入された
四つ目ライトが特徴の1500番台だっただけに、
今回の引退は本当に残念です。

私が最後に撮影した「イルカ」の走行シーンは、
昨年4月、桜満開の中央線・残堀川橋梁でのこと。
そのときに写真を「ONE-shot」で紹介しながら、
「引退が近いかも・・・」なんてことを書きましたが、
やはり現実になってしまいました・・・(´;ω;`) 。

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おつかれさま、485系「イルカ号」。
 
 
485系が引退したあとの波動用にはE653系が就くとのこと。
今年の春は同ポイントで桜とE653系「ぶらり高尾散策号」の
コラボが見られることになるのかな?

 
上・08.11.22 武蔵野線 東川口-東浦和  
下・12.04.08 中央本線 日野-立川(再掲)


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ONE-shot 106 都電俯瞰 [PICK UP ONE-shot]

PICK UP ONE-shot 106 都電俯瞰

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穏やかな撮影日和の週末。
そんな日に限って、私は土日とも休日出勤でした。
忙しさがピークなのはわかるけれど、
晴天に撮り鉄できないのは、なんだか悔しいなぁ・・・。
 でも頑張ったおかげ(?)で、
仕事は日曜の午前中には片付き、午後はフリーに。
もう時間的に撮り鉄や乗り鉄ができる路線は
都区内に限られるけれど、
このままでは今週のブログネタもないことから、
せめて「ONE-shot」くらいは撮ろうと思い、
カメラを持って出かけてみました。
さて、どこへ行こう・・・。
 
 
都内の電車といえば、
先月にスカイツリーと絡ませて撮って以来、
ちょっと気になっているのが「都電荒川線」。
折しもソネブロ仲間のゆるキャラさん
「都電荒川線・フォト散歩」なる本を購入し、
ブログで紹介していましたっけ・・・。
ならば私もそれに便乗して、都電散歩としゃれこもう。
 
大塚駅から都電を乗り降りし、下町界隈をテキトーにぶらり。
都電を撮るとなると、やはり車両本位よりも、
地域密着で下町などの生活感を表わした
街角スナップ的なものを撮る方が絵になって面白い。
でも私はこういうカットがあまり得意ではなく、
つい電車の位置や光の当たり具合なんかを考えてしまって、
予期せぬ人の動きなど、一瞬のシャッターチャンスを逃しがち。
それに撮った写真を見ても、どうも私の作風ではなく、
なんだか「都電縛り」で、撮らされているって感じが強い・・・
(エラソーなこと言ってるケド、
要は街角スナップが下手っぴってこと ^^;)。
 
では私の作風(ってほどのものではないけれど)に合った
都電の撮り方って、いったいなんだろう?
考えた末に行きついた先は・・・やっぱり俯瞰撮影でした。
 
 
無数の家々や遠くのビル群(よくみると東京タワーも!)をバックに
併用軌道を走る一両の路面電車。
都電らしい生活感などあまり出ていない無機質な写真ですが、
これも現代の都電を表わす一枚といえるのではないでしょうか。
 
13.1.20 都電荒川線 飛鳥山-王子駅前 


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成田線・・・183系「成田臨」撮影記 2013 [鉄道写真撮影記]

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2013.01.12
成田線
 新年の運試し!?
 183系「成田臨」 撮影記 2013
   

先週末は成人の日を含む三連休。しかしメガネビンボーの私に遠出できるような余裕はなく、連休も近場での撮り鉄です。この時期に関東でネタになる列車といえば・・・そう、成田山新勝寺への初詣参拝客を輸送する団体臨時列車、通称「成田臨」。国鉄特急型の183系などが使われることで撮り鉄に人気の列車です。もはや私にとっては新春の恒例行事ともいえる成田臨撮影、しかし昨年は都合がつかずに未撮影でした。だからというわけではないけれど、去年は個人的にあまりいい年ではなかった気がしています(メガネの一件以外にも)。そんな鉄道の撮影ごときで運勢が変わるようなちゃっちい人生じゃ困るのですが、今年こそは、おめでたい「初詣」絵幕を掲出した成田臨の183系を撮り、運気アップといきたいところです (`・ω・´)-3 フンス! 。


1月12日(土)

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ウチから成田まで行くのに、
今回は勝田台まで東葉高速鉄道を使ってみました。
乗ったのはオレンジ帯の2000系で、
この車両は東京メトロ東西線の05N系と同一設計。
東葉高速鉄道 東葉勝田台

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勝田台で京成へ乗り換えて成田へ。
奥にスーツケースを持っている方が見えるように、
この東葉高速と京成を乗り継ぐルートで
都心から成田空港へ向かう人も結構多いです。
京成本線 勝田台

中央線沿線のウチから成田へ行くにはJRの中央線と総武線、成田線を乗り継いでいくのが手っ取り早いのですが、実はこのほかにもいろいろなルートがあり、鉄としてたまには違う路線にも乗ってみたい。思い返せば、昨年に成田線で運転された「アンパンマン・トロッコ」を撮影しに行ったときにも同じようなことを試し、そのときは 『新宿-(都営新宿)-本八幡...京成八幡-(京成)-成田』 のルートを選びました(新宿~成田 940円)。そこで今回はまた違ったルートとして、中央線沿線の自宅からまずは中野に出て、東京メトロ東西線と東葉高速鉄道を直通する電車に乗り、終点の東葉勝田台へ。東葉勝田台に隣接する京成の勝田台から成田へ向かう方法を選んでみることに。これだと乗り換えが少なく、さらに中野始発の東西線でずっと座っていけるという利点があります。しかし途中に第三セクターの東葉高速を挟むことにより運賃がかさみ、中野~成田で1270円(メトロ 300円・東葉 610円・京成 360円 Σ(゚Д゚#) トーヨー、タカッ! )。前回の都営経由に比べるとちょっと高上りになってしまい、結果的にはJRのみの中野~成田、1280円とほとんど変わらなくなってしまいました。まあ、東葉高速なんてめったに乗らないし、たまにはいいか・・・。ちなみに東西線を西船橋で降り、横着せずに徒歩10分の京成西船まで歩いて、そこから京成に乗って成田へ向かうと、なんと中野~成田の運賃は820円!(メトロ 300円・京成 520円)。今のところ、これがウチから成田への最安値のようです・・・。

中野0701-(メトロ東西線・東葉高速)-東葉勝田台0814…勝田台0836-(京成特急)-京成成田0857

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成田山新勝寺への最寄り駅、京成成田。
JR成田線の成田とは道路を隔てて近接しており、
両駅間の乗り換えは徒歩で2~3分ほど。
京成本線 成田

そんなルートでやってきた成田。ここでJR成田線には乗り換えず、成田駅から徒歩で撮影地へと向かいます。昨年は撮影しなかったものの、一昨年、そして三年前と二年連続、成田線の木下~小林(キオコバ)で編成写真を主体に撮った成田臨。今年はちょっと変化をつけたいと思い、定番のキオコバではなく成田と下総松崎の間にあるポイントを選んでみました。新勝寺への初詣客で賑わいを見せる東口とは対照的に、閑静な住宅街が広がる西口。そこを抜けて15分ほど歩くと、撮影地となる県道の陸橋が見えてきました。成田線をオーバークロスするこの陸橋上から俯瞰で下をゆく列車を狙います。

