スイスⅢ 05・・・ムノート(城塞)からの俯瞰撮影記 [あおたけ的 SWISS紀行]
仕事で訪れているスイス編。04からの続きです。
TGVでパリへ行ったり、ジュネーヴで撮り鉄したり・・・と、ホントに仕事で行っているの? と疑われそうな内容を綴ってきましたが、それはあくまでもメインの仕事がお休みだった週末のお話。週明けからしばらくは、ジュネーヴの市内でみっちりとつまんない仕事をこなしていました。次にブログに書けるような鉄道ネタにありつけたのは行程の終盤、帰国前日の事です。
7月7日(木)
この日は早朝にジュネーヴを後にし、一気にスイスを横断。ドイツ南部の小都市へとクルマで向かいました。そこは今年の一月にも訪れたところで、そのときは帰りに立ち寄った「ライン・フォール」という滝と一緒に撮った列車の写真を紹介しています。あれから半年。今回もほぼ同じルートで、再びあのライン・フォールへと寄ることができました。
ライン川唯一の滝「ライン・フォール」。
上流には鉄道橋が架けられています。
前回とは別角度から、滝と列車の組み合わせ。
スイス国鉄 シャフハウゼン(Schaffhausen)付近
(Neuhausen-Schloss Laufen am Rheinfall)
前回訪れたときは真冬で水量が少ない時期でしたが、今の時期は水量が豊富。水しぶきが霧のように立ちこめています。さらに真ん中の小島までを往復してくれる遊覧船に乗ってみると、迫力倍増!
遊覧船から見た、名瀑の眺め。
滝に近づくと、船がぐわんぐわん揺れます。
ちょっとコワい・・・((((;゜Д゜)))
小島からの眺めはこんな感じ。
滞在中に列車が来るかどうかは、運次第・・・!?
残念ながら、今回は撮れませんでした。。。
水量もさることながら、周りの緑もきれいな夏のライン・フォール。やっぱり訪れるなら、寒々しい冬よりも、爽やかな夏の方が絵になりますね。
ところで、今回のメインはこのライン・フォールではありません。
一月に訪れたとき、ライン・フォールの見学後にランチをとるべく向かったのは、ライン川沿いにあるシャフハウゼン(Schaffhausen)というスイス北部の街。中世の面影が残る街並みは美しく、食事も美味しかった、いい印象のある街です。今回はそのシャフハウゼンで一泊する事になりました。本当は翌日の空港移動を考えて、最終日はチューリッヒに泊まる計画を立てていたのですが、なぜかこの日を含めた数日はチューリッヒのホテルがどこも満室状態(なにかイベントでもあったのかも)。条件にあったホテルがチューリッヒで取れなかった事もあって、このシャフハウゼンに決めたのです。ちなみにシャフハウゼンからチューリッヒ空港への所要時間はクルマでも、列車でも一時間くらい(今回もクルマ移動でした...)。スイスエアの成田便は午後1時発なので、チューリッヒではなくこのシャフハウゼンに泊まっても、時間的にはじゅうぶんに余裕があるのです。
ヨーロッパらしい、古い建物と花に彩られた街
スイス最北の古都・シャフハウゼン。
シャフハウゼンと言えば、凝った装飾が施された出窓。
この建物は1763年、18世紀のものです。
前回は行く事ができなかったシャフハウゼンの駅。
なかなか立派な構えをした駅舎です。
スイス国鉄 シャフハウゼン(Schaffhausen)
国境の街、シャフハウゼンには
スイス国鉄(SBB)とドイツ国鉄(DB)が乗り入れます。
手前がDBのディーゼルカーで、奥にはSBBの客車列車が停車中。
スイス国鉄 シャフハウゼン(Schaffhausen)
美味しい食べ物の印象が強かったシャフハウゼンですが、
今回は・・・?
これはデザートに出てきたゴルゴンゾーラチーズのケーキ。
メニューを見て、日本でもたまに見かける
ゴルゴンゾーラの風味を生かした、ベイクドケーキだろうなんて
思っていたら、出てきたのはそのまんまゴルゴンゾーラチーズを
重ねて作ったケーキ・・・というより、ケーキ状のチーズ。
カビのニオイが強烈でけっこうキツい。
もちろんチーズが主なのでそのままでは甘く無く、
上の方にあるハチミツをかけて、デザートにします。
それでも・・・う~ん(^^;) ☆・・・・
そんなシャフハウゼンの街でひときわ目を引くのが、ムノート(Munot)と呼ばれる円形の城塞。ドイツ語の案内しかなかったので、1563年に築城された16世紀の城という事くらいしか解らないのですが、丘の上で街を見下ろすかのようにそびえ立つその姿は、まさにシャフハウゼンのシンボル的存在。
高台にあって、街の至る所から
その姿を望む事ができる「ムノート」(奥の建物)。
ライン川の対岸からはその全容を眺める事ができます。
歴史的な遺構のムノートですが、ホテルで貰った観光マップにも大きく取り上げられているという事は、どうやら見学は可能みたい。ドラキュラが出てきそうな古城を、ちょっと興味本位で覗いてみる事にしました。
丘の上に立つムノート、
そのたもとには長い階段が続きます。
見えてきたのは円柱形の城壁。
なかなか芸術的な形をしていますね~。
階段で丘を上がり、ムノートの本体へと辿り着きましたが、とくにゲートがあるわけではなく、係員のような人もいない・・・。つまり見学料などは徴収されず、フリーに入っていいという事。丁寧に積まれた石垣が途切れている入り口から、さっそく円柱形の内部へ・・・。
神秘的なムノートの内部。
一部はライトで照らされていますが、
天井に開いた穴からは自然光が入る仕組み。
観光地・・・っていうよりも
公園に置かれたモニュメントって感じで、
だ~れもいません・・・ちょっと不気味。
空洞に近い状態のムノートの内部、城というよりも洞窟のような雰囲気ですね。外から見ると立派なお城なのに中はカラッポ・・・ちょっと騙された感じ。しかしその洞窟の片隅には、さらに上の方へと続く細い螺旋状のスロープが見えます。もちろんそれを上へ。
ライトアップされた方へ導かれるように進むと、
そこにあるのは上へと続く螺旋状のスロープ。
写真はその螺旋を上から見た画です。
ちなみに写真左上の覗き窓から撮ったのが、
タイトルの写真。
ぐるぐると螺旋を上がって行くと再び外光が見え、やがて円柱(形の建物)のてっぺんへと出る事ができました。さらに上には鐘つき塔が立っていますが、そこへは入る事ができず、どうやらこの円柱の屋上がムノート巡りの終点らしい。その屋上から見えた景色は、まさに圧巻の一言。
ムノートの屋上に立つ鐘つき塔。
今でもシャフハウゼンの街にその音色が響きます。
ムノートの屋上から眺めたシャフハウゼンの街。
赤煉瓦の三角屋根や教会の時計塔が所狭しと並びます。
おそらくずっと変わらぬ景色なんでしょうね。。。
丘の上の高台にあるとはいえ、こんなにもスッキリと街を見下ろす事ができる絶景ポイントだとは、思っていませんでした。ここから見ると、あらためて赤煉瓦の屋根で統一されたシャフハウゼンの街並みは美しいと感じさせられます・・・。ところで、やはり鉄としては高台に上がったら探してしまうのが、駅や列車の姿。しかし駅方向は建物が密集していて、列車の姿を見つける事はできません。では、街とは反対側の景色はどうだろう。駅とは逆方向ですが、たしか街の外周をぐるっと回って反対方面へ進む路線が一本あったはず・・・。あまり期待はせず、円の淵に沿って反対の景色が見える方へ回ってみると、そこに広がっていたのは・・・!!!