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まずはE231系の普通列車で試し撮り。
成田線の我孫子口(成田~我孫子)には、
常磐線でおなじみのE231系松戸車が使われています。
成田~我孫子の区間運転は5連の付属編成で対応。
成田線 下総松崎-成田

ここには初めて訪れたのですが、障害物が少なくて編成がスッキリと収まる、なかなかの好撮影地です。午前は晴れれば順光となるのに、曇り空なのが残念。天気予報では晴れのハズだったんだけどなぁ・・・。ところでこの場所、実は私がいる陸橋からの俯瞰よりも下にある踏切脇から撮る方が有名で人気が高く、成田臨の通過までまだ一時間近くもあるというのに下はもう撮影者でびっしりです (´Д`lll)スゴイネ…。

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たくさんの撮り鉄が集まるポイントを通過してゆく、E231系。
この列車は上野から常磐線を経て直通してくる列車で、
10連の基本編成が使われています。

いっぽうこちらの陸橋上は、まだ4~5人程度。最終的には10人くらいになりましたが、下のカオス度に比べると余裕です。やっぱりヘッドマークがしっかりと解る、線路端からの寄りのほうに人気が集中するのね・・・。この日運転される成田臨は、団体が二本と多客臨一本の合計三本で、いずれの列車も国鉄特急型の183(189)系。できればそのうち一本くらいはアングルを変えて下の踏切で撮ろう・・・なんて考えていたのですが、この状況ではあとから入り込む余地など無さそうです (^^;) 。

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ここは成田空港に近いこともあり、
小さくですが国際線飛行機が飛ぶ姿も見ることができます。
飛行機に疎い私、機種などはサッパリ解りませんが、
航空会社くらいはなんとか・・・これは大韓航空ですね。
ああ、本場のサムゲタンを食べにソウルへ行きたいなぁ・・・。
(トリミング済み)

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次に飛んできたのは・・・エールフランスのカーゴかな?
ああ、本場のエスカルゴを食べにパリへ行きたいなぁ・・・。
それにしても、どんよりとしたスッキリしない空です。
(トリミング済み)

上空の飛行機をカメラの望遠レンズ(・・・といっても、ズームの200ミリ程度)で眺めたりしながら時間をつぶし、成田臨の通過を待ちます。最初の一本目は熊谷からの団体さんで、この列車に使用されるのは、かつて中央線の特急「あずさ」で活躍し、今では通称「あずさ色」と呼ばれる水色の183系(幕張車)。遅れはなく、列車はほぼ定刻に姿を見せました。

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冬枯れの木々を背景に、
初詣客を乗せた「あずさ色」が成田線を走ります。
成田線 下総松崎-成田

天気は変わらずの曇り空で、せっかくの「あずさ色」もちょっと寒々しい絵となってしまいました。ヘッドマークの表示は味気ない「団体」幕でしたが、もともと「あずさ色」の183系には「初詣」の絵幕が入っていないので、これは想定内です。

この「あずさ色」の通過から約30分後。続いてやってくる列車は、かつて信越線の特急「あさま」で使われていた深緑色の183(189)系、通称「あさま色」(長野車)で運転される、快速「成田山初詣むさしの号 」(府中本町~成田 武蔵野・常磐線経由)。立派な列車名はあるものの、おそらくこれも絵幕ではなく「臨時」か「快速」表示が掲出されることでしょう。それでもこの「あさま色」は成田線への入線自体が珍しいので、しっかりと押さえておきたいところ。

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のどかな北総の景色のなか、単線をゆく「あさま色」。
ゆっくりとした速度だったので、まずは少し引き目で一枚。
このくらいのアングルのほうが、成田線らしさは出ているかもしれません。

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手前まで引き寄せてもう一枚。
はるばる長野から出張してきた189系を使い、
府中本町~成田というちょっと変わった区間で運転された
快速「成田山初詣むさしの号」(全席指定)。
はたして需要はあったのでしょうか・・・?

この頃には雲が流れ始め、薄日が差すこともあったのですが、結局、「あさま色」も曇り空のなかで通過。ヘッドマークはやはり「臨時」表示でした。それにしても「あずさ色」に続き「あさま色」とは、なんだか成田線ではなく中央線か篠ノ井線で撮影しているような気分です (^^;)。

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「あさま色」の通過後は、徐々に日が当たるようになってきました。
このムラサキ色の飛行機はタイ国際航空。
ああ、本場のカオマンガイを食べにバンコクへ行きたいなぁ・・・。
(トリミング済み)

さて、次の高崎からくる団体列車が本命ともいえる国鉄色183系(大宮車)で、「初詣」の絵幕に期待が高まります。ただし過去の記事でも書いているように、この絵幕は必ず掲出されるというものではなく、見られるかどうかは運次第といったところ (・・・というか、幕を調整する乗務員の気分次第!?)。三年前は大宮車が二本運転されて、その二本とも絵幕の大当たりで「大吉」。一昨年は二本運転されたものの、一本は「団体」幕、もう一本は絵幕で一勝一敗の「中吉」。では今年はというと、この撮影日には大宮車での団体が一本しか設定されず、まさに一発勝負。通過前にはようやく雲が抜けて日が差し、きれいな順光で運試しの舞台が整いました。果たしてその結果やいかに・・・。

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まずは待ちきれずに
撮影地に顔を出したばかりの183系を。
あれ?マークが・・・(・ω・;) ンン?

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明るい日の光に照らされて快走する国鉄色183系。
しかし肝心のマークは、白幕・・・Σ(°д°lll) ガーン!

なんと絵幕はおろか、「団体」や「臨時」の文字すらない、真っ白な無地幕・・・ヘ(゚∀゚ヘ)マッシロケッケッケ~。これはどういうことかと通過後に隣の同業者へ伺ったところ、どうやら三本ある大宮の国鉄色183系のうちの一本、OM101編成が最近になって上り方(クハ183-1527)の表示器を破損したらしく、幕を回すことができなくなってしまったらしい・・・orz 。この教えてくれた方は、できればそのOM101が成田臨へ入らないことを望んで撮影に来たそうですが、残念ながら願いむなしく、見事にその当該編成が充当されてしまったとのこと。なるほど、白幕の理由はわかりました。でも、なんにしても期待していた「初詣」絵幕を拝むことはできず、これじゃあ運気アップどころか新年早々「大凶」じゃないか~!ヽ(#`Д´)ノ ムキーッ!!

ところが、ここでは車道があって後追いは撮れませんでしたが、去り際をよく見ると後方(クハ182-101)の表示幕は正常で、しっかりと「初詣」幕が掲出されているではありませんか (゚∀゚)オッ!  と、いうことは、折り返し列車ならば念願の「初詣」幕を撮ることができるのか・・・。しかしその折り返し列車までは、まだ三時間以上もの待ち時間があります。それまでずっとこの撮影地にいても仕方がないので、ここは成田山へお参りにでも行き、時間をつぶすことにしました。

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成田山新勝寺へと続く、賑やかな参道。
両脇には名物であるウナギ屋が軒を連ねます。
香ばしい匂いがたまらないっっっ!(≧ω≦;;)ク~ッ!
でもどの店も大行列で、入れそうにありませんね・・・
(そもそも今の私にウナギを食べられる余裕などないケド…)。

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成田山新勝寺の山門。
成田山新勝寺は真言宗智山派の大本山。
本尊は不動明王で、家内安全、交通安全などを祈る
護摩祈祷のために訪れる人も多いのだそうな。

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新勝寺の本堂で初詣。
実は私、成田山へ来たのはこれが初めてだったりします。
ウチは神道なので、あまりお寺さんには縁がないんですよね。
え~っと、お寺での作法は、合掌一礼だっけ・・・( ̄人 ̄)。

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お昼はウナギ・・・ではなく、駅そばを。
なめこ、山菜、とろろ、わかめ、温玉が入ったこのお蕎麦、
なんだか縁起のいい名前が付けられていたけれど、
忘れちゃった・・・(「ごりやくそば」だったかな?)。
☆・・・・

温かい甘酒を飲みながら参道を通り、新勝寺を参拝。さらに境内でいちばん高いという平和大塔から成田空港線の「NEX」や「スカイライナー」でも見えないかと上ってみるも、木々に遮られてまったく見えず(動機が不純ですな・・・^^;)。下山してウナギの香ばしい匂いを嗅ぎつつ参道を抜け、駅そばの質素な昼食を・・・そんな感じで適度に時間を使い、二時間後に再び沿線の撮影地へと戻ってきました。時間に余裕があるのなら何も朝と同じ区間の撮影地ではなく、成田線に乗って移動して別のポイントへ行ってもよさそうなものですが、実は先ほどの国鉄色183系(大宮車)が折り返す時刻は成田を16時ちょうど発。日の持ち具合を考えると、なるべく始発の成田に近い位置で撮った方がいいかと思ったのです。朝は大勢の同業者が詰めかけたこの界隈、しかし折り返しまで待ちきれなかったのか、それとも撮影地を移動したのかは解りませんが、午後はパラパラと数人が散らばる程度。そこへ朝と同様、まずは「あずさ色」から折り返してきました。

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すっかり晴れ渡った青空のもとを、のびのびとゆく「あずさ色」。
その姿はまるで、今年の干支である「巳」であるがごとし。
成田線 成田-下総松崎

朝のどんより空からは考えられないほどのいい天気となり、大きく空を入れた構図で「あずさ色」を撮ることができました (^^)。往路でも確認したように、この列車は「団体」幕ですから、サイド気味のアングルでじゅうぶんです。

折り返しは朝の往路と同じ順番なので、次は30分後に通過する「あさま色」の番。この「あさま色」も「臨時」表示だし、やはりサイド気味で撮るかと思っていたところ、わずか30分の間にも日は徐々に傾き、上写真の「あずさ色」ポイントには住宅の影が伸びてきてしまいました。あわてて日の持ちがよさそうな場所へ移動。そこは朝に撮った陸橋の逆アングルで、先客がお二人ほどいらっしゃいました。

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初詣を終えた参拝客を乗せ、成田から府中本町へ戻る
快速「成田山初詣むさしの号」。
常磐・武蔵野線の短絡線を通る、乗り鉄的に面白そうなこの列車。
ひょっとしたら参拝客よりも鉄の需要のほうが高いかも?
成田線 成田-下総松崎

往路は曇り空だった「あさま色」も復路はバッチリいい光が当たってくれました。よく見れば編成の後方は影に入っちゃっているのだけれど、巻いているのであまり気にならないかな?

この「あさま色」からさらに30分後に通過するのが、「初詣」幕を掲出してくる国鉄色。今度は移動しなくても日が持ちそうなので、「あさま色」と同ポイントで待ちます。でもここは少し変化をつけて「初詣」幕を強調したい。車体側面がマンダーラになるのを覚悟の上、あえて望遠で顔をアップ目に狙ってみることとしました。さあ、往路はまさかの白幕で撃沈だった縁起物の「初詣」幕。復路ではしっかりと拝ませていただきます。

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西日を浴びて現れた国鉄色183系。
その顔にはしっかりと「初詣」の絵幕がありました(^^)。

今年もかろうじて、183系の「初詣」絵幕をゲットできました~ヽ(´▽`)ノワーイ♪。OM101編成の下り方には特急シンボルマークが付いておらずちょっと物足りない顔つきですが、それでも今年に限っては、絵幕を掲げてきてくれただけでじゅうぶん満足です。今年の運試し、午前の「大凶」が最終的に「小吉」くらいには巻き返せたかな?(笑)

今年は三色の183(189)系のそろい踏みと、一見華やかに見える成田臨。しかし前述したように、昨年まで二本撮れた大宮車のものが一本になり(運転日にもよるけれど)、年々縮小されているような気がします(最近はバスへと移行しているらしい)。果たして来年も絵幕を掲げた183系での運転があるのかどうかはわかりませんが、運転される限りはこの新年の運試しを楽しみたいものです。


帰りは市川に住む妹と会うため、素直にJRで戻りました。
成田1622-(成田1538M)-千葉1659~1701-(総武快速1728F)-市川1723

 



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上越線・・・583系「あけぼの」撮影記 [鉄道写真撮影記]

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2013.01.04
上越線
 583系あけぼの(回送)」撮影記 
   

年末年始を故郷で過ごす帰省客のために、今シーズンも各地で様々な臨時列車が設定されました。この臨時列車には第一線を退いた波動用の国鉄型車両なども割り当てられ、帰省客のみならず・・・いや、むしろ帰省客以上に、鉄の注目が集まります(とくに乗り鉄、撮り鉄)。そのなかでも今シーズンいちばんの目玉となったのが、上野と青森を結ぶ寝台特急「あけぼの」を保管する形で上野~弘前 間に運転される、寝台特急「あけぼの81・82号」。
「あけぼの」と言えば、今や残り少なくなったブルートレインの生き残りで、定期に使用されているのはもちろん青い車体の24系客車。ところが今回運転される臨時の「81・82号」にはブルトレ客車でなく、なんと寝台特急型電車の583系が使用されるのです!w(゚ロ゚)wウワォ!! 583系の優等列車は今でもかろうじて、JR西日本カラーの急行「きたぐに」が臨時で大阪~新潟 間を走っているものの、国鉄色で人気があるJR東日本の583系は近年、 「わくわくドリーム号」や往年の名列車を復刻した「リバイバルトレイン」など団体列車での活躍が目立ち、ごく稀に運転される臨時列車(多客臨)も「あいづライナー」の代走や「ふくしま花見山号」といった快速での設定がいいところ。しかしこの「あけぼの81・82号」は、臨時とはいえれっきとした特急列車で、しかも583系の特徴を生かした「寝台特急」として設定されたもの。団体列車ではない583系の寝台特急なんて、いったいいつ以来の運転なのだろう・・・(´_` )トオイメ 。私は前回の冒頭で紹介したメガネの一件があり、金銭的にあまり遠出はできないけれど、この列車だけはどうにかして撮りたいと考えていました。