大きく蛇行する雄大なラインの流れ。
その大河に架けられた鉄橋上をローカル列車が渡って行きます。
スイス国鉄 Schaffhausen-Feuerthalen
もうビックリ。なんだこの絵に書いたような情景は!! まるで鉄道写真を撮ってくれと言わんばかりの「お立ち台」そのものじゃないですか・・・。ちょっとまとまり過ぎるきらいはあるけれど、これは思いがけない絶景に出会う事ができました。ただ残念なのは、この線にはSBBの子会社である「Thurbo」のローカル電車しかやってこないということ。車種も写真のRABe523形一形式のみ。もし、ここをRe460が牽引する客車列車なんかが通ったら、最高なのになぁ・・・って、これだけの絶景を目の前にして、贅沢を言ってはいけませんよね・・・。それにしても、まさか古城の屋上が手軽な鉄道撮影のお立ち台になっているとは、本当に驚きでした。
一月、そして今回と、半年の間に二度も訪れたシャフハウゼン。しかしドイツ方面の仕事は今回で完了となったので、おそらくもう仕事で訪れる機会は無いでしょう。でも、前回にも増して気に入ってしまったこの街。ライン・フォールやムノートの「お立ち台」へ、いつか再訪してみたいものです。
長々と続けてきたスイス編Ⅲはこれでラストです。さすがに一年間に三度目ともなると、書く事は無いかな・・・なんて思っていながらスイスへ飛びましたが、案外いろんなネタに出会う事ができました。特に印象に残っているのは、やはりパリへの日帰りでしょうか。ある程度は海外慣れしてきた・・・なーんて高をくくっていたところへ、迷いまくりの落とし穴。もう少し余裕が持てるはずだったのに、ドタバタ劇となってしまいました(^^;)。全体的にはこの時期のスイスは気候が良くて過ごしやすく、日も長い。天気も概ね良好で、爽やかな色の写真が撮れたのではないかと思っています。
現時点で当分海外出張の予定はありません(たぶん)。
いつの日かスイス編Ⅳを綴れるときまで・・・さよならスイス!
7月8日(木)~9日(金)
ZHR1300-(LX160)-NRT0750
ONE-shot 67 ラッキーサンデー [PICK UP ONE-shot]
ジュネーヴでは、ほとんどのお店が日曜定休日。
おいしいチョコレート屋も、
有名ブランドのブティックも、
メルクリンを取り揃えた鉄道模型屋も、
みーんな、お休み。
日本人の感覚からすると、
日曜日にショッピングできないなんて、
じゃあいったい、いつするの?
って思ってしまいますが、
もうずっと「日曜は休み!」って習慣が
欧州人には根付いているんでしょうね・・・。
そんなわけで、日曜日の昼下がりは
目抜き通りも人影まばら。
開いていないお店のショーウィンドウを
指をくわえて眺めていると、
そこへ颯爽と現れたのは
まるでオモチャのような路面電車。
動態保存されている、1930年代製のジュネーヴ市電。
トラムも平日に比べて本数が少なめ。
ゆとりのある休日ダイヤを利用して
このレトロな電車が運転されているのだそう。
こんな素敵な電車に出会えるとは、
つまんない日曜日が一転、
ちょっとラッキーな日曜日へとなったのでした。
11.07.03 ジュネーヴ市電 旧市街Bel-Air付近
ONE-shot 66 今年の「あいづ」は・・・ [PICK UP ONE-shot]
上野~喜多方で走ったリバイバル「あいづ」(団臨)。
当初は私も撮影に行こうと思っていました。
・・・が、前夜の飲み会での深酒がたたって、
寝坊&二日酔い (-"-;)
目が覚めた頃、「あいづ」は既に宇都宮を出たところでした。
そんなワケで、写真は二年前に運転されたリバイバル「あいづ」。
「あいづライナー」のあかべぇマークもいいですが、
やっぱり国鉄時代のこのマークが485系には似合いますね。
このときは気合い入れて、磐西まで遠征したんだけどなぁ・・・。
ビール&サワーの美味しい季節、くれぐれも飲み過ぎにはご注意を・・・
(それにしても、アノ店のチューハイは濃かった・・・)。
09.07.04 磐越西線 川桁-猪苗代
スイスⅢ 04・・・ジュネーヴで徒歩鉄 撮影記 [あおたけ的 SWISS紀行]
仕事で訪れているスイス編。03からの続きです。
スイス・ジュネーヴで迎えた週末。日帰りの強行軍でパリへ行ってきた翌日の日曜日は、打って変わって、ジュネーヴでのんびりの一日。ホテルで部屋のドアノブに「Do Not Disturb(起こさないでください)」の札を掲げ、昼頃までゴロゴロ・・・。せっかくスイスまで来ているのにもったいない!? でも、休日のジュネーヴって案外やる事が無いのです。山岳鉄道で有名なツェルマットやサンモリッツなどはジュネーヴからかなり遠いし、旅費もけっこうかかる。かといって、街中で過ごそうにも店舗はどこもお休みで、マックすら開いていません。地元の人達は湖畔の公園などで家族と過ごすのが休日の定番みたいですが、私が時間を潰せるとしたら、駅へ行って列車を眺めるくらい。その駅も、以前に紹介したチューリッヒ中央駅や前回のパリ・リヨン駅のような、頭端式ホームが並ぶ大ターミナルなら一日いたって飽きないのですが、ジュネーヴのコルナヴァン駅は実用本位スタイルの通過形高架駅で、島式ホーム4面の8線しかありません。もう何度も来ているコルナヴァン駅、駅構内ではさすがに撮りつくしてしまった感があります。
そこでこの日曜は持て余した時間を使って、コルナヴァン駅以外に列車を撮影できるポイントは無いか、ジュネーヴ市内を歩いて探してみる事にしました。実は以前からちょっと気になっていた場所もあった事ですし・・・。
7月3日(日)
コルナヴァンの駅前から撮影地探しスタート!
鉄道撮影ポイント探しの基本は、やはり駅から線路沿いの道を進むこと。しかし、しばらく線路は高架が続き、下からでは列車の姿が見えません。この高架はどこで途切れるのだろう・・・そう思いながら歩くこと15分。歩いていた道に上り坂が見え、ようやく線路と同じレベルの高さにまで上がることができました。撮影できるかな?
上がってきた坂を振り返ると、こんな感じ。
奥の方がコルナヴァン駅がある市内中心部です。
この辺りでも線路側に渡れば撮影できそうなのですが、あいにく線路側の歩道は工事中で通行できない様子。けれど、すぐ近くには跨線橋があり、この上からなら安全に列車を撮ることができそうです。さっそく跨線橋に上がってカメラを構えてみると、最初にやってきたのはいきなりこの列車。
前日にパリまで乗った、TGV「Duplex(デュープレックス)」。
TGVを真上から見下ろせるとは、ちょっと新鮮なアングルです。
11.07.03 スイス国鉄 ジュネーヴ(Geneve)付近
緩やかなカーブを描く線形を上からスッキリと撮れる、なかなかいい撮影ポイントじゃないですか。しかも嬉しいことに訪れた時間(午後)は、ちょうど順光でした。
続いてやってきたのは、SBB(スイス国鉄)の高速列車「ICN」。
今度はヨコ位置で撮影してみます。
この跨線橋の下をくぐるのは全部で4線。これは複々線というわけではなく、上写真の向かっていちばん左が、先ほどTGVが走っていたフランス方面への路線で、これは単線。真ん中の2線は、ジュネーヴ空港へと続く複線。今撮った「ICN」はジュネーヴ空港行きの列車です。そしていちばん右は、ジュネーヴ市内の西に位置するランシー=ポント=ローエ(Lancy-Pont-Rouge)という小駅へ続く単線で、いわば支線のようなもの。この一組の複線と二本の単線、撮影の狙いとしては空港線をひっきりなしにやってくるSBBの「特急(ICN・IC)」や「急行(IR)」、そしてやはりフランスへ直通するTGVといったところでしょうか。
いちばん右を走るのは、
ランシー=ポント=ローエからやってきたローカル電車。
RBDe560形の更新タイプが使われていました。
ところで、冒頭に書いた「気になっていた場所」ですが、ココのこと・・・ではありません。実はその気になる場所とは、この三路線のなかでいちばん地味な、支線にあるのです。ローカル電車しか走らないような線に一体何があるというのか・・・? 跨線橋アングルで一通りの撮影を終えると、今度こそ目的の場所を目指して、その支線沿いに再び歩みを進めます。歩く道も本線に沿っていた大通りではなく、クルマが通らないような小道へと変わってきました。でも、こういう方が歩いていて楽しい♪
支線沿いの細い道を歩いていると、
列車の音に反応するように
キックボードに乗った彼が飛び出してきました。
スイス人の「鉄」・・・かな?(^▽^)
顔を撮らせてもらおうとしたら、
恥ずかしがって逃げちゃった。
11.07.03 スイス国鉄 Geneve~Lancy-Pont-Rouge
歩き続けると、やがて小道は線路と共に大きな川を跨ぐ橋へと出ました。跨線橋撮影地から約30分、ようやく辿り着いた・・・。そうこの橋こそ、私が目指していた「気になる場所」だったのです。
橋は線路と歩道が一体になっている、ちょっと面白い構造の併用橋。
併用橋の上は線路と歩道の間に低い柵しかなく、ここならかぶりつきで迫力ある写真を撮ることができそう。橋の中央付近でカメラを構えて列車を待ってみると、現れたのはローカル電車ではなく・・・貨物列車 (゚∀゚)!!