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時刻表に掲載された、臨時の「あけぼの81号」。
(電車3段寝台)の注釈が付けられているのが、
寝台特急電車・583系を使用する証です。
JR時刻表・13年1月号より。

ただし、この「583あけぼの」が運転されるのは、年末一日(12/29上野発・下り81号)、年始一日(1/3弘前発・上り82号)のわずか二日だけ。首都圏近郊で撮るとしたら、29日の夜に上野を出る「81号」よりも、4日の早朝に上野へ着く「82号」の方が撮りやすそう(そもそも29日の夜は忘年会で、出撃ができませんでした・・・ズルッ(ノ_ _)ノ )。それでも「82号」の上野着は早朝の6時(0605着)と日の出前でまだ暗く、どのみち走行写真を撮るのはムリがあるか・・・と、思いながら、いつもの鉄道情報誌(DJ誌)をよく見てみると、4日の6時に上野へ着いた「82号」の583系はすぐに折り返し、高崎・上越・信越・羽越線を通る回送列車で、その日じゅうに所属区の秋田へと戻るではありませんか(回9083M)。日中に走るこの回送列車ならば沿線で走行写真を撮ることができそうです。しかし回送列車だと「あけぼの」ではなく、「回送」表示になってしまうのでは・・・? と、お思いの方もいらっしゃるでしょう。ところが583系は前面の表示を変えるのに手間がかかるため、おそらく「あけぼの」表示そのままで所属区へ戻される確率が高いのです(そもそも今の583系に「あけぼの」幕が入っているとは考えられず、今回掲出されるマークはステッカーを貼付けたものだろうし)。

だいぶ前置きが長くなってしまいましたが、そんな「583あけぼの」の回送を沿線で撮るため、4日は高崎線か上越線沿線への出撃決定!・・・って、あれ? たしか前日の3日には、群馬の上毛電鉄でイベントがあって、前橋へ出撃していたハズ・・・そう、実はここからが前回の続きで、連日同方面へ東京の自宅から出撃するのはさすがにバカらしいと思い、前回のラストに上電で西桐生から中央前橋へ戻ったあとは、そのまま前橋のビジネスホテルで一泊してしまいました。翌日のことを考えると、ホントは高崎か渋川あたりに泊まったほうが効率はよかったのですが、年始早々の3日はどこも満室か、お高い宿泊プランしかなかったのです。ちなみに前橋で泊まったホテルは朝食付きで一泊4000円。ちょうど東京~前橋の往復運賃(片道1890円)と同じくらいで、これならば懐も「気分的には」痛みません(笑)。


1月4日(金)

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前橋から両毛線の高崎行きで出発。
左隣に見える田町区の185系は、
新宿行きの特急「あかぎ2号」です。
13.1.4 両毛線 前橋

さて、前述したように上野から高崎線・上越線を通って、最終的には秋田へと向かう583系の回送列車。都内の自宅から出撃するのならば高崎線内が時間的にも金銭的にも手頃なのですが、せっかく前橋に泊まったのならば、やはりここは列車の背景に住宅などが入らずにスッキリ撮れ、なおかつカブリ率が高崎線に比べると格段に低くなる、上越線で撮りたい。そこで前橋から乗った両毛線で高崎へは向かわずに、次の新前橋で上越線の水上行きに乗り換えます。その上越線の車内には三脚を担いだ同業者らしき方の姿がチラホラ・・・やはりこの583系回送列車は注目度が高いようです。

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渋川を過ぎると、上越線は利根川に沿って走ります。
とくに津久田や岩本のあたりは眺めがよく、
この利根川と列車を絡めて撮れる撮影地も多い。
13.1.4 上越線 津久田-岩本(車窓から)

休日にはSL列車などが運転され、雑誌やネット上にも幅広く撮影地が公開されている上越線。津久田の鉄橋や水上の諏訪峡といった風景絡みで絵になる撮影地も多いのですが、今回は583系が掲げる「あけぼの」マークが最大のポイント。画的にはあまり面白味がないかもしれませんが、しっかりとヘッドマークが解る列車主体の写真が狙えるところを撮影地に選びます。いくつかアタマに浮かんだ候補地の中で、車窓からその状況を眺めつつ私が決めたのは、岩本駅近くのストレートが撮れる踏切。

前橋0712-(両毛620M)-新前橋0716~0721-(上越723M)-岩本0750

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ホームに雪が積もった岩本で下車。
一面真っ白に見えますが、深さはそれほどありません。
スニーカーでも苦にならない程度。
岩本の駅裏には東電の水力発電所があり、
ホームや車窓からも見ることができます(タイトル写真)。
13.1.4 上越線 岩本

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久しぶりに降りた岩本。
数年前に訪れた時はまだ古い木造駅舎だったはずですが、
いつのまにか簡素な新しいハコに変わっていました。
(2010年に建て替えられたらしい・・・(・ω・`) )。
13.1.4 上越線 岩本

積雪はあるものの、風が無いせいかそれほど寒さは感じず、前日の赤城おろしよりずっとマシです。撮影地へは583系が通過する一時間半前の8時頃に到着。自宅から出てこの時間に岩本へ着こうとするならば、初発電車に乗っても在来線の普通列車だけではムリで、高崎までは新幹線を使わなくてはなりません。次の普通列車でも583系には間に合うけれど、やはり先行電車で試し撮りするくらいの余裕は欲しいし、できればいい場所も確保したい。そう考えると、少なからず前橋泊の利はあったかな?

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まずは107系の普通列車を撮影。
雪煙を巻き上げて、なかなか豪快な走りを見せています。
13.1.4 上越線 津久田-岩本

しばらく経つと、上写真の普通列車やクルマで来た人などで、撮影地は少し賑やかになってきました。そこで隣人の方からちょっと気になるハナシが・・・実はこの583系の営業運転となる「あけぼの82号」は、東北地方の大雪・強風の影響で定刻よりも一時間ほど遅れて上京し、かろうじて撮影ができたのだとか。しかしその姿はまさに「雪ダルマ」で、ヘッドマークはほとんど見えなかったらしい・・・Σ( ̄□ ̄;)エッ、マジ!? 。着雪して雪ダルマとなった583系の姿は想像するだけでもカッコいいけれど、「あけぼの」のマークが見えないのはちょっと困る。折り返してココへ来るまでに雪が溶け、マークが見える状態になっているといいけれど・・・。でも溶けすぎちゃうのも、なんだかもったいない気がするなぁ・・・(-"-;)ウゥム… 。マークは見たいが雪は溶けないで欲しい、なんとも矛盾したワガママな願望です。しかしそんなムチャぶりが、まさか叶うとは!?

「あけぼの82号」の遅れは回送列車での停車時間短縮などで取り戻し、この撮影地には情報誌に書かれていた時刻のほぼ定時(5分遅れ程度)に踏切が鳴りました。やがて直線上に現れた583系、その姿は・・・

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雪国での激走を物語るような形相で走り抜ける
583系の「あけぼの(回送)」。
これぞまさに東北夜行、最高の勇姿です!

前面に豪快な着雪を残しながらも「あけぼの」のヘッドマークはハッキリ解る、まさに理想の状態でした~ ヤタ━ヽ(≧▽≦☆)ノ━ッッ!!。それにしてもウマい具合に溶けたものだなぁ・・・(^^;)。107系の普通列車を撮った頃に比べると、だいぶ道床の雪が溶けて雪煙は舞わなくなっちゃったけれど、それでも583系の迫力ある姿はじゅうぶん過ぎるくらいに満足。これは岩本まで来た甲斐があったというものです (^^)。

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583系が掲げていた「あけぼの」のヘッドマーク。
残念ながら寝台特急を表す「流星マーク」は無いのね・・・。
(上写真のトリミング)

今回はカメラを三脚に据えていたので後追いは撮らず、肉眼で通過する583系を見送って、撤収。時間的にはまだ午前中ですが、この日は夕方から友人宅の新年会に招かれており、ちょっと早いけれどこれで東京へと戻ることにします。前日の上電、そして上越線の583系「あけぼの」と、わずか二日(実質一日半)ではありましたが、充実した新年の群馬旅となりました。

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岩本に入って来た115系も、ちょっぴり雪化粧。
でも先ほどの583系に比べると甘いですね~(笑)。
13.1.4 上越線 岩本

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高崎では乗り換えの合間にお昼ゴハン。
高崎といえば「だるま弁当」などの名物駅弁がありますが、
今回はもうひとつの隠れた名物(?)を
ホームのスタンドでいただきます。
13.1.4 信越本線 高崎

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これがウワサの「たかべんカレー(¥400)」。
たかが駅のスタンドと侮るなかれ、
じっくり煮込んだここのカレーは本当においしいんです!
マジ(゚д゚)ウマー!
学生の頃は鉄の合間によくここでカレーを食べたもので、
変わらぬ味に懐かしさも込み上げてきました。
あくまでもコスパを踏まえての個人的評価ですが、☆☆☆☆・
ちなみにここはラーメンもウマいです。

岩本1000-(上越734M)-高崎1041~1117-(高崎3120Y)-新宿1259

 

ところで、「あけぼの」というと冒頭にも書いたように、電気機関車が牽引する客車列車(ブルートレイン)のイメージが強く、東北へ向かう583系の寝台特急は「はくつる」や「ゆうづる」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。では、583系が「あけぼの」に使われるのは今回が初めてだったのかというと・・・実は同じように臨時で、数年間だけ583系の「あけぼの」が走った時期がありました。

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「あけぼの」のマークを掲げて、上野を目指す583系。
マークは今回のものより、当時の方がちょっと赤っぽい?
よくみると、このときも左上に流星マークはありませんね。
90.8 東北本線 日暮里付近

あまり写りが良くなくて恐縮ですが、これは90年夏に撮った583系の臨時「あけぼの82号」。当時はたしか奥羽本線の改軌工事(山形新幹線開業を控えて)に伴い、仙山線経由で運転されていたと記憶しています。あれから23年・・・まさか再び583系「あけぼの」が運転され、それを撮ることができるとは思ってもみませんでした(実際に583系「あけぼの」が運転されるのは、95年以来17年ぶりらしい)。



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上電・・・デハ101 撮影記 [鉄道写真撮影記]

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2013.01.03
上毛電気鉄道
 撮り初めは赤城颪に吹かれて・・・。
 上電 デハ101 撮影記
   

2012年も押し迫ったある日のこと。
ちょっと人と会う約束があり、その前にメガネのホコリくらいは拭いておくのがエチケットだろうと思い、きゅきゅっとハンケチでレンズをこすり始めたところ、突然「ベキッ!」と、いや~な音が。恐る恐る手元を見てみると・・・

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ぎゃ~!メガネが真っ二つ・・・Σ(゚□゚(゚□゚*) ナ、ナニー!!

なんとメガネが真ん中のブリッジ部分から、ポッキリと折れてしまっているではありませんか!もう何十年もメガネをかけているけれど、こんなことって初めて。まあ長く使っていたし(7~8年)、劣化していたのかもしれないな・・・。その日の約束はなんとか切り抜けたものの、やはり新しいメガネを作らにゃならない。今やメガネの値段もピンキリで、安く作ろうと思えば数千円程度でできてしまうモノもありますが、私はメガネがトレードマークといっても過言ではないほどのメガネっ娘・・・いや、メガネ人。仕事柄、人と会うことも多いので、できればいいモノが欲しい。ただでさえ物入りの年末にこの出費はかなりの痛手ではありますが、ここは妥協せずに自分に合ったものを作ってもらうことに。
・・・んで、いったい何が言いたいのかというと、新しいメガネにかかった総費用は、新幹線で東京から新青森まで往復できてしまうほどとなり(あ、計算しなくていいですよ。。。^^;)、年末年始休みに遠出の旅行へ行くことは断念せざるを得なくなってしまいました (´・ω・`) ショボーン 。

そこでこの休みは近場(関東近郊)での撮り鉄を考え、目を付けたのは群馬のローカル私鉄「上毛電鉄」。上毛電鉄では毎年お正月に車両基地の一般公開イベントが行われており、今年は3日に開催されることになっています。大晦日から元日、二日と酒漬けだった私。だらけきった体に気合を入れて、いざ2013年の撮り初めに群馬は前橋へ (/*´∀`)o レッツラゴー♪。

 

1月3日(木)

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高崎から前橋まで乗った両毛線は115系。
高崎地区では国鉄型がまだまだ元気です(^^)。
13.1.3 両毛線 前橋

新宿0659-(高崎2600E)-高崎0851~0904-(両毛443M)-前橋0918

高崎線(湘南新宿ライン)と両毛線(上越線からの直通)の普通列車を乗り継ぎ、新宿から二時間ちょっとで群馬の県庁所在地・前橋に到着。今回の目的である上毛電鉄は前橋と桐生を結ぶ路線なので、さっそく乗り換えを・・・と、いきたいところですが、実は上毛電鉄が発着するのはこのJR前橋駅ではなく、そこから約一キロ北へ進んだところにある中央前橋駅。上毛電鉄へ乗るにはそこまで歩いていかねばなりません(両駅間には連絡バスもアリ)。寒風吹きすさぶなか前橋駅を背に15分ほどゆくと、通りの右手にガラス張りの中央前橋駅舎が見えてきました。

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JR両毛線の前橋駅は二面三線の高架駅で、普通列車のほか
新宿や上野へ直通する特急「あかぎ」なども発着します。
13.1.3 両毛線 前橋