Am843形ディーゼル機関車に牽引される貨物列車。
①エンド側の鼻が長い、DE10のような形のAm843ですが、
大きさが全然違って、通過時の迫力も満点!
11.07.03 スイス国鉄 Geneve~Lancy-Pont-Rouge
気が付けば、単線だった支線がここでは複線になっているように見えますが、ここも単線二線の配置。手前が追ってきたジュネーヴからの旅客線で、奥は別方向から来た貨物線。支線の終点となるランシー=ポント=ローエはジュネーヴの貨物地区にあたるので、ひょっとしたら元々この線は貨物専用線だったのかもしれません。それにしても、このアングルでは貨物線はきれいに撮影できても、旅客線は撮影しづらい。しかも、「さんざん引っ張っておいて、結局はただの編成撮りポイント?」って声が聞こえてきそうですね・・・(^^;)。 いやいや、実はこの場所の本当にスゴイのは橋の上ではなく下。そう、川に面白い特徴があるのです。貨物列車を撮った橋の中央付近から下を見下ろすと・・・。
クッキリと分かれた、二色の川が交わる場所。
まるで絵の具を水で溶いたような光景が広がっています。
左はレマン湖から流れるローヌ川、右はアルプス山脈から流れるアルヴ川。湖と山、水質の違う二つの川が交わるところ。それが、その名の通りジョンクシオン(Jonction)と呼ばれるこの場所なんです。ちなみにアルヴ川の方は濁っていますが、水が汚染されているわけではなく、石灰などを含んでいるのでこんな色なのだそう。私などはむしろローヌ川の青さの方が異常にも感じてしまいますが・・・(もちろん、ローヌ川の水もきれいです)。何度かジュネーヴを訪れている私ですが、この場所を知ったのはつい最近のこと。Google-earthでジュネーヴの航空写真を眺めていたときに、色の違う二色の川が交わっているココを発見。しかもその付近には鉄道橋が架けられているのを知って、機会があれば一度行ってみたいと思ったのです。
さて、ここまできたからには、やはりこの面白い川と今いる鉄道併用橋を一緒に撮れるアングルを探してみたい。橋の付近は大きな公園を含んだ森林地帯になっているので、ひょっとしたらどこかにいい撮影ポイントがあるかも知れません。橋を渡って森林の遊歩道へと入ってみます。
橋を渡りきったところで出会ったのは、ワンコさん。
ワンコさん、この先に列車を撮れるところはありますか?
遊歩道の入り口で今度はニャンコさんがお出迎え。
ニャンコさん、この道で合っていますか?
森林の遊歩道、馬と自転車の乗り入れは禁止。
馬で入る人がいるのか・・・?さすがスイス。
鉄道橋の真上付近まで到達してみたものの、
ここではちょっと撮影は難しいなぁ・・・。
しばらく遊歩道を進んでみるも、この時期は木が深く生い茂っていて、うまい具合に視界が開けません。やはり行き当たりばったりで探しても、そうそういい撮影地など見つからないものか・・・と、諦めかけたとき、かろうじて橋と川が望める場所を見つけました。
木々の向こうに見えるのは、先ほど歩いた併用橋。
う~ん、ここも木の枝が邪魔をして、普通のアイレベルで撮影するのはキビシイ。しかし周りを探しても、ここより視界が開けているところは見当たりませんでした。木によじ登ればキレイに撮れそうですが、木が折れたらローヌ川へ真っ逆さま・・・スイスまで来て、そんなリスクは負えません。そこで、ファインダーを覗かずにカメラのライブビュー機能を使って撮影を試みることにしてみました。腕を目一杯伸ばして、液晶画面でアングルを決めるのです。これなら確かに枝はクリアできそうですが・・・列車が来るまで、腕を伸ばしたままの体勢はかなりキツイものがあります。ああ・・・腕がつる・・・列車よ、早く来てくれえ~(´Д`;)。
ローヌ川を渡るランシー=ポント=ローエ行きのローカル電車。
外から眺めた併用橋は立派な姿をしていました。
11.07.03 スイス国鉄 Geneve~Lancy-Pont-Rouge
なんとか、ローヌ川を渡る列車を撮影することができました。しかし濁っているアルヴ川のほうが全然写っていません。でも、もうこれが限界。結論としては、夏場に来るポイントでは無かったということでしょうか・・・。
頑張って、もう一枚トライ。
上写真より少しはアルヴ川の濁りがわかる・・・かなぁ?
それでも、きれいなローヌ川を渡る列車の写真を順光で撮ることができたのだから、これはこれでいい結果だったのかもしれません。何よりも、スイスで歩いて鉄道撮影地を探すという行為が楽しかったし、見てみたかったジョンクシオンの不思議な光景も見ることができました。
ちょっと歩き疲れたけれど、ジュネーヴでの日曜日は思った以上に有意義な一日となりました。
帰りは公園近くの停留所からバスに乗車。
どのバスがどこを走るのかよくわからないけど、
たしか⑩番のエアポート行きに乗れば、市内中心部へ戻れるはず。
Quldort-(市営バス⑩番)-Cirque
市内のCirque停留所近くにあるのは、
ハンバーガーの名店「Remor」。
スイス牛100%のミートパティは絶品。
もともとパンもチーズも美味しいスイスですから、
このハンバーガーはとてもウマい!
値段もオーソドックスな「Catalan」でCHF19と
スイスの食事としてはリーズナブル。
なかなかジュネーヴでハンバーガーを食べようとは
思わないでしょうが・・・ぜひおススメです!