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いっぽうこちらが上毛電鉄の中央前橋駅。
ローカル私鉄のターミナルですが、
こちらのほうが街の中心にあり、県庁や繁華街に近い。
立地条件が以前に紹介した弘南鉄道の中央弘前駅に似ていますね。
でも現駅舎は2005年に建て替えられたもので、
中央弘前よりずっとキレイです
(“味”は中央弘前のほうがあると思うけれど・・・^^;)。
13.1.3 上毛電鉄 中央前橋

上毛電鉄(上毛電気鉄道)、通称・上電は、ここ中央前橋から西桐生までを結ぶ全長25.4キロ、単線電化のローカル私鉄。前橋から桐生の間には先ほど乗ったJR両毛線も走っていますが、南側の伊勢崎を経由する両毛線に対して、こちらは北側の赤城を経由するように線路が引かれ、それぞれに役割を分担する形となっています。ちなみに中央前橋と同様、終点に当たる西桐生の駅も両毛線・わたらせ渓谷鐡道(わ鉄)の桐生とは接続しておらず、前橋ほど遠くはないにせよ、やはり数分ほど市街地を歩かなくてはなりません。この上電と接している他社線は途中の赤城で乗り換えられる東武桐生線だけ(このほかに桐生球場前駅も、わ鉄の運動公園駅に近接していますが、ここの乗り換えも徒歩数分の距離)。
また「上電」の通称から、同じ群馬県にある上信電鉄(高崎~下仁田)と混同されがちですが、あちらの通称は「上信」。歴史的には上信のほうがずっと古いはずなのに、上電という略称は上毛が先に取っちゃったのかな?

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市内を流れる広瀬川沿いに建つ中央前橋駅。
(川沿いというところも中央弘前に似ている!?)
ホームに停車しているのは色とりどりの顔を持つ700形。
13.1.3 上毛電鉄 中央前橋

そんな上電を走る現在の主力車両は、カラフルなマスクが特徴の700形で、元・京王井の頭線の3000系(上電の形式は本来「型」の字が使われるのが正式なようですが、ここでは上電HPの車両紹介にならって、「形」のほうを使わせていただきます)。もちろんこの700形も井の頭線時代を知る者にとっては懐かしくていい電車なのですが、上電にはもっと古くてファンを魅了する名車が残されているのです。それは上電開業時の1928年(昭和3年)から活躍するオリジナル電車、デハ100形101号(デハ101)。すでに定期運用には入らず、現在では事業用(車両基地構内の入れ替えや工事列車の牽引)とイベント列車が主な仕事となっているデハ101。実は毎年恒例の正月イベントは貴重な運転機会のひとつであり、私が正月の3日にわざわざ上電を訪れた真の目的は、このデハ101の走行シーンを撮影することにありました。中央前橋に着いた時間も、そのデハ101の運転時刻を見計らってのもの。さっそく駅の横に流れる広瀬川沿いで、間もなく入線してくるデハ101を狙いたいと思います。

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広瀬川にかかる橋の上から、まずは700形を。
上電の700形はパノラミックウィンドウ化されておらず、
昔ながらの井の頭線3000系顔を色濃く残しています。
13.1.3 上毛電鉄 城東-中央前橋(後追い)

ここは駅近くにありながら川沿いをゆく列車がスッキリと撮れる、なかなかいい撮影地。しかし、右に張り出した木の枝がどうしてもかわしきれません・・・。そこで本番となるデハ101は、タテ位置にして右をカット。上下のバランスは曇り空よりも川面を大きく入れることにしてみます。やがて傍らの踏切が鳴り、線路上には古めかしいチョコレート色の電車が姿を現しました。

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のんびりと広瀬川沿いを走る上電の名車・デハ101。
中央前橋方の顔は貫通型です。
13.1.3 上毛電鉄 城東-中央前橋

う~ん、シブくていい電車だなぁ・・・(´▽`*)ウト~リ。パンタが思いっきり串刺しなのはちょっと残念だけれど、この位置まで引きつけないと架線柱のスパンに車体が抜けきらないので、致し方ないところか・・・。ゆっくりと通過するデハ101を横目に見ながら同じ橋の上で振り返って、今度は中央前橋に入線するシーンを後追い。

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頭端式ターミナルの中央前橋に到着したデハ101。
こちらの西桐生方の顔は非貫通。
この両側で顔が違うスタイルの単行電車は、
かつて鶴見線で活躍したクモハ12を思い起こさせます。
13.1.3 上毛電鉄 中央前橋

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デハ101が停車したのはいちばん川側の4番ホーム。
障害物が少なく、光線状態も良好なので、まさに撮影会状態です。
非貫通側にはお正月らしく日章旗が掲げられていました(^^)。
13.1.3 上毛電鉄 中央前橋

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横に掲げられた【中央前橋⇔西桐生】のサボ。
ただし午前中に行われるデハ101の運転は、
中央前橋から途中の大胡までです。

中央前橋へ入ってきたデハ101は約30分停車ののち折り返し、まずはイベント会場で車両基地のある大胡(おおご)へと向かいます。それよりも一本前に先行する電車に乗れば15分ほどの余裕がありますが、上電の撮影地などよく知らない私。あまりせわしく動き回らず、折り返しも無難にこの中央前橋付近で狙うこととしました。撮れる場所が見当たらなければ先ほどの広瀬川の橋に戻ればいいやと思いながら、しばらく線路に沿って歩いてみると、住宅街の合間にぽっかりと一~二両なら抜けそうなスペースを発見。光線状態も良さそうで、ためしに先行電車を撮ってみることにします。

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先行電車は赤いマスクの700形713F。
この上電700形は全8編成それぞれで色が違い、
まさに井の頭線時代を彷彿とさせる「レインボーカラー」
(・・・8色だけどね ^^;)。
そのなかでもこの赤(フェニックスレッド)などは
上電のオリジナルで、なかなか目を楽しませてくれます(^^)。
13.1.3 上毛電鉄 中央前橋-城東

二連だとかなりカッツいけれど、単行のデハ101ならばじゅうぶんに収まりそう。あとは後方に位置するパンタが串らないようにしたいものですが・・・デハ101は700形よりも車体長が二メートルほど短いので(デハ101が16メートルで、700形は18メートル)、なんとか抜けてくれるかな?
そしてもう一つ気になるのが空模様。この日はかなりの強風で雲の流れが速く、晴れたり曇ったりを繰り返す、猫の目天気。先行電車ではきれいに日があたったものの、デハ101の懐かしい吊り掛けモーター音が響いてきたころには・・・

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冬空の下、日章旗をなびかせて快走するデハ101。
車内はイベントへ向かう人たちで超満員です。

あああ、曇られてしまった・・・ヽ(´Д`;)ノ アゥア…。はやくも新年最初の撃沈 orz。念のため絞りをオートにしていたので露出アンダーは避けられたけれど、順光ポイントだっただけにここは晴れてほしかったな・・・。パンタのほうは読み通り、余裕をもって抜けてくれただけに残念。
でも、写真的にはイマイチの結果でしたが、やっぱり力行時に鳴り響く、吊り掛け駆動の甲高い唸り音はたまりませんね~。遠くから聞こえてきたときには思わず鳥肌が立っちゃいました。