☆☆☆☆☆
・・・続きます。
常磐線・・・真夏日のトリフジ 旧客&E657系撮影記 [鉄道写真撮影記]
2011.07.17 常磐線
真夏日のトリフジ 旧客&E657系撮影記
ちょっと鮮度落ちとなってしまいましたが、17日の日曜日。スイス出張の土産を届けるため、千葉・柏にある実家へ顔を出すことにしました。せっかくなら、そのついでに常磐線で何か撮れないかな~と、鉄道情報誌を調べてみると・・・お!この日はなかなか面白い列車が走るじゃないですか。天気が良かったこともあり、ちょっと気合いを入れて柏の先の取手まで行ってしまいました。
7月17日(日)
上野0949-(1355M)-取手1034
目指した撮影地は取手と藤代の間にある田園地帯、通称・トリフジ。都内から程近く、珍しい列車が走る時でもキャパが広くて撮りやすい、常磐線のお手軽な撮影ポイントです。でもここはちょっと駅から遠く、徒歩で30分くらいの距離。春や秋ならのんびりと歩くところですが、この日は30度越えの真夏日。少しでも楽をして撮影地へ行きたい・・・。そこで今回は取手駅から路線バスを使うことにしました。
乗るのは関東鉄道バス(手前)の光風台団地行き
(竜ヶ崎駅行きでも可)。後の赤いのは大利根交通バス。
バスは徒歩ルートより少し大回りしながらも、10分程で撮影地最寄りの「川戸沼」停留所に到着。運賃は取手駅東口から川戸沼まで220円でした。撮影地へ行くのに便利なバスですが、休日の日中は40分~50分に一本程度。利用する際には関鉄バスのHPなどで予め時刻を調べておいた方がいいかと思います。
取手駅東口1040-(関鉄バス)-川戸沼1050
川戸沼で降りれば、撮影地の田園地帯はすぐそこ。
広大な田園地帯が広がるトリフジ。一見どこからでも列車を撮影できるように思えますが、よくみると今の季節は線路際の夏草が伸び放題。唯一スッキリとしている場所(・・・誰かが刈ったのかな?)に、先客の皆さんは集中していました。皆と同じようなところで撮っても面白味無いけれど、やはり草で列車の足回りが隠れるのはイヤだなぁ・・・。結局、挨拶して私もそこへ仲間に加えさせていただきました。
トリフジを駆ける、タキシードボディの651系「スーパーひたち」。
新車の投入で、今後が気になる車両です。
常磐線 藤代-取手
最終的には50人くらいが集まったトリフジ。ここまで大勢の「撮り鉄」が注目する列車とは、一体・・・? 実はこの日常磐線を走るのは、懐かしい茶色の旧型客車(旧客)。これは前日に水郡線で運転された団臨・「ハッスル黄門号」(何だ、その名前・・・?)で使用した旧客二両の返却回送なのですが、たった二両の回送とはいえ、日曜の日中に常磐線を旧客が走るとあらば、撮り鉄のテンションが上がらないワケがありません。
ところが・・・Σ(゚Д゚;)
ヒサシ付きのEF81 133に牽引された
旧客二両(スハフ32 2357+スハ42 2173)。
ファンが喜びそうな、シブい組み合わせですが・・・。
ああ・・・モロに裏カブリ orz...。旧客にシングルアームが生えちゃったような、なんともショッパイ結果となってしまいました (´・ω・`)。まさに一同、溜息。せっかく暑い中トリフジまで来たのに、こんな結果だけでは切なすぎる・・・。でも、この日はもうひとつ「ネタ」がありました。それは常磐線の新型特急用車両E657系。まだ営業運転を開始していないこの車両ですが、取手へ来る途中の常磐線車内から試運転で上野方面へ走って行くのを見かけていたので、しばらくすると折り返して戻ってくるはず。気を取り直して、今度はそれを狙ってみる事に。
E653系「フレッシュひたち」の連結面流し~。
このE653系もE657系に置き換えられる予定なのですが、
実際は震災・原発事故の影響でどうなるのか解りません。
コンバートされたE653系が使われることになる、
いわき~仙台の新規特急が走れるのはいつの日になるのやら・・・。
常磐線 取手-藤代
とは言うものの、私はE657系試運転列車の詳しい通過時刻など解りません。まあ、流し撮りの練習などをしながら、のんびりと待とうと思っていると・・・意外にもヤツはすぐにやってきました。
炎天下の中、陽炎に揺られて・・・
E657系 キタ━(゚∀゚)━ッ!!
どんな車両でも、初見、初撮影のときはワクワクします。
常磐線 取手-藤代
実車を見るのはこの時が初めてでしたが、雑誌や他の方のブログなどで姿を見た時から、この車両は正面気味よりもサイドから撮った方がカッコイイのではないだろうかと思っていました。そこで、先ほどのE653系などで流し撮りの練習をしていたのです。
水戸方の先頭車、クハE657-1のサイドビュー。
E653系の写真と見比べると、運転台高さはと同じくらいか?
657は「既存車種と極力機器配置を統一した運転台」なのだそうな。
カラーリングは順光側の上野方先頭車(クハE656-1)
を見た方が解りやすいですね。スカートは薄紫色ですか・・・。
新しい常磐線特急の顔となるE657系。流線型の高運転台はスピード感のある、いかにも特急用車両らしいフォルムです。でもこの電車、どうも悪人顔に見えてしまうのは私だけ? (以前に他の方のブログに「フリーザの第二形態に似てる」ってコメントした事があるのですが・・・そうみえません? もちろん最終形態は・・・長野のアレ ^^;)。いずれにせよ、このE657系が本格投入されると、残念ながら私の好きな651系は撤退してしまうことになります。しばらくは常磐線から目が離せそうにありませんね・・・。
EF510-505牽引2097レ。線路際は夏草が延び放題・・・。
常磐線 取手-藤代
もう既に光が回らなくなってしまった2097レまで撮って、撤収。帰りは取手駅まで歩こうかと思っていたのですが、逆に撮影列車を待っている間に体力を奪われてしまい、熱中症寸前(・・・大げさ)。やはり帰りも関鉄バスのお世話になっちゃいました。
帰りのバスの中で、何気なく前の席に目をやると・・・
あ!「ハッスル黄門」!
茨城県のマスコット・キャラクターだったんですね。
でもなぜに黄門さまが「ハッスル」・・・?
川戸沼1303-(関鉄バス)-取手駅東口1313
取手1325-(3382M)-柏1332~1335-(1306K)-南柏1338
取手から常磐線に乗り、続いてやってきたのは実家のある南柏。実家に寄るのが本来の目的なので、降りるのは当然なのですが、ここではもうひとつの狙いがありました。前回の「One-shot」にも載せたように、前日の土曜日には14本目のE233系が出場し、ついに残り数本となってしまった緩行線の203系。ここまで来たのなら、やはり一本くらいは撮っておきたいところ。しかし暑さで移動するのが面倒になってしまったので、そのまま南柏での駅撮りです。午後順光となる下り方でしばらく待っていると・・・突如、緩行線ではなく快速線にコイツが現れました。
試運転で快速線を走行する緩行線用のE233系。
前日に出場したばかりのマト14編成です。
常磐線 南柏
キッチリとした編成写真ではなく、左にホームなどが写っちゃっている変な構図ですが、これはあえてE233系が快速線で南柏を通過するシーンを記録したかったから。快速・緩行の形態がクッキリと分かれている常磐線で、緩行線の車両が快速線を走行する姿は非常に珍しく、とくに松戸以北となると今回のような試運転時くらいに限られます(松戸以南では工場への入場時に時折見る事ができます)。このマト14は、前日に武蔵野線での出場・試運転も撮影しているので、私にいろいろと貴重なシーンを提供してくれた編成となりました。そのマト14が走り去った直後、緩行上り線に見えてきたのはお目当ての203系。隣駅の柏付近で新旧の車両がすれ違った事になります。
残りわずかとなった203系。
この日はマト54編成が21K運用に就いていました。
常磐線 南柏(トリミング済み)
爆音を唸らせて南柏に入ってくる203系。南柏の柏寄りで撮るこのアングル、本来なら300ミリにテレコンを噛まして、銀塩400~500くらいの焦点距離が必要なのですが、テレコンを忘れてしまったのでトリミング処理しています。
南柏に停車中のマト54。
何の捻りも無い面撮りですが、元・地元駅で見る203系には
個人的に特別な思いがあります。
あと何回、ここで203系を見られるのだろうか・・・。
常磐線 南柏
203系を見送って、この日の撮影は終了。
いちばんの目的だった旧客の返却回送は残念な結果になってしまいましたが、E657系やE233系の試運転など、面白いモノがいろいろと撮れた常磐線での一日となりました。そして、残り5本となった203系(マト14営業開始前の時点)。すでにカウントダウンまっただ中にありますが、完全撤退の前にもう少し記録を残しておきたいところですね。。。
この日、南柏の駅前では夏祭りが行われていました。
「駅前パレード(Fete des Ecoles)」ならぬ、「駅前盆踊り」(笑)。
でも久しぶりに聞いた「柏おどり」は懐かしかった・・・。
ちなみに今週末は「柏まつり」です。
ONE-shot 65 14番目の刺客 [PICK UP ONE-shot]
その新製車の出場回送は通常なら平日に行われる事が多く、
撮りたいと思っても、なかなか機会に恵まれませんでした。
ところが、今月分からは節電ダイヤの関係で
なんと土曜日に試運転を兼ねた出場回送が行われるとの事。
これは千載一遇のチャンスとばかりに、
普段の常磐緩行線では見る事ができないような画を求めて
武蔵野貨物線の多摩川橋梁へ。
この日は日差しが痛いほど強い、真夏日でしたが
東京近郊とは思えない清涼感を味わう事ができました。
念願だったE233系マト車の出場・試運転が撮れたのは満足だけれど、
これで全18本中の14本目までが出てきた事に。
残りは4本。
いよいよ203系の活躍もあとわずか・・・ですね。
11.07.16 武蔵野(貨物)線 梶ヶ谷(タ)-府中本町
スイスⅢ 03・・・慌しい・・・パリ・リヨン駅 散策記 [あおたけ的 SWISS紀行]
仕事で訪れているスイス編。前回からの続きです。
スイス・ジュネーヴで迎えた週末の土曜日。メインの仕事がお休みの日に、ちょっとした頼まれごとを受け、高速列車「TGV」でフランスのパリまでやってきました。私にとっては初めて訪れることになった憧れの地・パリ。エッフェル塔、凱旋門、ルーヴル美術館、シャンゼリゼ通りにセーヌ川・・・ベタですが、どこも行ってみたい、見てみたい場所ばかり。でも、まずはミッション(仕事)優先。ココでは細かい仕事内容までは書きませんが、いわゆる「おつかい」と言ったところで、メールで送られてきた住所と最寄の地下鉄駅の情報を頼りに、パリ市内の三箇所を回ればいいだけ。「迷ったらタクシーを使っても可」とメールには書かれていましたが、私には「徒歩鉄」で慣らした感と足があります。初めての街だって、メトロ(地下鉄)で楽勝さ! と、思っていたのですが・・・。
古い作りながらも、モダンさを感じさせる
1900年開業のメトロ1号線リヨン駅。
1号線の車両は車輪ではなくゴムタイヤ式。
11.07.02 メトロ1号線 リヨン
こちらは4号線の車両。
古いのか新しいのか、よく解らない電車ですが
たぶん古いです。
11.07.02 メトロ4号線 バルベス=ロシュシュアール
その4号線電車の車内の様子。車内は非冷房でかなり蒸し暑い。
ボックスシートで乗り心地良さそうにもみえるのですが、
通路が狭くて乗り降りしづらく、混雑時には最悪、
扉は半自動で、到着駅で取っ手をひねるとドアが開きます。
パリのメトロは入り口も何となくオサレ~♪
NYともロンドンともまた違った雰囲気です。
11.07.02 メトロ12号線 ラマルク=コランクール
結果から言うと、まあ~迷いまくりました(苦笑)。まずメトロの切符の買い方に迷い、乗換駅で迷い、降りる駅で迷って乗り過ごし・・・挙句の果てに着いた駅が、目的地とはまったく違う場所の駅だったり(ClignancourtとCaulaincourtを間違えました・・・(ノ◇`))。さらに、街中へ出ても当然ながら道に迷い、楽勝と思われた三軒をまわるのに、ずいぶんと時間を費やしてしまいました。
せっかくなので、ランチは美味しいフランス料理と思っていたのですが、
仏語が読めずにテキトーにメニューを差したら、こんなん出てきました。
これって、バーベキュー?? フランス料理・・・じゃないよね。
マズくはなかったけど。。。☆☆・・・
せめてスイーツは本場のサバランを・・・しかしこちらも味はイマイチ。
そもそも見た目が大事のスイーツなのに、下がプラッチックのカップ
のままだなんて・・・。☆・・・・。
レストランも、カフェもお店選びに失敗したかなぁ・・・(´・ω・`)。
やっぱりガイドブックって大事です。
何だかんだで、結局頼まれた三軒(+ランチ&カフェ ^^;)を回り終えたころには午後5時過ぎ。さあ、ようやくここから観光だ~・・・と、いきたいところなのですが、なんと無常にもそんな時間は残されていなかったのです。実は復路に指定したジュネーヴ行きTGVは、パリ・リヨン駅18時09分発。すぐにメトロへ乗ってリヨン駅に戻らねばなりません。ああ、まだ何も見ていないのにぃ~(T□T;)。
一軒目の場所はルーブル美術館の近くでしたので、ちょこっと寄り道。
ガラスのピラミッドが入り口ですね。もちろん中には入っていませんが。
その美術館の近くから、遠~くの方に見えたのが・・・エッフェル塔!!
初めて目にしたエッフェル塔ですが、姿が見えたのはコレっきり。
三軒目を探して歩いていると見えたのは、
モンマルトルの丘にあるサクレ・クール寺院・・・のアタマ。
観光というより、偶然見ることが出来たのはこの写真に撮ったものくらい。凱旋門などは姿かたちはおろか、どこにあるのかも解らないまま。しかしそんな私にも、ひとつだけ楽しみが残されていました。そう、着いたときには素通りしてしまった、パリ・リヨン駅。市内を巡ることは叶いませんでしたが、鉄としてはどんな有名観光地よりも駅が重要。ここをじっくりと眺めることができるのならば、凱旋門など見られなくたっていいのです(・・・ホントか?)。コランクールからメトロを乗り継いで、リヨン駅へと戻ってきました。
立派な時計塔が併設された、フランス国鉄のパリ・リヨン駅。
リヨン駅は1849年開業、現駅舎は1900年に
当地へ移設された際に完成したもの。
11.07.02 フランス国鉄 パリ・リヨン駅(Paris Gare de Lyon)
どうです、このリヨン駅の外観!堅牢で豪華なたたずまいは、エッフェル塔や凱旋門にも匹敵するほどの眺めなのではないでしょうか(半ば負け惜しみ的?)。なんと言っても、ひょーっと伸びた時計塔が美しい・・・。でもその差した針をよく見れば既に5時半を回っていて、列車の発車まで残りは30分。やはりここでも時間は少ないじゃないか・・・と、ここでちょっと思い出して欲しいのは、前回のTGVチケット購入のところ。往路のチケットは変更不可の格安チケットを選びましたが、復路、つまり帰りのチケットは、こんなこともあろうかと変更可能な通常料金で購入していたのです。ここで一本遅い19時09分発の列車に変更すれば、プラス一時間の余裕ができるということになります。さっそくチケットを変更しにフランス国鉄の窓口へ。ところが、そこには順番待ちの長~い行列ができていました。考えてみたら週末の夕方ですから、パリから各地へ帰る人で窓口が混雑するのも当然といえば当然。しかしこのままでは、列に並んでいる間に18時09分発の発車時刻を過ぎてしまいます。うまく一時間後の列車に変更できればいいのですが、万が一その列車が満席だった場合、この日じゅうにジュネーヴへ帰ることはできなくなります(土曜は19時09分がジュネーヴ行きの最終列車)。そう考えると、18時09分を逃して列に並び続けるのはキケンか・・・。悩んだ末に列車の変更は諦めて、何とか当初の予定通り18時09分へと乗ることに決めました。こんなことなら初めから最終便を予約しておけばよかった・・・(´Д`゜)。結局、窓口へ行った分さらに時間をロスして、残された時間は20分ほど。僅かとなってしまいましたが、少しでもリヨン駅へ行った証を残したくて、急いでホームを巡ってみることにしました。このチャンスを逃したら、またいつパリに来られるのかわからないですし・・・。
ホーム上の時計も重厚なつくり。SBBの駅とは違いますね~。
でも残りは20分・・・。
大屋根のある駅舎側のメインホール、
通称・「青 (bleu)ホーム」に停車中のTGV「Duplex」。
11.07.02 フランス国鉄 パリ・リヨン駅(Paris Gare de Lyon)
個人的には無骨なデザインの旧型・TGV「Sud-Est」の方が
この駅には似合うと感じます。
短い時間でしたが、この日リヨン駅で見かけたTGVは
「Duplex」と「Sud-Est」の二種だけでした。
パリ・リヨン駅はパリから南東方面へ向かう列車のターミナルで、その名の通りリヨン(Ryon)方面のTGV国内線やスイスのジュネーヴ・ローザンヌ・ベルン行きの「TGV Lyria(リリア)」、イタリアのミラノ行き「TGV Artesia (アルテシア)」などが発着します。しかしやってくるのは、どれもフランス国鉄標準タイプの銀色+青のTGVばかりで、車両的な面白みにはちょっと欠けるかも。いろんな種類の列車を楽しむのならば、イギリスからの「EuroStar(ユーロスター) 」やベルギーからの「Thalys(タリス) 」が乗り入れる「パリ北駅」や、ドイツからの「ICE」が見られる「パリ東駅」などのほうが面白いかもしれません(ちなみに同じスイスからの「リリア」でも、バーゼル経由チューリッヒ行きの列車はパリ東駅を発着します)。もちろん時間があればその両駅にも行ってみたかったけれど、今回はムリでした。。。