さて、午前中のデハ101はこの大胡~中央前橋の一往復のみ。残りの大胡~西桐生は午後に運転されます。その間に大胡で行われているイベントへ顔を出すことにしましょう。中央前橋駅に戻って、西桐生行きの電車へと乗り込みます。

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中央前橋で待機していた700形は
「パステルブルー」の716Fで「賀正」マーク付き。
あれ?左隣も同じ青色じゃないかって?
あちらは「ロイヤルブルー」の712Fです(笑)。
ちなみに上電は車内への自転車持ち込みOKなので
(平日朝夕の通勤通学時間帯を除く)、
ホームでは自転車を押す姿が日常的に見られます。
13.1.3 上毛電鉄 中央前橋

私は過去、上電へは乗りつぶし目的以外にも何度か訪れており、いちばん最近では05年に東武桐生線で活躍していた吊り掛け駆動車・東武5050系へ乗りに来たついでに、中央前橋→西桐生→赤城のルートで全線を乗り通しています(それでも、もう8年も前か…)。そのときにはすでに700形化されていて、今回とくに目新しく感じたことはありませんでした。
中央前橋を出た電車は前橋の市街地を抜けると、左手に榛名山や赤城山を見ながら走り、約20分で車両基地のある大胡に到着。

中央前橋1045-(上電23列車)-大胡1102

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大胡の側線には先ほどのデハ101の姿があり、
後ろには黄色塗装のデハ104が連結されています。
車両展示イベントの入れ替え作業かと思っていたところ、
どうやらこれは車両基地と駅構内の間(数百メートル)を
往復する100形の乗車体験らしい。
ちょっと乗ってみたいかも・・・(´ρ` )イイナァ。
13.1.3 上毛電鉄 大胡 (開いた構内踏切より撮影)

大胡ではすでにイベントが始まっていて、わずか15分ほど先行していたに過ぎないデハ101が、もう乗車体験コーナーへと駆り出されています。その様子をホーム脇からちょこっと押さえてから、イベント会場である車両基地(大胡列車区)へ。ここからは少しイベント会場での様子をご覧ください。

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1928年(昭和3年)開業時の面影がそのまま残る
大胡の木造駅舎。
ドラマや映画のロケに使われることもあるのだとか。
13.1.3 上毛電鉄 大胡 

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その大胡駅の西側に隣接されているのが
上電唯一の車両基地、大胡列車区です。
イベント会場の入り口では
「サンライトイエロー」の714Fがお出迎え。
13.1.3 上毛電鉄 大胡列車区

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展示車両は「ゴールデンオレンジ」の718F(左)と
凸型電気機関車のデキ3020形。

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1929年製のデキ3020形。元々は東急の電気機関車で
近年まで東急・長津田工場の入れ替え等に従事していましたが、
09年に動態保存を目的に上電へと譲渡。
しかし移籍後は車籍を有しておらず、本線走行はできないとのこと。
それにしてもなぜ、縁もゆかりもない東急の電機が
この上電で保存されることになったのだろう・・・?

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そのデキ3020形が後ろに従えているのは、
1928年製の鉄製有蓋貨車 テ241で、こちらは元・東武の貨車。
やはり09年に保存目的で上電へと譲渡されたものですが、
デキ3020形同様に車籍はありません。
このデキ+テの組み合わせで、本線をゆく姿を見てみたいものです。

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車両展示の脇では、さきほどのデハ100形の乗車体験が継続中。
この黄色いデハ104も貴重なデハ100形の生き残りですが、
すでに車籍はありません。
黄色は1960年代の「カラシ色」を復刻したものとのこと。
茶色いデハ101とはだいぶ印象が異なるものですね。

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乗車体験にはまだ余裕があるとのことだったので、
ためしにデハ101のほうへ乗ってみました~(^^)
ニス塗りの壁、木の床、白熱灯がいい雰囲気です。

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そして大胡列車区といえば、この木造の電車検修庫。
先に紹介した大胡駅舎とともに開業当時に建築された希少な建造物で、
国の登録有形文化財に登録されています(駅舎・車庫・変電所など)。

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車庫の内部はこんな感じ。
木造板張りでトラス構造を採用した建物は構造的な安定度が極めて高く、
柱間を広くとることができ、車両を格納することを可能にしているとのこと。
レトロななかにも、実用感が漂っています。

お目当てだった車両展示のほか、木造車庫の見学やデハ100形の乗車体験までできて、わずか一時間という短い滞在時間ながらも、存分にイベントを満喫することができました。イベント自体は午後3時まで行われていますが私は早めに切り上げて、午後に大胡~西桐生で運転されるデハ101の撮影に備えます。大胡から再び西桐生方面の下り電車に乗り、次に向かったのは膳。

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赤城連山の南麓を東西に横断する上電。
車窓からは赤城山系が一望できます。
13.1.3 上毛電鉄 北原-新屋 (車窓から)

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大胡から5つ目の膳で下車。
13.1.3 上毛電鉄 膳

大胡1203-(27列車)-膳1214

午前中は中央前橋付近でデハ101の車両をメインに撮影しました。でもやはり上電といえば、車窓からもその雄大な姿を見せていた赤城山との組み合わせを撮りたいもの。車窓から眺めていると、この膳と一つ手前(中央前橋寄り)にある粕川の間には田園が広がっていて、そこから赤城山を背景に走る上電を撮ることができそうです。先ほどと同様に、まずは700形で試し撮り。

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赤城山と上電700形。
かつては井の頭線を走っていた都会派電車も、
今ではすっかり上州の景色になじんでいます。
13.1.3 上毛電鉄 粕川-膳

うん、これぞまさに狙い通りの上電らしいカット。でもちょっと引きすぎかな? よくみれば手前にある農薬のズタ袋(?)が入ってしまい、右端の白い側溝も目立ちます。もうちょっとアングルを再考すべきか・・・。
それにしてもこの場所、風をさえぎるものが何も無くて、めっちゃくちゃ寒い!! 冬の上州名物である赤城おろし、俗にいう「上州の空っ風」が容赦なく吹き付け、そのハンパない冷たさで、もう目から涙、鼻から鼻水が止まりません

ヒイイィィィサビィィィィィ((((((((lll゚Д゚))))))))ガクガクブルブルガタガタブルブル
寒風に耐えて待つこと一時間半。すっかり体が冷え切ってしまったころ、ようやくデハ101の通過を知らせる踏切音が風に乗って聞こえてきました。しかし、空は相変わらず流れ雲が多く、直前まで晴れたり曇ったり。これで曇ったら相当にショックだなぁ・・・ドキドキ(´・Д・`;)ハラハラ。

0029.jpg

赤城山麓をコトコトゆく、上電のチョコ電。
85年前の上電開業時からずっと
デハ101は赤城山のふもとを走り続けてきました。

なんとか晴れてくれました~ヽ(´▽`)ノ 。今回の上電撮影のなかでは、いちばんの本命カットとして考えていたデハ101の赤城山バック。これが晴れで撮れたのは、本当に嬉しい*。.+゚(つД`。)゚+。.* ヨカッタ…。アングル的にはやはり単行ということで、先ほどのよりも山裾をカットして車両を少し大きめにしています。車両位置が画面真ん中ではないのは、シンメトリー構図があまり好きではないということもあるけれど、実は車両で背後にある大きな倉庫を隠したかったからでした。
このカットが無事に撮れたことで安心し、一気に脱力。デハ101はもう一度、西桐生から折り返して大胡へと向かう上りの運転が残されているのですが、あまり移動せずに近場の順光ポイントで撮ることとしました。

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朝に中央前橋から乗った「賀正」マークの716F。
今回はデハ101の引き立て役になってしまった感のある700形ですが、
やっぱりこの電車も愛嬌のあるいい電車です(^^)。
13.1.3 上毛電鉄 膳-粕川

最近ちょっとマイブームになっている、広角~標準系レンズのローアングル舐め。デハ101のラストもこれで決めよう・・・と、考えていたところ、上の716F撮影後に太陽は大きな雲に包まれてしまいました。このアングルで撮るには早いシャッタースピードが必要なので、日差しが受けられないとかなりツライ。ならばと、ここは思い切ってアングルの方向転換。標準系レンズではなく望遠レンズで正面気味に狙うことにしてみます。これならば曇りでシャッタースピードが落ちても、ある程度は止まってくれるハズ。最近はローカル線撮影が多かったこともあり、なかなか出番がなかった300ミリ(+テレコン)、久々に使うなぁ・・・(今回もローカル線ですけれど ^^;)。望遠に差し替え、ファインダーを覗いて待っていると、デハ101は定刻よりも少し遅れて姿を現しました。

0031.jpg

雲に遮られた弱々しい日を浴び、
上毛路を力強く走り抜ける、老兵・デハ101。
いつまでもその雄姿を見続けたいものです・・・。
13.1.3 上毛電鉄 膳-粕川

妥協案とも言うべき望遠での正面ドカンアングルでしたが、意外と悪くなく、むしろ変化がついてよかったかもしれません。冷たい赤城おろしに晒されながらの辛い撮影でしたが、結果的に満足のいく上電での新年撮り初めとなりました(^^)。

これでデハ101の撮影はすべて終了。でも、この日はせっかく全線フリーの一日乗車券を買ったので、終点の西桐生まで乗ってみることにします。

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待合室のみの簡素な膳駅から再び下り列車へ乗車。
13.1.3 上毛電鉄 膳

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赤城は東武桐生線との接続駅。
700形の向こうには、東武特急「りょうもう」の姿が見えます。
13.1.3 上毛電鉄 赤城(車窓から)

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私の乗った西桐生行きは「りょうもう」との接続を図っており、
両線の列車がほぼ同時に赤城を発車。
赤城から次駅の桐生球場前までは単線並列区間で、
しばらくはデッドヒートを繰り広げますが、
やはり「りょうもう」のほうが速いっっ (>ω<;;)。
見る見るうちに差が広がってゆきます。
13.1.3 上毛電鉄 赤城(車窓から)

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渡良瀬川を渡ると、まもなく終点の西桐生。
ちょっと見にくいけれど、下流に架かっているのは
両毛線とわたらせ渓谷鐡道の鉄橋です。
13.1.3 上毛電鉄 富士山下-丸山下(車窓から)

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西桐生に到着~。
乗車したのは赤いマスクの713Fでした。
13.1.3 上毛電鉄 西桐生

膳1544-(41列車)-西桐生1607

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0038.jpg

マンサード屋根の洋風建築でモダンな西桐生の駅舎ですが、
大胡と同じ1928年(昭和3年)開業時に建造。
こちらも国の登録有形文化財に登録されています。
13.1.3 上毛電鉄 西桐生

中央前橋から西桐生まで上電全線を乗り通すと約50分。いっぽう、両毛線での前橋~桐生は約30分と、やはり所要時間では叶いません。しかも同区間の運賃はJRの480円に対して、上電は660円と割高。しかし、赤城山麓を映す車窓風景は北側を走る上電のほうがよく、また大胡や西桐生といった歴史を感じさせる駅舎や東武との単線並列など鉄的な見どころも多い。両端の起終点がアクセスしにくいという難点があるけれど、案外それも上電らしい面白さのひとつではないでしょうか。赤城山麓をゆくローカル私鉄、上電。機会があればまた乗り、撮りにぜひ訪れたいと思っています。

前述したように西桐生からJR両毛線の桐生までは徒歩で7~8分。帰りは桐生から両毛線に乗って前橋方面へ向かえば往復で違った路線を楽しめますが、実は私の手元にある上電の一日乗車券はまだ元を取れていない・・・。ちょっとセコいけれど、私は再び上電で50分かけ、中央前橋へと戻るのでした。

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今回使った上電の一日乗車券、
「赤城南麓1日フリー切符(¥1300)」。
中央前橋~西桐生は片道660円ですから、
単純に往復すれば元が取れます(笑)。
図柄は赤城山をバックに走る700形。

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中央前橋へ戻ってきたころにはすっかり日が落ちていました。
13.1.3 上毛電鉄 中央前橋

西桐生1616-(48列車)-中央前橋1708

 

 

つづき・・・ます!? ( ̄△ ̄;)エッ!?



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ONE-shot 105 謹賀新年 [PICK UP ONE-shot]

PICK UP ONE-shot 105 謹賀新年

2013.jpg
   

新年あけましておめでとうございます。

 

本年もよろしくお願いいたします。

 

2013年元旦 あおたけ

 

 

今年のお年始は、

今春で常磐線から姿を消してしまう

651系の「スーパーひたち」です。

 

実はこの写真は10年以上も前に撮ったもの。

JRの全線完乗を間近に控えて、

今度は乗り鉄よりも撮り鉄に本腰を入れようと思い、

最初に撮りたいと考えていた情景的なシチュエーションが

以前に鉄道雑誌のグラビアで見かけたことがあった

LEDマークが印象的な夕暮れ時の「スーパーひたち」でした。

 

当時はまだデジカメではなかった時代。

撮り鉄に復帰したばかりの私には

半逆光という条件は露出の決定が難しく、

あれこれ悩みながらなんとか撮影。

数日後に現像所で出来上がってきたポジを見て、

ようやく思い通りに撮れていたことを喜んだものです。

 

私にとって、あの時に感じた嬉しさ、

撮った写真を誰かに見てほしいという思い、

それが今のこのブログにつながっているといっても

過言ではないかもしれません。

 

実際は撃沈ばかりで

思い通りの写真が撮れることなど少ないけれど、

今年もこの鉄道写真という楽しさを

ブログを通してお伝えできればいいなと思っています。

 

98.12.1 常磐線 友部-内原

 


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