こちらは近郊列車でしょうか。
TGVの発着が大半を占めるリヨン駅で、私が唯一見られた一般車両です。
刻々と迫るジュネーヴ行きの発車時刻。しかし最後にどうしても一カット、リヨン駅で撮りたかったアングルがありました。それはメインホールを見下ろす位置にある、レストラン「Le Train Bleu(ル・トラン・ブルー=青列車)」の入り口テラスから見たこの光景。
映画「ニキータ」などでも使われた、
リヨン駅構内の有名レストラン「ル・トラン・ブルー」。
歴史的建造物に指定された内装は一見の価値あり・・・らしい。
時間があれば、カフェオレの一杯でも飲んでいきたかったなぁ・・・。
その入り口へと続くテラスからは、頭端式の「青ホーム」へ発着する
TGVや、待ち合わせする人々の様子が一望できるのです。
ここはリヨン駅で一押しの眺望スポット。
これぞまさに「欧州の大ターミナル」って雰囲気です。
本当は前回の「黄 (jaune) ホーム」で撮ったような、TGVが各番線にズラリと並んだところを俯瞰気味に撮りたかったのですが、この時間の「青ホーム」に停まっていたTGVはこの二本だけでした。ああ、もっと時間があれば、列車が集まってくる時間帯まで粘るのに・・・。それでも、念願だった「トラン・ブルー」テラスからの撮影が一枚でもできたことは、正直嬉しかった。。。(´∀`) 短い時間で不完全燃焼ではあるけれど、そろそろパリを離れる時間です。
18時09分発のジュネーブ行きは
着いたときと同じ「黄ホーム」の17番から発車。
停車駅も往路と同じようです。
帰りに乗った6581列車は旧型の「Sud-Est」編成(左)。
図らずも、往復で新旧二種類のTGVに乗ることができました。
右は往路に乗ったのと同じ「Duplex」編成。
11.07.02 フランス国鉄 パリ・リヨン駅(Paris Gare de Lyon)
私にとって初めてのパリは、とても慌しいものとなってしまいました。街中にせよ駅にせよ、どちらももう少しゆっくりのんびり巡ってみたかったところですが、そもそも今回のパリ行きは降って湧いたように、突然与えられたもの。鉄としてはTGVに乗って往復できただけでも、満足せねばならないのかもしれません。今度は仕事ではなくプライベートで訪れて、そのときにはエッフェル塔・凱旋門を巡り、ルーブルで「モナリザ」鑑賞。パリ北・東駅では撮り鉄をし、ディナーは「ル・トラン・ブルー」で美味しいディナーとスイーツを・・・そんなことを夢見た私を乗せて、TGVは一路スイス・ジュネーブへと向かうのでした。
ジュネーブ行きでは、朝と違って豪華な食事が用意されていました。
前菜はマッシュルームのサラダ、メインはグリルしたサーモン。
デザートにラズベリージャムの入ったチョコレートケーキも付いています。
車窓を眺めながら、白ワインとともに美味しくいただきました。
☆☆☆・・
それにしても、ホント朝とは大違いの内容だなぁ・・・。
パリ・リヨン駅(Paris Gare de Lyon)1809-(TGV6581)-ジュネーヴ(Geneve)2125
・・・続きます。
スイスⅢ 02・・・ちょっとパリまで...「TGV」乗車記 [あおたけ的 SWISS紀行]
2011.06.29~07.09 スイスⅢ 02
ちょっとパリまで...「TGV」乗車記
出張で訪れたスイス編。前回からの続きです。
今回の出張は10日間の日程。これは珍しく長い方で、大抵は一週間程度。というのも、日本以上に休日意識の高い欧州で、土日はまず仕事になりません。なるべくなら週末を挟まないで予定を組むものなのですが、今回の仕事はどうしても一週間では足りなかったのです。そんなワケで空き時間となる週末の休日、ジュネーヴでの過ごしかたを日本出発前からいろいろ考えていたところ、突如「ジュネーヴでヒマしているのなら、ちょっとパリへ行ってきてよ」という、サプライズ・ミッションが舞い込んできました。今回の出張には全く関係のない部署からの依頼なのですが、「ジュネーヴ~パリの交通費はウチで持つから」の言葉に、即二つ返事。ああ、花の都・パリ・・・実は私、一度もパリへ行った事が無かったのです。今まで仕事でいろんな都市に行かせてもらいましたが、なぜかパリには縁がない。フランス国内には何度も入っているし、パリ最寄りのシャルル・ド・ゴール空港でのトランジットだって数多くあったのに、パリの市内へ出る事は無かった。そんな私が、ついに憧れのパリへ・・・.。.:*・゚゚・(´▽`).。*・゚゚・*:.。.
「じゃあチケットの手配は、ジュネーヴからのエアフラ(エールフランス航空)でイイね」ヽ(゚∀゚) と担当者。「おいちょっと待て、「えあふら」だとぉ? ジュネーヴ~パリと言ったら「て・じぇ・う゛ぇ」に決まっとろーがー!!」(#`Д´)/
・・・ということで、ジュネーヴでの週末は、フランスの高速列車「TGV」に乗ってパリへと行く事になりました。
7月1日(金)
TGVで行く事を決めた以上は、自分でチケットを手配しなくてはなりません。はじめは日本の新幹線みたいにジュネーヴ・コルナヴァン駅の窓口でテキトーに「パリまで一枚!」って感じで買えばいいんだろうと軽く考えていました。しかし、前日に仕事でお世話になった現地の方に「スイス国鉄の窓口で買うと面倒くさいし、高いよ」と言われ、「ネット予約して、ジュネーブ市内にあるフランス国鉄の代理店に受け取りに行った方がいい」とのアドバイス。・・・というよりも、その方にネット予約までしてもらっちゃいました(仏語のサイトだったので・・・^^;)。私は受付番号を持って、指定された代理店へ行くだけ。それにしても、週末のせいかチケットの窓口は混んでいて、30分以上もの順番待ち。乗車当日に駅でポンと簡単に座席まで選べる日本の券売機は、あらためてスゴいんだなぁ・・・と感じてしまいます。
コルナヴァン駅のすぐ近くにある「RAIL EUROPE」。
ここで予約したチケットを購入します。
この「RAIL EUROPE」は日本版のHPもあり、
出発前に乗車列車が決まっている場合にはこちらで
予約購入しておくのが便利かも。
無事に買う事ができたTGVのチケット、往復分。
行きは変更不可の格安チケット(PICCOLO)で113ユーロ、
帰りは変更可能な通常チケットで142ユーロでした。
ところで、パリへ行くのは初めての私ですが、TGVにはマルセイユ~チューリッヒやスイス国内のバーゼル~チューリッヒなどで何度か乗った事があります。でも、やっぱりTGVに乗るなら、TGVネットワークの中心地・パリへ行ってなんぼのもの。これでようやくブログのプロフィール・アイコン(TGV POS)にも重みが増すかな・・・なんて。
7月2日(土)
パリ・リヨン駅(Paris Gare de Lyon)行きのTGVは、ジュネーヴ・コルナヴァン駅の8番線から発車します。以前にも紹介しましたが、コルナヴァン駅は1~6番線がスイス国鉄ホーム、7・8番線がフランス国鉄専用ホームに分けられ、スイスホームへは改札も無く直接ホームへ上がる事ができますが、フランスホームへ入るにはイミグレ(出入国審査所)を通らなくてはなりません。
二重の扉の先にイミグレがある、
コルナヴァン駅の7・8番線フランス国鉄ホーム。
ジュネーヴながら、この扉の向こうはフランスとなります。
しかし実際には係員はいるものの審査らしき事は行われず、パスポートの出番は無し。ちょっと拍子抜けしながら、続いてホームにある改札機でチケットに乗車証明を刻印。TGVのチケットには乗車駅などの詳細は書かれているので、とくに刻印しなくてもいいらしいのですが、時間があるので押しておきましょう。本来はやっておいた方がいいようですし。
ホームやコンコースに備え付けられている改札機。
下の口にチケットを差し込んで刻印を押します。
近郊電車などに乗る場合、この刻印がないと
罰金が科せられる事もあります。
さて、長らくお待たせしました。ようやく今回乗車する「TGV LYLIA(リリア)」との対面です。フランスとスイスを結ぶこのTGVには両国共同出資の運営会社である「LYLIA」の名称がつけられています。
ジュネーヴで発車を待つ、パリ行きのTGV。
7時41分発の6564列車は、二階建ての
「Duplex(デュープレックス)」編成でした。
11.07.02 スイス国鉄 ジュネーヴ・コルナヴァン(SNCFホーム)
停車駅などが書かれた液晶式の行き先表示。
途中停車駅は「BELLEGARDE」「NURIEUX」
そして「BOURG-EN-BRESSE」か・・・。
私の指定席は2号車だったので、前か後の方だと思っていたら、
なんと真ん中のセクターC付近。(右下の停車位置表示参照)。
この列車は8号車が先頭で18号車が最後部。
TGVには「常に1号車が先頭(最後部)」という括りは無いようです。
編成内容は緑が2ndで黄色が1st。赤はビュッフェ車。
編成は、動力車2・客車8の10連が二本繋がった20両編成!
途中で分割などは行われません。
1stクラスの車内。
座席配列は1+2。電動リクライニングの立派な座席ですが、
回転機能は無く、集団お見合い式。運が悪いと後ろへ進んで行きます。
今回乗車するのは1stクラス、一等車! ちょっと贅沢ですけれど、週末の午前中にパリへ向かう便は2ndクラスが満席だったのです。。。(マヂですよ・・・ヾ(´▽`;) )。二階建ての「Duplex」ですが、私の席は残念ながら一階席でした。予約時に座席のリクエストって応えてくれるのかな? でもまあ、進行方向に向いた一人席なので、ヨシとしますか。
7時41分、6564列車はジュネーヴを定刻に出発。すぐにトンネルへと入り、市街地を抜けます。TGVというと日本の新幹線と競う高速列車のイメージが強いのですが、実際に高速運転されるのはフランス国内の高規格路線に入ってからで、スイス・フランス国境の山越えは在来線並みにゆっくりと走ります。線路も単線。
ジュネーヴ近郊の市街地を抜けると、
列車はしばらくレマン湖から流れるローヌ川に沿って走ります。
天気も良くて気持ちのよい列車旅。
最初の停車駅はベルガルド(BELLEGARDE)で、ここは既にフランス。ジュネーヴを出た列車は国境を越えてフランス領域まで停車しないので、ジュネーヴの駅構内にイミグレがあるのです。景色ががらりと変わるワケではないので、あまりスイスからフランスになった実感はありませんが・・・。
ベルガルド(ベルガルド=シュル=ヴァルスリーヌ)に停車。
このホームは昨年の路線改良工事で完成したオー=ビュジェ線の新ホーム。
11.07.02 フランス国鉄 ベルガルド(BELLEGARDE)
自然豊かなジュラ山脈越えの山道をゆくTGV。
どことなく奥羽本線を走っているときの「つばさ」っぽい
イメージです。
ベルガルドでローヌ川と別れると、
今度はシラン湖やナンチュア湖などの湖が車窓に広がります。
ベルガルドからはヌーリュー(NURIEUX)を経由するオー=ビュジェ線でジュラ山脈を越え、ジュネーヴから一時間余りがたった頃、ブール・ガン・ブレス(BOURG-EN-BRESSE)という比較的大きな街へと入ってきました。このジュネーヴ~パリを結ぶTGVが通る駅としてはかなりの主要駅っぽいのですが、列車は減速しつつも通過・・・。あれ?先に紹介した行き先表示には「BOURG-EN-BRESSE」は停車駅として表示されていたぞ・・・?? どうやら、昨年末に行われたオー=ビュジェ線の路線改良工事完成に伴い、TGVの停車駅にも変更があったみたい。でも表示されていた駅を通過したら困らないのかな? 全席指定だから別にいいのか・・・。
ブール・ガン・ブレスを通過。停車するものだとばかり
思っていたので、写真のタイミングを逸してしまいました(汗)
右奥に去って行くのが駅舎の母屋です。。。
11.07.02 フランス国鉄 ブール・ガン・ブレス(BOURG-EN-BRESSE)
(車内から)
そのブール・ガン・ブレスからは複線となり、一気に速度が上がります。ここへ来てようやくTGVらしい高速運転。やっぱりこの感じは、在来線から東北新幹線内に入った「つばさ」や「こまち」のような印象だなぁ・・・(笑)。高速時の乗り心地はと言うと、この二階建ての「Duplex」は新幹線と比べても遜色無い安定した走りで、揺れも少ない。まあ周りは広大な農村地帯ばかりで、ずーっと直線が続いているってこともあるけれど。
高規格路線に入り、高速運転になったTGV。
景色が飛ぶように流れて行きます。
ところで・・・朝から何も食べておらず、オナカがすきました。前日にチケットを予約してくれた方によると「1stには、軽い食事が付くよ」と言っていたので、何も買わずに乗り込んだのですが、そんな気配はないし、ベルガルドから乗ってきた隣の親子連れは持参の弁当を広げている・・・。ひょっとしたら「食事付き」は勘違いなのかもしれない、ここはビュッフェ車に行ってパンでも買ってきたほうがいいのでは・・・などと考えていたところ、前の方から大きな紙袋を抱えたオネーサンが現れて「あなたはどこから乗ったの?」と聞かれます。チケットを見せながら「じゅねーぶ」と答えると、「じゃあ、パンをあげるわ」と言って、紙袋からむき出しのクロワッサンをポンと目の前のテーブルに置き、さらにコップ一杯のオレンジジュースを注ぐと、「ぼなぺちぃ~♪」と言って去って行きました。あ・・・なるほど、これが「軽い食事」ってワケね。
1stクラス車内で配られた、クロワッサンとオレンジジュース。
奥の雑誌は、持ち帰り自由の車内誌「TGVmagazine」。
ちなみにこの食事・・・っていうか、パンは、ジュネーヴから乗車した客のみのサービスらしく、フランス国内のベルガルドから乗った親子には配られませんでした。これは飛行機の短距離国際線に対抗したサービスなのでしょうか。でもパン一ヶとは、思ったよりもショボイなぁ・・・格安チケットだったからかな? (・ω・`) (注:供給される食事は列車の区間、時間帯によって異なります。これはいちばん軽いブランチ・メニューと言ったところか)。
車内誌にはちょっと嬉しいオマケが付いていました。
「TGV30周年特別号」のミニブック。
仏語は読めませんが、絵や写真を見ているだけでも面白い。
しばらく農村地帯を高速で走っていたTGVですが、やがて車窓には家々やビル群の街並みが見えてきました。ジュネーヴを発車してから3時間。時間的にもそろそろパリの市内へと入ってきた様子。スイス国境近くの小さな町・ヌーリュー以来停車駅の無かったTGV。パリ近郊の都市部ではこまめに停車するものなのかな(新幹線の新横浜・品川・東京みたいに)・・・と思っていたら、そのままダイレクトに終点のパリ・リヨン駅へ。
パリに近づくと、車窓にTGVの車庫が見えてきました。
黄色いTGVは「ドクターイエロー」・・・ではなく、
郵便輸送用の「La Poste」編成。
頭端式ホームのパリ・リヨン駅、ジュネーヴからの列車は屋外にある通称・「黄 (jaune)ホーム」の18番線に到着。ちなみに大屋根がある、メインの駅舎側は「青 (bleu)」ホームと呼ばれています。
ジュネーヴ(Geneve)0741-(TGV6564)-パリ・リヨン駅(Paris Gare de Lyon)1049
パリ・リヨン駅に到着。
頭端式ホームにずらりと並んだTGVは圧巻の一言!
停まっているのはいずれも「Duplex」編成。
11.07.02 フランス国鉄 パリ・リヨン駅(Paris Gare de Lyon)
こちらは平屋建て、旧型の「Sud-Est」編成。
初めて降り立ったパリ。早くもずらりと並んだTGVに大興奮です。できることならしばらく駅で撮影したいところですが、残念ながらあまり時間がありません。まあ与えられたミッションをちゃっちゃと終わらせて、駅は後でのんびりと見学する事にしましょう。
・・・続きます。
スイスⅢ 01・・・またまた...スイス渡航記 [あおたけ的 SWISS紀行]
2011.06.29~07.09 スイスⅢ 01
またまた...スイス渡航記
仕事の出張で、またまたスイスのジュネーヴへと行く事になりました。昨年9月、そして今年1月に続き、一年で三度目のスイス。しかもおカタい街・ジュネーヴ・・・。さすがに、もう私の回れる範囲ではネタが尽きてきました。しかしカメラを持って街を歩いてみれば、前回の「One-shot」で紹介したような予期せぬ楽しい出会いがあったりするもの。さらに新たな発見があるかもしれません・・・(ホントか?)。あまり大きな期待は持たずに、ゆるーい気持ちで三度目のスイス紀行にお付き合いいただけたらと思います(^^;)。
6月29日(水)
NRT1020-(LX161)-ZRH1550
ZRH1655-(LX2808)-GVA1740
いつもと同じスイスインターナショナル・エアで飛びますが、
今回は視点を変えて機内食をご紹介。
Cクラスの洋食、三種のうち一種はフランス料理界の巨匠・
三國清三シェフがプロデュースしています。
今回のメインディッシュは
「鶏胸肉の椎茸詰め、オニオンと蜂蜜、ポルト酒ソース仕立て」
でした。
もちろん味はいいのですが・・・私はやっぱり機内の空気が苦手。
どんなものでも美味しく感じられない・・・。
(ミクニ先生、ゴメンナサイ・・・)(´・ω・`)
ジュネーヴ空港からは前回のスイス編で紹介した
フリーチケットを使って・・・
SBB(スイス国鉄)でジュネーヴの中心、コルナヴァン駅へ。
11.06.29 スイス国鉄 ジュネーヴ(Geneve)
ジュネーヴ空港(Geneve-Aeroport)1824-(IR1741)-ジュネーヴ(Geneve)1830
「成田エクスプレス5号」、スイスインターナショナル・エアの「LX-161」便、「LX-2808便」、さらにSBBの「IR(急行)1741レ」を乗り継ぎ、15時間かけて現地時間の午後6時半にジュネーヴ着。前回に来た1月は、冬時間の7時過ぎに着くともう真っ暗でしたが、夏時間の6時過ぎの今回はまだ明るい(ちなみに冬時間の7時(19時)と夏時間の6時(18時)は、どちらも日本との時差は7時間で同時刻)。ホテルに荷物を置いて一息ついても、まだ陽が当たっているのが嬉しくて、ちょっと駅へと繰り出してみました。
日が燦々と差す8時頃、やってきたのは
Re460の「Zugkraft Aargau」広告機。
「Zugkraft Aargau」って何のメーカーでしょう??
ググっても解りませんでした。。。(・_・?)
でも、この色のRe460はけっこう好きかも。
11.06.29 スイス国鉄 ジュネーヴ(Geneve)
イタリア直通特急(EC)に使われる、ETR610が入ってきました。
以前に見かけたときには「チザルピーノ」カラーでしたが、
最近スイス国鉄にリースされて、RABDe500のような
SBBカラーに塗り替えられました。
午前ではなく、午後9時過ぎ。
まだ明るさが残る構内を客車列車が出発して行きます。
この時期のスイスは夜10時頃まで空が明るいのですが、さすがに眠たくなってきました。それもそのはず、日本時間では午前5時です。明るさに戸惑いながらも、時差に体を慣れさせなければならないので、この日は軽めの食事をとって就寝。翌日からの仕事に備える事としました。
7月1日(金)
到着翌日の30日は一日中ジュネーヴ市内でのお仕事でしたが、さらに翌日となる7月1日には少しだけクルマで郊外へと出かける機会がありました。向かった先は、1月にぐるっと回ったフランス国境近くの街。しかしこの前のようなロングドライブではなく、ピンポイントで一カ所だけの訪問なので、前回のように途中で列車の写真などは撮れないだろうなぁ・・・と思っていたら、運良く乗っていたクルマが目の前でローカル線の踏切に引っかかりました(゜∀゜)!! 急いでカメラを準備して外へと飛び出します。慌てなくても、コッチの踏切は鳴りだしてから列車が来るまでに相当時間がかかるので、アングルや露出を調整して準備万端で待っていても、まだ姿を現しません。鳴りはじめてから3分くらい経った頃、ようやく甲高い警笛とともに派手な電車が見えてきました。
木の影から出てきたのは二両編成のカワイイ電車。
11.07.01 スイス TRAVYS Chez-le-Maitre 付近
広角で引き付け、青空を大きく入れたアングル。
前パンを高々と上げて、なかなかカッコイイ電車じゃないですか。
先頭の電動車は半室荷物電車のような側扉配置ですね。
ローカル駅へ郵便や荷物も運んでいるのかもしれません。
アイスクリーム屋のような出で立ちのこの電車は、以前にも紹介した「ヴァレ・ド・ジュー=イヴェルドン・レ・バン=サン・クロワ交通 (TRAVYS)」という長い名前のローカル私鉄。前に訪れたときには終点に停車中の写真しか撮れませんでしたが、今回はウマい具合に走行写真が撮れました。それにしても、ここは偶然とは思えないほど素晴らしい鉄道の撮影ポイント。でもスイスの田舎町にはこんな場所、いくらでもあるのです(^^)。
午前中の鉄道撮影・・・ではなく、仕事を終えて、少し遅いおヒルを湖沿いの街・ニヨン(Nyon)でとることにしました。クルマを停めて街中のレストランを物色していると、通りの奥から何やら楽しげな音楽が聞こえてきます。そう、ここで「Fete des Ecoles」のパレードが現れたのです。メインストリートを駅へ向かって行進して行く子供たち・・・駅前へ先回りして撮影したのが前回の「One-shot」。駅舎とお姫様の組み合わせがお気に入りだったので、あのカットを選びましたが、他にもいろんな仮装が通り過ぎて行きました。せっかくですので、行進の別パターンもどうぞ~♪
先頭の楽団は先生でしょうか。まっすぐに立った旗が凛々しい!
これはホームに入ってきた列車と絡めてみたもの。
鉄道写真的にはアリかも知れませんが、やっぱり子供が撮りたい。
11.07.01 スイス国鉄 ニヨン(Nyon)
で、こちらは子供と列車。
しかし、子供目線のローアングルだと列車が目立ちませんね。
この仮装は・・・恐竜? 怪獣??
子供主体で駅舎は文字のみ・・・なんて狙い方も。
パンプキンの仮装でしょうか、センセーも気合いが入っています!
やっぱり自分的にはこの駅舎アングルが好き。
このクラスは・・・蟻かな??
こういう突然の出会いに、落ち着いてアングルを見極めるのって難しいものですね。とくに列車は停車時間が短いので、迷っている間に発車してしまいました。でも、楽しい駅前パレードの様子が少しでも伝わればと思います。
この日のお昼は、この地方の名物
「フィレ・ド・ペルシュ(Filets de Perches)」。
春から初夏にかけて湖で取れる小魚で、今がまさに旬。
ムニエルにしたものをレモン汁やタルタルをかけていただきます。
淡白な味ですが、臭みはなくて食べやすく、日本人好みかも。
スイス産の白ワインがよく合います。
☆☆☆☆・
ニヨンはジュネーヴと同じレマン湖畔の街で、ジュネーヴまでクルマでも列車でも20~30分程度。午後は再びジュネーヴでのお仕事でした。。。ああ、私も仕事を投げ出して「Fete des Ecoles」したいっっ(>ω<)
・・・続きます。
ONE-shot 64 駅前パレード [PICK UP ONE-shot]
何とも可愛らしい仮装行列に出くわしました。
これは「Fete des Ecoles」という、修了&卒業をお祝いする学校行事
(9月が新年度のスイスは、7月が修了&卒業式)。
成長した姿をみんなに見てもらおうと、最終日に仮装して街中を練り歩くのです。
偶然にもこんな楽しいパレードが見られるなんて、ちょっとラッキー♪
せっかくなので背景にSBBの駅舎を入れて、
無理矢理に「鉄道写真」としてみました。
子供たちは二ヶ月もの長~い夏休みに入ります (ウラヤマシス・・・^^;)。
Enjoy! summer vacation!!